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    <title>慶應MCC通信【てらこや】</title>
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    <updated>2012-01-17T07:01:38Z</updated>
    <subtitle>「学び」を改めて見直すきっかけとなるようなさまざまな情報の提供を目的に発行しているメールマガジンです。慶應義塾の社会人教育機関である慶應丸の内シティキャンパス（慶應MCC）が毎月発行しています（原則第2火曜日）。</subtitle>
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    <title>メールマガジン　Vol.107</title>
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    <published>2012-01-17T06:48:49Z</published>
    <updated>2012-01-17T07:01:38Z</updated>
    
    <summary>・‥‥......━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━......‥‥...</summary>
    <author>
        <name>imai</name>
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    </author>
    
        <category term="000メールマガジン" />
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.keiomcc.net/terakoya/">
        <![CDATA[・‥‥......━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━......‥‥・
≫≫≫≫≫≫　　　 慶應ＭＣＣ通信【てらこや】 　　　≪≪≪≪≪≪
≫≫≫≫≫　　～ビジネスパーソンの学びを切り拓く～　　≪≪≪≪≪
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　　　　　　　　　　　Vol.107 [2012/01/17]
・‥‥......━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━......‥‥・

　────────────────────────────────
★┐INDEX
└┼───────────────────────────────
　│1. ピックアップレポート　　「孫子の至言」
　│2. 夕学だより　　「ビジネスパーソンのためのパフォーマンス学」
　│3. 今月の"１冊"　　　　　「代表的日本人」
　│4. 10年目のリフレクション　「一歩前に進む」
　│5. 慶應インフォメーション
　┼───────────────────────────────
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        <![CDATA[みなさま、こんにちは！
慶應MCC通信【てらこや】編集局の ほうや です。

新規に登録をしていただいた皆さま、ご登録ありがとうございます！
慶應MCC通信【てらこや】は、月1回（毎月第2火曜日を予定）「学び」
を改めて見直すきっかけとなるようなさまざまな情報の提供を目的に、
発行しています。これから、どうぞよろしくお願いします。

今後配信を希望されない場合は、末尾のURLより配信停止のお手続きを
お願いいたします。


2012年もスタートし、清々しくまた新たな気持ちで慶應MCC通信【てら
こや】をお届けします。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

今月は第2火曜日1/10が慶應義塾創立者 福澤諭吉生誕記念日による休業
日とさせてとさせていただいたため、一週繰り下げての配信とさせてい
いただいております。


「ピックアップレポート」は、東洋思想家、株式会社イメージプラン
代表取締役社長 田口佳史氏より、険しく困難な時代にこそ味わうべき
「人生の戦略書」としての『孫子』について解説いただきます。

「夕学だより」は、日本大学芸術学部教授、国際パフォーマンス研究
所代表 佐藤綾子氏の講演「ビジネスパーソンのためのパフォーマンス
学」の受講レポートです。パフォーマンス学第一人者である佐藤氏の
お話より自己表現能力を高めていくことの大切さを学びます。

「今月の"1冊"」は、内村鑑三著『代表的日本人』より、今や日本企
業、ビジネスにとって避けて通ることのできないグローバリゼーション
とは何か、そこにある意識について考えてみます。

隔月のコーナー「10年目のリフレクション」は、慶應MCCゼネラル・マ
ネジャー城取一成の担当です。決して順風満帆とは言えなかった慶應
MCC創設から今日までの10年間を振り返り、いまを見つめます。


では、どうぞVol.107をお楽しみください！


┌─┐━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
│１│ ピックアップレポート ―ビジネスに効く「知」のサプリメント―
└─┘.......................................................................................
第107回 「孫子の至言
　　　　　　―険しい坂を乗り越え、起死回生の勝利を得るために」
　　　　田口 佳史
　　　　（東洋思想研究家、株式会社イメージプラン代表取締役社長)
─────────────────────────────────

はじめに

「人生孫子」として

兵法書の古典として広く世界で読まれてきた『孫子』は、近年になって
アメリカを中心に、「経営戦略を学ぶ教科書」としての価値がとみに注
目されるようになりました。
その大きなきっかけは「9・11」、2001年9月11日に起きたアメリカ同時
多発テロ事件です。世界を震撼させたこの事件が、急激な進化と拡大を
続けるビジネスのあり方そのものを問う動きを呼び起こしたのです。
従来、ビジネススクールなどで教える戦略論と言えば、だいたいがフォ
ードとGMのアルフレッド・スローンの構築したものでした。でも、
「それらはいったいどこから来たのか」という話になって、やはりクラ
ウゼヴィッツの『戦争論』だろう。「じゃあ、戦争論のルーツは何だ？」
ということで、『孫子』に行き着いた。そんな経緯があったわけです。

▼ 続き（全文）はこちらから
　　<a href="http://www.keiomcc.net/terakoya/2012/01/report107.html">http://www.keiomcc.net/terakoya/2012/01/report107.html</a>


┌─┐━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
│２│ 夕学だより ―時代の"潮流と深層"を読み解く―
└─┘..........................................................................................
「ビジネスパーソンのためのパフォーマンス学」
【講師】佐藤 綾子
　　　　日本大学芸術学部 教授、国際パフォーマンス研究所 代表
【日時】2011年7月5日（火）18:30-20:30
─────────────────────────────────

「パフォーマンス学」とは、佐藤綾子氏が日本で初めて体系化した学問
です。パフォーマンスとは、「日常生活における個の善性表現」、つま
り「個々人の善いところを適切に表現する」と定義しています。適切に
表現するためには、自己を表現する技術をトレーニングで身につける必
要があります。なぜなら、佐藤氏は、「表現されない実力は無いも同じ
である」と考えているからです。佐藤氏は大領領の就任演説など、実際
の自己表現の場面を研究対象として取り上げ、膨大な時間を投じてデー
タ化し、分析を行っています。そして、データによるエビデンス（検証
結果）に基づいた理論を構築しているのです。

▼ 続き（全文）はこちらから
　　<a href="http://www.keiomcc.net/terakoya/2012/01/sekigaku107.html">http://www.keiomcc.net/terakoya/2012/01/sekigaku107.html</a>


┌─┐━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
│３│ 今月の"１冊"―慶應MCCスタッフからのおすすめ―
└─┘..........................................................................................
『代表的日本人』
　著者：内村 鑑三著、鈴木 範久訳
　出版社：岩波書店（岩波文庫）　ISBN：978-4003311936
　価格：630円（税込）
─────────────────────────────────

グローバリゼーション。
ここ数年、ニュースや新聞、書籍、あらゆるところで耳にする言葉です。
内需拡大には限界があるとされる多くの日本企業にとって、グローバル
進出、グローバル対応といった戦略、施策の数々は、もはや当然のこと
になりつつあると思います。私も、企業の人材育成のお手伝いをさせて
いただく仕事柄、社員の教育体系や研修内容にグローバリゼーションに
対応した育成視点を入れることは多く、「へぇー、グローバル人材の育
成ですか！」なんて、取り立てて驚くことも今や無くなっています。

しかし、日本で生まれ育ち、日本のみで生活をし、海外へは旅行で訪れ
るくらいの私にとって、グローバリゼーションが本当に何を示すことな
のか、頭ではわかっているつもりでも、腹落ちするほどには理解できて
いないというのが正直なところです。単に世界進出、海外で働く、海外
で暮らすといったことではないようですし、もちろん英語をはじめとす
る外国語を使うということだけでもなさそうです。いったい、グローバ
リゼーションとは何を示し、日本人がグローバルに生きるとはどういう
ことなのか、そしてその根底にある意識とはなにか、ゆっくりと考えて
みたいと思い選んだ1冊、それが内村鑑三著『代表的日本人』です。

▼ 続き（全文）はこちらから
　　<a href="http://www.keiomcc.net/terakoya/2012/01/review107.html">http://www.keiomcc.net/terakoya/2012/01/review107.html</a>


┌─┐━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
│４│10年目のリフレクション ―「ごく普通の人々」の10年の記録―
└─┘..........................................................................................
慶應MCC『キャリア・アーキテクチャ論』参加者がリレー形式で綴ります。
─────────────────────────────────

「一歩前に進む」　城取 一成

＜プロフィール＞
1961年生まれ。長野県出身。社会人教育事業に携わって20年余。
2001年1月慶應義塾の新しい社会人教育機関として開設された慶應丸の内
シティキャンパス（慶應MCC）に参画する。開設時の総合プロデューサー
であった妹尾堅一郎慶應義塾大学教授氏（当時）は、産業能率大学に
同じ時期に在職、旧知の間柄であった。
慶應義塾の塾長交代に伴い妹尾氏が退任した後、混乱した状況の中で、
唯一の社会人教育事業の経験者として、事業と組織の再建を担う。
2004年からゼネラルマネジャーをつとめる。
テニス狂いの妻とお年頃の娘二人（19歳､16歳）の四人家族。住まいは
横浜。好物は蕎麦と芋焼酎。痛風もち。
二か月前に、はじめてのフルマラソンに挑戦した。

▼ 続き（全文）はこちらから
　　<a href="http://www.keiomcc.net/terakoya/2012/01/reflect107.html">http://www.keiomcc.net/terakoya/2012/01/reflect107.html</a>


┌─┐━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
│５│ 慶應インフォメーション―「学び」のための慶應義塾関連情報―
└─┘..........................................................................................
慶應義塾大学、およびその関連組織や団体による公開講座やセミナー等
の「学び」に関する情報、また慶應義塾関連の情報をお届けします。
詳細情報や問合せ先などは各Webサイトにてご確認ください。
─────────────────────────────────

◆慶應義塾大学 アート・センター
　西脇順三郎アーカイヴ開設記念
　資料展「没後三十年 西脇順三郎――大いなる伝統」
　<a href="http://www.art-c.keio.ac.jp/event/log/335.html" target="_blank">http://www.art-c.keio.ac.jp/event/log/335.html</a>
　◇日時：2012年1月10日（火）～2月24日（金）10:00-17:00
　　　　　土・日・祝日休館
　◇会場：慶應義塾大学アート・スペース

　＜関連催事＞
　講演会「大いなる伝統 西脇順三郎から田村隆一まで」
　◇日時：2012年1月20日（金）15:00-17:00
　◇会場：慶應義塾大学三田キャンパス 東館8階ホール
　◇申込：不要（入場料無料）。直接会場へお越し下さい。
　◇講師：新倉俊一　東京大学名誉教授（本展監修者）


◆慶應丸の内シティキャンパス　<a href="http://www.keiomcc.com/" target="_blank">http://www.keiomcc.com/</a>

『財務諸表の読み方・活かし方』
　<a href="http://www.keiomcc.com/program/acb/index.html" target="_blank">http://www.keiomcc.com/program/acb/index.html</a>
　2012/2/9（木）-10（金）　全2回　講師：奈良 洋

『ケースで学ぶM&Aの財務戦略』
　経済産業省 高度金融人材産学協議会共催
　<a href="http://www.keiomcc.com/program/val/index.html" target="_blank">http://www.keiomcc.com/program/val/index.html</a>
　2012/1/26-3/15　全6回　講師：井上光太郎
　※当初のご案内より日程が一部変更になっております。

●知的基盤能力 マスタリーコース第25期募集
　<a href="http://www.keiomcc.com/system/mastery.html" target="_blank">http://www.keiomcc.com/system/mastery.html</a>
　2/24（金）受付締切
　将来を見据えて、今の自分に必要な知識・スキルを包括的・
　計画的に学びたい方のためのコースです。
　2年間で慶應MCC知的基盤能力プログラムから6プログラム、
　「夕学五十講」から20講演を自由に選択受講できます。

●2012年度プログラム開催スケジュール
　<a href="http://www.keiomcc.com/program/schedule/index2012.html" target="_blank">http://www.keiomcc.com/program/schedule/index2012.html</a>
　スケジュールが決定次第、順次ご案内しています。


◆慶應丸の内シティキャンパス 定例講演会『夕学五十講』
　<a href="https://www.sekigaku.net/" target="_blank">https://www.sekigaku.net/</a>
　2011年度後期 講演開催中

●『夕学五十講』受講者参加企画
　「感想レポートコンテスト」
　<a href="http://www.keiomcc.net/sekigaku-report/" target="_blank">http://www.keiomcc.net/sekigaku-report/</a>
　応募いただいた方にはもれなく『夕学五十講』招待券を1枚進呈。
　さらに、該当期間中の最優秀作品には、翌期の夕学パスポートを
　進呈いたします。

　「明日への一言」
　<a href="http://sekigaku.jimdo.com/" target="_blank">http://sekigaku.jimdo.com/</a>
　「明日の自分へのメッセージ」を、一言、残してみませんか。
　講演会場で配布されるアンケート用紙の投稿スペースに、アンケート
　とあわせて自由にご記入ください。


◆慶應MCCシニアコンサルタント 桑畑幸博ブログ　
　ファカルティズ・コラム－ビジネス・スキルを高めるヒント集－
　<a href="http://www.keiomcc.net/faculty-blog/" target="_blank">http://www.keiomcc.net/faculty-blog/</a>


◆慶應丸の内シティキャンパス　パートナーシップ提携講座
　ブリティッシュ・カウンシル主催
　冬学期　1月24日開講
　<a href="http://tinyurl.com/yg8my54" target="_blank">http://tinyurl.com/yg8my54</a>
　『ビジネス英語コース』
　『ビジネススキル英語コース』
　『ビジネス時事英語コース』
　『コミュニケーション英語コース』

　◇説明会＆デモレッスン日時
　　1/19（木）18:45～21:00
　
　◇コース日時
　（1）「ビジネス英語」（中級上）
　　　　1/24-3/13 全8回 18:35～20:05
　（2）「コミュニケーション英語」（中級）
　　　　1/25-3/21 全9回 18:35～20:05
　（3）「コミュニケーション英語」（上級）
　　　　1/26-3/22 全9回 18:35～20:05
　（4）「ビジネススキル英語：ビジネス・ライティング」
　　　　（中級以上）1/24-3/13 全8回 20:15～21:45
　（5）「ビジネススキル英語：社交とネットワーク作り」
　　　　（中級以上） 1/25-3/21 全9回 20:15～21:45
　（6）「ビジネススキル英語：リレーションシップ・ビルディング」
　　　　（中級以上） 1/26-3/22 全9回 20:15～21:45
　（7）「ビジネススキル英語：ミーティング＆プレゼンテーション」
　　　　（中級以上）1/28-3/24 全8回 10:00～13:00
　（8）「ビジネス時事英語」（上級以上）
　　　　1/28-3/24 全8回 14:00～17:00

　◇会場
　　三菱ビル10階 コンファレンススクエア エムプラス


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【編集後記】

慶應MCC通信【てらこや】Vol.107 は、いかがでしたでしょうか？

今年のお正月は皆さんはどのように過ごしましたか。

私は食い意地が張っているということもあり、いつものお雑煮だけでは
飽きたらずに、いくつかのお雑煮バリエーションを作り、お正月を
楽しみました。

我が家のお雑煮は関東風というのでしょうか。
焼いた角餅、鶏肉、里芋、小松菜、なると等を入れ、鰹節と昆布で
出汁をとったすまし汁仕立てのお雑煮です。

今年は、元日にいつもの味を楽しみ、2日からは白味噌仕立て、
はたまたオニオングラタンスープ風といくつかの新しい味に挑戦し、
おいしく頂きました。

先日、社内でも「我が家のお雑煮」が話題になりました。
土地柄もさることながら、それぞれの家庭によって「家の味」が
あるのがお雑煮の醍醐味のようです。

今年もいつもの味で新年を元気に迎えることができたことを感謝する
とともに、新しい味との出会いが今年の新しい事へのチャレンジ、さま
ざまな方との出会いを予感するようで、嬉しいひとときとなりました。


来月もこの場所でお会いできますことを楽しみにしております！

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（ ほうや ）


・‥‥......━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━......‥‥・
慶應ＭＣＣ通信　【てらこや】
 ■ 編集　：慶應丸の内シティキャンパス【てらこや】編集局
　　　　　　＜mailto:info@keiomcc.com ＞
 ■ 編集人：ほうや
 ■ 発行　：株式会社 慶應学術事業会
　　　　　　〒100-0005
　　　　　　東京都千代田区丸の内2-5-2 三菱ビル10階
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掲載記事を許可なく転載することを禁じます。
　
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    <title>孫子の至言―険しい坂を乗り越え、起死回生の勝利を得るために</title>
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    <published>2012-01-17T03:16:45Z</published>
    <updated>2012-01-17T07:00:34Z</updated>
    
    <summary>田口 佳史東洋思想研究家、株式会社イメージプラン代表取締役社長 はじめに 「人生...</summary>
    <author>
        <name>imai</name>
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    </author>
    
        <category term="010ピックアップレポート" />
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.keiomcc.net/terakoya/">
        <![CDATA[<p class="detail"><strong>田口 佳史</strong><br />東洋思想研究家、株式会社イメージプラン代表取締役社長</p>

<strong>はじめに</strong>


<strong>「人生孫子」として</strong>

<p>　兵法書の古典として広く世界で読まれてきた『孫子』は、近年になってアメリカを中心に、「経営戦略を学ぶ教科書」としての価値がとみに注目されるようになりました。</p>

<p>　その大きなきっかけは「9・11」、2001年9月11日に起きたアメリカ同時多発テロ事件です。世界を震撼させたこの事件が、急激な進化と拡大を続けるビジネスのあり方そのものを問う動きを呼び起こしたのです。</p>

<p>　従来、ビジネススクールなどで教える戦略論と言えば、だいたいがフォードとＧＭのアルフレッド・スローンの構築したものでした。でも、「それらはいったいどこから来たのか」という話になって、やはりクラウゼヴィッツの『戦争論』だろう。「じゃあ、戦争論のルーツは何だ？」ということで、『孫子』に行き着いた。そんな経緯があったわけです。</p>
]]>
        <![CDATA[<p>　つまり、とてつもない断崖絶壁に立たされたとき、そこを乗り越えて起死回生の勝利を得るためには、もはやその場その場の手練手管は通用しない。根本から戦略を見つめ直す必要があったということだと思います。</p>
<p>　ですから当然のことながら、アメリカでは『孫子』はもっぱら「ビジネス孫子」「経営孫子」として読まれています。『孫子』は生きるか死ぬかの瀬戸際にあるときに一段と凄みを増す兵法書ですから、それも悪くはないでしょう。</p>
<p>　けれども、私がテーマとするのは、これまでにはなかった「人生孫子」という新しい視点です。愉快で幸せな人生を生きるための「人生の戦略書」として、『孫子』を読み解くことを試みているのです。</p>
<p>　これがまた、哲学書を読むようで、非常に味わい深いんですね。</p>
<p>　もちろん、『孫子』は戦争を想定したものですが、人生はまさしく戦いの連続です。そういう意味では、戦う相手たる「敵」は人間もしくは人間で構成される組織だけではありません。天災を含めて個々の人生に降りかかる、ありとあらゆる困難を「敵」と見なすことができます。</p>

<p>　また「勝つ」とは、命の火が消えるそのときに、</p>
<p>「いろいろあったけど、愉快な毎日だったなぁ。幸せな人生だったなぁ」</p>
<p>　と心から思えるような、より良い人生を実現することです。</p>

<p>　ようするに、「人間（じんかん）万事塞翁が馬」とか「禍福は糾える縄のごとし」などと言われるように、何度か負けを喫しながらも、その負けによってより大きな勝ちがもたらされるかどうかが、人生における勝負だということです。</p>

<p>　そんなふうに捉えたとき、『孫子』は「人生孫子」としての輝きを増します。</p>
<p>　結論を先に言うなら、目の前の「見える敵」と戦うための浅知恵なんかじゃなく、</p>
<p>「どんな困難にも負けない、屈しない、翻弄されない強い自分をつくるにはどうすればよいか」。</p>
<p>　そのための精神論・方法論を求めて読み解くのが「人生孫子」なのです。</p>
<br />

<strong>最大のメッセージは「有事の備えは平時にあり」</strong>

<p>　日本はいま、2011年3月11日に発生した東日本大震災ならびに福島第一原子力発電所の事故を境に、国づくりを根本から見直し、新たな価値創造にドラスティックな変革が求められる、大きな転換期を迎えています。</p>
<p>　巨大な津波に呑み込まれた太平洋沿岸の多くの町の、あるいは放射能の拡散により機能停止に陥った町の、あの悲惨な状況を前にすると、言葉を失うばかり。人間が創り上げた文明の脆さに思い至らずにはいられません。</p>
<p>　私自身は、「3･11を生き延びた人間は、被災された方の悲しい訃報を、自分の身代わりになってくれた人たちであると思うべきだ。彼らが身を挺して、生き方を改善してほしいというメッセージを残してくれたんだ」と考えました。</p>
<p>「ならば、田口は何を改善するのか」と問われれば、「命と自然を大切に生きてきた日本人の暮らしを取り戻すことに努める」と答えたい。</p>
<p>　日本人はいつしか、経済性とか効率とかビジネスを優先させて、命や自然を軽視するようになっていなかったか。だから、自然の脅威に叩きのめされたのではないか。もう一度、「生きとし生けるものすべてに命が宿っている」という日本の伝統的な精神文化を取り戻すべきだ。そう思うのです。</p>
<p>　みなさんのなかにも、「3･11」以来、それまでの価値観の転換を強いられたように感じている人は少なくないと推察します。実際、</p>
<p>「とにかく目先の利益を追い求めて、経済的豊かさや地位、名誉などを手に入れることが人生の成功であり、幸福である」</p>
<p>　と信じて疑わなかった"鉄壁の価値観"が、ガラガラと音を立てて崩れていく感覚に陥った、というような話をよく耳にします。</p>
<p>　また一方で、今回の天災・人災に対して後手後手に回る行政のていたらく、国難の最中にあって混乱を極める政局などを目の当たりにして、「非常時にこそリーダーシップが問われる」ことを痛感した人も多いでしょう。</p>

<p>　その裏返しと言うべきか、私のところにも企業や行政機関などから「非常時のリーダーシップをテーマに孫子の講義をして欲しい」という依頼が数多く舞い込んでいます。</p>
<p>　日本全体が未曾有の危機にさらされている、そういう時代だからこそ、日本人は『孫子』を読んだほうがいい。私はそう考えています。</p>
<p>　これからの生き方を考えるとき、孫子はこんなメッセージを送ってくれます。</p>
<p>「平素から、何物にも負けない強い自分をつくることを心がけなさい。そのなかで戦いに勝つ力を蓄えておきなさい。そこに、自分を向上させるという大きな喜びを見出しなさい。それこそが生きる醍醐味です。</p>
<p>　しかし、戦わないという選択肢もあります。怖いから戦わない、力がないから戦わない、というのではありません。力があっても、戦わない人間になる必要があるのです。ポイントは『有事の備えは平時にあり』ということです」</p>
<p>今回の災害を一つの教訓にして、たくましく生きていくという観点からも、私たちは孫子の言う「平時の備えの重要性」を改めて認識しておくべきでしょう。</p>
<br />

<strong>上り坂の儒家、下り坂の老荘、険しい坂の孫子</strong>

<p>　俗に「上り坂の儒家、下り坂の老荘」と言われます。これはどういうことか。</p>
<p>　仕事でも人生でも、うまくいっている上り坂のときは、「現行肯定プラス改善」の儒家の思想――基本的にやり方を変えずに、ちょっと改善を加える程度にして、好調のままどんどん進んでいく。</p>
<p>　でも、何をやってもうまくいかない下り坂のときは、「現行否定」の老荘思想――やり方を百八十度変えて軌道修正を図る。</p>
<p>　そんなふうに、状況に応じて、儒家の思想と老荘思想を使い分けて生きることを意味します。</p>
<p>　この考え方のもとで、私はすでに光文社から『<a href="http://pt.afl.rakuten.co.jp/c/01272a43.86f206a3/?url=http://books.rakuten.co.jp/rb/6458325/" target="_blank">論語の一言</a>』と『<a href="http://pt.afl.rakuten.co.jp/c/01272a43.86f206a3/?url=http://books.rakuten.co.jp/rb/6961726/" target="_blank">老子の無言</a>』という二冊の本を出させていただきました。これらをセットで読んで、中国の二大古典思想を軸に、愉快な人生を歩むヒントにしてもらいたかったのです。</p>
<p>　しかし、いまという時代を考えたとき、この二冊だけでは「何か、足りない」と感じました。それが、言うなれば「険しい坂の孫子」なのです。</p>
<p>　下り坂どころか、もうにっちもさっちもいかない。目の前にとてつもない困難が立ちはだかっている。その険しい坂を乗り越えて、人生を起死回生の勝利に転じていかなければならない。そういうときに、『孫子』は非常に良い人生の指南書になりうるのです。</p>
<p>　では、「険しい坂」とは何なのか。</p>
<p>　これは「都市生活の弊害」と言い換えてもいいでしょう。私たちは文明の恩恵に与（あず）かって、非常に便利な生活を手に入れました。しかし反面、都市には人間の心身を疲弊させる要素がたくさんあります。</p>
<p>　たとえば、たまに山登りをしたり、海で泳いだりなど、自然と親しんで過ごすひとときを持つと、心身がみるみる元気になりますよね？</p>
<p>　それは、人工的なものに囲まれて、ほとんど体を動かさずに過ごす都市生活から解放される気持ち良さにほかなりません。</p>
<p>　都市はどうしても、人の心身を鬱屈させてしまうのです。</p>

<p>　加えて、狭い空間に大勢の会社や人がひしめき合う都市の環境にあっては、いがみ合いや争い、競争などが起きないほうが不思議なくらい。現代人はビジネスでも日常でも、常に競争社会のなかで生き残りを賭けてがんばるしかないのが実情です。</p>
<p>　成果をあげようとすれば、ときに非人間的なこともしなくちゃならない。</p>
<p>　自分の本意ではない行動を求められることもある。</p>
<p>　競争のなかで、信頼していた人に裏切られることもある。</p>
<p>　自分の意のままにふるまおうとしても、周囲から集中砲火を浴びて、意を捻（ね）じ曲げられることもある。</p>
<p>　そういったことがどれほど人の心身を疲弊させるか、ということです。</p>
<p>　誰しも、身に覚えがありますね？　私のセミナーにやってくる人たちも、たいていが都市生活に苦しめられ、どう生きればいいのか悩み、迷っているように思えます。</p>
<p>　そう、現代人は誰もが多かれ少なかれ、自己を欺いて生きることにかなりくたびれているのです。</p>
<p>　そこにあるのが「険しい坂」であり、これを乗り越えるためには「強い自分」をつくるしかない。だから、『孫子』が必要なんですね。</p>
<p>　人間というのは弱いものです。現代人は大変生きにくい巨大な都市空間のなかで一人ひとりが何とか自分の夢を成就させようと日々悪戦苦闘していますが、それをより良い方向に向けていくためには、生きる意欲を持続させる精神の支えとなるものが必要です。いわゆる「座右の書」ですね。</p>
<p>　その一冊にぜひ、『孫子』を加えていただきたい。険しさや厳しさがついて回るときにこそ、『孫子』に問題解消のヒントを求めていただきたい。</p>
<p>　そんな思いからこのたび『<a href="http://pt.afl.rakuten.co.jp/c/01272a43.86f206a3/?url=http://books.rakuten.co.jp/rb/11517012/" target="_blank">孫子の至言</a>』を出させていただきました。そして願わくば、この『孫子の至言』と併せて『論語の一言』『老子の無言』を、さらには原典にもアプローチして、「上り坂の儒家、下り坂の老荘、険しい坂の孫子」という考え方をもって愉快な人生を歩んでいただきたいのです。</p>
<p>　『孫子の至言』が生きる叡智として、みなさんの心に豊かな実りをもたらすことを、心より願っています。</p>
<p>　　なお、『孫子の至言』では一言一句を解釈する手法を取っていません。自ら、新たな「人生孫子」を構築する気概をもって、読んでいただきたいからです。どうぞ自由に、孫子の世界で遊んでください。より愉快で幸せな人生を生きるために。</p>


<p class="detail">※2012年1月に出版された田口佳史著『<a href="http://pt.afl.rakuten.co.jp/c/01272a43.86f206a3/?url=http://books.rakuten.co.jp/rb/11517012/" target="_blank">孫子の至言　険しい坂を乗り越え、起死回生の勝利を得るために</a>』の「はじめに」より著者および出版社の許可を得て転載。無断転載を禁ずる。<br />※『孫子の至言』は、『論語の一言』『老子の無言』同様、慶應MCC夕学プレミアム『agora』（アゴラ）における講義「<a href="http://www.sekigaku-agora.net/course/taguchi_yoshifumi2011a.html" target="_blank">田口佳史さんに問う中国古典 【人生の戦略書・孫子】</a>」（2011年4月～7月・全6回）をもとに、構成のうえ編集したものです。</p>

<p class="detail"><strong>田口佳史</strong>（たぐち よしふみ）<br />
東洋思想研究家<br />株式会社イメージプラン代表取締役社長<br /><br />
1942年東京生まれ。新進の記録映画監督として活躍中、25歳の時タイ国バンコク市郊外で重傷を負い、生死の境で「老子」と出会う。奇跡的に生還し、以降中国古典思想研究四十数年。東洋倫理学、東洋リーダーシップ論の第一人者。<br />
企業、官公庁、地方自治体、教育機関など全国各地で講演講義を続け、1万名を越える社会人教育の実績がある。 1998年に老荘思想的経営論「タオ・マネジメント」を発表、米国でも英語版が発刊され、東洋思想と西洋先端技法との融合による新しい経営思想として注目される。<br />
著書に『<a href="http://pt.afl.rakuten.co.jp/c/01272a43.86f206a3/?url=http://books.rakuten.co.jp/rb/11517012/" target="_blank">孫子の至言</a>』『<a href="http://pt.afl.rakuten.co.jp/c/01272a43.86f206a3/?url=http://books.rakuten.co.jp/item/6961726/" target="_blank">老子の無言</a>』『<a href="http://pt.afl.rakuten.co.jp/c/01272a43.86f206a3/?url=http://books.rakuten.co.jp/item/6458325/" target="_blank">論語の一言</a>』（すべて光文社）
『<a href="http://pt.afl.rakuten.co.jp/c/01272a43.86f206a3/?url=http://item.rakuten.co.jp/book/4274003/" target="_blank">清く美しい流れ　日本人の生き方を取り戻す</a>』（PHPエディターズ・グループ／PHP研究所）
『<a href="http://pt.afl.rakuten.co.jp/c/01272a43.86f206a3/?url=http://item.rakuten.co.jp/book/1089010/" target="_blank">会社を変える　「タオ・マネジメント」のすすめ</a>』（日新報道）
『<a href="http://pt.afl.rakuten.co.jp/c/01272a43.86f206a3/?url=http://item.rakuten.co.jp/book/969097/" target="_blank">タオ・マネジメント　老荘思想的経営論</a>』など。</p>


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    <title>佐藤 綾子「ビジネスパーソンのためのパフォーマンス学」</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://www.keiomcc.net/terakoya/2012/01/sekigaku107.html" />
    <link rel="service.edit" type="application/atom+xml" href="http://www.keiomcc.net/cgi-bin/mt5/mt-atom.cgi/weblog/blog_id=6/entry_id=2268" title="佐藤 綾子「ビジネスパーソンのためのパフォーマンス学」" />
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    <published>2012-01-17T02:52:50Z</published>
    <updated>2012-01-17T06:58:34Z</updated>
    
    <summary><![CDATA[佐藤 綾子　日本大学芸術学部教授、国際パフォーマンス研究所代表 　&gt;&gt...]]></summary>
    <author>
        <name>imai</name>
        <uri>http://www.keiomcc.com/</uri>
    </author>
    
        <category term="015夕学だより" />
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.keiomcc.net/terakoya/">
        <![CDATA[<p class="detail"><strong>佐藤 綾子</strong>　日本大学芸術学部教授、国際パフォーマンス研究所代表 　<a href="https://www.sekigaku.net/Sekigaku/Default/Normal/InstructorIntroduction.aspx?SGInstructorID=567" target="_blank">&gt;&gt;講師紹介</a><br>
講演日時：2011年7月5日（火） PM6:30-PM8:30</p>


「パフォーマンス学」とは、佐藤綾子氏が日本で初めて体系化した学問です。パフォーマンスとは、「日常生活における個の善性表現」、つまり「個々人の善いところを適切に表現する」と定義しています。適切に表現するためには、自己を表現する技術をトレーニングで身につける必要があります。なぜなら、佐藤氏は、「表現されない実力は無いも同じである」と考えているからです。 佐藤氏は大領領の就任演説など、実際の自己表現の場面を研究対象として取り上げ、膨大な時間を投じてデータ化し、分析を行っています。そして、データによるエビデンス（検証結果）に基づいた理論を構築しているのです。

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        優れた自己表現能力を発揮している具体例として、佐藤氏はまずオバマ大領領をあげました。彼は、コリン・パウエル氏をもって「He has both style and substance.」（彼は、「表現」と「実体」の両方を兼ね備えている）と言わしめたほど、高いパフォーマンス能力があります。実際、大統領選においては、さまざまな効果の高いパフォーマンスが用いられました。

例えば、「Yes, We can！」というスローガン。「サウンドバイト」と呼ばれ、覚えやすく、力強く、ポジティブなこの表現は、オバマ氏の演説で繰り返し叫ばれ、米国有権者の気分を高揚させる一助となりました。また、彼の演説には、「We」「us」（私たち）といった言葉が、Ｉ（私）よりも大変多く用いられています。これは、「巻き込み話法」と呼ばれています。「I（私）がやる」のではなく、「We（私たち）がやる」と表現することによって、一緒になって課題や問題に取り組むという共有感覚を与えることができます。ひるがえって、日本の某首相のスピーチを分析したところ、「私たち」という表現は一回も登場せず、「私」ばかりが使われていたとのこと。表現能力の彼我の差が実感されます。

さらに、オバマ大統領の優れた点は、「非言語力」にあります。ひとつは、「アイコンタクト」です。彼は、しっかりと前を見据えて語ります。就任演説を分析したところでは、1分あたり31秒もの間、聴衆に目を向けていたそうです。視線がぶれないことで、言葉が相手にしっかりと伝わります。残念ながら、日本の政治家は話すとき視線がぶれる（unfocused -アンフォーカス）ことが多いのです。
非言語力のもうひとつは、顔の表情をつくる「表情筋」の動きがとても大きいことです。表情の変化が大きいほど、聴き手に強く印象づけることができます。

それでは、日本の政治家で、自己表現能力の優れた人は誰でしょうか。佐藤氏は小泉純一郎氏を挙げました。彼もまた、非言語力が高く、ある年の所信演説においては、アイコンタクトが1分あたり48秒にも達していたのです。小泉氏は、短く明快な言葉を多用することで知られていますが、以下の所信演説の言葉では、「連辞」という技術が使われています。

「痛みを恐れず、既得権益の壁にひるまず、過去の経験にとらわれず、恐れず、ひるまず、とらわれず、の姿勢を貫き、21世紀にふさわしい経済社会システムを確立したい」

恐れず、ひるまず、とらわれずという「連辞」はその調子のよさもあって、人々の心を捉え、記憶にも残りやすいのです。小泉氏が歴代の首相の中でもとりわけ高い人気を誇ったのは、その自己表現能力の高さにあるようです。

また、聴き手の心を捉える方法として、佐藤氏は「ブリッジング」という技術を紹介してくれました。これは、聴き手がどんな人々なのかを理解していることを伝え、聴き手と自分の間を橋渡しするような話をすることです。佐藤氏自身、本講演の冒頭で、「日本で一番学生数の多い日本大学から、日本で一番エリートの多い慶應大学に（話に）来ました」（注：佐藤氏は日本大学教授、夕学五十講は、慶應学術事業会の主催）と語りかけることで、意識的に、「ブリッジング」を行なっていました。

佐藤氏は、自己表現能力の中でも、とりわけ「良い表情」が重要であることを指摘します。顔の表情で一瞬の好感が決まるのです。実際、佐藤氏の研究によれば、人の感情はわずか2秒で読み取ることができるのです。佐藤氏によれば、良い表情には2つのメリットがあります。ひとつは、「相手に好かれる」ということ。心理学では、「対他効果」と呼びます。もうひとつは、「自分が楽しくなる」ことであり、これは「対自効果」です。佐藤氏は、アランの幸福論の一節を引用してくれました。

「人は楽しいから笑うのではない。笑うから楽しいのだ！」

気分が滅入っているときでも、良い表情を意識的につくると、なぜか気分が楽しくなってくる。これは、「顔面フィードバック効果」と呼ばれているそうです。佐藤氏によれば、良い表情づくりも練習によって習得することができます。

文化人類学者のエドワード・ホールは、日本は「高コンテキスト文化」だと指摘しています。日本人同士は、ほぼ同じ言語、文化、価値観を共有しているので、あいまいな言葉でも、阿吽（あうん）の呼吸で伝わります。つまり、コンテキスト（文脈）が高い水準で共有されているのです。一方、諸外国は、様々な異なる言語、宗教、価値観などを持つ人々が混じりあっている国がほとんどです。すなわち、文脈がほとんど共有されていない「低コンテキスト文化」であるため、あいまいな言葉は伝わりません。明快な言葉で、自分の考えを強く主張しなければなりません。

そもそも、日本人はシャイ（恥ずかしがり）なところがあります。しかも、高コンテキスト文化という背景もあるため、国際会議などでの存在感が低いことが指摘されてきました。シャイネスは謙虚さから発しているところもあり、美徳とされる面もあったのですが、グローバル化が進む現代においては、克服すべき課題となりました。あるいは、普段はシャイでもいいけれど、国際会議などでは、堂々と主張できなければ、グローバル競争での生き残りが難しくなっています。ですから、場面に応じた自己表現能力の必要性に対する認識が高まっていると、佐藤氏は強調します。

佐藤氏が学問として体系化されたパフォーマンス学は、自己表現をサイエンスとして扱っています。つまり、細かい技術に分解し、繰り返し練習することで、その能力を高めていくことができるのです。パフォーマンス学は、これからのビジネスパーソンにとって極めて重要な学問のひとつとなることを強く認識させられた講演でした。
 

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    <title>『代表的日本人』</title>
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    <published>2012-01-17T02:04:03Z</published>
    <updated>2012-01-16T12:21:29Z</updated>
    
    <summary>著者：内村 鑑三 著、鈴木 範久訳；　出版社：岩波書店（岩波文庫）　；　発行年月...</summary>
    <author>
        <name>imai</name>
        <uri>http://www.keiomcc.com/</uri>
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        <category term="020今月の“１冊”" />
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.keiomcc.net/terakoya/">
        <![CDATA[<p class="detail">著者：内村 鑑三 著、鈴木 範久訳；　出版社：岩波書店（岩波文庫）　；　発行年月：1995年7月　；　ISBN：978-4003311936；　本体価格：630円
<a href="http://pt.afl.rakuten.co.jp/c/01272a43.86f206a3/?url=http://books.rakuten.co.jp/rb/item/741993/" target="_blank">書籍詳細</a></p>

グローバリゼーション。
ここ数年、ニュースや新聞、書籍、あらゆるところで耳にする言葉です。内需拡大には限界があるとされる多くの日本企業にとって、グローバル進出、グローバル対応といった戦略、施策の数々は、もはや当然のことになりつつあると思います。私も、企業の人材育成のお手伝いをさせていただく仕事柄、社員の教育体系や研修内容にグローバリゼーションに対応した育成視点を入れることは多く、「へぇー、グローバル人材の育成ですか！」なんて、取り立てて驚くことも今や無くなっています。

しかし、日本で生まれ育ち、日本のみで生活をし、海外へは旅行で訪れるくらいの私にとって、グローバリゼーションが本当に何を示すことなのか頭ではわかっているつもりでも、腹落ちするほどには理解できていないというのが正直なところです。単に世界進出、海外で働く、海外で暮らすといったことではないようですし、もちろん英語をはじめとする外国語を使うということだけでもなさそうです。いったい、グローバリゼーションとは何を示し、日本人がグローバルに生きるとはどういうことなのか、そしてその根底にある意識とはなにか、ゆっくりと考えてみたいと思い選んだ1冊、それが内村鑑三著『代表的日本人』です。
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        <![CDATA[内村鑑三は幕末の1861年（万延2年）に高崎藩（現在の群馬県）の藩士の家に生まれ、1877年（明治10年）に札幌農学校（現北海道大学）へ二期生として入学しています。札幌農学校は校則を「ビー・ジェントルマン（紳士たれ）」というわずか一項目で貫き、そこを去る時には「ボーイズ・ビー・アンビシャス（少年よ大志を抱け）」を残した敬虔なクリスチャン ウィリアム・S・クラーク博士の教えで有名であり、内村鑑三の同期には『武士道』の新渡戸稲造がいました。

内村鑑三と言えば1891年（明治24年）の教育勅語不敬事件を思い出す方も多いかもしれません。第一高等中学校（現在の東京大学）で嘱託教員の際に起こした不敬事件による世の非難がもとで、職を辞任したのちは、各地を転々とし、妻子を抱え極貧生活を送りながら文筆生活を続けるなか、自身はクリスチャンでありキリスト教の教えに重きを置く反面、日本人の根底に流れる「武士道」や「ヤマトダマシイ」に関心を持ち、日本の「偉人伝」に親しみ、歴史認識をさらに深めていきました。

『代表的日本人』はそのような生活のなか、西欧文化が奔流のように押し寄せる時代背景にあって、自身の思想を貫き、歴史観を築きながら、日本とはなにか、日本人とはなにかについて記した内村鑑三の代表的著作です。1894年（明治27年）『Japan and the Japanese（日本及び日本人）』として刊行された著書を改版し、1908年（明治41年）、『Representative Men of Japan（代表的日本人）』というタイトルにて英文で上梓し、日本人が英語で日本の文化・思想を西欧社会に紹介したもので、その後もドイツ語などにも訳されています。つまり、いま私たちが読んでいる『代表的日本人』は英文で書かれた原著を日本語にした訳版を読んでいるということになります。

1894年に『Japan and the Japanese（日本及び日本人）』として、当初書かれたときは、ちょうど日清戦争のときでした。やがて、日露戦争が起こり、「絶対非戦論」を唱えていた内村鑑三にとって、まがりなりにも日本が勝ったことは驚くべきことであり、これは世界の国々も同様で、「東洋の小さな国が大国ロシアに勝った」ことに驚嘆し、日本への関心がいっせいに高まった時代背景があります。特に、世界は「日本とはなにか、日本人とはなにか」という点に注目が集中しました。そこで、内村鑑三は当初の著作を大改訂し、『代表的日本人』という題名とした経緯があるそうです。

『代表的日本人』には、まさに日本を代表する分野別5人について書かれています。政治家としての西郷隆盛、地方大名としての上杉鷹山、農民思想家としての二宮尊徳、地方の教育者としての中江藤樹、宗教者としての日蓮。とはいえ、この5人が歴史上の人物として当時から現在において、人生すべてに光が当てられ、賞賛を浴びていたかというとそうとは言えない面も多いかもしれません。それは、時代によって、見る視点によって何を是非とするかの評価は異なってくるのが歴史の見方である所以です。

時の政府に背き反逆者としての解釈もできる西郷隆盛。「軍国少年の鑑」として称え日本全国の小学校にあったという銅像も、太平洋戦争後は「子どもたちを戦場に送りだした元凶」として排除された二宮尊徳。時の宗教からたった一人抗し『立正安国論』にて主張を伝え布教を始めた日蓮は、当時は宗教革命としての見方もあり異端として捉えられていました。

往々にして、歴史とは時の国家が意図的に見方を押しつけたり、つくりあげたりすることがあると言えるかもしれません。なぜ、内村鑑三がこの5人を代表的日本人として取り上げたのか、単に偉業を成し遂げたからという評価だけではなく、本著を読んでいくうちに、この5人に共通する人に対する真の優しさ、人間愛があるからのように思えます。そして、人間愛、人生観も含め5人の姿を描いた内村鑑三自身の人を想う気持ち、優しいまなざしが伝わってくるようにも感じます。

『代表的日本人』は内村鑑三という大思想家が書いたものだから、難しいのではないかと思われるかもしれません。私も、最初は読むことをためらいましたが、原著が英語で書かれたということもあるのでしょうか、非常にわかりやすい表現で書いてあり、抵抗なく読み進めることができます。しかし、今回、内村鑑三がなぜ本著を書いたのか、その時代背景や思想、人生観を知るうえで助けていただいたのが、童門冬二氏の『<a href="http://item.rakuten.co.jp/book/6572884/" target="_blank">内村鑑三「代表的日本人」を読む</a>』です。歴史は「360度方位から光を当てることのできる多面的な存在」であり、歴史上の人物は「すべての人物は円である」と考える童門氏の歴史観は、『代表的日本人』に描かれている5人、そして著者 内村鑑三にまた新たな視点を私たちに与えてくれています。

<BLOCKQUOTE>『代表的日本人』がそのまま、いま生きているわたしたちの役に立つというわけ
ではない、役に立つ部分もあれば、役にたたない部分もある。それは「その本が
書かれたときの社会状況」と「作者がなにをメッセージとして送ろうとしたか」
ということが大きく影響するからであり、「内村さんの書かれた意図や精神をわた
しなりに再現したうえで、いま現在、この精神はこう生かすべきではないかという
"新しい見方"を加えていこうと思う。
『内村鑑三「代表的日本人」を読む』童門冬二</BLOCKQUOTE>

代表的日本人たちの"日本人的精神（スピリット）"。内村鑑三が描きたかったのは、好戦的な野蛮な民族ではなく、儒教の教えを信奉するやさしさ、思いやりを持った人間の多い日本人の姿であり精神であると童門氏は解します。それは、内村鑑三が5人の歴史人物像を描くうえで、通常、歴史家が重んじる「一級資料」だけでなく、さまざまな俗書とも言われるような資料から浮かび上がらせているところにあるためとしています。

『代表的日本人』は、開国後、次々と押し寄せる西欧文化、近代化のなかで、日本人が日本の文化、思想を西欧社会に英語で紹介した名著として、そして決して国家繁栄の大業を成した人々ではなく、さまざまな分野で地方の活力を重んじ、日々の人々の生活に目を向け、より良く生きていくために、自分に何ができるかを真摯に考え実行した5人を取り上げたという点において、日本を代表する書のひとつと言えるのでしょう。そして、本著が書かれた当時、日本人としてどのように生きるべきか模索している点は、いまを生きる私たちにとっても何ら変わることのない共通の課題のように思います。

童門氏は日本人として生きるうえで"グローカリズム"こそが、いまいちばん大事な考え方であるとして、幕末の開明的な思想家、佐久間象山の言葉を記しています。

<BLOCKQUOTE>「わたしは二十歳のときに松代（まつしろ）人（藩人）であることを知り、三十歳で日本人であることを知り、四十歳で世界人（国際人）であることを知った」</BLOCKQUOTE>

グローバルにものを見て、ナショナルな問題意識を失わずに、ローカルに生きていく"グローカリズム"の考え方。国や世界を変革するのにも、まず個人の変革から始めなければならないということ、すべての変革は個人から始まるということ。この考え方がいまの日本にいちばん大事であることを語っています。

いま、日本そして日本人はグローバリゼーションという大きな奔流のなかで、どの方向に進むべきか模索しているように見えます。どの方向に進むか、進んでいったかは、その時代、歴史の見方によって是非が変わることを心に留め、それらは後世が判断することをも念頭に置きながら、私たちがすべきことは、地方人であり、日本人であり、国際人であることを見失わないこと。そして、その前に一人の人間として真の優しさ、思いやりをもって生きていくこと。『代表的日本人』から、私にとってのグローバリゼーションとは何かを深め、向き合うための糸口をもたらしてくれたとともに、これからも、他人事ではなく、私にとってのグローバリゼーションとは何かを考え続けることの大切さを教えてくれたように思います。


（保谷範子）


<p class="detail">『<a href="http://pt.afl.rakuten.co.jp/c/01272a43.86f206a3/?url=http://books.rakuten.co.jp/rb/item/741993/" target="_blank">代表的日本人</a>』内村 鑑三 著、鈴木 範久訳（岩波書店（岩波文庫））
『<a href="http://pt.afl.rakuten.co.jp/c/01272a43.86f206a3/?url=http://books.rakuten.co.jp/rb/item/6572884/" target="_blank">内村鑑三「代表的日本人」を読む　西郷隆盛・上杉鷹山・二宮尊徳・中江藤樹・日蓮</a>』童門冬二著（PHP研究所）</p>
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    <title>「一歩前に進む」　城取　一成</title>
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    <published>2012-01-17T01:22:22Z</published>
    <updated>2012-01-17T06:28:31Z</updated>
    
    <summary>［プロフィール］ 1961年生まれ。長野県出身。社会人教育事業に携わって20年余...</summary>
    <author>
        <name>imai</name>
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        <category term="03010年目のリフレクション" />
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.keiomcc.net/terakoya/">
        <![CDATA[<strong>［プロフィール］</strong>
1961年生まれ。長野県出身。社会人教育事業に携わって20年余。
2001年1月慶應義塾の新しい社会人教育機関として開設された慶應丸の内シティキャンパス（慶應MCC）に参画する。開設時の総合プロデューサーであった妹尾堅一郎慶應義塾大学教授氏（当時）は、産業能率大学に同じ時期に在職、旧知の間柄であった。
慶應義塾の塾長交代に伴い妹尾氏が退任した後、混乱した状況の中で、唯一の社会人教育事業の経験者として、事業と組織の再建を担う。
2004年から慶應丸の内シティキャンパス ゼネラルマネジャー。
テニスに夢中の妻とお年頃の娘二人（19歳、16歳）の四人家族。
住まいは横浜。好物は蕎麦と芋焼酎。痛風もち。
二か月前に、はじめてのフルマラソンに挑戦した。


<p>&nbsp;</p>]]>
        「わたしは、MCCの責任者を退任することになりました」
あれは、7月の連休が明けた日であった。久しぶりに子供たちとプールに出かけ、日焼けした顔で出社した朝のことだ。
慶應丸の内シティキャンパス（慶應MCC）の総合プロデューサーを務めていた妹尾堅一郎氏（当時：慶應義塾大学教授）は、突然去っていった。
2001年4月にオープンして4ヶ月。旧知の妹尾先生から誘いを受けて、私が仲間に加わってから半年しか経っていない。

当時40歳になったばかりの私は、不惑の世代とは真逆の、「混沌の森」に迷い込み、彷徨をはじめていた。
ゼロから新しい事業を立ち上げる苦労は並大抵なことではない。MCCの場合は、ほぼ全員が他社から来た寄せ集め集団なので、なおさらであった。
仕事はいくらでもあった。でも身体はひとつしかない。
森の中を奧へ奧へと進むほどに周囲は暗くなり、やがて足もとはぬかるみに変わっていた。

全員が膝まで浸かる沼地にはまり込んで、抜き差しならなくなったところで、目の前から先導者の姿が消えてしまった。気がつけば自分が先頭にいる。振り向くと不安に満ちたメンバーの視線が、この身に集まってくる。そんな状態であった。

MCCは膨大な赤字を抱えていた。什器はすべて特注品、編集機能まで完備したAV設備も揃っている。しかも場所は、東京「丸の内」。三菱地所の配慮で、&quot;大学価格&quot;にしていただいているとはいえ、三百坪のスペースを維持する負担はズシンと重い。
開設1年目のMCCの売上では、人件費どころか賃料と設備リース費をカバーすることすらままならなかった。絶望的な状況がそこにあった。

スタッフも次々と辞めていった。仕事もないのだから仕方ないが、仲間が少しずつ減っていくのは寂しいものである。一年前、喧騒に包まれていたオフィスには空席が目立ちはじめていた。
後ろを振り返るたびに、旅の仲間が減っていく。
「誰かが倒れないと終わりにならない。でも自分が最初に倒れたくない。」
そんな泣き言を口にする人も出始めた。
わたしは、耳鳴りやめまいに悩まされ、睡眠導入剤がないと眠れなくなった。

夜の森は、漆黒の闇があらゆるものを包み込む。やがて冷たい雨まで降り始めた。沼地はいっそう深くなり、先はまったく見えない。引き返そうにも戻る道はない。ひたすら歩くしかない。そんな日々が1年以上続いた。


東の空が白みはじめたのは三年目の春であった。
暗闇を歩くことに疲れて、もう限界だと泣き言を言いたくなる。そんな時に決まって、一陣の風が吹いてきて頬のほてりを冷ましてくれることがある。茂みの隙間から、夜空の星が自分たちを見つめていることに気づいたりする。

「夜明け前が、いちばん暗い」
そう信じることが、暗闇の恐怖に立ち向かう力になる。
周囲に振り回されているばかりではなく、一歩前のこの道を自分たちの手で切り開かなければ展望はない。それには自分が先頭に立つしかない。そういう踏ん切りがついたのも、その頃であった。

掟破りを承知で、無理なこともやった。リストラにも躊躇しなかった。一方で、赤字が続く中で、あえて人材やシステムへの大きな投資を決断した。
ビジョンを語り、ミッションを掲げた。「社会人学習のプロを目指そう！」と呼び掛けた。

目に見えるような劇的な変化は起きない。しかし、一歩ずつ前に進んでいる実感が持てるようになってきた。少しずつ仲間も増えて、明るい笑い声が飛び交いはじめた。
足もとを見ると、いつのまにか沼地を脱したようで、後ろを振り返ると土の上に自分たちの足跡がしっかりと確認できるようになった。
これまで歩いてきた軌跡が、これから進むべき道筋を、真っ直ぐに指し示しているかのように思えてきた。

思えば、この10年間で、MCCでの自分の立場も変わっていった。
「業界に精通した中核社員」から、「現場マネジャー」に、そして「事業責任者」へと。
一方で、現場の仕事は変わらぬままだ。『夕学五十講』の司会は10年間一貫して務めているし、毎日ブログも書いている。

ある時は企画マン、事が起きたら現場の問題解決者、来客応対時にはMCCの責任者、役員会ではボードメンバー、といった具合にいくつかのレイヤーの役割を、行ったり来たりしている。

そんな器用な動き方が、自分に合っているかどうかは、いまもわからない。
年相応に御輿の上から大きな舵取りだけをする方がいいのかもしれないが、自分の足で歩くことにこだわりたいという思いが強い。坂道のつらさ、ぬかるみの苛立ちは、実際に歩かなければわからない。渇いた喉を潤してくれる水の冷たさもわからない。

10年を振り返ってみると、随分と小さな世界をぐるぐると回っていただけのようにも思える。けれども、等身大の自分が少しだけ見えてきたような気もしている。
自分には、どんなに努力しても出来ないことがたくさんあることがわかった。
一方で、ストレッチすれば出来ることが、同じ位たくさんあることにも気づいた。

いつの間にか不惑の年代を過ぎて、五十歳の標識を越そうとしている。「天命を知る」というほど高尚なものではないけれど、自分に与えられた等身大の役割もつかめてきたのかもしれない。

「いまよりも一歩前に進む」
これからも、足の指を大きく開いて、大地の熱を感じ取りながら、しっかりと足跡を残して歩いていきたいと思っている。

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    <title>メールマガジン　Vol.106</title>
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    <published>2011-12-13T05:38:03Z</published>
    <updated>2012-01-16T10:57:54Z</updated>
    
    <summary>・‥‥......━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━......‥‥...</summary>
    <author>
        <name>imai</name>
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    </author>
    
        <category term="000メールマガジン" />
    
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≫≫≫≫≫　　～ビジネスパーソンの学びを切り拓く～　　≪≪≪≪≪
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　　　　　　　　　　　Vol.106 [2011/12/13]
・‥‥......━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━......‥‥・

　────────────────────────────────
★┐INDEX
└┼───────────────────────────────
　│1. ピックアップレポート「リーダーのための仕事哲学」
　│2. 夕学だより　「見えないものを見る
　│　　　　　　　　　　～東洋思想から読み解く日本文化と日本人～」
　│3. 今月の"１冊"　「「仕事哲学」「人生哲学」について考える」
　│4. Learners' 交歓広場　「今までの「学び」を振り返る」
　│5. 慶應インフォメーション
　┼───────────────────────────────
]]>
        <![CDATA[みなさま、こんにちは！
慶應MCC通信【てらこや】編集局 の　ほうや です。

新規に登録をしていただいた皆さま、ご登録ありがとうございます！
慶應MCC通信【てらこや】は、月1回（毎月第2火曜日を予定）「学び」
を改めて見直すきっかけとなるようなさまざまな情報の提供を目的に、
発行しています。これから、どうぞよろしくお願いします。

今後配信を希望されない場合は、末尾のURLより配信停止のお手続きを
お願いいたします。

秋深くまで暖かな日が多かったものの、12月の暦とともに一気に気温が
下がり寒い日が続いています。銀杏が黄色く色づいた紅葉と冬の風物詩
である街路樹のイルミネーションが同時にやってきた今年の丸の内の師
走風景です。

今月も慶應MCC通信【てらこや】をお届けします。

「ピックアップレポート」は、慶應MCCシニアコンサルタント安藤浩之
とともに仕事や人間に対する自身の基軸となるリーダーのための仕事哲
学について考えます。

「夕学だより」は、東洋思想研究家 田口佳史氏の講演「見えないもの
を見る～東洋思想から読み解く日本文化と日本人～」の受講レポートで
す。いま、改めて問われている日本人としてのアイデンティティを再確
認します。

「今月の"1冊"」は二宮金次郎の「報徳思想」を参考に、本当に大切に
したい仕事哲学、人生哲学とは何かについて考えます。

「Learners' 交歓広場」は、山本一之進さんより、幼少時代から現在に
いたるまで、今までの「学び」をふりかえり、人生における「学び」の
意味についてお書きいただきました。


では、さっそく Vol.106をお届けいたします！
ぜひ、ご一読ください！


┌─┐━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
│１│ ピックアップレポート ―ビジネスに効く「知」のサプリメント―
└─┘..........................................................................................
第106回　「リーダーのための仕事哲学」
　　　　　安藤 浩之（慶應MCCシニアコンサルタント）　　　　　　　
─────────────────────────────────

（1）アカウンタブルなリーダーが少ないことに愕然

　昨今の日本の経済や産業界において、不用意な発言や社会通念から逸
脱した行動が繰り返され、報道されるたびに、多くの人が心を痛めてい
ることでしょう。本来、目の前にある危機に対して、人は一致団結して
力を発揮すべきはずなのに、いったいどうしたのでしょうか。責任受容
できるリーダーが少ないことに愕然とします。

　世界的に有名なフォーブス誌の発行人であるマルコム・フォーブスは
「責任を引き受けることを楽しむ人は、大抵、責任ある立場を手に入れ
る」「権限を振るうことだけが好きな人は、大抵、その地位を失う」と
言っています。まさにそのとおりです。


▼ 続き（全文）はこちらから
　　<a href="http://www.keiomcc.net/terakoya/2011/12/report106.html">http://www.keiomcc.net/terakoya/2011/12/report106.html
</a>

┌─┐━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
│２│ 夕学だより ―時代の"潮流と深層"を読み解く―
└─┘..........................................................................................
「見えないものを見る～東洋思想から読み解く日本文化と日本人～」
【講師】田口 佳史 
　　　　東洋思想研究家、株式会社イメージプラン 代表取締役社長 
【日時】2011年7月1日（金） 18:30-20:30
─────────────────────────────────

田口氏は、21世紀の日本に対して、「日本らしくない」という違和感
感じてきたそうです。「日本らしくない」のは、どんな点においてなの
か、田口氏はずっと探り続けてきましたが、先の東日本大震災という未
曾有の大災害を経験したことで、違和感のありかがはっきりしたそうで
す。それは、日本というのは本来「生命（いのち）と自然の国」であっ
たはずなのに、現代の生活はそれとはかけ離れたものになっているとい
うことです。

私たちは古来、豊かな自然に恵まれ、清く美しい流れのほとりに住む民
であり、和気あいあいと日々、楽しく愉快に暮らしてきました。ところ
が、現代は、経済が主体となりすぎてしまい、効率が最優先、「金銭物
質至上主義」がまかり通ってきたのです。


▼ 続き（全文）はこちらから
　　<a href="http://www.keiomcc.net/terakoya/2011/12/sekigaku106.html">http://www.keiomcc.net/terakoya/2011/12/sekigaku106.html
</a>

┌─┐━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
│３│ 今月の"１冊" ―慶應MCCスタッフからのおすすめ―
└─┘..........................................................................................
 「「仕事哲学」「人生哲学」について考える」
 ─────────────────────────────────

皆さんは、仕事をしていく上で、または生きていく上で、どのようなこ
とを大切に、毎日を過ごされていますか？　きっと皆さんお持ちの「仕
事哲学」「人生哲学」。しかし、改めて考えたり、口に出したりする機
会は、意外と少ないのではないでしょうか。

私は、新卒で入社した会社がメーカーで、徹底して「現場主義」を叩き
込まれたこともあり、今も昔も仕事をする上では「現場主義」を大切に
しています。「現場」と言っても様々な現場がありますが、当時、営業
部門で販売店統括の仕事をしていた私にとっての現場は「販売の第一線」
。社会に出て日が浅く、知識も経験もない自分にできることは限られて
いたので、現場で問題が発生した時はすぐに出向くというフットワーク、
自分ひとりで解決できない問題だったら、現場の様々な人の知恵を借り
て解決するという姿勢で「現場主義」を実行してきました。


▼ 続き（全文）はこちらから
　　<a href="http://www.keiomcc.net/terakoya/2011/12/review106.html">http://www.keiomcc.net/terakoya/2011/12/review106.html</a>


┌─┐━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
│４│ Learners' 交歓広場 ―学びとキャリアを考える読者コラム―
└─┘..........................................................................................
第41回　「今までの「学び」を振り返る」
　　　 　山本 一之進
─────────────────────────────────

(1）はじめに
僕は、いったいいつから学び始めたのだろうか。
「学び」についてのエッセイ執筆のお話をいただいた際にふと考えたの
がこの疑問である。
「学び」とはどういうことかをきちんと設定しないと読み手の皆さんは
困ると思うが、それは後に触れるとして、この疑問について自分の人生
を遡って考えてみたい。

(2）「学び」のスタート
　自分がこの世に生を受けて一番最初の記憶は何か。ここから考えると、
やっと立ち始めた頃に黄色のパンツをはいていた記憶がある。大人にな
って、思い込んで作り上げた記憶かもしれないと思い、母親に確認した
ところ、「よく黄色のフリルのついたパンツをはかせた」とのことだっ
たので、自分としては嫌な記憶だったのかもしれない。


▼ 続き（全文）はこちらから
　　<a href="http://www.keiomcc.net/terakoya/2011/12/hiroba106.html">http://www.keiomcc.net/terakoya/2011/12/hiroba106.html
</a>

┌─┐━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
│５│ 慶應インフォメーション ―「学び」のための慶應義塾関連情報―
└─┘..........................................................................................
慶應義塾大学、およびその関連組織や団体による公開講座やセミナー等
の「学び」に関する情報、また慶應義塾関連の情報をお届けします。
詳細情報や問合せ先などは各Webサイトにてご確認ください。
─────────────────────────────────

◆慶應義塾大学東アジア研究所 現代中国研究センター
　国際シンポジウム「中国モデルの可能性」
　<a href="http://www.kieas.keio.ac.jp/information/000208.html" target="_blank">http://www.kieas.keio.ac.jp/information/000208.html</a>
　◇日時：2011年12月17日（土）13:00－17:00
　◇会場：慶應義塾大学三田キャンパス北館ホール
　◇申込：事前申込が望ましいが会場での申込も可
　※日中英同時通訳あり


◆慶應義塾大学法学部・延世大学社会科学学部政治外交学科
　学術交流20周年記念シンポジウム「2012年の日本と韓国」
　<a href="http://www.kieas.keio.ac.jp/information/000210.html" target="_blank">http://www.kieas.keio.ac.jp/information/000210.html</a>
　◇日時：2011年12月22日（木）14:00-17:45
  ◇会場：慶應義塾大学三田キャンパス北館ホール
　◇申込み：事前申込が望ましいが会場での申込も可
　◇主催：慶應義塾大学法学部、
　　　　　慶應義塾大学東アジア研究所・現代韓国研究センター
　※日韓同時通訳あり


◆慶應義塾大学理工学部・理工学研究科
　研究広報誌　「新版　窮理図解」
　理工学分野の若手研究者を取り上げわかりやすくお伝えします
　最新号（2011/10号）機械工学科　大村亮准教授
　「慶應理工のクラスレートハイドレート研究」
　<a href="http://www.st.keio.ac.jp/kyurizukai/index.html" target="_blank">http://www.st.keio.ac.jp/kyurizukai/index.html</a>


◆慶應義塾大学 グローバルセキュリティ研究所（G-SEC）
　「G-SECニューズレター」No.28 発行のご案内
　<a href="http://www1.gsec.keio.ac.jp/text/newsletter/index" target="_blank">http://www1.gsec.keio.ac.jp/text/newsletter/index</a>
　当研究所(G-SEC)は、政策 Watch と Warningというコンセプトのもとで
　グローバルとセキュリティに関する幅広い研究を推進しています。
  ◇「東日本大震災とG-SEC」竹中平蔵（G-SEC所長/総合政策学部教授)
  ◇G-SEC Faculty Seminar
　　　第1回「震災復興を契機とした資源循環型社会の新しいパラダイム」
　　　　　　細田 衛士 (経済学部教授）
　　　第2回「震災復興期の税制・社会保障改革」
　　　　　　土居 丈朗（経済学部教授）
　　　第3回「東日本大震災後の経済政策」
　　　　　　深尾 光洋（商学部教授）


◆慶應丸の内シティキャンパス　<a href="http://www.keiomcc.com/" target="_blank">http://www.keiomcc.com/
</a>
『リーダーのための仕事哲学』＊新規開講＊
　<a href="http://www.keiomcc.com/program/phi/index.html" target="_blank">http://www.keiomcc.com/program/phi/index.html</a>
　2012/2/6-3/24 全6回　講師：安藤浩之

『ロジカル・ライティング』
　<a href="http://www.keiomcc.com/program/klw/index.html" target="_blank">http://www.keiomcc.com/program/klw/index.html</a>
　2012/1/11-2/1　全4回　講師：安藤浩之
　
『ビジネスプロフェッショナルの説明力』
　<a href="http://www.keiomcc.com/program/exp/index.html" target="_blank">http://www.keiomcc.com/program/exp/index.html</a>
　2012/1/19-3/22 全6回　講師：桑畑幸博

『プロジェクトマネジメント』
　<a href="http://www.keiomcc.com/program/pjm/index.html" target="_blank">http://www.keiomcc.com/program/pjm/index.html</a>
　2012/1/21、2/4、2/18  すべて土曜 全3回　講師：杦岡充宏

『ケースで学ぶM&Aの財務戦略』
　経済産業省 高度金融人材産学協議会共催
　<a href="http://www.keiomcc.com/program/val/index.html" target="_blank">http://www.keiomcc.com/program/val/index.html</a>
　2012/1/26-3/15  全6回　講師：井上光太郎
　※当初のご案内より日程が一部変更になっております。
　
◎2011年度プログラム開催スケジュール
 <a href="http://www.keiomcc.com/program/schedule/index2011.html" target="_blank"> http://www.keiomcc.com/program/schedule/index2011.html 
</a>
　2012年度スケジュールにつきましては1月中旬より
 上記ウェブページにて順次ご案内開始予定です。


◆慶應丸の内シティキャンパス 定例講演会『夕学五十講』
　<a href="https://www.sekigaku.net/" target="_blank">https://www.sekigaku.net/</a>
　2011年度後期 講演開催中

●『夕学五十講』受講者参加企画
　「感想レポートコンテスト」
　<a href="http://www.keiomcc.net/sekigaku-report/" target="_blank">http://www.keiomcc.net/sekigaku-report/</a>
　応募いただいた方には、もれなく『夕学五十講』招待券を1枚進呈。
　さらに、該当期間中の最優秀作品には翌期の夕学パスポートを進呈
　いたします。

　「明日への一言」
　<a href="http://sekigaku.jimdo.com/" target="_blank">http://sekigaku.jimdo.com/</a>
　「明日の自分へのメッセージ」を、一言、残してみませんか。
　講演会場で配布されるアンケート用紙の投稿スペースに
　自由にご記載ください。 


◆慶應MCCシニアコンサルタント 桑畑幸博ブログ　
　ファカルティズ・コラム－ビジネス・スキルを高めるヒント集－
　<a href="http://www.keiomcc.net/faculty-blog/" target="_blank">http://www.keiomcc.net/faculty-blog/
</a>

◆慶應MCCコラム
　安藤浩之「はたらく人のための意思決定論」
　<a href="http://www.keiomcc.com/ando/index.html">http://www.keiomcc.com/ando/index03.html
</a>

◆年末年始休業期間のお知らせ
　慶應MCCは下記の期間、誠に勝手ではございますがお休みを
　頂戴いたします。

　休業期間：2011年12月28日（水）～2012年1月5日（木）

　2012年は1月6日（金）10:00より業務を開始いたします。
　休業期間中も、Web・FAXによる資料のご請求やプログラムの
　お申し込みをご利用いただけます。
　事務局宛にいただいたご連絡への返信は2012年1月6日以降と
　なります。ご不便をおかけいたしますがよろしくお願いします。


=======================================

【編集後記】

慶應MCC通信【てらこや】Vol.106 は、いかがでしたでしょうか？

先日、禅宗の僧侶の方より座禅や読経の際に行っていらっしゃるという
丹田呼吸について教えていただく機会に恵まれました。

丹田とは、東洋医学でおへその下のあたりを指し、全身の精気の集まる
所とされる部分です。丹田呼吸は言わば腹式呼吸にあたり、背筋を伸ば
し、丹田に意識を集中し、ゆっくりと息を吸う、吐くを繰り返していき
ます。

吸う、吐くを深くゆっくりと10回繰り返すだけでも、体内の空気が変わ
ったように感じ、心は落ち着き、頭はすっきりとしてきます。
座禅、読経では、毎日規則正しく行い繰り返すことによって、心身の修
行とされます。

私たちの日常生活のなかで、修行として毎日行うことはかなりの困難を
伴いますが、1日のなかのちょっとした時間に深い呼吸をゆっくり行う
ことで、心静まり気持ち穏やかに日々過ごすことができるのでしょう。

「長息は長命に通じる」

1年のうちでも一番慌ただしいとされるこの時期だからこそ、意識して
深い呼吸を行うことの大切さを強く感じました。


来月もこの場所でお会いできますこと楽しみにしております！


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（ ほうや ）


・‥‥......━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━......‥‥・
慶應ＭＣＣ通信　【てらこや】
 ■ 編集　：慶應丸の内シティキャンパス【てらこや】編集局
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 ■ 編集人：ほうや
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掲載記事を許可なく転載することを禁じます。
　
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    <title>リーダーのための仕事哲学</title>
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    <published>2011-12-13T04:52:51Z</published>
    <updated>2012-01-17T05:17:26Z</updated>
    
    <summary>安藤 浩之慶應MCCシニアコンサルタント （1）アカウンタブルなリーダーが少ない...</summary>
    <author>
        <name>imai</name>
        <uri>http://www.keiomcc.com/</uri>
    </author>
    
        <category term="010ピックアップレポート" />
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.keiomcc.net/terakoya/">
        <![CDATA[<p class="detail"><strong>安藤 浩之</strong><br />慶應MCCシニアコンサルタント</p>

<strong>（1）アカウンタブルなリーダーが少ないことに愕然</strong>

　昨今の日本の経済や産業界において、不用意な発言や社会通念から逸脱した行動が繰り返され、報道されるたびに、多くの人が心を痛めていることでしょう。本来、目の前にある危機に対して、人は一致団結して力を発揮すべきはずなのに、いったいどうしたのでしょうか。責任受容できるリーダーが少ないことに愕然とします。

　世界的に有名なフォーブス誌の発行人であるマルコム・フォーブスは「責任を引き受けることを楽しむ人は、大抵、責任ある立場を手に入れる」「権限を振るうことだけが好きな人は、大抵、その地位を失う」と言っています。まさにそのとおりです。]]>
        <![CDATA[また、小説家のエリカ・ジョングは「問題は、何のリスクも冒さなければ、さらにリスクを負う羽目になる」と言っています。責任を引き受けるとはリスクをとるということに他ならず、リスクをとる覚悟ができていないままにリーダーシップを発揮しようとしているところに、問題があるように思います。


<strong>（2）優れたリーダーであるために</strong>

　それでは、優れたリーダーとはいかなる人物でしょうか。たとえば、今は亡きスティーブ・ジョブズを思い浮かべるでしょうか。あるいは、GEのジャック・ウェルチ、IBMのガースナーやイメルト、フィアットのマルキオンネ。こうした人物に共通しているのはリーダー自身がイノベーティブであるとともにカリスマ性があるということです。

　リーダーシップを語る際、このふたつのリーダー特性がよく出てきます。GEと言えば、ジャック・ウェルチ。日産と言えば、カルロス・ゴーン。会社名を言うだけでCEOの名前が出てくる場合、大抵、そのリーダーはイノベーティブであり、イノベーティブなリーダーが注目されやすいというのは事実です。しかし、イノベーティブなリーダーばかりが優れたリーダーというわけではありません。イノベーションは組織にとって通過点に過ぎず、破壊、喪失、創造の先にある維持や定着を指揮したリーダーが注目されないのは残念なことです。

　一方、カリスマ性についても同様です。カリスマ性のあるリーダーばかりが優れたリーダーというわけではありません。業績の良い時にカリスマと言われたリーダーも業績が低迷してくると独裁的と評されてしまいます。同じ人物であったとしても、そのように言われてしまうのです。そもそも、カリスマ性のあるリーダーは、そんなに多く存在するものでもありません。よって、カリスマ性のあるリーダーが優れたリーダーの要件となると、ほとんどの人はリーダーになることをあきらめなければなりません。

　それでは、優れたリーダーであるために大切なことは何でしょうか。作家のトマス・フラーは「どこにでもいる人は、どこにもいないのと同じである」と言っています。つまり、優れたリーダーとは、イノベーティブであるとか、カリスマ性があるとかということよりも、「他の人との違い」があるということが大切なのではないでしょうか。


<strong>（3）違いはどこから生まれるのか</strong>

　それでは、他の人との違いはどこから生まれるのでしょうか。ここでは、「人生態度」に注目して話を進めることにしましょう。人生態度とは、その人の人生に対する基本的な姿勢（心構え）を指します。人は生まれ育つ中で、多様な経験を通じて人生態度を形成しているものです。カリスマ性と異なり、誰もが持っているものであるにも関わらず、多くの人はそれを無意識化し、自分の人生やリーダーシップ発揮の指針としていないところに問題があります。その一方で、有意識化して実践に結びつけリーダーシップを発揮している人もいるものです。

　たとえば、アメリカのジェットブルーという航空会社は、格差のない企業経営をポリシーとする格安航空会社として有名です。その背景には、創業者であるデビット・ニールマンが若い頃、ブラジルの貧困社会を目の当たりにし、心を痛めたという原体験があります。

　グンゼの創業者である波多野鶴吉氏は教師であり、蚕糸業を営む家庭の子供たちが貧しく苦労していることを知って地域の産業振興を願い、会社を創業したと聞きます。

　これらの例が示すように、どのような人生態度を持っているのかによって、その人の行動が決まります。行動が決まれば、その先の人生が変わります。この人生態度と行動に人々は共感し、自然と集まってくるものなのです。


<strong>（4）観想と志想</strong>

　振り返るべきは人生態度です。自身が体験したさまざまな出来事を振り返り、その時、何を想い、何を感じ、何を考えたのか言語化し、有意識化することが大切です。人生態度から培われたものの見方や考え方の軸は「哲学」とも言えるでしょう。しかし、過去の経験の蓄積によって長年にわたって形成された人生態度を変えることは容易なことではありません。蓄積に要した年数と同等の年数をかけなければ変えることはできないかもしれません。一方、人生態度に磨きをかけることはできるはずです。そのための鍵が「観想」と「志観」です。

　観想とは、心を集中して物事の本質を洞察することです。大前研一氏は「洞察力は創造性を持ち、ある程度まで直感的で、ときとして現状打破の傾向を帯びているので、そこから生まれる計画は、分析的な観点からつじつまの合わないことさえある」と言っています。観想は直感的であるが故に独自色を有しており、他の人との違いとなります。

　志想とは、信念や志のことです。世界有数の投資家であるウォーレン・バフェットは「信念とは、ただ心に備わった考え方なのではない。それは心を占有する思想である」と言っています。心を占有するほどの志想を持つことで、一点に集中できるようになります。一点に集中することで最後まで貫くことができるようになります。そこまでできれば他の人との違いとなります。


<strong>（5）リーダーのための仕事哲学</strong>

　「今までやってきたことをやり続け、新しいこともやらなければならない。このままでは、組織は疲弊するばかり」「これ以上、コストを削減したら品質問題になりかねない。目先の利益を追っていたら信用を失う」「"顧客を重視せよ"と会社は言う。その一方で利益も上げなければならない。いったいどっちを優先すべきなのかがわからない」　このように、ビジネス環境は複雑さが増し、容易に解決できない問題が多くなっています。こうした矛盾に対して、リーダーは観想と志想を養い、すなわちリーダーとしての仕事哲学をもって人々の共感を引き出し、集中して問題解決に向かわなければなりません。多くの人々はそうしたリーダーを待望しているはずです。

　さて、あなたは優れたリーダーになれるのでしょうか。あなたが会社のトップマネジメントであるか否かに関わらず、より多くの人が仕事哲学を持ってリーダーシップを発揮すべき危機に、いま直面していることを私たちは理解しなければなりません。

　それでは、どうすれば仕事哲学をもったリーダーになることができるのでしょうか。次の機会では、仕事哲学を形成するのに大切な観想、志想に磨きをかける方法を考察する予定です。


<p class="detail"><strong>安藤浩之</strong>（あんどう ひろゆき）
慶應MCCシニアコンサルタント<br>慶應MCCプログラム「<a href="http://www.keiomcc.com/program/sem/">戦略実現力を高めるマネジメント</a>」「<a href="http://www.keiomcc.com/program/phi/">リーダーのための仕事哲学</a>」「<a href="http://www.keiomcc.com/program/klw/">ロジカル・ライティング</a>」「<a href="http://www.keiomcc.com/program/sdm/">成功確率を高める意思決定</a>」講師<br />
明治大学法学部卒、英国ウェールズ大学大学院卒（M.Sc取得）。HOYA株式会社人事部を経て、1992年に産業能率大学総合研究所に入職。2004年同大学経営情報学部兼任教員、2006年主幹研究員、2008年同大学院総合研究所教授。2009年11月より現職。
組織・人材マネジメント、戦略的意思決定論を中心に企業内教育で活躍中。
著書に『<a href="http://pt.afl.rakuten.co.jp/c/01272a43.86f206a3/?url=http://item.rakuten.co.jp/book/11220816/ target="_blank"">成功確率を高める意思決定</a>』（産業能率大学出版部 2011年）、『<a href="http://pt.afl.rakuten.co.jp/c/01272a43.86f206a3/?url=http://item.rakuten.co.jp/book/1661395/ target="_blank"">テクノロジー・マーケティング～技術が市場を創出する～</a>』（共著、産業能率大学出版部2004年）ほか論文多数。</p>

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    <title>田口 佳史「見えないものを見る～東洋思想から読み解く日本文化と日本人～」</title>
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    <published>2011-12-13T01:29:58Z</published>
    <updated>2011-12-13T06:04:55Z</updated>
    
    <summary><![CDATA[田口 佳史　東洋思想研究家、株式会社イメージプラン 代表取締役社長 　&gt;&...]]></summary>
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        <category term="015夕学だより" />
    
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        <![CDATA[<p class="detail"><strong>田口 佳史</strong>　東洋思想研究家、株式会社イメージプラン 代表取締役社長 　<a href="https://www.sekigaku.net/Sekigaku/Default/Normal/InstructorIntroduction.aspx?SGInstructorID=574" target="_blank">&gt;&gt;講師紹介</a><br>
講演日時：2011年7月1日（金） PM6:30-PM8:30</p>


田口氏は、21世紀の日本に対して、「日本らしくない」という違和感を感じてきたそうです。「日本らしくない」のは、どんな点においてなのか、田口氏はずっと探り続けてきましたが、先の東日本大震災という未曾有の大災害を経験したことで、違和感のありかがはっきりしたそうです。それは、日本というのは本来「生命（いのち）と自然の国」であったはずなのに、現代の生活はそれとはかけ離れたものになっているということです。

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        私たちは古来、豊かな自然に恵まれ、清く美しい流れのほとりに住む民であり、和気あいあいと日々、楽しく愉快に暮らしてきました。ところが、現代は、経済が主体となりすぎてしまい、効率が最優先、「金銭物質至上主義」がまかり通ってきたのです。しかし、先の大震災と大津波により、多くの人命が失われ、また物が流されて塵芥へと帰しました。かけがえのない命の大切さと同時に、お金や物質をありがたがることのはかなさを、私たちは身をもって知りました。一方で、被災地の人々の苦しみや悲しみに共感し、さまざまな形で被災地を支援する人々の姿を見て、どんな災害にも流されてしまうことのない「人間のありがたさ、つながり」を実感することになりました。今だからこそ、田口氏は、過去から引き継いできているはずの「内なる日本人性」に目覚める‐覚醒する機会だと主張するのです。

さて、改めて日本とは本来どんな国だったのでしょうか。明治時代に来日した、エドワード・モース、ジェームス・ヘボンらの外国人が、日本について述べていることの共通点は、「こんな貧しい国はない、こんな美しい国もない」ということです。暮らしは本当に貧しいけれど、衣服は常に清潔に洗われ、住居も掃き清められている。街行く人々は笑顔にあふれ、礼儀正しく正直に生きている。貧困を超越する人々の心の美しさ、すなわち精神性の高さに、外国人は皆、胸を打たれたのだそうです。

日本のほとんどは、森と山に囲まれています。この森と山に暮らす民としての日本人は自然と一体化し、共生してきました。そして、自然の中に存在しているであろう、見えないものを感じる鋭い感性、深い精神性を培い、自然そのものを神と崇めるようになりました。田口氏は、森林山岳国家という日本の地理的特性が、日本人の精神性の高さに結びついたと考えています。

また、日本がユーラシア大陸の東端に位置している点も重要だったと田口氏は指摘します。儒教、仏教、道教、禅、キリスト教など、さまざまな宗教や思想が西から東へと流れてきて、最後に日本に到達したのです。結果として、日本は多種多様な宗教・思想・哲学の集積地となりました。こうした様々な思想は、精神性の高い日本人によってさらなる発酵が進み、まるで思想・哲学のオーケストラが編成されているかのような進展を、ここ日本で果たすことになります。

田口氏は日本に根づいた様々な思想のうち、まず「老荘思想」（道家の大家である老子、荘子の考え）について触れ、これは、「見えないものに心を尽くす」という日本人の考え方に、裏づけを与えることになったと指摘します。老荘思想では、「無為自然」という言葉があります。「無為」というのは、「緊張感を持って見守ること」だそうです。何もせず、しかし緊張感を持って見守ることが重要です。すると「自（おの）ずと然（しか）り」になる。自然の根源には「無」があるのだそうです。

また、思想としては対極にあるように見える「仏教」と「儒教」ですが、根源は共通しているものがあると、田口氏は指摘します。仏教は現世を否定し、苦しい現世をより良く生きることで、来世で成仏する（仏に成る）と考えます。一方、儒教は現世を肯定し、長寿を尊びます。しかし、どちらにも、仲間が苦しんでいれば共に苦しむという慈悲の心、すなわち「思いの共有」があり、人のために自己の最善を尽くしきるといった考えを大切にしています。どちらも、人生において、お互いに感謝しあえる人間関係を何組つくれるかが大事だということを説いていると言えるのです。

田口氏によれば、日本人の心、精神性には、世阿弥、利休、芭蕉の３人が大きな影響を与えています。世阿弥は、猿楽（現在の「能」）を通じて、いわゆる「わび・さび」というものを集大成しました。彼は、能の舞によって、私たちには見えない「あの世」を表現しました。あの世とこの世を自由自在に行き来する様こそが、侘び寂びとしたものなのです。

そして、利休は、茶の湯を通じて、「侘び・寂び」を様式美にまで高めました。従来、お茶は十畳ほどの広い部屋で飲まれ、それは人々の間の「上下関係」（下のものが、自分より偉い人をお茶でもてなすようなこと）とも結びついていましたが、利休は、茶室をわずか二畳にすることで、上下関係を取り払い、より精神性の高い様式として完成させたのです。

さらに、松尾芭蕉は、侘び寂びの様式美を「生き方」へとしました。彼は37歳にしてすべてを捨て、旅に出ます。「奥の細道」が書かれたのは46歳の時。彼は、ほとんど何も所有することなく、「旅を栖（すみか）とす」という生き方を貫きます。これは、地球、自然と一体化した生き方と言えるのでしょう。

田口氏は、現代の日本人は、こうして先人たちが形成してきた根本思想、すなわち、生命（いのち）を尊び、自然と共生し、モノよりも精神性を大切にするという日本人の心のあり方に目覚めるべきだと考えています。すなわち、私たち日本人とは何者なのか＝アイデンティティを再確認し、健全な社会を作り、愉快な人生を送るために、行動基準や判断基準＝規範をしっかりと持つべきだと考えているのだそうです。 
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    <title>「仕事哲学」「人生哲学」について考える</title>
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    <published>2011-12-13T00:51:08Z</published>
    <updated>2011-12-09T09:09:20Z</updated>
    
    <summary>皆さんは、仕事をしていく上で、または生きていく上で、どのようなことを大切に、毎日...</summary>
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        <category term="020今月の“１冊”" />
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.keiomcc.net/terakoya/">
        皆さんは、仕事をしていく上で、または生きていく上で、どのようなことを大切に、毎日を過ごされていますか？　きっと皆さんお持ちの「仕事哲学」「人生哲学」。しかし、改めて考えたり、口に出したりする機会は、意外と少ないのではないでしょうか。

私は、新卒で入社した会社がメーカーで、徹底して「現場主義」を叩き込まれたこともあり、今も昔も仕事をする上では「現場主義」を大切にしています。「現場」と言っても様々な現場がありますが、当時、営業部門で販売店統括の仕事をしていた私にとっての現場は「販売の第一線」。社会に出て日が浅く、知識も経験もない自分にできることは限られていたので、現場で問題が発生した時はすぐに出向くというフットワーク、自分ひとりで解決できない問題だったら、現場の様々な人の知恵を借りて解決するという姿勢で「現場主義」を実行してきました。
        <![CDATA[この現場主義のおかげで、経営者の方の考え方や価値観に触れる機会に多く恵まれました。その中で、今でも印象に強く残っているのは、ある経営者の方が教えてくださった二宮金次郎の「報徳思想」という哲学でした。その方が経営する会社は、従業員満足も顧客満足も常に高く、会社に一歩足を踏み入れた時から他社との雰囲気の違いが実感できるほど温かみのある会社でした。

皆さんは「二宮金次郎」という人物、「報徳思想」という哲学をご存じでしょうか？

少し前に、ある新聞記事で取り上げられたので、ご記憶の方もいらっしゃるかもしれません。東日本大震災で、津波と火災の被害が甚大だった岩手県大槌町の大槌小学校で、「奇跡的に金次郎の像が瓦礫の中に残っていた」という記事。校舎や周辺の建物が壊滅的な被害を受けたにも関わらず、ほぼ無傷で薪を背負って本を持つ金次郎像の姿は、とても前向きで力強く、復興へのシンボルのように感じられ、私は心を打たれました。

私の親が子どもの頃は、多くの小学校にこの金次郎の像があったようですが、今は少なくなり、学校の教科書に登場することもなく、残念ながらその教えに触れる機会はほとんどありません。私自身も、ある経営者の方の話を聞く前までは「働きながら学び、真面目に生きることの大切さを教えてくれる少年」というイメージしか持っていませんでした。しかし、実は、徹底した現場主義の実践哲学を持った実業家、思想家、政治家なのです。

二宮金次郎は1787年（天明7年）神奈川県小田原の裕福な農家生まれ。幼くして両親を失い、伯父のところへ預けられます。学問好きだった彼は一生懸命働く傍ら、暇を見つけては「論語」や「大学」の本を読んで学んでいたそうで、この時の勤勉な少年の姿が像となって、後世に語り継がれていったことは言うまでもありません。しかし、すごいのはここから。小田原藩の家老に奉公に出て、その奉公ぶりが評価され、破綻した藩の財政再建を頼まれることになります。この時、金次郎は弱冠26歳。以来、いくつもの農村地域の復興を見事に成功させ、生涯に関東を中心に600か所余りの村の復興を成功させたと言われています。

その農村復興の活動から生まれたのが、徳をもって徳に報いるという「報徳思想」。この哲学には「勤労」「分度」「推譲」の三本の大きな柱があり、
「勤労」とは文字どおり「一生懸命働くこと」
「分度」とは「身分相応に暮らすこと」
「推譲」とは「自分のためにではなく、世の中のために尽くすこと」
と示されています。

弱冠26歳の若い金次郎は、農村復興を依頼されると、まずは過去の生産高を中心とするデータを集めた上で、村を隅々まで徹底的に歩き、村の現状や農家の生活を自分で調査したそうです。そして、村の人々と一緒になって復興にあたりました。きっと、幾多の困難な局面にも、「勤労」「分度」「推譲」を心のよりどころとして、農村を何とかしたいという強い想いと意志を持っていたからこそ、多くの村の復興を実現できたのでしょう。

今の自分と照らし合わせて考えると、私の「現場主義」という哲学がいかに表面的であったか反省させられます。同時に、本当に大切にしたい哲学が自分にはまだ見つかっていないことにも気付きました。

今回ご紹介した二宮金次郎の「報徳思想」は哲学のひとつの例ですが、私がお世話になった先述の経営者の方だけでなく、伊那食品工業（株）、スルガ銀行、慈恵医大病院など数多くの企業・組織で、心のよりどころとされてきた哲学です。このような哲学を持ったリーダーや経営者と一緒に働くことで、自分自身の人生もより豊かなものになるのではと思います。

ご関心をお持ちくださった方は、三戸岡 道夫著『<a href="http://pt.afl.rakuten.co.jp/c/01272a43.86f206a3/?url=http://item.rakuten.co.jp/book/1446701/" target="_blank">二宮金次郎の一生</a>』『<a href="http://pt.afl.rakuten.co.jp/c/01272a43.86f206a3/?url=http://item.rakuten.co.jp/book/5658328/" target="_blank">すべての日本人に　二宮金次郎71の提言</a>』『<a href="http://pt.afl.rakuten.co.jp/c/01272a43.86f206a3/?url=http://item.rakuten.co.jp/book/6617744/" target="_blank">二宮金次郎から学んだ情熱の経営</a>』（全て栄光出版社）を読んでみてください。きっと、皆さんの「仕事哲学」「人生哲学」の参考にしていただけるものに出会えることと思います。

最後に、慶應MCCでは2月6日から「<a href="http://www.keiomcc.com/program/phi/index.html" target="_blank">リーダーのための仕事哲学</a>」を新規開講します。こちらも、皆さんの「仕事哲学」を考える第1歩になれば、嬉しいです。


（石澤夕貴子）


参考資料
<ul><li>『<a href="http://pt.afl.rakuten.co.jp/c/01272a43.86f206a3/?url=http://item.rakuten.co.jp/book/1446701/" target="_blank">二宮金次郎の一生</a>』 三戸岡道夫、栄光出版社、2002年</li><li>『<a href="http://pt.afl.rakuten.co.jp/c/01272a43.86f206a3/?url=http://item.rakuten.co.jp/book/5658328/" target="_blank">すべての日本人に　二宮金次郎71の提言</a>』 三戸岡道夫、栄光出版社、2008年</li><li>『<a href="http://pt.afl.rakuten.co.jp/c/01272a43.86f206a3/?url=http://item.rakuten.co.jp/book/6617744/" target="_blank">二宮金次郎から学んだ情熱の経営</a>』 三戸岡道夫、栄光出版社、2010年</li></ul>　　　　　　　　　　　　　　　]]>
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    <title>今までの「学び」を振り返る</title>
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    <published>2011-12-13T00:02:59Z</published>
    <updated>2011-12-09T09:10:09Z</updated>
    
    <summary>山本 一之進 （1）はじめに 僕は、いったいいつから学び始めたのだろうか。 「学...</summary>
    <author>
        <name>imai</name>
        <uri>http://www.keiomcc.com/</uri>
    </author>
    
        <category term="025Learners&apos; 交歓広場" />
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.keiomcc.net/terakoya/">
        <![CDATA[<p class="detail"><strong>山本 一之進</strong></p>

<strong>（1）はじめに</strong>

僕は、いったいいつから学び始めたのだろうか。
「学び」についてのエッセイ執筆のお話をいただいた際にふと考えたのがこの疑問である。
「学び」とはどういうことかをきちんと設定しないと読み手の皆さんは困ると思うが、それは後に触れるとして、この疑問について自分の人生を遡って考えてみたい。


]]>
        <![CDATA[<strong>（2）「学び」のスタート</strong>

　自分がこの世に生を受けて一番最初の記憶は何か。ここから考えると、やっと立ち始めた頃に黄色のパンツをはいていた記憶がある。大人になって、思い込んで作り上げた記憶かもしれないと思い、母親に確認したところ、「よく黄色のフリルのついたパンツをはかせた」とのことだったので、自分としては嫌な記憶だったのかもしれない。
　赤ん坊から子どもと呼ばれる年齢になった頃からは、自転車に乗ったり、大人の真似をしてビールを飲むふりをしたり、車から眺める風景を記憶して「ここ前に通ったよね？」と聞いたり、親や幼稚園の先生など周りの人に疑問について質問したりすることで自然に知識を得ていったのだと思う。この頃は、「学び」というよりも大人の真似や生活するなかで自然と体得していくといったことのほうが的確な表現なのかもしれないが、好奇心旺盛で何でも自分でやってみないと気が済まない子どもだったらしいので、能動的な部分がある点で、この頃が僕の「学び」のスタートなのかと思う。
　「三つ子の魂、百まで」ということわざがあるが、好奇心旺盛な点や何でもとりあえず聞いてみようといった姿勢はこの頃から続いている（！？）ので、2011年9月に慶應MCCの『<a href="http://www.keiomcc.com/program/klw/index.html" target="_blank">ロジカル・ライティング</a>』の講座を一緒に受講した方々には、少なからずご迷惑をおかけしたかもしれないがご容赦願いたい。
　さて、ここでやっと僕の「学び」がスタートしたわけであるが、こうやって振りかえってみると「学び」のスタートに必要なのは知的好奇心や興味なのだと思う。つまり、僕にとって「学び」とは、「知りたい」とか「どうなっているんだろう」などと考えて自発的に知識を習得する活動ということになる。


<strong>（3）学生生活</strong>

　僕にとっての「学び」を定義づけることができたが、もう少し自分の人生を進めたい。
　小学生になると教室内での授業がスタートすることから、「学び」は新たなステージを迎える。先生から勉強を教えられるという受動的な要素が知識習得手段の大部分を占めることになるが、それでもこの頃の「学び」は、公文や進学塾での勉強、本や図鑑さらには歴史マンガなどを読んで行っていた。知りたいことを時間と労力を惜しまずに知ろうとする、今までの人生で最も楽しく「学び」を行っていた時期であると思う。
　中学校からは、興味をもって知的好奇心を満たすべく勉強をするといった自分のコントロールの及ぶ「学び」ができなくなる。その理由はもちろん中間・期末の定期テストである。テストのための勉強は、（少なくとも僕には）点をとるためにテスト範囲を記憶することが中心の勉強であったため、知的好奇心とは別物の少しも面白くない作業であった。当然、テストの翌日には記憶から大部分消去されるという刹那的な作業というのが、中学校から高校にかけての勉強であり、「学び」とは到底いえない点に、今思うともったいない時期であったと思う。
　もっとも、高校の英語の勉強だけは楽しく、「学び」といえるものだったと思う。留学して、英語でコミュニケーションがとれたときの嬉しさから英語に対して興味があったのであろう。
学生生活を振り返ることが楽しくなってきたが、当時4名いた海外の文通相手は、元気だろうか・・・
　大学生になると、テストのための刹那的な作業は無くなったが、「学び」以外の活動機会や特定目的（例えば、社会人となるための準備）のために必要な知識習得の機会の増加といった周囲の環境に影響されて知識の習得作業を行うという側面が強かったように思う。良く学ばず、良く遊んでしまった点に反省しているところである。


<strong>（4）社会人そしてこれから</strong>

　就職活動を経て「自己実現」なんて言葉を使い始めると、「自己実現」のために何か学んでみようと思うものである。こうなると僕の「学び」の定義は変容する。すなわち、「学び」の動機に自分の担当業務との関連性を考慮するなどといった、一定の目的部分が加わることとなる。
　社会人になると、時間と労力を無駄なく効率的にかけるといった「学び」に対するコストを考慮する点で楽しかった「学び」とは異なっている部分はあるものの、資格取得等のスキルアップや転職のために慶應MCCや大学院へ通うなどして「学び」を行ってきた。これらの「学び」で得た知識や経験によって、自分は成長していると実感していることから充実した「学び」が行えていると思っている。
　仕事だけでなく自分が社会において一定の価値を実現するには、自分の成長が必要であり、その成長のためには「学び」が必要であるとすると、人生においては常に「学び」が必要ということになる。
　あと何十年生きるかわからないが、晩年に自分の人生の「学び」について振り返ることができるよう今後も「学び」続けたい。


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    <title>メールマガジン　Vol.105</title>
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    <link rel="service.edit" type="application/atom+xml" href="http://www.keiomcc.net/cgi-bin/mt5/mt-atom.cgi/weblog/blog_id=6/entry_id=2199" title="メールマガジン　Vol.105" />
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    <published>2011-11-08T05:05:54Z</published>
    <updated>2011-11-08T06:55:17Z</updated>
    
    <summary>・‥‥......━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━......‥‥...</summary>
    <author>
        <name>imai</name>
        <uri>http://www.keiomcc.com/</uri>
    </author>
    
        <category term="000メールマガジン" />
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.keiomcc.net/terakoya/">
        <![CDATA[・‥‥......━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━......‥‥・
≫≫≫≫≫≫　　　 慶應ＭＣＣ通信【てらこや】 　　　≪≪≪≪≪≪
≫≫≫≫≫　　～ビジネスパーソンの学びを切り拓く～　　≪≪≪≪≪
≫≫≫≫　　　　<a href="http://www.keiomcc.net/terakoya/">http://www.keiomcc.net/terakoya/</a>　　　　≪≪≪≪
　　　　　　　　　　　Vol.105 [2011/11/08]
・‥‥......━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━......‥‥・

　────────────────────────────────
★┐INDEX
└┼───────────────────────────────
　│1. ピックアップレポート「モダン・マーケティング・リテラシー」
　│2. 夕学だより　　「夢の叶え方」
　│3. 今月の"１冊"　「準備する力－
　│　　　　　　　　　　　　　夢を実現する逆算のマネジメント」
　│4. 10年目のリフレクション「自分らしく、「今ここに生きる」を学ぶ」
　│5. 慶應インフォメーション
　┼───────────────────────────────
]]>
        <![CDATA[みなさま、こんにちは！
慶應MCC通信【てらこや】編集局 の　ほうや です。

新規に登録をしていただいた皆さま、ご登録ありがとうございます！
慶應MCC通信【てらこや】は、月1回（毎月第2火曜日を予定）「学び」
を改めて見直すきっかけとなるようなさまざまな情報の提供を目的に、
発行しています。これから、どうぞよろしくお願いします。

今後配信を希望されない場合は、末尾のURLより配信停止のお手続きを
お願いいたします。

例年に比べ、気温差の激しい今年の秋。今もなお夏日が続くこともあり
体調管理が難しい日々ですが、気がつけば今年のカレンダーも残す
ところあと2枚となっていることに驚いてしまいます。

今月も慶應MCC通信【てらこや】をお届けします。

「ピックアップレポート」は、慶應義塾大学大学院経営管理研究科 ビジ
ネス・スクール 池尾恭一教授より、創造的思考と定石を駆使し、いかに
して市場志向のマーケティング戦略を実現するかを考察いただきます。

「夕学だより」は、書道家 武田 双雲氏の講演「夢の叶え方」の受講
レポートです。講演中にも、参加者が夢の実現にむけて一歩踏み出す
後押しをされる武田さんの姿から夢を叶える力強さが伝わってきます。

「今月の"1冊"」は、サッカー日本代表 川島永嗣著『準備する力－
夢を実現する逆算のマネジメント』をご紹介します。川島選手の夢を
実現するための強くしなやかな姿勢は私たちにも多くのことを教えて
くれます。

隔月のコーナー「10年目のリフレクション」では、企業人としての生活
を終えた作田 稔さんに登場いただきました。
この10年を振り返り、未来に想いを馳せるとともに、今を大切にし、
ご自身のミッション、志に忠実である姿に共感します。


では、どうぞVol.105をお楽しみください！


┌─┐━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
│１│ ピックアップレポート ―ビジネスに効く「知」のサプリメント―
└─┘.......................................................................................
第105回 「モダン・マーケティング・リテラシー」
　　　　池尾 恭一
　　　　（慶應義塾大学大学院経営管理研究科 ビジネス・スクール教授)
─────────────────────────────────

マーケティングとは、製品や広告など、様々な手段を動員して、販売を
体系的・効率的・効果的に支援するためのものである。かのP.・ドラッ
カーの言葉を借りれば、こうした「マーケティングの目的は、顧客につ
いて十分に理解し、顧客に合った製品やサービスが自然に売れるように
して、セリングを不要にすること」、なのである（Drucker 1974)。
　したがって、マーケティングの善し悪しは、販売の善し悪しに影響を
与える。もっとも、景気がよいときには、供給が足りないといったこと
も起こりやすく、多少マーケティングに問題があっても、そのことが業
績には反映されにくい。逆に、景気が悪くなると、買い手は選択の目を
厳しくし、よりよいマーケティングの製品やサービスしか購買しない。
そのため、景気が悪くなると、マーケティングの善し悪しが、業績の善
し悪しにより結びつきやすくなり、マーケティングへの注目が高まる傾
向にある。


▼ 続き（全文）はこちらから
　　<a href="http://www.keiomcc.net/terakoya/2011/11/report105.html">http://www.keiomcc.net/terakoya/2011/11/report105.html</a>


┌─┐━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
│２│ 夕学だより ―時代の"潮流と深層"を読み解く―
└─┘..........................................................................................
「夢の叶え方」
【講師】武田 双雲　書道家
【日時】2011年6月2日（木）18:30-20:30
─────────────────────────────────

「25歳まで、何の夢も目標も持たず生きて来た」という武田双雲さんは、
現在35歳。会社を辞め、書道家としてやって行こうと思い立ったのも衝
動的なものでした。その時に夢を持たなければと思い、あてもなく書い
た言葉が「世界を感動させる」。でも「世界」と書いた途端、それまで
全く興味のなかった世界のニュースが目に飛び込んでくるようになった
といいます。そしてこのときから、武田さんは「書く」ことで自らの人
生を開いてきました。

表札や看板書きの仕事をしながらモヤモヤしていた頃、あるストリート
ミュージシャンに魅かれて、翌日にはその隣でパフォーマンス書道をは
じめたのも、衝動力の持てる技かもしれません。やがて路上で集まって
来る人の数が増え、幅広い仕事が舞い込んでくるようになりました。そ
の後の活躍はみなさん御存知の通りですが、それも夢がひとつずつ叶っ
ていった結果だといいます。


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┌─┐━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
│３│ 今月の"１冊"―慶應MCCスタッフからのおすすめ―
└─┘..........................................................................................
『準備する力－夢を実現する逆算のマネジメント』
　著者：川島 永嗣 著
　出版社： 角川書店　ISBN：978-4048851053 
　価格：1,365円（税込）
─────────────────────────────────

私は、努力を重ねた人、苦労を乗り越えた人、何かをやり遂げた人が、
「自分、頑張りました」とはっきり言うことが嫌いではありません。む
しろ、好きです。
　とかく、日本では、恥じらいが美学だとされがちですが、心に思って
いることをストレートに表現する方が、受け手も気持ちが良いことが多
いと私は感じていますし、遠慮と謙虚は違うと思うからです。ですから、
去年のFIFAワールドカップでの、相手のシュートを止めた時に見せる激
しい感情表現、「どや顔」と評された川島選手は、とても好印象で、こ
れまで「ドーハの悲劇」も「ジョホールバルの歓喜」も全く興味のなかっ
た私が、初めてサッカー選手を応援するようになったほどです。

　しかし、その川島選手が、J1で正キーパーの座を得る前から、海外で
サッカーをするために語学の勉強を重ねてきたこと、そしてその努力を
評価するコメントを耳にした時は、少し違和感を覚えました。正直、ワ
ールドカップで活躍した今の川島選手だから、「さすが」、「凄い」と
言われるのでは、（失礼ながら）所詮、結果オーライでは、と感じたか
らです。サッカー選手にとって、いいえ、ビジネスパーソンも同様だと
思いますが、身の程に合わない目標に対しては、「無謀」「まずは、や
るべきことをやれ」と、冷たく見られる可能性の方が大きくないでしょ
うか。


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┌─┐━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
│４│10年目のリフレクション ―「ごく普通の人々」の10年の記録―
└─┘..........................................................................................
慶應MCC『キャリア・アーキテクチャ論』参加者がリレー形式で綴ります。
─────────────────────────────────

「自分らしく、「今ここに生きる」を学ぶ」　作田 稔

＜プロフィール＞
1947年生まれ。組織能力研究所代表、キャリア・カウンセラー。

技術系出身。画像情報事業を柱とする企業の生産技術研究、事業企画を
経て、30代半ばに技術者人事部門の責任者に着任。1989年「若手キャリ
ア開発プログラム」の開発以降、キャリアの自己選択、自己決定、組織
と個人の共生、社会の支援の在り方をライフ・テーマとして取組んでい
る。ささやかな誇りは、2006年、Edgar.Hシャイン博士の3度目の日本招
聘を実現させ、キャリア・アーキテクチャー論の恩師、金井壽宏教授、
渡邊三枝子特任教授等の協力のもと、そのシンポジウムと講演録をDVD
画像と書籍に集約し得たこと。
現在、企業の第一線を離れ、NPO活動を通し、より良いキャリア教育の普
及と発展に微力を注ぎ、「京都伝統地場産業のイノベーションとキャリ
アを探るプロジェクト」を同志社大学プロジェクト科目で展開している。
三人の子供は既に独立し、高齢者介護を職とするケアマネの妻と暮らす。
時折の散策と、わずかばかりの無農薬野菜作りを楽しむ。学び続けるこ
との楽しさを味わいつつ、団塊世代の新しい生き方を模索している。


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┌─┐━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
│５│ 慶應インフォメーション―「学び」のための慶應義塾関連情報―
└─┘..........................................................................................
慶應義塾大学、およびその関連組織や団体による公開講座やセミナー等
の「学び」に関する情報、また慶應義塾関連の情報をお届けします。
詳細情報や問合せ先などは各Webサイトにてご確認ください。
─────────────────────────────────

◆慶應義塾大学 新川崎（K2）タウンキャンパス
　K2オープンテクノキャンパス
　「低炭素社会とスマートネットワーク」
　<a href="http://www.k2.keio.ac.jp/oc.html" target="_blank">http://www.k2.keio.ac.jp/oc.html</a>
　◇日時：2011年11月12日（土）10:00-17:00
　◇会場：慶應義塾大学 新川崎（K2）タウンキャンパス

　オ－プンセミナー同時開催
　主催：慶應義塾大学、川崎市／後援：川崎市教育委員会
　<a href="http://www.k2.keio.ac.jp/seminar.html" target="_blank">http://www.k2.keio.ac.jp/seminar.html</a>
　◇日時：2011年11月12日(土)　10:20-17:00
　◇申込み：事前申込み（無料）
　◇定員：各回60名
　◇内容：第1回 10:20-12:30「低炭素のまちづくりと新しい経済」
　　　　　第2回 13:30-15:00「ICTが創造するあたらしい社会システム」
　　　　　第3回 15:30-17:30「Green by IT：ITによる省エネルギーの
　　　　　　　　仕組みと実例」


◆慶應義塾大学　第693回三田演説会
　「日本の対外言語戦略について－言語力こそ日本を守る『武器』だ－」
　<a href="http://www.keio.ac.jp/ja/event/201111/kr7a43000007vzn0.html" target="_blank">http://www.keio.ac.jp/ja/event/201111/kr7a43000007vzn0.html</a>
　◇日時：2011年11月30日（水）14:45-16:15（開場14：00）
　◇会場：慶應義塾大学三田キャンパス 三田演説館
　◇講師：鈴木 孝夫（慶應義塾大学名誉教授）
　◇申込：不要（入場無料）
　※座席は先着順です。満席の場合は立見または入場を制限する場合が
　　ございますので、ご了承ください。


◆慶應義塾大学法学部
　法学研究所主催講演会「中国情勢と日米中関係」
　<a href="http://www.kilp.law.keio.ac.jp/lecture/" target="_blank">http://www.kilp.law.keio.ac.jp/lecture/</a>
　◇日時：2011年12月5日（月）18:30-20:00（18:00開場）
　◇会場：慶應義塾大学三田キャンパス 北館ホール
　◇申込：必要（オンライン登録フォームにて申込、要受付確認メール）
　◇講師：国分良成　慶應義塾大学法学部 教授（法学博士）


◆慶應義塾先端科学技術研究センター【KLL】
　第12回　慶應科学技術展　KEIO TECHNO MALL 2011
　<a href="http://www.kll.keio.ac.jp/ktm/index.html" target="_blank">http://www.kll.keio.ac.jp/ktm/index.html</a>
　◇日時：2011年12月9日（金)10:00-18:00
　◇会場：東京国際フォーラム　Eブロック／地下2階（展示ホール2）
　◇内容：実物中心の展示と教員による
　　　　　連携技術セミナー・ラウンドテーブルセッション
　◇申込み：不要（入場料無料）
　◇イベント：15:30-17:00
　　「JAXA川口淳一郎氏による基調講演と理工学部若手研究者との
　　　プレミアムセッション」


◆慶應義塾大学東アジア研究所 現代中国研究センター
　国際シンポジウム「中国モデルの可能性」
　<a href="http://www.kieas.keio.ac.jp/information/000208.html" target="_blank">http://www.kieas.keio.ac.jp/information/000208.html</a>
　◇日時：2011年12月17日（土）13:00-17:00
　◇会場：慶應義塾大学三田キャンパス北館ホール
　◇申込：事前申込が望ましいが会場での申込も可
　※日中英同時通訳あり


◆慶應丸の内シティキャンパス　夕学プレミアム『agora』

「agoraメンバーシップ」受付中
　<a href="http://www.sekigaku-agora.net/agora/membership.html" target="_blank">http://www.sekigaku-agora.net/agora/membership.html
</a>
『阿刀田高さんと読み解く【古代ギリシャ・ローマの知恵】』
　2011/11/12-2012/2/4 全6回
　<a href="http://www.sekigaku-agora.net/course/atouda_takashi.html" target="_blank">http://www.sekigaku-agora.net/course/atouda_takashi.html
</a>
『西洋医であり漢方医 新見正則先生と学ぶ 【人間の体】』
　2011/11/22-2012/2/28 全7回
　<a href="http://www.sekigaku-agora.net/course/niimi_masanori.html" target="_blank">http://www.sekigaku-agora.net/course/niimi_masanori.html
</a>

◆慶應丸の内シティキャンパス　<a href="http://www.keiomcc.com/" target="_blank">http://www.keiomcc.com/</a>

「知的基盤能力 マスタリーコース」第24期応募受付中
　<a href="http://www.keiomcc.com/system/mastery.html" target="_blank">http://www.keiomcc.com/system/mastery.html</a>
　応募締切：11月25日（金）

『リーダーのための仕事哲学』＊新規開講＊　<a href="http://www.keiomcc.com/program/phi/index.html" target="_blank">http://www.keiomcc.com/program/phi/index.html</a>
　2012/2/6-3/24 全6回　講師：安藤浩之

『ロジカル・ライティング』
　<a href="http://www.keiomcc.com/program/klw/index.html" target="_blank">http://www.keiomcc.com/program/klw/index.html</a>
　2012/1/11-2/1　全4回　講師：安藤浩之
　　
『ビジネスデータ分析』
　<a href="http://www.keiomcc.com/program/bdb/index.html" target="_blank">http://www.keiomcc.com/program/bdb/index.html</a>
　2012/1/13-3/23 全6回　講師：豊田裕貴

『本質的課題解決～SSMとロジカル・シンキング』
　<a href="http://www.keiomcc.com/program/hkk/index.html" target="_blank">http://www.keiomcc.com/program/hkk/index.html</a>
　2012/1/13-3/16　全6回　講師：桑畑幸博


●2011年度プログラム開催スケジュール
　<a href="http://www.keiomcc.com/program/schedule/index2011.html" target="_blank">http://www.keiomcc.com/program/schedule/index2011.html</a>


◆慶應丸の内シティキャンパス 定例講演会『夕学五十講』
　<a href="https://www.sekigaku.net/" target="_blank">http://www.sekigaku.net/</a>
　2011年度後期 講演開催中

●『夕学五十講』受講者参加企画
　「感想レポートコンテスト」
　<a href="http://www.keiomcc.net/sekigaku-report/" target="_blank">http://www.keiomcc.net/sekigaku-report/</a>
　応募いただいた方には、もれなく『夕学五十講』招待券を1枚進呈。
　さらに、該当期間中の最優秀作品には翌期の夕学パスポートを進呈
　いたします。

　「明日への一言」
　<a href="http://sekigaku.jimdo.com/" target="_blank">http://sekigaku.jimdo.com/</a>
　「明日の自分へのメッセージ」を、一言、残してみませんか。
　講演会場で配布されるアンケート用紙の投稿スペースに
　自由にご記載ください。 


◆慶應MCCシニアコンサルタント 桑畑幸博ブログ　
　ファカルティズ・コラム－ビジネス・スキルを高めるヒント集－
　<a href="http://www.keiomcc.net/faculty-blog/" target="_blank">http://www.keiomcc.net/faculty-blog/</a>


◆慶應MCCコラム
　安藤浩之「はたらく人のための意思決定論」
　<a href="http://www.keiomcc.com/ando/index.html">http://www.keiomcc.com/ando/index.html</a>


=======================================

【編集後記】

慶應MCC通信【てらこや】Vol.105 は、いかがでしたでしょうか？


慶應MCCでは、来年2月より新規プログラムが開講いたします。

『リーダーのための仕事哲学
　　　　　　～現場に入って、考え抜いて、人を動かす～』
　<a href="http://www.keiomcc.com/program/phi/index.html" target="_blank">http://www.keiomcc.com/program/phi/index.html</a>
　
環境変化が激しい今、ビジネスの不確実性はますます高まり、従来の方
法や進め方では太刀打ちできない問題への対応が求められる場面が
増えています。

正解のない問題へ立ち向かうとき、論理的なアプローチももちろんですが、
現場の人たちと一緒に考え、周囲を巻き込み、現場を支援する人がいな
くては物事は進みません。
そして環境や状況に流されず、着実に問題解決や打破に臨むためには、
仕事や人間に対する自分の哲学や基軸が必要です。

『リーダーのための仕事哲学』では、
　　
　・正解のない問題と向かい合い続ける「しぶとさ」
　・衝突や抵抗の避けられない改革を推進する「信念」
　・ここ一番の場面で決断をくだす「覚悟」

を発揮し、自身の哲学や基軸作りの第一歩を踏み出すきっかけをサポー
トします。
独自の世界観や想い、強い意志を持って、現場の知を紡ぐことで、誰も
が人々の心を動かすビジネスリーダーになりうるのです。

よくありがちなトラブルをケースに用いて、ロールプレイングを通して
自分の想いや意志を発見していくケース・セッションと、参加者が現在
抱えている個別の問題について、講師と個別相談を行うコーチング・セッ
ションを用いて、今までにはない学びのスタイルを展開していきます。

ご関心のある方は電話・メールにてお気軽にお問い合わせください。

『リーダーのための仕事哲学
　　　　　　～現場に入って、考え抜いて、人を動かす～』
　<a href="http://www.keiomcc.com/program/phi/index.html" target="_blank">http://www.keiomcc.com/program/phi/index.html</a>


来月もこの場所でお会いできますことを楽しみにしております！

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（ ほうや ）


・‥‥......━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━......‥‥・
慶應ＭＣＣ通信　【てらこや】
 ■ 編集　：慶應丸の内シティキャンパス【てらこや】編集局
　　　　　　＜mailto:info@keiomcc.com ＞
 ■ 編集人：ほうや
 ■ 発行　：株式会社 慶應学術事業会
　　　　　　〒100-0005
　　　　　　東京都千代田区丸の内2-5-2　三菱ビル10階
 ■ バックナンバー、配信登録（無料）および停止はこちらから
　　　 　　　http://www.keiomcc.net/terakoya/
・‥‥......━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━......‥‥・
Copyright 2011 Keio Academic Enterprise Co.,Ltd.
掲載記事を許可なく転載することを禁じます。
　
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    </content>
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    <title>モダン・マーケティング・リテラシー</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://www.keiomcc.net/terakoya/2011/11/report105.html" />
    <link rel="service.edit" type="application/atom+xml" href="http://www.keiomcc.net/cgi-bin/mt5/mt-atom.cgi/weblog/blog_id=6/entry_id=2197" title="モダン・マーケティング・リテラシー" />
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    <published>2011-11-08T04:19:30Z</published>
    <updated>2011-12-12T06:07:42Z</updated>
    
    <summary>池尾 恭一慶應義塾大学大学院経営管理研究科 ビジネス・スクール教授 　マーケティ...</summary>
    <author>
        <name>imai</name>
        <uri>http://www.keiomcc.com/</uri>
    </author>
    
        <category term="010ピックアップレポート" />
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.keiomcc.net/terakoya/">
        <![CDATA[<p class="detail"><strong>池尾 恭一</strong><br />慶應義塾大学大学院経営管理研究科 ビジネス・スクール教授</p>

　マーケティングとは、製品や広告など、様々な手段を動員して、販売を体系的・効率的・効果的に支援するためのものである。かのP.・ドラッカーの言葉を借りれば、こうした「マーケティングの目的は、顧客について十分に理解し、顧客に合った製品やサービスが自然に売れるようにして、セリングを不要にすること」、なのである（Drucker 1974）。
　したがって、マーケティングの善し悪しは、販売の善し悪しに影響を与える。もっとも、景気がよいときには、供給が足りないといったことも起こりやすく、多少マーケティングに問題があっても、そのことが業績には反映されにくい。逆に、景気が悪くなると、買い手は選択の目を厳しくし、よりよいマーケティングの製品やサービスしか購買しない。そのため、景気が悪くなると、マーケティングの善し悪しが、業績の善し悪しにより結びつきやすくなり、マーケティングへの注目が高まる傾向にある。

]]>
        <![CDATA[　わが国にマーケティングが本格的に導入されたのは第二次世界大戦後の1950年代半ばのことであったが、折からの高度経済成長のもとでの需要の急激な伸びがみられ、供給がそれに対応できない場面も少なくなく、それだけに、いまから考えると、企業業績に果たすマーケティングの役割は、必ずしも大きくなかったのかもしれない。それが、1970年代中頃からの安定経済成長期への移行、さらには1990年代のバブル経済崩壊後の経済の停滞を経て、本格的マーケティングの必要性が次第に高まっていった。
　本書は、こうしたマーケティングに関する、統一的な体系のもとでの理解の醸成を目的としている。その内容は、第Ｉ部「マーケティングの考え方」、第ＩＩ部「外部環境とマーケティング戦略」、第ＩＩＩ部「市場環境の捉え方」、第ＩＶ部「マーケティング・ミックスの定石」、第Ｖ部「競争環境とマーケティング戦略」から構成され、図「本書の全体像」のように示される。
　まず、第Ｉ部の二つの章では、単なる売り込み手段の寄せ集めではない、セリングを不要にするためのマーケティングとは、いかなる考え方のもとに成り立っているのかを検討する。すなわち、マーケティングの中心課題は、競合企業に対する相対的競争優位性を見据えたなかでの、製品に代表されるマーケティング諸手段と市場環境との適合であり、その具体的なあり方が、実際のケースを用いて説明される。
　続く第ＩＩ部では、市場環境や競争環境といった、マーケティングを取り巻く外部環境が概観されるとともに、環境選択、とりわけ市場標的選択（だれに売るか）の重要性と進め方が述べられる。そのうえで、この市場標的選択を一部として含む、環境適応におけるマーケティング戦略の役割が、企業戦略との対応のなかで、論じられる。
　下図において、マーケティング戦略は、市場標的の選択、提供価値の選択（いかなる価値を提供するか）、価値提供方法の選択（いかなる方法で価値を提供するか＝いかにライバルに対して差別化を図るか）を内容とするものであり、企業戦略や自社の強み・弱みと相互依存の関係にある。また、それは、購買特性と競合企業に対する相対的競争優位性を通じて、マーケティング諸手段と市場環境との適合のあり方に、方向性を与える。それだけに、マーケティング戦略は、マーケティング諸手段の計画過程のなかで、最も創造的な思考が必要とされる部分だといってよいであろう。
<img src="http://www.keiomcc.net/terakoya/img_report/report20111108_ikeo.gif" class="nb" alt="#">

　第ＩＩＩ部では、市場環境を理解するための基本的な枠組みが提示されるとともに、その枠組みのなかで、互いに適合すべきマーケティング諸手段と市場環境の関わり方が示される。
　次いで、第ＩＶ部は、消費者の購買のあり方を規定する購買特性として、購買関与度と製品判断力（第9章参照）に注目し、マーケティング戦略のなかでも、とりわけ市場標的の選択と提供価値の選択によって影響されるこれらの購買特性が、市場適合のためのマーケティング諸手段の組合せをいかに規定するかを検討する。つまり、「こうした場合にはこうしたマーケティング諸手段の組合せが有効になる」といった、条件対応型定石の検討である。
　第Ｖ部では、競合企業に対する相対的競争優位性に注目したマーケティング戦略のあり方を学ぶとともに、そうした競争対抗上の配慮をいかに市場環境の要請と調和させて、市場志向のマーケティング戦略を実現していくかを、再び購買特性との対応のなかで検討する。
　見られるように、本書が想定するマーケティングの中心課題は、競合企業に対する相対的競争優位性を見据えたなかでの、製品に代表されるマーケティング諸手段と市場環境との適合である。この課題の解決に向けて、創造的思考と定石を駆使していくための体系を提示することが、本書のより具体的な狙いである。
　こうした内容を持つ本書が、わが国においていま求められているマーケティング理解の醸成に資することができれば幸いである。


<p class="detail">※2011年9月に出版された池尾恭一著『モダン・マーケティング・リテラシー』の「はじめに」より著者の許可を得て転載。無断転載を禁じる。</p>

<p class="detail"><strong>池尾 恭一</strong> （いけお・きょういち）<br />
慶應義塾大学大学院経営管理研究科 ビジネス・スクール教授<br />
慶應MCCプログラム「<a href="http://www.keiomcc.com/program/cmk/index.html" target="_blank">市場創造のマーケティング戦略</a>」講師<br /><br />
慶應義塾大学商学部卒業。慶應義塾大学大学院商学研究科修士課程・博士課程修了。関西学院大学商学部専任講師などを経て、現職。商学博士（慶應義塾大学）。この間、1981年～82年ペンシルバニア州立大学に、1988年ハーバード大学にそれぞれ客員研究員として留学。</p>


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    </content>
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    <title>武田 双雲「夢の叶え方」</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://www.keiomcc.net/terakoya/2011/11/sekigaku105.html" />
    <link rel="service.edit" type="application/atom+xml" href="http://www.keiomcc.net/cgi-bin/mt5/mt-atom.cgi/weblog/blog_id=6/entry_id=2196" title="武田 双雲「夢の叶え方」" />
    <id>tag:www.keiomcc.net,2011:/terakoya//6.2196</id>
    
    <published>2011-11-08T02:43:00Z</published>
    <updated>2011-11-08T05:37:13Z</updated>
    
    <summary><![CDATA[武田 双雲　書道家 　&gt;&gt;講師紹介 講演日時：2011年6月2日（木...]]></summary>
    <author>
        <name>imai</name>
        <uri>http://www.keiomcc.com/</uri>
    </author>
    
        <category term="015夕学だより" />
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.keiomcc.net/terakoya/">
        <![CDATA[<p class="detail"><strong>武田 双雲</strong>　書道家 　<a href="https://www.sekigaku.net/Sekigaku/Default/Normal/InstructorIntroduction.aspx?SGInstructorID=560" target="_blank">&gt;&gt;講師紹介</a><br>
講演日時：2011年6月2日（木） PM6:30-PM8:30</p>


「25歳まで、何の夢も目標も持たず生きて来た」という武田双雲さんは、現在35歳。会社を辞め、書道家としてやって行こうと思い立ったのも衝動的なものでした。その時に夢を持たなければと思い、あてもなく書いた言葉が「世界を感動させる」。でも「世界」と書いた途端、それまで全く興味のなかった世界のニュースが目に飛び込んでくるようになったといいます。そしてこのときから、武田さんは「書く」ことで自らの人生を開いてきました。

]]>
        表札や看板書きの仕事をしながらモヤモヤしていた頃、あるストリートミュージシャンに魅かれて、翌日にはその隣でパフォーマンス書道をはじめたのも、衝動力の持てる技かもしれません。やがて路上で集まって来る人の数が増え、幅広い仕事が舞い込んでくるようになりました。その後の活躍はみなさん御存知の通りですが、それも夢がひとつずつ叶っていった結果だといいます。

欲望の延長に夢があり、夢の先に志がある。だから夢を叶えるには、まず自分の欲望をきちんとつかむことが大事です。その練習として、武田さんは「欲望を紙に書きだす」ことを勧めます。書くときに湧きあがる感情から、自分の正直な欲望をつかむのです。この段階では、社会とのつながりを意識せず、他人の期待からも自己を解放して、ただ自らの感情と向き合います。怒りや不満といったネガティブな感情を否定せず、それにただ耳を傾け、湧き上がったものを磨いていくと、ポジティブに変わる瞬間があります。それが夢です。

次に作成するのが「義務リスト」です。自分にとって最も義務感を強く感じる行動を3つ書き出すことで、無意識のうちに刷り込まれた価値観や思いこみに自覚的になろうというものです。子どもと違い、私たち大人は相当な義務感のもとで日々過ごしています。その義務感に気付き、そしてそれを減らしていくことで、良質な欲望が生まれやすくなります。

そして夢を書きます。ポイントは、誰もが思いつく夢を書かないこと。他人と同じ夢を追えば競争になりますが、オンリーワンの夢ならそこには共奏や協創が生まれます。また、夢は欲望とは違い、自分ひとりで描くものではありません。みんながワクワクするような魅力的な夢を、社会と一緒に磨いていきます。このとき、「点」で描いた夢を自らの感情にまで落とし込んで、自らの人生の中で「線」にしていきます。

夢を文字にすることで何が起こるのでしょうか。
自分の本当の気持ちを知っているのは自分自身です。言葉に書きつける「自己カウンセリング」を行うことで、課題が整理され、本質に辿りつき、やりたいことに結びつきやすくなります。武田さん自身、書くこと、話すこと、整理すること、そして書いたものを日々目にすることを十年間やってきて、夢に引っ張られてきたと力説されました。

人は夢の彫刻家である、と武田さんは言います。夢は生涯をかけて彫り、鍛えて、進化させていくものです。終わりはありません。ゴールとしての夢を描かずにやってもうまくいきません。夢があることで、未来から現在が引っ張られます。夢が現実を引っ張るのです。どういう死に方をして、どういう存在として社会に残りたいのか、それを描くことです。

それぞれの来し方を振り返ってみれば、大体みんな自分が思った通りの自分になっているのではないでしょうか。そう言って武田さんは気づきを促します。みんな夢は叶っているのです。違いは、どのような夢を描いてきたかです。

そして武田さんは、ご自身の今の夢について語ってくれました。それは「世界感謝の日」をつくること。これだけグローバル化が進んだ世界なのに、共通の祝日が一日もないのが残念なので、世界中の人が感謝し合う日を創りたい、という壮大な夢です。実現の目標日は2020年の6月9日（武田さんの誕生日）。その日に実現していたら、「本当に夢は叶うんだ！」と思ってください！とのことです。

最後に筆を取り、書で「夢」を披露してくださった武田さん。それまで言葉として口からほとばしっていた情熱が筆先に集中したかと思うと、結晶となって光り輝く文字がそこに現われました。

その後の質疑応答にも活発にこたえていた武田さん。最後の質問者、ユキさんが「ミュージカルへの出演、という子どもの頃からの夢を叶えたい」と語ると、「では今日、その一歩を踏み出しましょう」と言って、自分は舞台下に降り、即興で司会をしながらユキさんを舞台の上に登場させる、という思いがけない展開に。夢の実現に向けて一歩を踏み出すことを宣言したユキさんを、武田さんの優しい言葉と、満場の温かい拍手が包みました。

「僕が今日ここに来るにあたっての夢は、話を聞いてくれた全員の人生を変えることでした。その目的を達成できたでしょうか。」そう言って武田さんは、私たちの目の前で、自らの夢のひとつを叶えた瞬間を見せてくれました。十年後の武田さん、ユキさん、そして自分自身の姿が楽しみな一夜となりました。

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    <title>『準備する力－夢を実現する逆算のマネジメント』</title>
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    <published>2011-11-08T01:46:31Z</published>
    <updated>2011-11-07T02:00:02Z</updated>
    
    <summary>著者：川島永嗣；　出版社：角川グループパブリッシング　；　発行年月：2011年9...</summary>
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        <name>imai</name>
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        <category term="020今月の“１冊”" />
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.keiomcc.net/terakoya/">
        <![CDATA[<p class="detail">著者：川島永嗣；　出版社：角川グループパブリッシング　；　発行年月：2011年9月　；　ISBN：9784048851053；　本体価格：1,365円
<a href="http://pt.afl.rakuten.co.jp/c/01272a43.86f206a3/?url=http://books.rakuten.co.jp/rb/item/11367217/" target="_blank">書籍詳細</a></p>

私は、努力を重ねた人、苦労を乗り越えた人、何かをやり遂げた人が、「自分、頑張りました」とはっきり言うことが嫌いではありません。むしろ、好きです。
とかく、日本では、恥じらいが美学だとされがちですが、心に思っていることをストレートに表現する方が、受け手も気持ちが良いことが多いと私は感じていますし、遠慮と謙虚は違うと思うからです。ですから、去年のFIFAワールドカップでの、相手のシュートを止めた時に見せる激しい感情表現、「どや顔」と評された川島選手は、とても好印象で、これまで「ドーハの悲劇」も「ジョホールバルの歓喜」も全く興味のなかった私が、初めてサッカー選手を応援するようになったほどです。
]]>
        <![CDATA[しかし、その川島選手が、J1で正キーパーの座を得る前から、海外でサッカーをするために語学の勉強を重ねてきたこと、そしてその努力を評価するコメントを耳にした時は、少し違和感を覚えました。正直、ワールドカップで活躍した今の川島選手だから、「さすが」、「凄い」と言われるのでは、（失礼ながら）所詮、結果オーライでは、と感じたからです。サッカー選手にとって、いいえ、ビジネスパーソンも同様だと思いますが、身の程に合わない目標に対しては、「無謀」「まずは、やるべきことをやれ」と、冷たく見られる可能性の方が大きくないでしょうか。
そんな疑問を抱いていた時に、本書『準備する力－夢を実現する逆算のマネジメント』が出版されることを耳にしました。タイトルからして、第三者からは無謀と思われた（に違いない）夢に向かって努力をし続けた想いもきっと書き綴られているはず、私のこのモヤモヤした感情への答えがどこかにあるはずと考え、9月末の発売を楽しみに、手に取ったという訳です。

　期待通り、本書で川島選手は、将来像をイメージ化し、その10年先、20年先、30年先のビジョンを実現させるために、「今、何をしなければならないか」を逆算して考え、実行することを、大事にしてきたと、何度も書き記してありました。
これは、高校時代のサーカー部部長をされていた恩師からの「人と同じことをしていれば人と同じにしかならない」という言葉が原点だったそうです。運動部によくありがちな「まずは、グラウンド10周だ！」「（辛くても）代々やってきた練習メニューだ、つべこべ言わずやれ！」というのではなく、他人の人と差をつけるには、人より多くの練習をしなくてはいけない、というロジックが、川島少年にとっては目から鱗だったようで、目標実現の為に、何をするべきかを考えることの重要性を実感できた、大きな転機となったと、当時を振り返っています。
そして、その後、全国高校サッカー選手権で優勝するため、プロに成功するため、日本代表になるため、海外で成功するため、それぞれの目標に向かって、この「逆算のマネジメント」を実行してきた川島選手が、工夫してきたこと、壁にぶつかる度に学んできたことを本書では紹介されていました。例えば、高校時代に体を作りこむ為、家族の協力のもと、冷凍食品や揚げ物は口にしないようにしたという逸話があり、プロフェッショナルを目指すなら、これくらいの意気込みがなくてはいけないのかと改めて感心したほどです。

ところが、全編を読み終えた私は、本書を通じて川島選手が伝えたいことは、「夢を叶えたければ計画性を養って、ストイックになれ！」、ということではないように思えてなりませんでした。大事なのは、大きな目標に向かって突き進むことができる、どんな逆風にも折れない鋼の精神ではなく、折れても元に戻ろうとするしなやかな強さを備えることだと、言いたかったのではないでしょうか。
確かに、川島選手は、本書に書かれてあることだけでも、プロで成功する為、日本代表の正キーパーの座をつかむ為、自分がやるべきことを、血のにじむような想いで取り組んできたことが十分伝わってきますし、また、自分の努力が100％なのか常に疑う、逆境を力に変える、など、人一倍自分自身に厳しく接していたと思います。でも、この本には、スポーツ選手や偉業を達成した方の自伝などを読んだあとの「この人は、私とは違う人間だ」という感覚は全くありませんでした。そこには、躓くこともあれば、落ち込むこともある、一人の等身大の人間がいたからです。
実際、川島選手は、PK戦に対しての苦手意識が強く、克服するための分析をすることさえ嫌だったと、自分の弱さを認めていますし、「ビジョンを明確に描けなかったり、実現するために何をすればいいのか分からないこともあると思います。」と、逆算のマネジメント以前に、そもそも計画すらまともにできない、何をすればいいのか分からない人がいることも、受け止めてくれています。本書には、「どや顔」のごとく、これまで自分が重ねてきた努力をひけらかしているのではなく、自分が辿ってきた経験から少しでもヒントを得て、「強く、しなやかな心」を育ててもらえればという想いがあったのです。

サッカー選手やスポーツ選手を目指す人にとっては、本書で川島選手が語ってくれた、努力の軌跡を、1つ1つ模倣するのもいいかもしれません。しかし、読者へ一番伝えかったメッセージは、「準備をする力＝強く、しなやかな心を持つ」ということではないかと感じています。

本書に、こんな言葉がありました。
「今日がいいか、悪いかだけじゃなくて、5年後10年後の自分を常にイメージする」

これが、もし「5年後10年後の自分を常にイメージする」だけの1文だったら、私自身は共感できなかったと思います。私は、自分の将来を、今の自分の想像力の範囲内で限定してしまうのがあまり好きではないからです。これから出会う人、経験することにどんな影響を受けるかも分からない。だからこそ人生は興味深いと、私は考えているからです。
でも、「今日がいいか、悪いかだけじゃなくて、」と付くなら、大きくうなずけます。

私が違和感を覚えた、川島選手が試合に出たくても出られなかった時代から、海外でプレーすることを見据えて語学を学び続けていたことも、無謀な計画を実現するためのタスクとして取り組んでいただけではなく、思うように試合に出られなくてもモチベーションを落とさないようにするという目的も、あったのではないでしょうか。

今の自分に必要以上に落ち込まず、心が折れたままにならないよう、未来を見る。

これは、ビジネスパーソンがステップアップする為には、欠かせないことだと思いますし、また、今年一年特に、皆さまがそれぞれに感じられたと思われる「どうにもならないこと」「理不尽なこと」を乗り越えるためにも必要なことではないでしょうか。

　私も、川島選手のように、強くしなやかな心を持ち、いつか自分自身のフィールドで「どや顔」ができるよう、一歩一歩、頑張っていきたいと思えた一冊でした。


（藤野あゆみ）


<p class="detail">『<a href="http://pt.afl.rakuten.co.jp/c/01272a43.86f206a3/?url=http://books.rakuten.co.jp/rb/item/11367217/" target="_blank">準備する力－夢を実現する逆算のマネジメント</a>』川島永嗣（角川グループパブリッシング）</p>
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    <title>「自分らしく、「今ここに生きる」を学ぶ」　作田　稔</title>
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    <published>2011-11-08T00:02:04Z</published>
    <updated>2011-11-08T05:39:27Z</updated>
    
    <summary>［プロフィール］ 1947年生まれ。組織能力研究所代表、キャリア・カウンセラー。...</summary>
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        <name>imai</name>
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        <category term="03010年目のリフレクション" />
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.keiomcc.net/terakoya/">
        <![CDATA[<strong>［プロフィール］</strong>
1947年生まれ。組織能力研究所代表、キャリア・カウンセラー。
技術系出身。画像情報事業を柱とする企業の生産技術研究、事業企画を経て、30代半ばに技術者人事部門の責任者に着任。1989年「若手キャリア開発プログラム」の開発以降、キャリアの自己選択、自己決定、組織と個人の共生、社会の支援の在り方をライフ・テーマとして取組んでいる。
ささやかな誇りは、2006年、Edgar.Hシャイン博士の3度目の日本招聘を実現させ、キャリア・アーキテクチャー論の恩師、金井壽宏教授、渡邊三枝子特任教授等の協力のもと、そのシンポジウムと講演録をDVD画像と書籍に集約し得たこと。
現在、企業の第一線を離れ、NPO活動を通し、より良いキャリア教育の普及と発展に微力を注ぎ、「京都伝統地場産業のイノベーションとキャリアを探るプロジェクト」を同志社大学プロジェクト科目で展開している。
三人の子供は既に独立し、高齢者介護を職とするケアマネの妻と暮らす。時折の散策と、わずかばかりの無農薬野菜作りを楽しむ。学び続けることの楽しさを味わいつつ、団塊世代の新しい生き方を模索している。


<p>&nbsp;</p>]]>
        <![CDATA[<strong>企業は、何を大事にすれば良いのか</strong>

　今は昔、平成不況が続き、一度目のITバブルがはじけた2002年頃、日本企業においてもM&amp;Aを経営戦略として見直す動きが始まりかけていた。私の属した精密機器メーカーも、事業の存否をかけた選択と集中の議論が社内で高まっていた。デジタル技術革新の波は、すべての事業を確実に変えつつあった。高画質、高品質の写真分野も、印刷システム分野、医療システム分野、オフィス情報機器分野も例外ではなかった。
　当時、事業構造の転換とクイックレスポンスの社内体制づくり、それを支える人の再配置と育成が大きな課題であった。次世代経営者養成や中核技術者養成プログラムを人材開発部門で立ち上げ、経営戦略部門で、戦略的方針管理を掲げ、事業部門の構造転換に向け、これから、企業は何を大事にすれば良いのか、新たな視点を求めている時に、将に慶應MCC「キャリア・アーキテクチャー論」との出会いが生まれた。ワクワクする出会いであった。
　登壇される講師陣は、各分野を先導する方々で構成され、経営の視点からキャリアを考え直すには、またとないプログラムであった。加えて、キャリア開発やキャリア・カウンセリングを、自分自身のライフ・ワークのテーマにしたいとの想いもあり、最新の情報を得たいとの期待がその背中を押した。


<strong>企業人としての区切り</strong>

　MCCで「キャリア・アーキテクチャー論」を学んだ直後の2003年、主力事業のオフィス情報機器事業の生き残りを賭けて、国内企業としては最速と言われたスピードで、7ケ月間の極秘プロジェクトのもと、同業企業間での経営統合を果たした。シナジー効果の高い経営統合として株価は3倍に急伸した。
　しかし、経営統合による代償も大きかった。経営統合により、グローバルな組織機能・拠点の統廃合、オペレーションコストの効率化、業務革新、戦略シナリオの見直しなど、次々と新たな改革課題が実行され、かつてはノウハウ流出を恐れ、海外展開を控えた主力生産工場も一気に新興市場に移転することとなった。
　同時に、世界高シェアを占める光学デバイス事業が収益事業となる一方で、100年余の歴史を有したカメラ事業、感光材料事業が急激な市場縮減に直面し、事業ポートフォリオ上厳しい局面に晒されることとなった。
　2006年4月、歴史ある感光材料事業の撤退が決断された。経営戦略部門でホールディングカンパニーとして戦略的方針管理、間接部門機能の統合、業績評価等に携わる中、事業の効率と裏腹に、切り離した事業、失った人材の意味を考えずには居られなかった。かつて、共に考え、悩み、議論をした多くの名前をその中に見出していた。同年、歴史ある事業の撤退を機に、私自身も自からの生き方を考え直す機会とし、数年後の定年を前に、企業人としての生活に区切りをつけることにした。
　それと前後して、社会人大学院後期博士課程で技術経営（MOT）を学ぶこととした。その結果、兼ねてより活動を支援していた、地域企業の人材育成をミッションとする社団法人のとりまとめ役として着任すると共に、これも兼ねてより取組んできたキャリア・カウンセリングのNPOの理事も引き受けることとした。社会人学生を含め、3足の草鞋を履くことになった。


<strong>ささやかな誇り</strong>

　奇しくも、2006年はそのNPOの創設10周年を記念して、キャリアの先駆的研究者のお一人でもあるEdgar.Hシャイン博士を日本にお招きするプロジェクトを、その前年からスタートさせていた。私自身がその企画・調整の事務局として、多忙を極めることとなった。
　シャイン博士との接点の無い中での来日実現に当たっては、「キャリア・アーキテクチャー論」でお世話になった金井壽宏先生のお力添えを抜きにはその実現は困難であった。シャイン博士との密なコンタクトを側面から支援頂き、博士の問題意識や日本への関心の持ち方、来日の際に博士が希求されていることなど、広汎な関係者のご紹介など含め、準備に深く関わる中で、実存される一人の歴史的先達を身近にお迎えすることの意味を深く感じずにはいられなかった。
　日本講演に至る間、博士からいただいたメールの一つ一つに、その表現の中に込められた意味、一つの質問が関連する他の事柄や他者の共感への広がりなど、将に、キャリアをめぐる取組みそのものの縮図の一齣のように感じられるものであった。
　さらにこの時の来日講演・シンポジウムの取組みは、シャイン博士の基調講演「キャリア・アンカーおよび職務・役割プランニング」に加え、東京では「日本とアメリカにおけるキャリア意識の違い」をテーマに金井壽宏先生、渡邊三枝子先生、横山哲夫先生にご出講いただき、大阪では「組織と個人の関係から内的キャリアを考える」をテーマに金井壽宏先生、木村周先生、今野能志先生にご登壇いただいた。東京、大阪で参加者は1100名にのぼり200名を超えるキャンセル待ちとなった。有難いことであった。
　この時の来日講演・シンポジウムは、翌2007年に約8ケ月をかけて「時代を拓くキャリア開発とキャリア・カウンセリング－内的キャリアの意味－」完全対訳版として、貴重なシャイン博士のDVD講演録とともに記録に留める仕事の機会に恵まれた。録音テープを何度となく聞き返し、逐語に留め、一語一語の意味、その背景にある永年の実践と研究の重みを垣間見たように思う。この完成までの間も金井壽宏先生には加筆、推敲など大変なご尽力をいただくこととなった。この10年の中で、ささやかな誇りとなる貴重なチャレンジングな仕事であった。


<strong>閑話休題</strong>

　シャイン博士が来日の折、奥様とお嬢様が同行された。奥様が京都滞在の折、竜安寺を訪れ蹲（つくばい）に刻まれた「吾唯足を知る」の置物を買い忘れたとのお話しを帰国前日に伺った。翌日、急遽新幹線の車内に蹲と色紙をお届けすると言うハプニングに、博士はにこやかに、礼を述べられた姿が想い起こされる。しかしながら、最愛の奥様も2008年帰らぬ人となられたとのこと。とても穏やかで、奥様を大変大事にされていただけに、ご冥福を祈らずには居られない。


<strong>キャリアは未来のためにある</strong>

　キャリア・アーキテクチャーの広い視点からキャリアを学び、10年余を経て、キャリア開発やキャリア・カウンセリングの近傍に身を置きながら、改めて、キャリアとは何かを自問自答することも少なくない。
　経験と学習、さらに変化する状況におけるキャリアの認知に、兼ねてより関心を寄せてきた。キャリアの小さな意思決定は日々為されると同時に、日々の経験の積み重ねが、自からのキャリアの効力感にもつながっている。言わば、経験の認知のありようがキャリアには意味を持つ。それと同時に、その年齢やその状況に置かれてみないと、リアリティを持って考えられないことも、キャリアには多い。とりわけ、人生後半のキャリアに佇む今、キャリアは未来に語りかけるものとしての意味をより多く感じている。
　それと同時に、年を重ねても、キャリアの基本的な問いかけは変わらない。これからどうありたいのか。何を大事にしたいのか。今、何ができるのか。どんな役割を果たせるのか。何を他者と分かち合うことができるのか。
　本年3月の東日本大震災と福島第一原発の事故による日常性の破壊は、改めて、キャリアの本質を貫く、常ならざらぬ「無常」の中に、新たな自己を作り続けることの意味を問いかけている。
　自分自身への内省を含め、私にとってキャリアとは、自分らしく今ここに生き、そして、未来をより統合的に生きようとする意志のようにも思われる。
　サミュエル・ウルマンの詩の一節のように、曰く、「年は70であろうと16であろうと、その胸中に抱き得るものは何か」。改めて、未来の時間と可能性を、今ここに生きながら、大切にしたいと思う。
キャリアを共に学んだ、世代を超えたMCCの仲間と、10年余を経て、こうしたキャリアのリフレクションができたことに、改めて感謝をしたい。場を支え続けてくれた城取さんに感謝です。
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