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第20回 7/12(金) 小田嶋隆さん

第20回 7/12(金)に登壇いただくのは、コラムニストの小田嶋隆さんです。

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軽妙かつ辛口のコラムで定評のある小田嶋さん。「新潮45」「サイゾー」「サッカー批評」「WEBスポルティーバ」「日経ビジネスオンライン」などにコラムを持つ人気コラムニストのお一人です。

「ひきこもり系コラムニスト」という自称も、なんとも意味深な感じがしますね。

ビジネスパーソンには、日経ビジネスオンラインのコラム「ア・ピースof 警句」がおなじみかと思います。
ピース・オブ・ケイク(a piece of cake)という英語にちなんで付けられたコラム名で「ケーキの一片」のように、たやすく取るに足らない出来事の中から気になる言葉を拾い上げてひと言モノ申す、というスタンスをウリにした人気コラムです。
ちなみに最新号では、警視庁はツイッター上で「振り込め詐欺」の新名称を募集しているという事象から話題を展開しはじめて、電話の社会的意味の変容、そこから推察できる家族の液状化まで論を展開しています。

今回の夕学では、コラムニストという「限定された位置」から世界を見渡す際の視点の置き方と、「コラム」という「定められた枠組み」の中に主題を落とし込んでいくための技巧についてお話しするつもりです、とのこと。

ある制約を受け入れつつも、制約内という位置取りから如何にモノの見方・考え方に独自性を見つけていくか、そして独自性を保ちつつ、如何にして制約の中に主張を収斂させていくか。
コラムニストの仕事というのは、私たち組織人の生き方を凝縮しているようなものなのかもしれません。

皆さま乞うご期待!!

第19回 7/10(水) 安藤美冬さん

第19回 7/10(水)に登壇いただくのは株式会社スプリー代表の安藤美冬さんです。
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集英社でファッション誌の営業・広告担当として活躍した安藤さんは、2011年一念発起、独立をします。

ソーシャルメディアでの発信を駆使して、一切の営業活動をすることなく、多種多様な仕事を手がける独自のノマドワークスタイルを実践する女性として注目されています。
企業や組織に埋もれるのではなく、"個"の魅力や強みを最大限に活かして、「自分で仕事をつくる」いわば新しい生き方、ワークスタイルを自らの姿を通して提案されています。

セルフブランディングの学校を運営したり、企業と組んで新世代向けの商品・サービス開発を手掛けたり、スマホ向け放送局「NOTTV」でのレギュラーMCや連載の執筆、講演、広告出演など、企業や業種の垣根を越えて大活躍をしていらっしゃいます。

実は、安藤美冬さんのことは、講談社編集者の舟橋美和子さんに教えていただきました。
舟橋さんは、夕学の講演録を素材にして編集した書籍『考える力をつくるノート』 を企画・編集した方です。「講演本は売れない」というジンクスをものともせずに、5万部を越えていまも売れ続けています。

そんな舟橋さんが注目していて、「いま本を作る企画している」人として教えてくださったのが安藤さんでした。

厚生労働省が労働政策の柱を「雇用の維持」から「人材流動化の促進」へと切り替へ、ダニエル・ピンクの『フリーエージェント社会の到来』が話題になってからはや10年以上。日本にも明確な意思と戦略をもって、新しい働き方を創りあげていく人達が出てきたのだな、と心強く思います。

第18回 7/5(金) 宮本亜門さん

第18回 7/5(金)には演出家の宮本亜門さんに、8年ぶりにご登壇いただきます。
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「あれから8年も経つんだ」というのが率直な感想ですが、数多くの夕学講演に司会をしてきた私も、2005年秋の宮本亜門さんの夕学は、とりわけ印象深いものでした。

「僕は親父と仲が良いもので」といって、慶應ボーイのお父様を嬉しそうに紹介していただきました。
照れとか気恥ずかしさを超越した次元にあるピュアな表現と行動には、幼子のようなストレートな愛情が込められていて、周囲を一気に明るい素直な雰囲気にさせる力をもった人でした。
そんな亜門さんが、少年時代は引きこもりで慶應病院でカウンセリングを受けていたという過去をお話されたこともよく憶えています。

その後も国内外で大活躍を続けている宮本さんですが、昨春に出演した NHK「仕事学のすすめ」が反響を呼び、大幅に加筆した『引きだす力~奉仕型リーダーが才能を伸ばす』という本が昨秋に出版されました。
今回の夕学では、この本をモチーフにお話いただく予定です。

前回の夕学でも「演出とは相手の才能を引き出すことだ」という持論を強調されていましたが、この本も同じ流れにあるものだと思います。
もと引きこもりで他人と上手くコミュニケーション出来ない人の苦しみを知っている亜門さんだからできる、ソフトで温かいリーダーシップ論をたっぷりと語っていただきたいと思います。

第17回 7/2(火) 金子啓明さん

第17回 7/2(火)にご登壇いただくのは、興福寺国宝館館長の金子啓明さんです。
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金子先生は、長年に渡って東京国立博物館で仏像彫刻の研究をされてきました。
空前の阿修羅ブームを巻き起こし、百万人近い入場客を動員したという東博の「国宝 阿修羅展」やその前年に開催され、これまた大きな話題になった「国宝 薬師寺展」は、いずれも当時副館長であった金子先生が手掛けた企画です。
ちなみに、現在館長をお務めになっている興福寺国宝館は、皆さまご承知の如く阿修羅像が常設されている博物館ですね。

慶應MCCにおいては、2009年にagora講座【アート深耕! 仏像―祈りの造形―】を担当していただきました。

薬師寺、興福寺に代表される白鳳・天平前期は、日本の古代仏教芸術が頂点を極めた時代でした。律令制が整い、中央集権国家体制が完成する過程で、国家の威信と権力の粋を集めた大寺院や数多くの仏像が制作されました。

今回の夕学では、古代の仏像を代表する薬師寺金堂薬師三尊像や東院堂聖観音像などに的を絞りながら、古代人が仏像に込めた思惟を解説していただきます。


第16回 6/27(木)三宅秀道さん

第16回 6/27(木)にご登壇いただくのは、東海大学専任講師の三宅秀道先生です。

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昨年の秋、東洋経済社の方が夕学にお越しになって、「この先生を検討してもらえませんか」とおっしゃって、三宅先生の『新しい市場のつくりかた』という本を献本いただきました。


ど真ん中の直球のようなタイトルと、"「余談」の多い経営学""B級グルメを狙う" という副題や帯文のアンマッチ具合に惹かれるものを感じつつも、その頃忙しかったこともあって、目を通せずに傍らに置いたままにしておりました。
しばらくして、facebbokで、信頼する何人かの方が「これは面白い」という評価をされることが続き、読んでみるとこれが面白い。
フランス料理や日本懐石ではありませんが、旨いカレーやラーメンのような味わいがあります。
夕学にご登壇いただけることになったこの機会に、東洋経済社の佐藤さんにも改めて御礼申し上げます。

三宅先生は、関西ローカルのシンクタンクや品川区の産業振興課などで働いた経歴もあるようで、大所高所からの戦略論というよりは、現場起点の経営学者を標榜していらっしゃるようにお見受けしました。

恩師のお一人でもある東大ものづくり経営研究センターの藤本隆弘先生のいう「地上5メートルからみた戦略論」の系譜を継いでいるのかもしれません。

今回の夕学では、この本をモチーフにして、技術偏重の経営戦略ではなく、新しい文化の開発こそが新しい市場を創造するという見方で、日本の産業の可能性について論じていただく予定です。

第15回 6/20(木) 古市憲寿さん

第15回 6/20(木)にご登壇いただくのは東京大学博士課程に在籍中の新進気鋭の社会学者で、ベンチャー企業ゼント社執行役員の古市憲寿さんです。
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若者による若者論として、斬新な切り口が話題になった『絶望の国の幸福な若者達』の著者であり、注目のライジングスターです。

1月に夕学に来ていただいた津田大介さんに、「同世代以下の人で、いま注目している方は誰ですか」とお聞きしたところ、間髪入れずに戻されたのが「それは古市君でしょう」という返事でした。

実は、古市さんは、次ぎ夕学の候補として秘かに温めていたので、我が意を得たりという思いがしました。

『絶望の国の幸福な若者達』では、ステレオタイプの若者論をクールに否定した点が斬新でした。
いまの若者は可哀想、若者はもっと怒れ、若者は反抗するべきだ云々といった、上から目線の全共闘的若者論をサラリとかわしてくれました。

今回の夕学では、新著の『僕たちの前途』をモチーフに講演をお願いしました。
この本は、社会学者からみた起業家論です。とはいえ古市さん自身がベンチャー企業の経営に関わる起業家の一員なわけなので、同時代人による当事者論という立ち位置は前書と同じです。

日本人は安定志向が強く、起業率が低いと言われますが、サラリーマンが日本人の生き方の主流になったのは、つい最近のことで、ほとんどの時代を通して、私たちは自らの責任で生きる自営業者だったという事実から解きほぐす、新しい起業家論です。

どんなお話が聞けるのか楽しみです。

第14回 6/18(火) 阿川佐和子さん

第14回 6/18(火)のゲストは、作家でエッセイストの阿川佐和子さんです。
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阿川さんの本『聞く力』は2012年年間ベストセラー第一位(発行部数100万部)に輝いたそうです。いまも書店で平置きされていますから、ずっと売れ続けているのでしょう。
この本は、阿川さんが20年近く続けてきた週刊文春の対談連載の経験をもとにして書いたと聞いています。

「私は、話し好きで聞き下手。だからこの本が書けた」

新聞取材に対して、阿川さんはこのような主旨の発言をされていました。

「聞くためのコツ、ノウハウを知っているわけではないけれど、今までインタビューしたなかで、うまくいったり、落ち込んだり、失敗から学んで次はこうしようと思い至ったことなど、人との具体的なエピソードをたくさん積み重ねていくことならできるかもしれない」

豊富な具体事例への共感が、多くの人に読まれた理由なのかもしれません。

今回の夕学では、ご本人にとっても想定外の僥倖であった『聞く力』の大ヒットをめぐる前後の変化や、そこから気づいたことをお話いただけるそうです。
数々のエッセイで見せたウィットが効いたユーモアとテレビで垣間見えるズバリ本質に切り込む歯切れのよさを、生で拝見できるのがいまから楽しみですね。

第13回 6/11(火) 国分良成さん

第13回 6/11(火)の講師は、防衛大学学校長の国分良成先生です。
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国分先生は、現代中国研究における文字通りの第一人者ではないでしょうか。
故石川忠雄先生(元慶應義塾長)の愛弟子として、現代中国研究をリードしてきた慶應の中国研究人脈の系譜を継ぐ先生です。

国分先生が、法学部長退任と同時に防衛大学校長に就任されたというのは、日中の緊張関係を反映しているともいえるのかもしれません。

夕学には、2002年の春、2008年の秋、そして2013年春と、5年置きのペースでご登壇いただいてきました。
5年に一度というのは、中国の国家最高意思決定機関と言える「全国人民代表大会」が開かれるタイミングと期を一にしています。

5年に一度、中国の権力構造と国家意思が変わりうタイミングで、第一人者の国分先生に解説をしていただこうという狙いです。

2008年の夕学ブログをみると、中国のこれからを次のように予見されていました。

資本主義と社会主義という 相反する道を同時に歩もうとすることで噴出する多くの矛盾・問題(格差、不正、腐敗)は益々ひどくなるだろう。 権力側は、強固な政治体制のもとで、矛盾・問題を強権的に押さえつける状況が続くだろう。 対外的には協調関係が促進されていくだろう。

前半は、その通りになっています。
対外関係に関しては、民主党政権の迷走あって、対日的には深刻な緊張状態が続いています。

個人的な感想では、昨年来中国内部の権力抗争が、以前と比べて随分と表沙汰になっているのではないかという思いがあります。
国家主席となった習近平氏や、前首相の温家宝氏の、いずれも親族を巡る蓄財疑惑など、最高権力者にかかわるマイナス情報が、ここまで詳細に表に出たことはなかったのではないでしょうか。
社会主義型資本主義の矛盾が臨界点に近づき、強権的な政治権力で抑えつけることの無理が、ゆがんだ形で表出化しているように思えてなりません。
巷間言われているような、太子党vs共青団vs上海閥などという単純な権力抗争では説明できいように思えます。

習近平体制の中国は、この移行期をどう乗り切ろうとするのか、国分先生の解説が待ち望まれます。

第12回 6/4(火) 三島邦弘さん

第12回 6/4(火)に登壇いただくのは、ミシマ社代表の三島邦弘さんです。
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ミシマ社は単行本の編集者であった三島さんが、「一冊の力」を信じることを理念に、2006年に起ち上げたユニークな出版社です。

幼い頃、偉人の伝記を読んで、その生き方に感動したように
青年期に、こころに残る言葉に出会えて、人生の進路を決めたように
大人になって、本を通して新たな知識・情報を得たように
たった一冊の本が、新しい世界を開いてくれることがあります。
そんな力のある本を、こころを込めて作っていこうというのが、「一冊の力」を信じるということかと思います。

現在の出版業界は、かなり"いびつな構造"だと言われています。
こころを込めて本をつくる、というよりはひたすら多くの本を出して、出版社・卸・書店間を激しく移動させることでお金を動かす。業界ぐるみの自転車操業状態に陥っています。

これに対して、ミシマ社は、新刊本はごくわずか、良書を選らんで世に出し、安易に絶版にせず大切に売って、少しずつ増版を積み重ねていくという方法です。
そんな中から、内田樹さんの「街場のシリーズ」などのヒット作も生まれてきました。
それでいて、けっして肩に力が入ることなく、明るく、楽しそうに、ワイワイと本をつくっている。ミシマ社はそんな出版社のようです。
(このあたりは、三島さんご自身の起業体験記でもある『計画と無計画のあいだ』をお読みいただくとよくわかります)

今回の夕学では、7年目を「ほがらかに」走りつづけている三島社の日々をご紹介いただきながら、経済成長一辺倒でもない、かといってその真逆の超天然生活でもない、これからの新しい社会と経済のあり方を一緒に考えてみたいとおっしゃっています。

第11回 5/31(金) 蓮池薫さん

第11回5/31(金)に登壇いただくのは、拉致被害者のお一人で、新潟産業大学専任講師の蓮池薫さんです。
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蓮池薫・祐木子夫妻、地村保志・富貴恵夫妻、曽我ひとみさんの5人が北朝鮮から帰国してから、もう10年余りが経過しました。
飛行機のタラップを降りる蓮池さんらの笑顔、待ち受けた家族の皆さんの涙を、つい昨日のことのように思い出すことができます。

しかし、残念ながら、5人のご家族が帰国して以降、拉致問題はなんら進展することなく現在に至りました。帰国を待ちわびる他被害者家族の皆さんの心中を考えると胸が潰れる思いがいたします。

蓮池薫さんは、韓国語の講師や翻訳家として活動される一方で、文筆家として類まれなな才能を発揮されています。
昨年出版された『拉致と決断』という本では、北朝鮮での四半世紀の苦難の暮らしぶりを詳しく描写されています。
極限状況に追い込まれ、自由を束縛される生活の中で、蓮池さんは何を考え、どういう精神状態で、どんなことを心の拠り所にして生き抜いてきたのか。
それを、冷静に淡々とした文体で綴っていらっしゃいます。

この本を読んだとき、私は「ニーバーの祈り」と名付けられた下記の一節を思い出しました。

神よ 変えることのできるものについて、 それを変えるだけの勇気をわれらに与えたまえ。

変えることのできないものについては、
それを受けいれるだけの冷静さを与えたまえ。

そして、

変えることのできるものと、変えることのできないものとを、
識別する知恵を与えたまえ。

蓮池さんが「ニーバーの祈り」をご存じだったのかどうかはわかりませんが、勇気と冷静さと知恵をもって四半世紀を生き延びた蓮池さんのお話に耳を傾けたいと思います。

第10回 5/30(木) 高島宏平さん

第10回 5/30(木)はオイシックス株式会社の高島宏平社長の登壇です。
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オイシックス社は一昨日(3/13)に東証マザーズに上場をされました。
報道によれば、初日は買い気配のまま根がつかず、2日目になって公開価格 1,200円の約3.1倍となる3,700円で初値をつけたそうです。

おめでとうございます。心から祝福申し上げます。
どんピシャのタイミングでの上場でしたね。

東大大学院で情報工学を修め、マッキンゼー社で経営とビジネスを実践学習した高島さんは、2000年、26歳の時にオイシックス社を起ち上げました。

いま考えると90年代後半から2000年は、空前のITブームで、渋谷がビットバレーという別名で呼ばれた時代でした。ITなら無条件に出資するというベンチャーキャピタルがいくらでもあったと言われましたが、当時起業したITベンチャーで、いまも生き残っているのはほんのわずかです。

あの当時のなにか浮かれた感じを思い出してみると「食べる人と生産する人を、ITで繋げる」というオイシックス社のコンセプトが、実に時代にマッチしたものだったと関心せざるを得ません。

食の安全・安心を大切にしたいと考える消費者意識は着実に高まっていますし、丹精込めて育てたこだわりの農作物を、価値をわかってもらえる人に届けたいと考える生産者も増えています。
両者をマッチングすることに成功したオイシック社の成功はなるべくしてなったといえるのかもしれません。

今回の夕学では、21世紀型のマッチングビジネスの成功モデルとしてオイシックスの戦略を解説していただくとともに、起業のエピソードやこれまでのチャレンジをご紹介していただく予定です。

第9回 5/24(金) 笹岡隆甫さん

第9回 5/24(金)にご登壇いただくのは、華道未生流笹岡家元の笹岡隆甫さんです。

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華道「未生流笹岡」というのは、江戸時代に成立した未生流の高弟であった初代笹岡竹甫氏が、明治になって創設した流派だと言います。

明治になって、海外との交流が増えるとともに、外来植物が続々と渡来してきました。これらの外来植物をどのようにして生け花に取り込んでいくべきか、試行錯誤を重ねた初代が、環境適応型のイノベーションとして創設流派したのが「未生流笹岡」だと言います。

笹岡隆甫さんは、その三代目家元にあたり、二代目の祖父から3歳の頃から手ずから指導を受けてきました。
一方で、京大工学部で建築を学び、博士課程まで進んだといいますから、建築家の道も考えていたのかもしれません。

イノベーションの気風溢れる流派の精神を継ぎ、建築学で培った科学的思考とアートセンスを持った、新進気鋭の華道家といえるかと思います。

舞台芸術では、歌舞伎役者・中村福助氏らとのコラボに挑戦し、カルティエのイベントやレクサスオープニングイベントを手掛けるなど、伝統的世界の枠を越えた活躍もしています。

また、池坊由紀氏(池坊次期家元)、千宗員(表千家若宗匠)、千宗屋(武者小路千家家元後嗣)、藪内紹由(藪内流宗家若宗匠)各氏ら、伝統の若き継承者たちと「DO YOU KYOTO? ネットワーク」を立ち上げ、環境破壊防止を呼びかけているなど、日本文化に根ざした社会活動にも携わっていらっしゃいます。

今回の夕学では、いけばなという切り口で、日本を読み解いていただきます。
若き家元が語る「いけばなで語る日本」に乞うご期待!!

第8回 5/21(火) 経沢香保子さん

第8回 5/21(火)は、トレンダーズ株式会社の経沢香保子社長の登壇です。
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OL生活を経て26歳で起業し、カリスマ女性社長となった経沢さんが、『自分の会社をつくるということ』というベストセラー本を書いて、女性起業家のスター的な存在になったの2005年、もう8年も前のことになります。

その間に、三人のお子さんを出産し、昨年には見事に東証マザーズ上場を果たし、史上最年少上場企業女性社長という称号も加えることになりました。

やりたいことを全て実現してきた順風満帆の人生のように見えますが、実はその間には、公私共々さまざまな困難を乗り越えてきたようです。

事業家センスに恵まれ、体力・気力がある人であっても、実際に自分の会社を興すことはたいへんな努力を要しますが、ベンチャー企業を上場まで育て上げるのは、
その数十倍、いや数百倍の困難を伴います。
資金繰り、管理体制の構築、社員のモチベーション維持等々、華やかとは言い難い地道なマネジメントを手抜かりなく継続していくことが不可欠になるからです。

経沢さんも、離婚・再婚を経験し三度の出産を経て、人間観や仕事観を変容させながらが経営者としての力量を磨いてこられたのではないでしょうか。

「女性が、ひとりひとりが輝く社会」の実現という創業時に掲げた理念を着実に実現しながら、ソーシャルマーケティングカンパニーとして確固たる地位を築いてきたトレンダーズ社の歴史と経沢さんの人生をお聞きできればと思います。

第7回 5/17(金) 長沼毅さん

第7回 5/17(金)は広島大学大学院生物科学研究科准教授の長沼毅先生です。
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長沼先生の専門テーマは「辺境に住む生き物の生態を研究する」こと。深海、地底、南極・北極、砂漠、火山等々、いわゆる極限環境が研究フィールドになります。ここ数年は、テレビの情報番組や教養バラエティでお顔を拝見する機会も増えてきました。

地球に生命が誕生して37億年、長沼先生の本を読むと、「おいおい、まさかこんなところにまで」というような場所にも、なんらかの生命が息づいていることに驚かされます。

彼らはなぜ、そんな過酷な環境に生きているのか、あるいは適応してきたのか。
辺境で生き抜く生命の実態を知ることは、地球生命体の頂点に君臨する人類にとっても多くの示唆を与えてくれるものだと考えます。

実は、「長沼先生を夕学に呼ぶべきだ」という声は、地元の広島大学の関係者から何年も前からお聞きしていました。
MCCでは、夕学をネットで配信をする「夕学サテライト」というサービスを提供していますが、広島商工会議所と広島大学の連合体が、広島県でのサテライトの受け手になっていただいていることもあって、熱い推薦をいただいてきました。

ようやくご要望にお応えできたことをお詫びとともにご報告したいと思います。

第6回 5/14(火) 栄和人さん

第6回 5/14(火)にご登壇いただくのは、至学館大学レスリング部 栄和人監督です。
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ご承知のように、日本は、世界最強の女子レスリング王国です。
その隆盛を指導者として支えてきた最大の功労者といえるのが、栄和人監督であることは衆目の一致するところでしょう。
五輪3連覇の偉業を成し遂げた吉田沙保里、伊調馨両選手をはじめ、伊調千春さん(アテネ銀、北京銀)、小原日登美選手(ロンドン金)など、世界女王10人を育て上げたことで知られます。

アテネでは吉田選手に肩車されて大咆哮し、ロンドンでは験担ぎで投げ飛ばされてみせたり、その風貌とともに、選手よりも目立つ喜び方がなんとも愉快で楽しい気持ちにさせていただきました。
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女子レスリングの選手が見せる日常の天真爛漫さと本番での集中力の凄さは、栄監督の指導スタイルと人間性を反映しているのではないでしょうか。

比較するのはおかしいですが、女子柔道界が陥った混迷状況と対比すると違いは一層はっきりとします。
やはり、スポーツは明るいのが一番ですね。

講演では、栄冠までの道のりの裏にある、汗と涙が積み重なった日々や、それらの経験や指導を通して学び、感じた事をお話いただく予定です。

4/24(水) 第5回 橘玲さん

4/24(水)第5回に登壇いただくのは作家の橘玲さんです。久し振りの似顔絵バージョンですね。
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橘さんは、10年程前に『マネーロンダリング』で作家デビュー。同年に『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』という本がベストセラーになりました。
「海外投資を楽しむ会」創設メンバーのひとりということで、ご自身も橘玲×ZAi ONLINE「海外投資の歩き方」というサイトを主宰していらっしゃいます。
私も興味深く拝読している読者のひとりです。

日本の債務が1000兆円を越えて、ギリシャやスペインのように財政破綻をする可能性をセンセーショナルに喧伝する声が根強くあります。
その是非は別として、国民の預貯金が国の債務を保証しているという実態は変わることはないわけで、リスクマネジメントの観点に立てば、個人で自分の資産を守ること、万が一日本が財政破綻しても影響を最小限に止めるためにオプションを持っておくことは必要なことかと思います。

橘さんは、その必要性にいち早く気づき、自分の財産を自分で守るためのムーブメントを起こそうとしているように思えます。

今回の講演では、「アベノミクスが引き起こす将来シナリオを検討し、とりわけ財政破綻という最悪の予想が現実のものとなったときに、いかにして資産を守るのかを、標準的な資産運用理論に基づき、具体的な金融商品に即して考えてみたい」
とのこと。
先が見えない時代の生き方として、これほど大切なことはないかと思います。


4/19(金) 第4回 森川亮さん

4/19(金)第4回にご登壇いただくのはNHNーJapan株式会社の森川亮社長です。
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NHNーJapanがサービス展開をする無料通話・無料メールスマートフォンアプリ「LINE」は、日本発のアプリとしては画期的なグローバルな広がりを見せています。全世界のユーザーが1億人を突破するまでに要した期間がわずか19ヶ月。このスピードはtwitterやfacebookの倍以上という凄まじい勢いです。

テレビ局でネット時代を見据えた新事業プロジェクトに関わり、ソニーでコンテンツビジネスの事業責任者を務め、ハンゲームジャパン(現NHN Japan)でゲーム事業を育て上げてきた森川さんの、ネット・モバイルビジネスの豊富なビジネス経験が生きたのではないでしょうか。

「ガラケー」という言葉に象徴されるように、日本人の製品開発はクローズドな狭い領域でオタク的な深耕進化をとげることに特徴があるとされてきました。
アイデアや技術は画期的なのに、それをグローバルビジネスに発展させていくための構想力や事業展開力に欠けるという欠点を指摘されることがままありました。

「LINE」の成功は、日本発のネットサービスがグローバル展開出来ることを証明してくれた点で、大きな意味があったと思います。

先日発表されたNHN Japan社のプレスリリースによれば、「LINE」事業の海外展開を加速するために、ゲーム事業と分社化を行い、LINE株式会社(仮称)として基軸を明確にした事業展開を行っていくとのこと。

変化の激しいネット・モバイルビジネスの世界で、「LINE」はどこまで成長できるのか、ネクストステージとして何を見据えているのか、興味深いところです。

4/18(木) 第3回 藤井純一さん

4/18(木)第3回の講演者は、前日本ハムファイターズ球団社長で、近畿大学教授の藤井純一先生です。
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藤井さんは、セレッソ大阪と日本ハムファイターズの両方で球団社長をお務めになりました。Jリーグとプロ野球という二大スポーチビジネスのトップを経験した方は、藤井さんただお一人とのこと。

Bクラスが定位置になっていた時代もある日本ハムファイターズですが、この7年間で4回のリーグ優勝を誇る強豪チームとなりました。
日ハムの好成績は、ホームを北海道に移転した時期と重なります。親会社の広告塔として甘んじることなく、自らが収益を上げ、自立していくことを目指した球団経営改革が成功した好事例と言えるのではないでしょうか。

1950年代の西鉄ライオンズ、60年代~70年代の阪急ブレーブス、80年代の西武、90年代のダイエーと、パリーグの覇者チームは変遷してきましたが、いずれのチームも一人ないし二人の名監督に率いられたこと、チームの中心選手が固定していたことという共通点がありました。これは9連覇の巨人にも言えることで、常勝チームを作り上げる定石とも言えるでしょう。

日本ハムの場合は、監督が3人代わり、3人とも優勝しています(ヒルマン、梨田、栗山の各監督)。選手はといえば、小笠原、新庄、森本、ダルビッシュと有力選手が毎年のように移籍してしまいます。かといって、大金をはたいてFA選手を獲得することもありません。にもかかわらず好成績を維持し続けています。

監督の采配やひと握りのスター選手に依存しなくても勝てるチームづくり、将来を見据えた補強、選手が育つ育成方法など、スポーツ新聞からはみえてこない球団経営部分に強さがあるに違いありません。

藤井さんにこのあたりをじっくりとお聞きできればと思います。

4/16(火) 第2回 山崎元さん

4/16(火)の第2回の講師は楽天証券経済研究所 客員研究員の山崎元さんです。
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わかりやすい解説と歯切れのよいコメントが魅力で、経済誌からテレビまで幅広く活躍をする山崎さん。アベノミクスに対しても、折にふれニュートラルで是々非々の意見を発信していらっしゃいます。

安倍首相が「三本の矢」と称するように、アベノミクスと呼ばれる経済政策には、大きく三つの側面があります。
ひとつは、インフレ目標2%までは大胆な金融緩和の実施を明言することで期待を形成させることに成功しつつある金融政策。
ふたつめは、「国土強靱化」を掲げた緊急経済対策として大型の補正予算を組んで景気のテコ入れを図ろうとする財政政策。
三つめが、産業競争力会議を中心に、構造改革や競争力強化を図ろうという成長戦略。

金融政策は、株高、円安が進み、金融緩和に前向きな日銀の新総裁が決まったことで安倍さんの思惑通りに一幕目を終えつつあるかと思います。

財政政策について、またぞろバラマキ公共事業の復活かという危惧が高まっており、同時並行的に進む来年度の予算編成に関しては、どこまで制御できるか正念場がこれから始まります。

産業競争力に関しては、元気のよい民間議員が参集しているものの、骨抜きを狙う官僚集団とのせめぎ合いが本格化するのはこれからで、安倍さんがどこまでリーダシップを発揮できるのかによって、色彩はかなり変わると思われます。竹中さんら民間メンバーも安倍政権の本気度には、疑心暗鬼を脱い切れていないというのが正直なところかと思います。

さすがに二度目とあって、近年の総理としては出色の好スタートをきった安倍政権ですが、参議院選挙への深謀遠慮もあって、アベノミクスの二幕目はまだ行方が読みづらいようです。
世界経済は不確定要素をいくつも抱えており、これから山崎さんの講演日(4/16)までの一ヶ月半で、情勢が大きく変わる可能性だってあります。

アベノミクス第二幕をどう読むか。興味深いお話が聞けるものと思います。