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企画における「違和感」と「集合的無意識」

genki_kawamura.jpg川村元気さんの作品は映画『モテキ』と、小説『世界から猫が消えたなら』は読んだ。

『モテキ』は、先に観た友人から「長澤まさみちゃんのノーブラシーンがある」と聞き、すぐ映画館に行った。
しかし、実際はノーブラではなくて、そういう設定なだけだった。
明らかにノーブラではない。
落胆のあまり、映画の内容は覚えていない。

『世界から猫が消えたなら』は10歳年下のT君に勧めてもらって読んだ。
「すごく素敵なお話です。読んだら感想聞かせてもらえませんか?」と、文末が「?」のメールに喜び勇んで本屋へ買いに行った。
早く返信しようと、急いで読んだ。長くなるから感想は書かない。

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松本晃会長兼CEOに聴く、カルビーはどうやって変わったのか

akira_matsumoto.jpgこのレビューは2000字が目安、と事務局から言われている。しかし面白い講演だとつい字数が増える。前回の私の原稿は2500字だった。
カルビーではこれは許されない。計画が100%なら実績は100から101%に収めなくてはいけない。90%はもちろん、110%も「90%と同じだけ悪い」。
能書きが長いとそれだけで松本会長に怒られそうだ。本題に入る。
 
長らく創業者一族が経営してきたカルビー。松本氏は6年前、請われて会長兼CEOに就任。以来、売上は年平均9%、利益は同21%伸び、6期連続で最高益を更新。
http://www.calbee.co.jp/ir/finance.php
東日本大震災の日に上場した株価は、4年間で9倍に上昇。
http://www.calbee.co.jp/ir/chart.php
松本会長はカルビーをどう変えたか。一言でいえば「古い仕組みと悪しき文化を変えた」。

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日本とハリウッドの架け橋 奈良橋陽子先生

yoko_narahashi.jpg講演の途中、講師の奈良橋陽子先生が言葉を詰まらせる場面があった。
話が今井雅之さんに触れた瞬間だ。
癌で闘病中の今井さんに託されて、現在『The winds of god』の演出を手掛けている。
"sorry"と涙を堪える姿を見て、胸が詰まるような気持ちになったのは、私だけではないと思う。

奈良橋先生は、今井さんをはじめ数々の俳優を輩出するキャスティング・ディレクターとして世界で活躍されている。
記憶に新しいのは、朝ドラ『マッサン』エリー役のシャーロットさん。NHKのプロデューサーの「初の外国人ヒロインでドラマを作りたい」という情熱に打たれて、喜んでキャスティングを引き受けたと逸話を聴かせてくれた。
数多くのオーディション映像の中、シャーロットさんを一目見て「彼女だ」と思ったそうだ。問題は日本語が全くできないということ。ただ、スカイプやメールで対話をしてみると、精神的な強さを感じ、彼女なら絶対にエリー役を務められると思ったそうだ。

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涙と笑い 五木寛之先生

photo_instructor_765.jpg私の個人的な感想だが、日本人は映画館でよく笑うようになったと思う。
しかし、その笑い声からは、どうしても笑いが抑えられなくて、笑ってしまったという感じがしない。
どちらかと言うと、「笑う場面がきたら欧米人並に笑おう」と準備されてある笑いに感じるのだ。

なぜ、こんなことを考えたのかというと、本日の講演「涙と笑い」の中で、五木寛之先生
「日本人は笑うことだけを善とし、泣くことを悪としていないか」と提起されたからだ。
涙を放棄した人がたてる笑い声は、虚しさだけが響いているという。
好々爺のように優しく、ユーモアを交えて話をして下さったが、「人間の生」を見る作家の目はやはり鋭い。
そして、先生がされた「人間の生」についての問いかけに、私はここで考えてみたいと思う。

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