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第25回7/30(木) 保阪 正康さん

masayasu_hosaka.jpg第25回7/30(木)15前期の最終回です。ノンフィクション作家で評論家の保阪正康さんにご登壇いただきます。

保阪さんはご専門である日本近代史、特に昭和史について研究を重ねてこられ、昭和の事象、事件、人物について多数のノンフィクション、評論、評伝などを発表されてこられました。『昭和陸軍の研究』、『あの戦争は何だったのか』などこれまでにも皆さんもお読みの作品が多数あるかと思います。また、東條英機、瀬島龍三、田中角栄など人物に鋭く迫った作品も話題となってきました。
今回の講演テーマでもある新刊も同様で、発売前から注目され期待されていた一冊です。

「昭和天皇実録」の謎を解く

半藤一利さん、保阪さん、御厨貴さん、磯田道史さん、日本を代表する歴史専門家4人が、御誕生から崩御にいたるまでの、そして1万2000ページにおよぶ、「昭和天皇実録」。この史料を読み解く、というのですから当然のことといえましょう。書店で手に取ったばかり、これから読むところという方も多数いらっしゃるのではないでしょうか。

「昭和天皇実録」は、宮内庁において24年間の歳月をかけて編修され、昨年8月、本文60巻が天皇皇后両陛下に奉呈されました。本文18冊と索引1冊にまとめられ、全19冊、東京書籍より公刊本『昭和天皇実録』として刊行されました。
この膨大な資料や証言から、一体どんなことがわかり、史実と重ねてどうであるのか、これまで書かれてこなかったことこの史料でわかることはどういったことなのか、長年昭和史と天皇の研究を重ねてこられた保阪さんに、じっくりとお伺いしたいと思います。(湯川)

 ・保阪 正康さん
 ・ノンフィクション作家、評論家
 ・演題:「『昭和天皇実録』から何を読み解くか」

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第24回 7/22(水) 冨山和彦さん

kazuhiko_toyama.jpg第24回7/22(水)は株式会社経営共創基盤 代表取締役CEO 冨山和彦さんです。

冨山さんに前回ご登壇いただいたのは2005年。
産業再生機構の最高責任者として、事業再生・経営再建にむけて数多くの案件に奔走していらっしゃる時でした。20世紀型の経営モデルは終焉を迎え、「経営者」の再生こそが産業の再生につながること。数々の再生の修羅場を身をもって経験していらっしゃるからこその力強い主張でした。

あれから10年。いま、日本社会と経済は大きなパラダイムシフトにあると、冨山さんはおっしゃいます。

それは、グローバル(G)な経済圏とローカル(L)な経済圏の違いが際立っているということ。日本経済全体において7割のGDPと8割の雇用を占めるローカル経済が復活してこそ、日本経済は真に成長軌道へ乗ることができるというのです。

企業再生のスペシャリストは、現在の日本をいかに分析し、これからの日本と日本企業が進むべき道をどう描いていらっしゃるのでしょうか。日本経済の切り札となるGとLの理解から深めていきたいと思います。(保谷)


 ・冨山和彦さん
 ・株式会社経営共創基盤 代表取締役CEO
 ・演題:「日本はローカル経済で甦る」


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第23回 7/16(木) 村木厚子さん

photo_instructor_779.jpg第23回 7/16(木)厚生労働事務次官 村木厚子さんです。
東大卒の男性キャリアが闊歩する霞ヶ関中央官庁にあって、地方国立大卒(高知大学)、女性が、官僚トップの事務次官まで登り詰めただけでも画期的なことですが、村木さんの場合は、えん罪事件に巻き込まれ逮捕勾留されるという、とてつもない苦難の経験を経ている点で特筆すべきことでしょう。
その体験は、ベストセラーになった『あきらめない』という本に綴られています。

現在、村木事務次官は、女性がいきいきと働く社会の実現に向けて陣頭指揮をとっていらっしゃいます。
キャリア官僚の激務をこなしながら、二人のお子さんを育てあげたご自身の経験を踏まえつつ、女性が長く働き続けるための社会のあり方、企業の姿勢、そしてご本人の心構えについてお話いただければと思います。(城取)

・村木厚子さん
・厚生労働事務次官
・演題:「女性がいきいきと働く社会」

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第22回7/14(火) 長谷川 敦弥さん

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第22回7/14(火)は、株式会社LITALICO代表取締役 長谷川 敦弥さんにご登壇いただきます。

長谷川さんは、24歳の若さで、150名を超えるソーシャルベンチャーの経営者になられた、若き経営者。そして株式会社として社会課題解決に取り組んでいくソーシャルアントレプレナーでいらっしゃいます。

「障害のない社会をつくる」 
LITALICOのビジョンです。障害者の失業率は85%、福祉施設で働く障害者の月給は1万2000円、という 社会問題を解決すべく、革新的なサービスを業界に次々と投入し、改革を実行されています。

ソーシャルベンチャーや障害者と聞いても身近に感じられない方のほうが多いと思いますが、障害は人ではなく社会の側にあるのであり、それをなくすことで、

「多様な人が幸せになれる、人が中心の社会をつくる」

のだと聞くと皆さんメッセージに共感されるのではないでしょうか。企業としして社会課題解決に取り組む、経済に関わることで世界や未来を考える、私たち誰もにとって実はとても関わりの深いテーマなのではないでしょうか。

長谷川さんは、大学2年のときに休学して、ITベンチャーにインターンシップ。数千万円という営業成績をおさめ、大学卒業後もベンチャーを選択、障害者分野の変革を目指す、株式会社ウイングル(現ITALICO)に入社して2年目、24歳の若さで同社代表取締役社長に立候補、就任されたとうい経歴をおもちです。働くということ、社会のしくみ、生きていくということ、長谷川さんご自身も悩み考えながら行動されたことを感じます。社会とは、障害とは、働くとは、生きるとは。長谷川さんとご一緒だからこそ考えられること、考えてみたいこと、だと思っています。(湯川)

・長谷川 敦弥さん
・株式会社LITALICO 代表取締役 
・演題:「障害のない社会をつくる」

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第21回7/7(火) 伊藤元重先生

motoshige_itou.jpg第21回7/7(火)は、東京大学大学院経済学研究科 伊藤元重教授にご登壇いただきます。

伊藤元重先生のことは皆さんすでによくご存じでいらっしゃると思います。
日本を代表する経済学者のお一人で、ご著書も多く、メディアでもたいへんご活躍されている伊藤先生。生きた経済を理論的観点をふまえ分析する、「ウォーキング・エコノミスト」 として、知られます。
そして、平易な語り口での、鋭い分析や深い解説は、その "わかりやすさ" の点からもたいへん定評と人気があります。伊藤先生のコメントをメディアで見聞きされた方、著書を読まれた方、多くの方が頷かれていることでしょう。

『夕学五十講』には、開講して間もない2001年度後期に、ご登壇いただきました。それ以来、なんと14年ぶりのご登壇です。
当時から日本、日本経済、および日本をとりまく国際社会、経済は大きく変化してきました。
伊藤元重先生が解く、いまの国際経済、そのなかの日本、日本経済、そして課題、じっくり伺い、勉強したい、と思います。(湯川)

 ・伊藤元重先生
 ・東京大学大学院経済学研究科 教授
 ・演題:「国際経済と日本の課題」

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第20回 7月3日(金) 白井聡さん

photo_instructor_761.jpg第20回 7月3日(金)は、若き政治学者白井聡先生にお越しいただきます。この春から京都精華大学の教壇に立つご予定と伺っています。

白井聡という名前は、2013年に上梓された『永続敗戦論――戦後日本の核心』とともに世に知れ渡りました。
白井先生は、この本の中で、日本は戦後70年「敗北を否認」してきたのではないか、と喝破しています。八・一五を「終戦の日」と呼び慣わすことに象徴されるように、「敗戦」を「終戦」と呼んで敗北の事実を曖昧化する。負けたことを曖昧にすることで、敗戦をもたらしたかつての構造をそのまま継承する。それが戦後日本社会の本質ではなかったかという指摘です。

この本は、日本人の無自覚的「敗北否認」意識を核にして、今日の社会的・政治的危機を見事に説明してみせたことから大きな話題となり、いくつもの賞を受賞されました。二年越しのベストセラーとなり、社会科学系の本としては異例の数十万部のセールスを更新し続けていると聞きます。

この本は、民主党政権の迷走と3.11原発事故をきっかけに執筆したと白井先生はブログにお書きになっていますが、上梓後に登場した安倍政権による安全保障政策の転換、日中・日韓関係の更なる悪化などをみると、ある意味で社会予言の書でもあったような気がします。

そこで今回は『永続敗戦論』が出た後の二年間を白井先生はどう見てきたのかを解説していただくことを含めて、戦後日本社会の本質についてお話いただくことにします。

・白井聡先生
・演題:その後の『永続敗戦論』

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第19回7/1(水) 山下洋輔さん

yosuke_yamashita.jpg第19回7/1(水)はジャズ・ピアニスト、国立音楽大学招聘教授 山下洋輔さんです。

山下洋輔さんと言えば日本を代表するジャズ演奏家のお一人。
ひじで鍵盤を鳴らす独自の奏法でも知られるほど、パワフルな演奏で有名です。

早くも中学生の頃からお兄さんのジャズバンドに参加し、高校に入ると自らジャズバンドを結成していたという生粋のジャズマン。そんな山下さんも、音楽大学ではクラシックの作曲理論をしっかりと身につけたことが、その後の多彩な演奏技法、活動にもつながっているそうです。

音楽のみならずエッセイストや小説家としても名高く、幅広い交友関係からも、山下さんの知的好奇心の旺盛さとともに、魅力的なお人柄をも表しています。あのタモリさんを「発掘」したお一人が山下さんというのも有名ですね。

今回は、「ジャズとは何か」からわかりやすく解説いただくとともに、実際にピアノ演奏をまじえながら、ジャズの魅力を存分にお話しいただきます。

丸ビルホールが一夜限りの熱いライブハウスになることは間違いありません。(保谷)


 ・山下洋輔さん
 ・ジャズ・ピアニスト、国立音楽大学招聘教授
 ・演題:「魂の音楽 ジャズの魅力」

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第18回6/22(月) 山本雄士さん

yuji_yamamoto.jpg第18回6/22(月)は、株式会社ミナケア代表取締役 山本 雄士さんにご登壇いただきます。

山本さんは、東京大学医学部卒の医師であり、Harvard Business SchoolのMBAホルダーの起業家です。

東大、医学部、HarvardのMBA、そして起業家。すごい方がいらっしゃるんだなあ、と山本さんのことを知ったとき驚きました。そして山本さんのインタビューやコメントを拝見するほどに、メッセージには理論理屈とパッションがあって力強く、柔和で自然体な雰囲気もあって、すごい方だなあ、社会を変えていくのはこういう方なのか!と感動します。そんな思いから、『夕学五十講』にもご登壇いただきたいとご依頼しました。

山本さんは東京大学卒業後、医療に従事したのちHarvard Business Schoolに留学、帰国し2011年に、「ずっと元気で、の思いをカタチに」することを理念に、株式会社ミナケアを創業されました。2014年には日本起業家賞を授賞、また、厚生労働省の委員、政策提言、講演活動などもされ幅広くご活躍です。

「もっと、人と社会を元気にできる」
「医療からヘルスケアへ」

山本さんの公式ウェブサイトを拝見すると、山本さんのメッセージが伝わってきます。今回は、「投資型医療という社会イノベーションへ」と題してお話いただきます。健康・医療の問題、社会の問題、日本の問題、私たち一人ひとりの問題、山本さんだからこそこれらをつなげ、わかりやすくお話くださること期待しています。(湯川)

・山本 雄士さん
・株式会社ミナケア 代表取締役
・演題:「投資型医療という社会イノベーション」

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第17回6/17(水) 遠藤功先生

isao_endo.jpg第17回6/17(水)にご登壇いただくのは、早稲田大学ビジネススクール 教授 遠藤功先生です。

遠藤先生には『夕学五十講』にこれまで二度ご登壇いただいています。

2011年にご登壇いただいた際には、折しも原発不安に揺らいでいた時期。一貫して日本の製造業に軸足を置き、強さの原点は「現場力」にあることを説いていらっしゃる先生は、このとき、特に人間同士を「つなぐ」ことの大切さを強調していらっしゃいました。

あれから4年。日本では"二極化"が起きていると先生はおっしゃいます。

同じ現場であっても、現場力のある「非凡な現場」と現場力のない「平凡な現場」。

その違いはどこにあり、どうすれば「非凡な現場」として強くなることができるのでしょうか。

数々の現場を実際に調査し、生の現場の声に日々触れている遠藤先生より、さまざまな企業事例とともにお話しいただきます。遠藤先生の最新の現場論、楽しみです。(保谷)


・遠藤功 先生
・早稲田大学ビジネススクール 教授
 株式会社ローランド・ベルガー 会長
・演題:「現場力を鍛える~「非凡な現場」をつくるために~」

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第16回6/16(火)海老原嗣生さん

tsuguo_ebihara.jpg6/16(火)は雇用ジャーナリストの海老原 嗣生さんです。

海老原さんは、大手メーカー、リクルートエージェントをへて、リクルートワークス研究所で雑誌『Works』の編集長を勤められたのち、HRコンサルティング会社 株式会社ニッチモを設立、雇用ジャーナリストとしてご活躍です。

モーニングに連載され、ドラマ化もされ話題となった漫画 『エンゼルバンク』。主人公の転職代理人、海老沢康生のモデルでもいらっしゃいます。この漫画同様に、海老原さんの著書は、『なぜ7割のエントリーシートは、読まずに捨てられるのか』 『いっしょうけんめい「働かない」社会をつくる 』 など、いずれも突いたタイトルでたびたび話題となってきました。

いま日本では、働き方や働くということが、誰もが自分事として考えるテーマとなりました。
働くことをめぐる問題と思い、その両方が顕在化してきた、とも言えましょう。環境要因、企業側の問題、個人の思い、さまざま要因がありましょうが、そんな"いまの日本"だからこそ、日本の雇用や働き方の特徴と特殊性とをしっかりとらえ、私たち自身で考えてみよう、というのが海老原さんの提案であり提言であると思います。
「日本人の働き方」、この機会に皆さんとじっくり考えてみたいと思います。(湯川)

・海老原 嗣生さん
株式会社ニッチモ 代表取締役、雇用ジャーナリスト
・演題:「日本人の働き方を考える」

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第15回6/11(木) 田中浩也先生

hiroya_tanaka.jpg6/11(木)は、慶應義塾大学環境情報学部 準教授 田中浩也先生にご登壇いただきます。

ファブ社会。
まだ聞き慣れない言葉かと思いますが、ファブラボ、3Dプリンタ、文化芸術創造都市(クリエイティブ・シティ)はいかがでしょう。すこしメディアで見聞きされたことがあるのではないでしょうか。

「ファブ」には、「Fabrication」(ものづくり)と「Fabulous」(楽しい・愉快な)という2つの単語がかけられています「ファブラボ」は、ファブの「laboratory」。
3Dプリンタやカッティングマシンなどの工作機械を共有スペースに設置し、市民が自由に利用できるようにする、それによって個々人が自身のアイデアや技術、感性でものづくりができる場でありワークショップ、それがファブラボです。田中先生は、日本におけるファブラボの発起人で、2011年には鎌倉に「ファブラボ鎌倉」も開設されました。

ファブ社会とは、さらにそれが"社会"へと広がったもの。田中先生は、「新しいものづくりの世界的ネットワーク」とおっしゃっています。

「ものづくりは、"何かのため"という以前に、生活の基盤に当たり前に組み込まれているものだ」と田中先生はおっしゃいます。ものづくりだけでなく、社会も、経済も、遊びも仕事も、生活もすべてが一体となっている社会のあり方
。ファブ社会は、これから近未来に予測される社会、可能性をもつ社会のあり方、として世界で注目が高まっています。先端的・実験的取り組みも始まっています。近未来をみすえた新しいものづくりとは、新しい社会、新しい生き方の提言でもあるのではないでしょうか。ものづくり、製造業、アートなどに携わっている方はもちろん、私たちが働き方や生き方について広く考えるヒントになりそうです。田中先生の最先端のお話を皆さんとじっくり伺えればと思います。(湯川)

・田中浩也先生
・慶應義塾大学環境情報学部 準教授
・演題:「ウェブ社会からファブ社会へ」

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第14回6/9(火) 千住 博さん

hiroshi_senju.jpg第14回6/9(火)は、画家で、京都造形芸術大学教授の、千住博さんにご登壇いただきます。

千住さんは皆さんご存じのとおり、現代の日本を代表する画家のお一人でいらっしゃいます。NYと京都を主な拠点としてご活躍されています。特に1995年、ヴェネツィア・ビエンナーレで東洋人として初の名誉賞を受賞したことは、千住博の名だけなく日本画と日本の美を世界に知らしめ、そして評価を得たとたいへん話題になりました。また、2011年に開館した軽井沢千住博美術館も、作品はもちろん建築や空間も美しい、とたいへん話題です。

さて、千住さんにはこれまで 『夕学五十講』 には2度、2005年と2011年にご登壇いただき、毎回素晴らしいお話を伺いましたが、今回ははじめて、「日本の美、世界の美」 というテーマでご講演いただくことになりました。

いま、日本の美術やデザイン、文化が世界で改めて、注目されています。クールジャパン。マンガ。浮世絵。富士山。禅や建築、デザインなども。それらは私たちにとっては身近であって新しい、懐かしくもあるもの。同時に、世界に認められ影響を与えた、ジャポニズムのことも、誇らしく、懐かしく感じます。
印象派に影響を与えた、と言われる浮世絵。印象派の作品に題材としても描かれています。日本画にこだわって作品を生み続け、世界で制作・発表し、そして評価されている、千住博さんとご一緒に日本の美を見つめ考えてみたい、と思います。(湯川)

・千住博さん
・画家・京都造形芸術大学教授
・演題:「日本の美、世界の美」

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第13回6/4(木) 水野和夫先生 

第13回6/4(木)は日本大学 国際関係学部 教授 水野和夫先生にご登壇いただきます。

kazuo_mizuno.jpg経済関連の新書で昨年最も売れたのが、水野先生の著書『資本主義の終焉と歴史の危機』です。
一般のみならず、経済学者、エコノミストからも高い評価を得て名著となっています。

長いゼロ金利が示すのは、資本を投資しても利潤を生み出さない資本主義の「死」の状態。他の先進国のなかでも日本はいちはやく資本主義の終焉を迎えていると、先生は警鐘を鳴らしています。

トマ・ピケティの『21世紀の資本論』が世界中で注目を浴びているように、私たちの多くが、これまでの資本主義の限界を感じていることは言うまでもありません。

歴史的にも大転換期にいるいま、私たちはどこに向かっていくのでしょうか。

水野先生の穏やかな語り口にて、これまでの歴史を紐解き、長い時間軸のなかで"いま"を分析するとともに、"これから"の新たなシステムについて鋭く解説いただきます。(保谷)

 ・水野和夫 先生
 ・日本大学国際関係学部 教授
 ・演題:「資本主義の終焉と歴史の危機」

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第12回6/2(火) 冨田勝先生

masaru_tomita.jpg第12回6/2(火)は、慶應義塾大学の冨田 勝先生にご登壇いただきます。

冨田先生は、山形県鶴岡市にある先端生命科学研究所所長で、湘南藤沢キャンパス(SFC)の環境情報学部 教授でいらっしゃいます。

ところで、皆さん、アサヒスーパードライのCMをご記憶でしょうか?
冨田先生は、1990年カーネギーメロン大学にいらしたころ、このシリーズCMに出演されていました。かっこいいんです!

私の先生との出会いはCMの数年後、SFC入学間もない頃でした。冨田先生は、名門カーネギーメロン大学の博士号、創立されたばかりのSFCに着任された、若手先鋭の研究者でいらっしゃいました。
いつも目をキラキラさせて、面白くて仕方ない、というふうに情熱的にお話される姿は、「すごい日本人がいるんだなあ!かっこいいなあ!」と思った、スーパードライの姿そのまま。講義の内容は先生には申し訳ありませんが難しくてよく解らなかったのですが、先生から受けた刺激は、いまも鮮明に覚えています。

冨田先生が工学、医学を学ばれたのはその後。工学博士(京都大学)、医学博士(慶應義塾)を取得し、2001年当研究所設立とともに着任。世界中で非常に注目されている、世界最先端の生命科学の研究所まで育てられ、さらには、研究・教育拠点としてだけではなく、ベンチャー創出拠点としても、国内外で注目、評価されています。
今回の講演は、医薬や科学に関係や関心のある方だけでなく、ぜひ聴いてみていただきたい、ぜひいいちどお会いいただきたい、冨田先生です。(湯川)

・ 冨田 勝
・ 慶應義塾大学先端生命科学研究所所長 環境情報学部教授
・ 日本を支える革新的ベンチャーの創出
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第11回5/28(木) 佐渡島庸平さん

youhei_sadoshima.jpg第11回5/28(木)は、(株)コルク 代表取締役社長の佐渡島 庸平さんです。

佐渡島さんが代表をつとめるコルクのコンセプトをはじめて聞いたとき、なるほど、新しい、と思いました。同じ船に乗ってクリエイターをサポートする。新しい才能を発掘・育成していく。創造の発信先は全世界。クリエイターが正当に評価されるための環境。ありそうでなかった新しいプロフェッショナル。

佐渡島さんは、講談社に入社、週刊モーニング編集部に所属。『ドラゴン桜』(三田紀房)、『宇宙兄弟』(小山宙哉)、『16歳の教科書』など担当された作品のなかにはたくさんのヒット作があります。10年間の講談社勤務ののち、クリエイターのエージェント会社、コルクを設立します。
10年間、編集という、クリエイティブの最前線でクリエイティブの作品・場面・作者と関わってこられたからこそのプロフェッショナルとしての、クリエイターのサポーターエージェントです。

クリエイティブであれ。クリエイターになれ。すっかり身近な言葉となりました。クリエイトしたものは一時にして世界に伝わり広がる時代となりました。しかしだからといってそれだけ、クリエイトすることが、簡単で当たり前でうまく実現できる、時代であり環境があるというわけではありません。
クリエイターと同じ舟に乗る。とはどういうことなのでしょう。クリエイティブな発想を、創造を、協働をと求められる、私たち現代ビジネスパーソン。私たちにとってのヒントも、皆さんと一緒に見つけられたらと思います。
めったに見聞きすることのできない、クリエイターの方々のライブな現場のお話も伺えそうで楽しみです。
(湯川)

・ 佐渡島 庸平
・ (株)コルク 代表取締役社長
・ クリエイターと同じ舟に乗る
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第10回5/26(火) 川村元気さん

第10回5/26(火)は 映画プロデューサー・小説家 川村元気さんのご登壇です。

genki_kawamura.jpg2005年、26歳の若さで企画・プロデュースした『電車男』を皮切りに、『デトロイト・メタル・シティ』『告白』『悪人』『モテキ』『おおかみこどもの雨と雪』『寄生獣』・・・と、近年大ヒットになったこれらの映画すべて、川村さんプロデュースによるものです。

さらには、ご自身が書いた小説『世界から猫が消えたなら』『億男』もベストセラーとなり、小説家としてもヒット作品を次々と生み出していらっしゃるから驚きです。

国内外問わず、幅広い世代の人々の心を動かす川村さんの作品は、社会で起こっていることをこれまでとは違う角度で切り取り伝えることで、映画業界にある種の革新をもたらしてきました。

ヒットの背景には、川村さんのどんな企画術、そして思考プロセスがあるのでしょう。

川村さんの企画の立て方、考え方、実際に作品が生まれるまで、実例をご紹介いただきながらのお話しより、たくさんの刺激を頂くことを楽しみにしています。(保谷)


 ・川村元気さん
 ・映画プロデューサー・小説家
 ・演題:「企画における"発見"と"発明"」

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第9回5/22(金) 松本晃さん 

第9回5/22(金)にご登壇いただくのは、カルビー株式会社 代表取締役会長兼CEO 松本晃さんです。

akira_matsumoto.jpg1949年の創業以来、お馴染みの「かっぱえびせん」から、グラノーラ市場拡大の先見の明ある「フルグラ」まで、数々のヒット商品を生み出し続けている国内最大規模のスナック菓子メーカーであるカルビー。

日本を代表する老舗企業も、近年は少子化による国内市場の縮小やライバル企業の台頭などにより、業績が伸び悩んでいました。

そのような折、創業家に招聘され、2009年に代表取締役会長兼CEOに就任されたのが松本さんです。就任後は、業績も増収増益が続き、グローバル化を進めるなど、新たな成長戦略を描いていらっしゃいます。

松本さんはこれまでの経営経験より、
「世のため、人のため」という必要条件と、それを実現するための「儲けることは当たり前」という十分条件を満たさなければ、企業の存在意義を達成できないという信念をお持ちだときっぱりとおっしゃいます。

カルビーの快進撃の裏にある松本さんの経営手腕とはいかなるものか。

松本さんのプロ経営者としての取り組みとともに、世界と互して戦う企業をつくりあげるためのエッセンスをお話しいただきます。(保谷)

 ・松本晃さん
 ・カルビー株式会社 代表取締役会長兼CEO
 ・演題:「カルビーはどうやって変わったのか」

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第8回5/19(火) 奈良橋陽子さん

yoko_narahashi.jpg第8回5/19(火)は、キャスティングディレクターで演出家の 奈良橋 陽子さんにご登壇いただきます。

今日のハリウッドにおける最も重要な日本人、と言えば奈良橋さんの名前があがると言われます。お名前とキャスティングディレクターという職業、ビジネスパーソンの皆さんにはあまり親しみがないかもしれませんが、ハリウッドでは欠かせない存在でいらっしゃいます。

皆さん、日本が登場するハリウッド映画、と聞かれたらどの作品を思い浮かべますか。
『ヒマラヤ杉に降る雪』、『ラストサムライ』、『SAYURI』、『バベル』、『終戦のエンペラー』など。
奈良橋さんはこれらヒット作のキャスティングを手がけられるとともに、何十人にも及ぶ日本人俳優たちのキャリアをつくり上げてこられました。

奈良橋さんははじめ、演劇に情熱をもつ英語教師、でした。
NYで演劇を学んで帰国、演出家・作詞家として活躍するとともに、ドラマをつかったユニークなメソッドでの英語教育に取り組むうち、キャスティングを手がけるように。企画制作会社ユナイテッド・パフォーマーズ・スタジオを創立、現在では国際的に活躍できる俳優の育成をめざされています。

俳優たちの演技指導をしていたとき、たまたま『太陽の帝国』で、スティーブン・スピルバーグ監督の横に座ってキャスティングの補助をする機会を得た、ことがきっかけであったと、あるインタビュー記事で読みました。"たまたま"から得た転機、叶えてきた夢、そして架けてきた橋。インタビューや昨秋出されたご著書『ハリウッドと日本をつなぐ』からは、いつも前向きで、大きく空を見上げながら、地をしっかり踏みしめ歩んできた、奈良橋さんの"生き方論"を感じました。

ハリウッドというだけでワクワクするほど、ふだんなかなか聴くことのできないお話ですし、きっと私たちビジネスパーソンにも、私たちそれぞれの何かへの架け橋のヒントがありそう、だと思います。(湯川)

・ 奈良橋陽子さん
・ (株)ユナイテッド・パフォーマーズ・スタジオ 代表取締役社長 キャスティングディレクター、演出家
・ 演題:日本とハリウッドの架け橋
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第7回5/12(火) 五木寛之さん 

hiroyuki_itsuki.jpg第7回5/12(火)は、作家 五木寛之さんにご登壇いただきます。

『夕学五十講』には二度目のご登壇です。前回2008年にご登壇いただいてから、たくさんの再登壇のご要望をいただきました。このたび実現しまして、皆さん楽しみにしてくださっていることと思います。私もその一人です。

五木さんの代表作は、『風の王国』 『大河の一滴』 など数多くあります。そして五木さんは、一時休筆されて、京都の龍谷大学で仏教史を学ばれました。その後、1985年より執筆を再開。親鸞や蓮如などの本を多数著され、その完結篇が最新作でもある、長編小説 『親鸞』 は、たいへん話題となりました。

エッセイも、数多く著され、こちらもまた話題となってきました。皆さんのなかにはエッセイの読者、ファンの方も多いことと思います。ご自身の生き方や経験、そして仏教の教えをふまえて、わかりやすくやさしく、私たちに"語りかけてくださっている"、そんな印象を受けます。

今回は『涙と笑い』と題してご講演いただきます。五木寛之さんに語っていただく、涙と笑い、生き方、人生、皆さんとじっくりお伺いできればと思います。(湯川)

・ 五木寛之さん
・ 作家
・ 演題:涙と笑い
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第6回 4/22(水) 三谷宏治先生

4/22(水)第6回にてご登壇いただくのは、K.I.T.虎ノ門大学院 教授
三谷宏治先生です。

kouji_mitani.jpg三谷先生は、コンサルタントファームで20年近くも戦略コンサルタントとして経験を積まれた後、40歳を過ぎて教育(共育)の世界へ入られたキャリアの持ち主。

「すべての人に、みずから考え行動する力を」をテーマに、子ども、大人と関わらず
幅広い対象者に向けて、教育活動、講演を続けているとともに、著書も多く、書店に並んでいてどれもが眼をひくものばかりです。

これまで、発想力、意思決定力に関する著作が多かった三谷先生ですが、一昨年あたりから戦略史に関する書籍が続けて2冊誕生しました。

経営戦略全史』と『ビジネスモデル全史

どちらも400ページ以上にわたる大作であるものの、ビジネス書大賞を受賞されるなど、多くの方に読まれている話題の書籍です。
現在にいたるまでの経営論の流れを、単なる情報の羅列ではなく「ストーリー」にし、時間軸の流れに沿って、背景とつながりで経営戦略を語るという方針が、これまでの戦略論本にはない魅力となっています。

そこには三谷先生の「楽しくなければ学びはない」という真に学びを提供するための哲学があるそうです。

今回は、三谷先生ならではのストーリーにて、経営論のこれまでの流れを紐解きながら、多くの企業の最大テーマとなる「イノベーション」はどう起こすのか、「持続的競争優位」へいかにつなげるのか についてお話しいただきます。

ビジネスに立ち向かう私たちひとりひとりにとって命題ともなるこの問いを、"楽しく"学び考えましょう。(保谷)

 ・三谷宏治 先生
 ・K.I.T.虎ノ門大学院 教授
 ・演題:
 「イノベーションとビジネスモデルの本質~個人に求められるもの~」
 
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第5 回4/21(火) 山内昌之先生

masayuki_yamauchi.jpg第5 回4/21(火)は東京大学名誉教授 山内昌之先生にご登壇いただきます。

イスラム国とは何か。
いま、世界においてもっとも真剣で深刻な情勢のひとつであり、私たち多くにとっての関心事のひとつといえましょう。

過激派組織によるテロや過激的行為は世界各国で続き、2014年6月にはイスラム国家樹立宣言がなされました。世界は揺れ、またイスラム国をめぐり連携も強まります。そして、私たち日本人にとっても、それまでどこか遠い異国異文化で起きている出来事に感じられていたこれらが、日本人人質の殺害のニュース、若者たちがイスラム国をめざす現象によって関わりある現実の出来事として、緊迫感をもってきました。

イスラム国とは何か。
しかし依然、疑問、解らないこと、解らない感覚がつきまとうテーマでもあるのではないでしょうか。そこで今期は、中東・イスラーム地域研究、国際関係史研究の大家でいらっしゃる、山内昌之先生に「イスラム国とは何か」、ご講義いただきます。

山内先生は、「経済も政治もこれからの世界情勢のカギを握るのはイスラムである」として、これまでにも数多くの書籍を著されています。『夕学五十講』にもこれまで二度、ご登壇いただいてきました。「歴史から考える日本と欧米とイスラーム」(2003年)、「国はなぜ滅んだか ~嫉妬の世界史に学ぶ」(2007年)。ともにとても興味深い講演でした。ご関心ある方は前回の楽屋ブログをご覧ください。

2014年、2015年の現在。世界の情勢、イスラム国の存在やそれをめぐる世界の関係、世界地図は大きく変わってきました。イスラム国とは何か。いまだからこそ、山内先生にじっくり学びます。そして皆さんと、日本と中東の、世界の、近未来について考えたいと思います。(湯川)

・ 山内昌之 先生
・ 東京大学名誉教授
・ 演題:イスラム国とは何か―日本と中東の新未来
・ 講師紹介ページはこちら

第4回4/17(金) 山田英夫先生

第4回4/17(金)は早稲田大学ビジネススクール教授 山田英夫先生にご登壇いただきます。

山田先生はディファクトスタンダードの経営hideo_yamada.jpg
戦略論にて日本を代表する研究者のお一人。
コンサルタント経験も豊富で、お話しいただく度に、数多くの企業事例とともにわかりやすく戦略論そしてビジネスモデルを解説いただきます。

慶應MCCでは『経営戦略―ビジネスモデルから構想力を学ぶ』でお世話になっているとともに、前回の『夕学五十講』でも私たちに身近な企業事例をたくさんご紹介いただきながら、儲かる会社の仕組みについてお話いただきました。

今回のテーマは競争しない競争戦略
この二律背反するタイトルは、先生の新著から頂いています。

ライバル企業が追随できない状態をつくり、効率的に稼ぎ高い利益率を上げるためにはどうすれば良いのか。

競争することが当然となっているビジネスのなかで「競争しない競争戦略」なんて存在するのか、そこにはどんな秘訣が組み込まれているのか・・・と、不思議なことだらけですが、今回も数多くの企業事例とともに実践的な経営戦略論をわかりやすく解説いただきます。(保谷)

 ・山田英夫先生
 ・早稲田大学ビジネススクール 教授
 ・演題:「競争しない競争戦略」

 講師プロフィールはこちらです。

第3回4/14(火) ヤマザキマリさん

第3回 4/14(火)には、漫画家 ヤマザキマリさんをお迎えします。ヤマザキマリさんといえば、『テロマエ・ロマエ』。

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古代ローマの浴場設計技師ルシウスが、現代日本にタイムスリップ。そこでの経験や交流から得たアイデアを、ローマで生かし活躍していくコメディ。「これは面白い!」と原作の漫画がたいへん話題となって、阿部寛主演で映画化、これがまたまた大ヒットとなり、二作目も制作されました。皆さんの多くもご存じ、また、楽しまれたことでしょう。

発想が面白い、設定がいい、キャラクターがいい、親しみがもてるなどなど、大ヒットにつながった理由はさまざま思いつきますし実際に読んで見てみると、「面白い!」んですね。 そしてとても元気がでます。これら面白さや元気の根底には、作者のヤマザキマリさんがいらっしゃるに違いない、と思います。

17歳で美術を学びにイタリアへ渡って30年。イタリア人研究者との結婚を機に、欧州、中東、米国をへて、現在イタリア在住。そんなヤマザキマリさんが著書のなかで、「近くて遠い、心地好さと拒絶が一体化した祖国、日本。日本という複雑さと面白さは、長く遠く離れて暮らすからこそよくわかる。」と書いていらしたのが印象的でした。それは「どこでもアウェイでいる感覚」にもつながります。そしてそれが「世界の多様な人類の生き方の客観的な理解に役立ってくれている」。今回はそんなヤマザキマリさんの生き方論を伺います。
ヤマザキマリさんの生き方、発想、感性には私たちにも思わぬヒントがありそうで、お話も面白くて元気がでそうで、私もとても楽しみです。(湯川)

・ ヤマザキマリさん
・ 漫画家
・ 辺境のない生き方
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