グローバル・ビッグイシューに舵を取れ! 一條和生さん
20世紀は米国の世紀だったと言われる。
その代表選手を挙げよと言われれば、GM、IBM、GEの三社であることに異論はないだろう。
調べてみると、三社は、20世紀開始の号砲に呼応するかのように1900年前後に、相次いで設立されている。この100年間の米国の隆盛を体現してきた企業と言えるだろう。
今回の経済危機が「100年に一度」と呼ぶに値する大変革であることは、三社のうち最も巨大であったGMが、創業101年目の今年、事実上の倒産に追い込まれたという事実がなによりの論拠となる。
一方で、IBM、GEは、何度かの危機を乗り越え、今も世界有数優良企業として繁栄している。
GMとIBM・GEを分けたものは何だったのか。
一條先生は、「イノベーション(創造的破壊)」の有無であったと喝破する。
60年前、当時34歳だった新進気鋭の経営学者ピーター・ドラッカーは、GM成功の鍵が、徹底した分権化にあったことを明らかにした。GMに近代組織マネジメントの理想的姿を見たのだ。
しかし、GMは、同時に発せられたドラッカーの忠告を無視し、更なる「イノベーション(創造的破壊)」への道を閉ざし、成功パターンの踏襲に固執してしまった。
IBM、GEは違った。
彼らは、度重なる危機の度に、事業ドメインを大胆に変換することを厭わなかった。IBMは、電子計算機から大型汎用コンピューター、更にはITソフトサービス産業へと変貌を遂げた。
GEは、ジャック・ウェルチのもとで、無機的成長戦略に挑戦し、家電メーカーから、金融を核とした総合ビジネスへと舵取りを切り、いまは、ジェフ・イメルトの指導で、まったく違う企業へと生まれ変わろうとしている。
両者に共通するのは、絶えざる「イノベーション」に他ならない。
