2013年2月のエントリー 一覧

 おちまさとさんが講演最後に言った、「正解をきかせてもらった」という一言。この一言が、私が今回の講演を聞いて一番響いた言葉であった。

 角田光代さんは、さまざまな人物を小説で描いている。その彼ら、彼女らの行動が自然に描写されていることに、おちさんは感嘆し、どうすればそのような小説を書けるのか尋ねた。冒頭の一言は、この一連の話によって湧いてきた言葉だった。

 おちさんの質問に角田さんはこう答えた。「私は善人です。たとえば、電車で座っていて、目の前にお年寄りがたてば、席を譲ります。ただ、それと同時に、口で表せないほどのすっごい凶悪なことも考えています。本当にいろいろ考えています。それを正直に書いている。」その答えを受け取ったおちさんは、「正解をきかせてもらった」とつぶやいた。

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小説家って、すごい。
書き続けることって、すごい。

これが、講演が終わって、湧き上がってきた感想でした。
なぜそう思ったかについて、講演を振り返って心に残ったことを挙げながら考察していきたいと思います。

講演の中で、最も自分の心に残った部分は、小説を書き続ける上での「壁の乗り越え方」についての話です。

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放課後の教室で、「角田さん」が帰らずにひとり残ってないか、ずっとずっと待ち続けた「おちくん」は、その待ち続けた想いを整理できないまま、突然のチャンスがやって来た瞬間、ただ覚悟を決めて、思い切って話しかけた。

「最近どう?」

「おちくん」は、国語の時間に読まれた「角田さん」の作文を聞いて、震えた。震えが止まらなかった。
それは、まだ秋に差し掛かる前の季節だった。

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夕学五十講

このサイトは、慶應丸の内シティキャンパス(慶應MCC)が主催する定例講演会『夕学五十講』を受講した方々による講演レポートを掲載しています。

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