プロセスにこだわる経営 辻井隆行さん

パタゴニア社の創業者イヴォン・シュイナードは、ユニークな経営者である。
経営者としてのモットーは「MBA」。といっても"Master of Administration"ではない。
イヴォンの場合は、"Management By Absence(不在による経営)"
1年の半分は会社を留守にし、世界中の自然を渡り歩き、サーフィン、フライフィッシング、クライミングを楽しみながら、使用者の立場から自社製品への意見フィードバックをしているという。
「いい経営者は社員を見張らない」が口癖だと言う。
日本支社長の辻井隆行さんのキャリアもイヴォンに負けないくらいにユニークである。

大卒で就職した大企業を二年で退職。早稲田の大学院で「日本人の自然観」を研究した。
修了後は、シーカヤック専門店の店員やスキー場のパトロール、シーカヤックガイドで暮らしの糧を稼ぎながら、アウトドアースポーツにどっぷりと浸かる生活を送った。
パタゴニアに入ったのは三十歳を過ぎてから、パートタイムスタッフとして渋谷の店で働き始めたのがきっかけだったという。
二人とも、経営者になろうと思ってなった人ではない。好きなことにのめり込み、こだわっているうちに、いつのまにか経営者になっていた。
そんな感じであろうか。

出版というのは、新規参入が難しい業界だという。
石坂浩二さんの講演は、ため息気味の愚痴を披露することで、会場をほぐすことから始まった。
