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高橋祥子さんに聴く、「パーソナルゲノムが拓く未来」

高橋祥子...自分の運命を知りたい。
というのは古今東西を問わず人類共通の願望だろうか。水晶玉を覗いたり、神の啓示に耳を澄ませたり、占い師のご宣託に一喜一憂したり。自分の運命が書かれた葉っぱを読める場所がインドのどこかにある、という話も聞いたことがある。
しかし、メーテルリンクの「青い鳥」がそうであったように、世界中を探し回っても得られなかったものが思いがけず身近なところに存在していたりする。高橋祥子さんが教えてくれる「あなたの運命」の場合、その元となるデータは、あなたのパーソナルゲノムを解析して得られる遺伝子の情報だ。そう、運命はすでにあなた自身の中に書かれているのだ。それを読み取れていないだけで。

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お金の流れと子どもたちの未来 村上 絢さん

村上 絢「ねえお兄ちゃん、さっきテレビで言ってたんだけど『しきんじゅんかん』てなに?」

「資金循環?お金が流れることだよ」

「お金って流れてるの?まさか、私が夜寝てる間に起き出して動き出すとか!?」

「そういうことじゃないんだよな。いいか。身近な話だと、うちのおばあちゃんはタンスの金庫にお金をしまっているだろ。そうすると、お金はしまったまま使われないで、流れていかないんだ」

「それ、テレビでやってた!!世間では詐欺師みたいに言われてるけど、自分たちが息子のふりしてお年寄りたちの預金をもらって、そのお金でキャバクラに行って、キャバ嬢が儲かれば洋服や靴を買うから、自分たちは滞った経済に流れを作っているんだって、くもりガラス越しでおじさんが喋ってた!!」

「・・・。それオレオレ詐欺だから。流れてるけどそもそも犯罪だし持続性もないから。それよりも日本企業が儲けたお金を使わないで溜め込んでいることが日本経済にマイナスの影響を与えているから、お金をまわす=資金が循環していくようにしていかないといけないんだ」

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ワクワクする「デザイン」で産業を復活させよう 鷲田祐一先生

鷲田祐一「蛇 長すぎる」と断じたのはルナールだが、私は「デザイン 安すぎる」と不満に思っている。それどころかデザインは、そのままでは価値を認めてもらえないことすら、ある。
企業に見積りを出す際、工程にデザインが含まれる場合はいつも悩まされる。「デザイン行為そのものに値段をつけても監査が通らないから、データのファイル数だとか人日(にんにち)だとか、数えられる費目にせよ」と指示されるケースが多いからだ。
著作権の問題もそうだ。写真やイラスト、創作的表現の文章には、作られた時点で自動的に著作権が発生するが、デザインやアイデアには著作権は認められないとされている。
このように長年不当に日陰者扱いに甘んじてきた「デザイン」だが、それこそが日本の産業を復興させる原動力となるのだ!と熱く説くのが本日の講師、鷲田祐一・一橋大学大学院経営管理研究科教授である。

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連鎖の中で 田村次朗先生

田村次朗食物連鎖についてなぜそんなものがあるのか考えたことがあった。海中のプランクトンを小魚が食べ、もう少し大きな魚が小魚を食べ、さらにより大きな魚がそれを食べる。最後は人間が魚を食べる。そこで食物連鎖は終わるが最近はややこしくなっていてマイクロ・プラスチックが人間の体内で悪影響を及ぼすそうで連鎖はまだ続いていた。つまり良くも悪くもすべては関係し合いながら生きているということだ。食物連鎖を考え始めた時はそれがなければもっと気楽なのにと思ったけれど、同時にそれは何かを良くすれば波及することでもあることに気づいた。

田村次朗氏の講演を聞いてなぜこうしたことを思い出したのかというと、紹介されたロジャー・フィッシャー教授の研究目的が素晴らしかったからである。「平和学としての交渉学」。交渉をよく考えられがちな「勝ち負け」や「駆け引きのための作戦」としてではなく、平和学のための方法論としてとらえている。第二次世界大戦での犠牲がなぜ回避できなかったのかという問題意識から研究したそうだ。

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海外の真実をとらえ、日本の針路を決める 堤 未果さん

堤未果「ジャーナリズムは、人々に真実を伝えることで、巨大な権力の悪行を暴くことだけでなく、誇るべき状況を共有できるようにしなくてはいけない。」堤未果さんが、同じくジャーナリストのお父さんから受け継いだ言葉である。堤さんは、医療・農業・水産業等の日本の安全保障や人の命にかかわる重要な産業は、常に平等に且つ安価に人々へ配分されるよう、適切な運営と行政による管理が必要であることを、多くの国や地域の失敗事例から導き出してくれた。まさに、海外で起きている真実を伝えることで、多くの権力がもたらす悪行を教えてくれた。また同様に、日本が誇るべきシステムや社会の在り方を認識させてくれた。

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観光産業で瀕死の日本経済が救える デービッド・アトキンソンさん

デービッド・アトキンソン大阪出張の帰路、余裕があったので京都に寄った。十年ぶりに東山界隈を散策し「産寧坂をのんびり歩き、お香屋さんを冷やかした後は湯豆腐でも...」という目論見。祇園四条駅を降りて清水に向かう道に踏み入れた私の前に、目を疑う光景が広がっていた。まるでラッシュアワーの新宿駅のように道を埋め尽くす人、人、人。道の両側の店を冷やかすのはおろか、歩くことさえままならない。ああ、これがインバウンド政策の威力か、と、圧倒されるばかり。見慣れた京都がまるで別の町のように見える。

マナー違反が目立つだとか"観光公害"が深刻だ、など、一般レベルでは批判的に語られることも多い外国人観光客の急増。だが、日本経済を建て直すためには、これでもまだまだ不足なのだということが、今日のデービッド・アトキンソン氏の講演で分かった。

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