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山縣亮太選手に聴く、「10秒の壁のその先で」

山縣亮太<img alt=号砲が鳴る。
男子100m走。
最速の男たちによる、わずか10秒の死闘。
果て無き努力、終わりなき苦しみ、ストイックを極めた者だけが掴める勝利。
そして勝負を決めるのは精神力――。
...講演前に抱いていた、そんな勝手なイメージは、しかし、山縣亮太選手の言葉によって次々と覆されていった。

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第25回 2/10 (金) 南 昌宏さん

minami_masahiro.jpg2022後期の最終回は2/10 (金)、株式会社りそなホールディングス 取締役兼代表執行役社長、南 昌宏さんです。

南さんは関西学院大学商学部をご卒業後、埼玉銀行(現りそなホールディングス)へご入行。ずっと銀行マンでありりそな銀行の方で経営トップとなられた方。さらにお肩書とプロフィールからだけでも多くのことが伝わてきます。

りそなホールディングスグループ戦略部長、りそなホールディングス取締役兼執行役オムニチャネル戦略部担当兼コーポレートガバナンス事務局副担当などを経て、2020年りそなホールディングス取締役兼代表執行役社長 事業開発・デジタルトランスフォーメーション担当統括、2022年にりそなホールディングス取締役兼代表執行役社長 SX・DX・事業開発担当統括に就任。

企業トップが自らその事業担当でいらっしゃる。いかに重要な戦略であるか、中核であるか、メッセージであるかが伝わってきます。
SXとはSustainable Transformation、DXはDigital Transformation、"変革"を推し進められていることがわかります。そして南さんはずっと変革ミッションを担い、変革を実行してこられた方でいらっしゃいます。

"りそな"と聞いておそらく多くの皆さんも、思い出されるのは2003年のりそなショックとそこからの復活でしょう。
メガバンクの経営破綻、実質の国有化、そこからの再建、経営健全化をめざすプロセス。南さんはこのとき、公的資金の受け入れで政府との調整を担われていたそうです。

変わることは容易ではありません。問題発生時、緊急時は目の前のことに対処するので精いっぱいで、変わろうと思う余裕さえないものです。
そこから、変わることが必然と認め、覚悟を決め、着実に実行していけるかどうか。成功した企業再生を見ているとわかりますが、りそな銀行はまさにその力強い一例です。

ビジネスモデルの変革。DX、SX。おおくの日本企業が直面している必然の課題であり、変革テーマでもあります。常に変革のまん中に居続けた、変革を遂げてこられた、そしていまも進められている変革の経営者、南さんにじっくり伺い、皆さんでこれからの経営やビジネスをしっかり考え、今期を締めくくることができたらと思います。(湯川)

南 昌宏(ミナミ マサヒロ)
株式会社りそなホールディングス 取締役兼代表執行役社長
演題「DXへの挑戦」
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第24回 2/7(水) 小泉 悠先生

koizumi_yu.jpg第24回 2/7(水) 東京大学先端科学技術研究センター 専任講師、小泉 悠先生です。

小泉先生のご専門は、安全保障論、国際関係論、ロシア・旧ソ連諸国の軍事・安全保障政策。特に、軍改革、ハイブリッド戦争、核戦略、インターネット統制。

まさにいまの世界情勢を専門的に分析し、わかりやすく解説してくださっています。さまざまなメディアでご発信、また、ユーリィ・イズムィコ名義で執筆もされておりご活躍でいらっしゃいます。

小泉先生のプロフィールからも培われた専門性が伝わってきます。早稲田大学大学院政治学研究科修了(政治学修士)、民間企業勤務を経て、未来工学研究所特別研究員、外務省情報統括官組織専門分析員、ロシア科学アカデミー世界経済研究所客員研究員、国会図書館調査員などを歴任。2019年より東京大学先端科学技術研究センター特任助教、2022年1月より現職。

そして研究成果ともいえる著書『「帝国」ロシアの地政学』で2019年、サントリー学芸賞を受賞されています。このときの選考評価で、本著とともに、研究者として大変高い評価を得ていらっしゃいます。

「著者はロシアを中心とした軍事専門家であるが、視野の狭いいわゆる「軍事オタク」ではない。軍事や政治問題を、ロシアや旧ソ連諸国の社会や心理、文化、発想法などを深く理解し、日本や欧米のそれと比較しながら幅広く論じている。」
(ソ連の過去の評価を)「覆す実力を備えた、将来を大いに期待できる有力な研究者である。」

ロシアによるウクライナ侵略、のニュースに日本にいて触れているとどこか一方的なものに感じますが、戦争とは対立する両者あってなるもの。各国の論理、社会、文化、発想などを"深く理解し、論じることのできる"小泉先生とともに、ロシア側の論理からも考えてみる今回。90分間のご講演、ご講義、しっかり学べるよい機会、しっかり皆さまご一緒に学びたいと思います。(湯川)

小泉 悠(コイズミ ユウ)先生
演題「ロシアの論理、ウクライナの論理」
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第23回 2/1(水) 藤井 丈司さん

fujii_takeshi_1.jpg第23回 2/1(水) は音楽プロデューサーで、慶應義塾大学アートセンター フェロー、藤井 丈司さんのご登壇です。

藤井さんの大学での授業が学生たちに大人気、三田キャンパスの大教室が満席になるほどと噂に聞いて、「いいなあ、一度私も藤井さんの授業を受けてみたい!」と思ったのが本講演のきっかけでした。

藤井さんはYMOのシンセサイザー・プログラマーや、サザンのプロデューサーをされてこられた方。聞くといまの学生たち、若者たちは、デジタルで自由に音楽にアクセスができるので、当時のシティポップもひとつの音楽ジャンルとして自然に親しみ、聞いて楽しんでいるそうです。私たちが聞いても、懐かしいのに古くならず、いま聞いてなお新鮮、そう誇らしくも思います。さらに、日本のシティポップは世界で人気があるとも聞きます。その特徴や魅力を知ることは、楽しみの広がりだけでなく、ビジネスのヒントにもなるのではないか、ととても今回の講演を楽しみにしている、私もその一人です。

さて、藤井丈司さん。
キャリアスタートは1980年代中頃、シンセサイザー・プログラマーとしてYMOの制作です。あの一世を風靡したYMOとシンセサイザーの、と驚きますが続くキャリアも華やかであざやかです。サザンオールスターズ、桑田佳祐、布袋寅泰、玉置浩二、ジュディアンドマリー、井上陽水、ウルフルズ etcなどのアーティストの作品に、プロデューサーあるいはアレンジャーとして参加されています。

記憶と記録のミリオンヒット多数、とはプロフィールにある表現ですがまさにその通り。
そして現在は、こうしたご経験をふまえ大学で教鞭をとるとともに、オンライン音楽塾「Poppo(ポッポ)」を主催、音楽を作ってみたい人々を広く熱く、応援・指導されていらっしゃいます。

今回の講演では藤井さんに、シティポップをその歴史から紐解くとともに日本の文化、風土、日本人の特徴、日本の魅力や特徴をじっくり読み解いていただきます。シティポップが懐かしい世代も、このごろ聞いていらっしゃるという方も、ぜひ、ご一緒いたしましょう。(湯川)

藤井 丈司(フジイ タケシ)
音楽プロデューサー、慶應義塾大学アートセンター フェロー
演題「シティポップの歴史と現在 ~音楽で読み解く日本文化~」
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第22回 1/26(木)今村翔吾さん

imamura_syougo ©佐賀章広.jpg1/26(木)は歴史小説・時代小説家 今村翔吾さんのご登壇です。

今年1月、今村さんの小説『塞王の楯』が第166回直木賞を受賞しました。

受賞作は、関ヶ原の合戦の前哨戦となった大津城での攻防などが登場する戦国歴史小説、「人はなぜ争うのか」をテーマに、武将ではなく陰で支える職人集団を中心に描いた今までにないストーリーが魅力です。

1984年京都府生まれ、ダンスインストラクターなどを経て30歳で執筆をはじめ、32歳で作家デビュー。新たな歴史時代小説の書き手として注目を集め、デビューからわずか5年で直木賞を受賞されました。

中学生の頃より小説家になるのが夢であったという今村さん。

夢でありながら、30歳になるまで、書くことはなかったそうですが、書き始めた途端、これまでの力が一気に開花したように、さまざまな賞を受賞され、直木賞受賞にまで至っています。

30歳になり、なぜふいに書き出したのか。
2年という比較的短い間にデビューに至ったのか。
さらに、小説家としての功績をどのように導いているのか。

今回は、今村さんの半生を辿り、夢への向かい方についてお話し頂きます。

ご本人のご経験から、さらに作家としてどのような言葉を紡ぎお話し頂けるのか楽しみに、小説家に至る道、夢を叶える道をご一緒したいと思います。(保谷)

今村翔吾(いまむら しょうご)
歴史小説・時代小説家
演題:「小説家に至る道」
プロフィールはこちらです
写真:©佐賀章広

※本講演は、講演60分・質疑応答30分の構成です。(20:00終了)

※本講演は見逃し配信の実施はありません。
講演当日、丸ビルホールでのご参加、オンライン配信(ライブ視聴のみ)のいずれかとなります。ご了承の上、予約くださいますようお願いいたします。

第21回 1/25(水) 藤﨑 忍さん

fujisaki_sinobu.jpg第21回 1/25(水) は、株式会社ドムドムフードサービス 代表取締役社長、藤﨑 忍さんのご登壇です。

「固定観念にとらわれない」こと、と藤﨑さん。藤﨑さんのことを私が初めて知ったのはビジネス誌のインタビューでした。固定観念にとらわれないことがドムドムでの新メニュー開発、その大ヒット、短期間での社長抜擢、さらに、短期間での黒字化達成へとつながった。実に説得力があります。

と同時に私は、それを"すごいでしょう"と主張してこない印象と実績とのギャップ、ご自身のキャリアのユニークさのほうに驚きました。

固定観念にとらわれない。藤﨑さんのプロフィールとキャリアからもその哲学が伝わってきます。
藤﨑さんは政治家のご主人とご結婚されて、主婦に。39歳、ご主人の病を機に職歴ゼロからの就職。それがあの、SHIBUYA109の定員でした。順調に売り上げを伸ばすも経営方針の違いから同社を退職。次には、新橋の居酒屋でアルバイト、その後自ら、居酒屋を開業。人気店となり2軒目開業。その手腕を買われ、店の常連客からドムドムハンバーガーのメニュー開発顧問に誘われ、そこからドムドムへ。

ところで、「固定観念にとらわれない」とは、大事で理想的とはわかりますが実際には簡単ではありません。藤﨑さんは、固定観念にとらわれている余裕さえなかった、それほどの窮地だったのかもしれませんが、固定観念にとらわれないことが、おもしろくもあり、手応えのあるチャレンジの連続であったからでもないか、と思います。今回は夕学五十講らしく、ドムドムでの固定観念にとらわれない経営哲学と実践をたっぷり伺いますが、きっと同時に伝わってくる"藤﨑さん"その人から、ヒントをいただけるのではないかなと楽しみにしています。

自分とは、まったくキャリアや立場の違う方だよな。思いやりが生きる、ドムドムのようなサービス業ではないからな。主婦から経営者へ、そんな大抜擢はうちの会社では無理だよな。etc 自分には関係ないかも、とはじめ思われた方こそ、そう決めつけずに受講してみていただけたら嬉しいな、とも思います。(湯川)

藤﨑 忍(フジサキ シノブ)さん
株式会社ドムドムフードサービス 代表取締役社長
演題「ドムドムの逆襲 ~39歳まで主婦だった私の「思いやり経営」~」
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第20回 1/17(火) 杉山 文野さん

sugiyama_fumino.jpg第20回 1/17(火) は、NPO法人東京レインボープライド 共同代表理事、株式会社ニューキャンバス 代表取締役の杉山 文野さんです。

杉山さんは早稲田大学大学院にてジェンダー・セクシュアリティを中心に研究され、その研究内容とトランスジェンダーであるご自身の体験を織り交ぜ、『ダブルハッピネス』 を出版されました。

杉山さんの原点といえるこの本の出版は2006年のこと。
当時まだ、どれほど先駆的なことであったことでしょう。「元フェンシング女子日本代表が大胆告白!」と紹介されています。LGBTの社会における認知や、法・制度の整備が進んだと感じるのはここ7、8年のこと。実際、日本初となる同性パートナーシップ制度が渋谷区で制定されたのは2017年です。動き始めたな、と私も感じたのでこのニュースをよく覚えています。

この制度制定にも関わられた杉山さん。こうしたLGBTQ啓発のためのさまざまな活動を始められたのは、2年間のバックパッカー生活で世界約50カ国+南極を巡り、現地で様々な社会問題と向き合われた経験と、帰国後3年ほどの一般企業勤務あってのこと。そして活動の原動力はやはり先ほどの著書にあると思います。

「人とは違う自分は、間違っていると思っていた。」「でもいまは、違いこそが、みんなの生活に彩りを与える大切なことだと気づいた。」 ダブル・ハッピネス。

最近では、新しい家族のスタイル、幸せのかたちもとても話題となりました。
パートナーとの間に二児をもうけ、精子提供者であるご友人と共に3人親として子育てを行われています。国としての法整備や社会全体での受容はまだまだ途上ではあっても、認められ、選択肢が可能となっていくその変化のなかで、幸せをダブルに育てられているお一人、杉山さん。トランスジェンダーのお一人であり、この分野の研究者でもあり、積極的に行動されている変革者でもいらっしゃる杉山さんだからこそのお話を皆さんでじっくり伺い、現代のこと、社会や人間のこと、そして幸せのこと、考えられたらと思っています。(湯川)

杉山 文野(スギヤマ フミノ)
NPO法人東京レインボープライド 共同代表理事、株式会社ニューキャンバス 代表取締役
演題「性の多様性と人権 ~違いを知り、違いを楽しむ~」
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第19回 1/16(月)島津明人先生

Shimazu_akihito.jpg1/16(月)は慶應義塾大学総合政策学部 教授 島津明人先生にご登壇いただきます。

島津先生が研究のテーマとして扱っているのは「こころ」、そのなかでも特に"心の健康"について研究をされています。

一般的なメンタルヘルスの研究では、うつ、不安、落胆、苛立ち、ストレスといったこころの不調に着目することが多いなか、メンタルヘルス、"心の健康"とは本来ニュートラルな言葉で、活発さや喜びといったポジティブな意味合いも含んでいるのです。

こころのポジティブな側面についての研究は、世界的にもまだ発展していないと言われるなか、こころの不調をどのように支えていくかというだけでなく、こころの活力をどう蓄積していくか、この2つを両輪としながら研究を進めていらっしゃいます。

いま、コロナ禍を大きな起点としながら、私たちの働き方が変化し、価値観も多様化しつつあると言われ、ひとりひとりがより豊かに働き、生きるための考え方 ワーク・エンゲイジメントが着目されています。

さらに、個人の視点のみならず、企業・組織にとっては健康経営、人的資本開示など、社員、組織メンバーが豊かにより良く働くことができているかを根底に持ち、それらをさまざまな指標によって開示することが推進されつつあります。

今回は、ワーク・エンゲイジメントの考え方や研究、施策の最新動向についてわかりやすく紹介いただくとともに、個人、組織双方にとって役立つ情報を提供いただきます。(保谷)

島津明人(しまず あきひと)
慶應義塾大学総合政策学部 教授
演題「新たな時代のワーク・エンゲイジメント」
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第18回 1/12(木)山本健人先生

yamamoto_takehito.jpg2023年1/12(木)は医師・医学博士 山本健人先生のご登壇です。

"外科医けいゆう"のペンネームで開設されている「外科医の視点」はブログ開設わずか4か月で月間67万、累計1000万を超えるページビューを記録している大人気医療情報サイトです。

いまインターネットでは、医療や病気に関するさまざまな知識が得られるようになっているものの、世の中にあふれる医療情報はひどい間違いだらけであり、多くの人が間違った医療情報に騙され、適切な医療を受ける機会を失っていることを問題意識され、山本先生が立ち上げたものです。

モットーは「医師と患者の垣根をなくしたい」。

サイトでは、がんの知識からダイエットの知識、通院・入院において知っておくべきこと、さらにはドラマやニュースで目にするあの病気や治療の深層にいたるまで・・・私たちが興味関心を持ちながら医学、医療について知識を高めることのできる工夫、記事に出会うことができます。

これまでのご経験、知識をもとにさらに魅力的な話題を提供しながら私たちを奥深い人体と医学の世界へと導いてくれる著書『すばらしい人体 あなたの体をめぐる知的冒険』(2021年)は、早くも16万部の売れ行きです。

今回は「現代人のための医学の教養」と題して、わかりやすくお話しいただきます。
自分と家族の身を守るためにも、医学の教養、医療リテラシーは必須となっている今、山本先生のお話は必聴です。(保谷)

山本健人(やまもと たけひと)
田附興風会医学研究所北野病院 消化器外科 医師・医学博士 
演題「現代人のための医学の教養~医療リテラシーの向上を目指して~」
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第17回 12/23(金)酒井隆史先生

sakai_takashi_補正.jpg12/23(金)は大阪公立大学現代社会システム科学研究科 教授 酒井隆史先生のご登壇です。

ブルシット・ジョブとは、被雇用者本人でさえ、その存在を正当化しがたいほど、無意味で、不必要で、有害でさえある有償の雇用の形態。とはいえ、その雇用条件の一環として、被雇用者は、そうではないととりつくろわねばならないと感じている仕事のこと。

世に知らしめた 米 人類学者 デヴィッド・グレーバー著『ブルシット・ジョブ クソどうでもいい仕事の理論』は世界的ベストセラーとなりました。

その翻訳者のお一人である酒井先生は、ご自身の著書『ブルシット・ジョブの謎 クソどうでもいい仕事はなぜ増えるか』のなかで、下記のように問いかけています。
・私たちはなぜ「クソどうでもいい仕事(ブルシット・ジョブ)」に苦しみ続けるのか?
・なぜブルシット・ジョブは増え続けるのか?
・なぜブルシット・ジョブは高給で、社会的価値の高い仕事ほど報酬が低いのか?

酒井先生の専門は社会学。そのなかでも社会思想、都市史の分野にて、役所の書類からパンフレットの類にいたるまで、考え得る限りのありとあらゆる資料を確保し当時の事情を発掘しながら、都市の成り立ちについて調べ、展開されること定評です。
街を、社会を縦横無尽に読み解く酒井先生より、「ブルシット・ジョブ」論について、誤解を解きながら解説頂くとともに、そこからみえてくる現代世界像とはどのようなものかお話しいただきます。

仕事のあり方、私たちが生きる時代、さらにこれから・・・と根本的に問い返しながら、酒井先生とともに考えていきたいと思います。(保谷)

酒井隆史(さかい たかし)
大阪公立大学現代社会システム科学研究科 教授
演題「ブルシット・ジョブの謎とこれから~無意味な仕事をどうしたらやめられるか?~」
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第16回 12/22(木)  川野泰周さん

kawano_taisyu.jpg第16回 12/22(木) は臨済宗建長寺派 林香寺住職 精神科医の川野泰周さんのご登壇です。

川野さんは慶應義塾大学医学部をご卒業後、精神科医として診療に従事しながら、建長寺専門道場にて禅修行をされ、禅僧になられました。

現在は、横浜にある林香寺の住職を務めながら、精神科医として、うつ病、不安障害、PTSD、睡眠障害、依存症などの現代人のこころのケアや診療に邁進されています。

そのケア・診療の方法は、薬物療法や従来の精神療法と並んで、禅やマインドフルネスの実践による心理療法を積極的に導入する、というものです。近年経営・ビジネスのフィールドでも世界で、禅やマインドフルネスが注目されていますが、医療・心療においてもいろいろなかたちで東洋思想の考えやアプローチがとりいれられていると聞きます。その中でも禅は、座禅という方法論をもち、マインドフルネス、コンパッションとも深くかかわって実践が広がっています。川野さんはまさに早い時期よりこれを実践してこられた方です。

夕学五十講には二度目のご登壇です。前回のテーマはマインドフルネス(リフレクションはこちら)。参加者の方から「講演を聞いて心がさわやかになりました。」と寄せてくれました。この一言でとても伝わってきました。マインドフルネスとはそういうことだな、と思いました。

今回のテーマはコンパッション(慈悲)です。

変化が激しく、先が見通せない、情報量多く、ストレスも多い、そんな私たち現代人。私自身もその実感があります。そんな時代だからこそ「自らに慈しみの心を向け、他者への思いやりを育む、「自利利他」の実践が必要なのではないでしょうか。」と川野さん。誰もが、そして日々にも、ヒントがありそうです。(湯川)

川野 泰周(カワノ タイシュウ)
臨済宗建長寺派林香寺 住職、RESM新横浜 睡眠・呼吸メディカルケアクリニック 副院長(精神科・心療内科医)
演題「本当の私で生きる ~コンパッションと「1/2」の実践で自己の本分に立ち返る~」
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第15回 12/16(金) 垣内 俊哉さん

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第15回 12/16(金)は株式会社ミライロ 代表取締役で、一般社団法人日本ユニバーサルマナー協会 代表理事の垣内 俊哉さんです。

垣内さんの夢は「歩くこと」だったといいます。生まれつき骨が弱く折れやすい病気のため、幼少期から車いすに乗って過ごし、足で歩くことができないと知ったときには絶望されたといいます。しかし、「歩けなくてもできること」を探しはじめ、さらには「歩けないからできること」を見つけた、垣内さん。この言葉は力強く、垣内さんの原点であると伝わってきます。

垣内さんはValue Added Network、株式会社ミライロを創設。「障害(バリア)を価値(バリュー)に変え、社会変革を実現する」ことをめざして活動されています。そして、注目され、2014年日経ビジネス「THE100-2014日本の主役」、2018年 Japan Venture Award「経済産業大臣賞」受賞、「TEDxKyoto」スピーカー登壇、2022年 財界「経営者賞」、経済界「金の卵発掘プロジェクト2021グランプリ」と高い評価を受けられています。

バリアバリューという考え方の重要性の認識と共感が広がってきている、と言えましょう。特に経営者、起業家として垣内さんが評価されているところも注目すべきところです。社会や未来にとって、誰もにとって、そこにバリューがある、バリューの可能性がある、と気づきはじめたからとも言えると思うのです。そして、そうなのです、バリューだと気づき始めたばかり。障害に対する見方、考え方、社会のあり方が変わるのはまだまだこれからでもあります。

バリアバリューという考え方、価値観、さらにはその実現に向けできること、取り組むべきこと、垣内さんに伺うとともに皆さんで考えたいと思います。(湯川)
・垣内 俊哉(カキウチ トシヤ)さん
・株式会社ミライロ 代表取締役
一般社団法人日本ユニバーサルマナー協会 代表理事
・演題「バリアバリュー 障害を価値に変える」
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