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鴻上尚史氏に聴く、「同調圧力」と「エンパシー」

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「どこでもいい、なにもない空間――それを指して、わたしは裸の舞台と呼ぼう。ひとりの人間がこのなにもない空間を歩いて横切る、もうひとりの人間がそれを見つめる――演劇行為が成り立つためには、これだけで足りるはずだ」
――ピーター・ブルック『なにもない空間』より

近著『演劇入門』の第一章を、作家・演出家である鴻上尚史氏は、イギリスの大演出家のこの言葉から始めている。
その定義は、演劇を、舞台装置や照明や音響などが完備されプロの俳優が演じる劇場空間から解放するものだった。
同時にその考え方は、演劇行為を、それまで演劇の場とは見なされなかった日常空間にまで拡張するものでもあった。

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