大航海時代の冒険家は、長い船旅で出会った巨大な海洋生物を魔物のように描き、故郷に戻れば、その魔物との稀有な戦いを、きっとあった事なかった事を混ぜこぜにして、何が真実かなんてどうでもよく、ただ海の男の勇敢さが伝わる個性的な物語として、伝えようとした。
たぶん。
 
でも、大航海時代に描かれたイカのような?絵を見せながら語る、窪寺恒己氏は、冒険家というより、研究者の冷静な目を持ち、確かな言葉を選ぶ。
そこには熱いというより、穏やかな好奇心がある。
 
窪寺氏とダイオウイカとの付き合いは、約10年である。
ダイオウイカだけをずっと追いかけてきたわけではない。
北海道大学、オレゴン大学、東京国立科学博物館で、イカやタコを研究し、その延長線上にこの巨大なイカが現れた。
 

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