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中村安希さん 「世界を歩く」 10/14(木)

第4回 10/14(木)の講師は、ノンフィクション作家の中村安希さんです。
中村さんは、2006年6月~2008年5月までの2年間、「アジアパシフィック医療改革フォーラム」へのレポート形式をとり、世界各地の生活、環境、衛生、医療、教育を探る旅を続けてきました。
その経験をまとめた『インパラの朝』は、開高健ノンフィクション賞を受賞し、話題になりました。

その昔、『なんでも見てやろう』の精神で世界を旅した小田実さん、ユーラシア大陸をバスで横断し、『深夜特急』を書いた沢木耕太郎さんと、辺境の地を旅する若者はむさ苦しい男と決まっていましたが、中村安希さんは、クールビューティーといった感じの美女です。とはいえ、目尻には意志の強さを感じますね。

45Lのザックに必要最低限の荷物を積み込み「現地の生活に密着する」ことをモットーにアジア・アフリカを旅したという中村さん。
旅を通してみたもの、感じたことをお話いただきたいと思います。

夕学パスポート

夕学五十講では、これまで「全回予約席」と呼んでいた全25回通しのチケットを、「夕学パスポート」と名称変更しました。
これに伴い、パスポート購入の方には、夕学の招待券を2枚贈呈いたします。(今期内有効) 奥様やお子さん、ご友人・同僚・後輩など、是非夕学を聞いてもらいたい方をご招待ください。
(ただし、満席の時には使えませんのでご注意を!!)

「夕学パスポート」を購入していただいた方には、後日利用方法についてご案内をします!!

「夕学パスポート」についてはこちらを
https://www.sekigaku.net/Sekigaku/Default/Profile/Price.aspx

「夕学五十講」でもtwitterを始めました

先週、「夕学五十講」でもtwitterを始めました。
満席になりそうな講演の予約状況や、ブログの更新情報、講師の最新情報などをタイムリーにアップしていきます。

特に、予約については、「予約しようかと思っていたら満席になった」「満席だったのであきらめていたら空席になった」など、お叱りをいただく場合もありました。
夕学は、完全にオープンなシステムにしてあるので、日々刻々と予約の状況が変わります。空席講演があっという間に満席になることもあれば、満席講演に突然空席が出ることもあります。

twitterで出来るだけこまめにお知らせしますので、是非フォローをしておいていただければと思います。

夕学twitter
http://twitter.com/sekigaku

中尾政之教授 「失敗の予防学」 10/13(水)

第3回 10/13(水)は東大大学院教授の中尾政之先生です。
畑村洋太郎氏(当時東大教授)が提唱を始めた「失敗学」という領域があります。科学技術の世界で起きた古今東西の失敗事例を徹底的に調べ上げ、「なぜ失敗するのか」というメカニズムを明らかにしたことでたいへん話題になりました。

中尾先生は、畑村先生の系譜に連なる方で、いわば「失敗学」の継承者という立場です。
8年前に畑村先生が夕学に登壇された時のメモを見たら「ハインリッヒの法則」という説を紹介していただいたようです。
1件の重大な失敗の陰には、29件程度のかすり傷程度の失敗があり、そのまた陰には、300件程度のヒヤッとした経験が存在するというものです。
失敗を予防するには、29件のかすり傷や300件のヒヤッと体験をしっかりと検証し、そうならないための対策を取ることなのかもしれません。

一方で、「新たなチャレンジの99%は失敗をする」という名言も残されました。
失敗を怖がるばかりに行動をしなければ、成功もありません。
要は、失敗そのものが問題なのではなく、その失敗からどれだけ学習したのかが問われるべきだということでしょう。

「失敗学」第二世代の中尾先生が、畑村先生の経験をどこまで発展的に継承されているのか。興味深いところであります。

楠木 建教授 「ストーリーとしての競争戦略」 10/6(木)

第二回、10/6の登壇は、一橋大学大学院ISC教授の楠木建先生です。
夕学は6年ぶり、3度目に登壇となる楠木先生。多くの皆さんもご存じのように、講演でオーディエンスのココロをがしっと掴むパフォーマンスが出来る数少ないアカデミシャンの1人です。
今回は、戦略論の書籍としては画期的な販売数を上げているという話題の書『ストーリーとしての競争戦略』にちなんだお話になります。

「優れた戦略とは、思わず人に話したくなるような面白いストーリーである」
そう喝破する楠木先生。
ポーター流の「ポジショニングアプローチ」、バーニーの主張する「リソースベースドビュー」、チャン・キムの「ブルーオーシャン戦略」のように戦略論のアプローチには諸説が論じられてきました。

楠木先生は、組織論やリーダシップ論でも注目される「ストーリーテリング」の考え方を戦略論に適用しました。

「思わず人に話したくなる」ストーリーに満ちた魅力的な講演を期待しましょう。

清水宏保さん 「限界に挑み続けて」 10/5(火)

皆さま
お待たせしました。2010年後期の「夕学五十講」の予定を発表いたしました。
10/5~来年の1/26まで全25回。今期も素晴らしい方々にお越しいただくことになりました。

予約の受付は8/31(火)10:00~になりますので、もうしばらくお待ちください。
きょうから、いつものように各回のご紹介を始めていきます。


2010年後期のスタートは、スピードスケート金メダリストの清水宏保さんの登壇です。
早いもので、長野五輪 感動の金メダルから12年も経つのですね。優勝インタビューで、「自分がここまで来れたのは、堀井学さんのお陰です」と、調子を落とし満足な結果を出せなかったライバルの名前をあげ、感謝の気持ちを述べたことを印象深く憶えています。
その後もソルトレーク、バンクーバーと五輪に挑戦し、35歳になった今年のトリノ五輪でも5大会連続の出場に向けて最後まで果敢に挑みました。
162センチの小さな身体、鍛え上げた太もも、そしてあのロケットスタート。いかにも日本人らしいスポーツ選手でした。

スポーツジャーナリストの二宮清純さんは、「清水は、スターターにタイミングを合わせるのではなく、自分のタイミングにスターターを合わせることができた」と言っています。
もはや人智を越えた神の領域にまで踏み込んでいたのかもしれません。ちなみに清水さんの公式ブログのタイトルも「神速」です。(こちら

どんなお話が聞けるのか、楽しみです。

第5回 「孤高の成長論者 下村治」 その2

下村治が主張したこと 「成長理論」
下村氏が一方の主役を務める日本経済の「成長論争」は1959年から始まったと言われていますが、その前年に、下村氏は『経済成長実現のために』という論文を発表しています。
「いまや日本経済は大きな転機を迎えた。日本はようやく十分な供給力を身につける準備態勢が整ったのだ。あとはそれをどう実現していくのかが課題である。そのためには、さあ、需要を増やそう!」
下村氏は、力強く宣言をして「成長論争」の口火を切ったのです。
続いて1959年2月、『日本経済の基調とその成長力』と題する論文を発表します。この中では、57年に発表された政府の長期経済計画(6.5%成長)に異を唱え、日本の成長率予測が低すぎると指摘しました。これをきっかけに経済計画の策定者である大来佐武郎氏とも「大来・下村論争」と呼ばれる論争を展開することになりました。

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第5回 孤高の成長論者 下村治

4月に開始した竹中平蔵先生のよる『問題解決スキルとして経済古典』は、先週の土曜日をもって無事最終回を迎えることになりました。最後に取り上げたのは、竹中先生の「あこがれの人」であった下村治氏です。
一般の人々には馴染みのない名前ですが、池田勇人内閣の「所得倍増計画」の理論的支柱となり、1960年代の高度経済成長を予言した経済学者と言われると興味関心が沸いてくるのではないでしょうか。

本講座で取り上げる唯一の日本人ですが、これまでにも増して熱い講義となりました。
今回も二回に分けて、報告を致します。

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「下村治さんのようになりたいと思った」
竹中先生がエコノミストを目指そうとしたきっかけは、下村氏へのあこがれだったとのこと。
下村治は、日本の高度経済成長とそれを可能にした池田内閣の所得倍増計画の理論的な支柱として知られていますが、当時、錚々たる顔ぶれの経済人を敵に回して、孤軍奮闘、孤高の人として論戦を繰り広げました。そして結果的に、日本経済の成長は下村氏のほぼ言う通りになりました。

竹中先生は一橋大学卒業後、下村さんの後を追うようにして日本開発銀行(現日本政策投資銀行)に入行しましたが、当時下村氏は、開銀の設備投資研究所の顧問をされていました。
若き日の竹中先生の記憶に残る下村氏は、いかにも大人然といった雰囲気を漂わす「グレイトな人」であったそうです。
何かひとつの現象を見ることで、その背後にある宇宙を見通すことが出来る空間認識力を有した人であった印象を竹中先生は持っています。

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