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「Doing well,doing good」が叶えた成長物語 小出伸一さん

koide.jpgその社名は20年前から知っていた。
たまたまCRMに注力するクライアントを持っていた関係で、「セールスフォース」という名はよく見聞きしていた。
しかし、数あるソリューションプロバイダーのひとつだろうと思っていたし、我が社自身はCRMツールを必要とするような業種ではなかったこともあり、あまり注視したことはなかった。
そんな私が今回、小出伸一会長の講演に興味を持ったのには、きっかけがあった。

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柔よく剛を制す。女性活躍のニューモデル 中川順子さん

中川順子今夜の講師は今年4月に「一般職で野村證券に入社し、野村初の女性執行役員を経て、グループ中核子会社で初の女性社長に就任!」と話題を集めた中川順子さん。企業の女性社長というと、いかにも才媛然とした切れ味鋭いタカラヅカの男役風のイメージか、サービス系業種であればゴージャスなマダムっぽいイメージが強い。しかし中川さんはそのいずれでもない。

「きれいなお母さん」のような社長

中川さんは、もしPTAの集まりで座っていれば周りの主婦たちの中にしっくり馴染んでしまいそうな感じの、清楚でフェミニンな印象。話し方にも押し出しの強さは全く感じさせない。
スラリと細身のスタイルに上品なヘアスタイル。鮮やかなエメラルドグリーンのセーターの上にグレーのジャケットを着て、黒いタイトスカートにハイヒールを美しく履きこなした姿は、授業参観で学校にやって来た「きれいなお母さん」といったイメージだ。

実際に中川さんは野村證券時代に、ご主人の海外転勤に帯同するため会社を辞めて専業主婦をやっていた時期が4年ほどあったという。 そして退職後も社員時代のお仲間と連絡を取り合っていた縁で、同じ野村グループに新設会社ができた際に声をかけてもらって仕事に復帰。当時は復職制度もなかったので、完全なる「再就職」だ。その後はトントン拍子に輝くばかりの昇進を遂げる。

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宿題や定期試験をやめたら生徒が輝き始めた 工藤勇一先生

工藤勇一万雷の拍手の鳴り止まぬ中、ステージ下に駆け寄る受講者たち。見る見るうちに何十人もの列ができる。降壇後の講師にこんなにも多くの人が群がる様子を見たのは初めてだ。
気持ちは痛いほどわかる。感動が抑えきれなかったのだろう。この先生なら、学校を希望に満ちた場所に変えてくれるに違いない、と。

教育関係者なのか、子を持つ親なのか、今夜の講演を聞きに集まった人々は、みんな学校教育への止みがたい問題意識を抱えているに違いない。
かくいう私もその「親」のひとりだ。
今やメディアの寵児となった工藤勇一先生が校長を務める千代田区立麹町中学校。我が家はその学区内にあり、本来ならば我が子は麹町中学校に通っていたはずだった。

かつては「番町小・麹町中・日比谷高・東大」がピカピカのエリートコースと称された時代もあったが、我が子が就学年齢を迎えた頃には、公立校の評判は決して芳しいものではなくなっていた。そこで我が家は学区外の私立学校を選んだ。
やがてその子が中学に上がった2014年、工藤先生も麹町中学校に校長として赴任する。
まったく残念な話だ。あと1年でも遅く生まれていれば、我が子は、着任早々の校長が次々と巻き起こす改革旋風で脚光を浴びる麹町中学校に嬉々として入学し、幸せな工藤チルドレンのひとりになれていただろうに!

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「「サブスク!」は魔法の呪文じゃない」川上 昌直さん

川上 昌直

伝統的マーケ手法のコレジャナイ感

「さて、プランニングに取りかかろうか」と、おもむろにマーケティングのバイブルを開く。AIDMA、SWOT分析、3C分析、4P...どれもかつては魔法の呪文のように、課題のもつれた糸をほぐしてくれた珠玉の手法ばかり。

しかし何だか様子が変だ。検索窓に「AIDM...」と入れるや「AIDMA 古い」という予測候補が出てくる始末だ。マーケティングの神としてバイブルに登場するような企業もどんどん苦境に陥っているという。これらの手法はもう効かないというのか。

呆然として天を仰ぐ経営者の目に、遥かな高みからキラキラと輝くキーワードたちが舞い降りて来るのが見える。「サブスクリプション」「リカーリング」「所有から利用へ」...。

そのキラキラを従えて大天使ミカエルのように勇ましく、迷える経営者の元へと降臨して来るのが、兵庫県立大学国際商経学部教授の川上昌直さんだ。

スタイリッシュなスーツ姿の川上教授は爽やかな笑顔で熱く伝道する。「サブスク時代に入っちゃいました」「企業の収益を増大させて人々の暮らしを変える新たなビジネスモデルです」「でも言葉だけが独り歩きして、重要な視点が欠けているんです」

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土屋 哲雄「ワークマンのビジネス変革と市場戦略」

土屋 哲雄

"二毛作"で新たなブルーオーシャンへ

先日、国内アパレル大手が600店もの閉店をいきなり発表し、世間に衝撃が走った。ここに来て海外発のファストファッションブランド各社も軒並み苦戦、そのうちの1社は先月とうとう破産した。アパレルはもうダメなんじゃないか...そんな空気をよそに、ひとり快進撃を続けるのが株式会社ワークマンだ。

ワークマンといえば知る人ぞ知るガテン系の御用達ブランドだが、このところたびたびSNSで話題になっているのは気になっていた。1カ月ほど前にはテレビから「ワークマンがファッションショーを...」というナレーションが聞こえたので、『え?作業服屋がファッションショー?』と疑問に思って画面に目をやると、屋内というのに容赦のない雨風がモデルたちをグシャグシャに翻弄するステージの様子が映っていて、唖然とした。

ショーのプロデューサーとしてインタビューに答えていたのは、およそファッションメーカーのディレクターにも作業服屋のオヤジにも見えない、丸ノ内の商社マンみたいな風貌に何故かカラフルなジャンパーを着込んだ男性だった。思えばそれが株式会社ワークマンの土屋哲雄専務取締役だったのだ。今夜もブルーグレーの柄のジャンパーを着込んでの登壇だ。

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メディアで日本のアップデートを狙う 佐々木紀彦さん

ササキphoto_instructor_941.jpg往年の名画や名作ドラマには、記者たちが主要キャストでよく登場した。かのクラーク・ケントも新聞記者だ。正義感に燃える彼らは社会のヒーローだった。しかしいつの間にかそうした作品はあまり見かけなくなり、昨今新聞記者が話題になるのは"偏向"や"ねつ造"や"盗用"ばかり。ネット界隈では「マスゴミ」などと貶められる始末。かつて「社会の木鐸」を自認する誇り高き存在だったマスメディアは、いつからその権威を失ってしまったのか。

世界に後れを取る日本のメディア

「クイズです。世界最大発行部数の新聞は何でしょう?」

株式会社ニューズピックス取締役CCO・佐々木紀彦氏の講演は、会場への軽妙な問いかけから始まった。

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美意識こそが経営を再生する 山口 周さん

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ゴミを作るために働いていたのか?

「スペースコロニーに移住する際、日本の文化遺産から1つだけ持っていけるとしたら、いったい何を選びますか?」

コーン・フェリー・ヘイグループのシニア クライアント パートナー山口周氏の講演は、意表を突いてこんな問いかけから始まった。これを山口氏は20年にわたり自問自答し続けてきたという。自分で考えるだけでなく身近な人々にも尋ね、研修で呼ばれた際には受講者達に書いて提出してもらったりもしてきた。
するとその答えのほとんどが17〜18世紀以前のものだというのだ。山口氏自身も天目茶碗や長谷川等伯の松林図や桂離宮などを想起するという。

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