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科学は夜作られる 村上和雄さん

「“What’s New” これがアメリカの科学者間のあいさつです」
常に新しいことを探求し続ける「サイエンティストスピリッツ」を象徴する話題から講演は始まりました。
科学者にとっては、「Good Morning」「Have a nice day」と同じように「What’s New」の精神は日常生活に組み込まれている(べき)ものだということです。
中には、「What’s new Today」という人さえいるとか。

「ちなみに私の“What’s New”は笑うネズミの研究です」と村上先生
真面目な顔で淡々と繰り出される村上節に、300人の聴衆がドッと沸きます。
何かの遺伝子がONになった瞬間でした。

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半藤史観 「海舟がみた維新・明治」

半藤さんの話を連続講義でじっくりと掘り下げて聴こういう講座を企画しました。
題して「海舟がみた維新・明治」
勝海舟を敬愛する半藤さんが、これまで語られることが少なかった「敗者の側からみた幕末・明治」を語り下ろします。

昨日のブログでは、「近代日本の国作りの40年」とひと言でくくってしまいましたが、新しい「国のかたち」を作るまでの前史にもいろいろな物語が隠されています。

大きな時代の波に翻弄された人々の悲劇、新しい時代の扉を開けた先駆者達の情熱、相克の中で繰り広げられた権謀術、その後の日本の進路を決めた大計等々。

敗者でありながら、明治政府にも参画し、冷徹な目で幕末・明治の日本を見据えてきた勝海舟は、そこに何を思い、何を語り残したのか。海舟ファンを自認する半藤さんが蒐集した文献資料をもとに、じっくりと語ってくれる予定です。

ご関心のある方は、是非こちらをご覧下さい。

夕学プレミアム
半藤一利 史観『海舟が見た維新・明治』

新しい「国のかたち」はあるのか 半藤一利さん

「国を作るのも40年、国を滅ぼすのも40年」

毎日出版文化賞を受賞し、ベストセラーにもなった『昭和史』という本の中で、半藤さんは「40年史観」という独自の歴史観を披露されています。
きょうの夕学は、その「40年史観」を使って現在(2008年)を照射することで、日本が抱える大きな課題を提示してくれるものでした。

半藤さんは、近代日本のスタートを1865年(慶應元年)と捉えています。ここから「近代日本の国作りの40年」が始まります。
当時の日本が置かれた地政学的な環境は危機的なものでした。
イギリスはアヘン戦争で中国にくさびを打ち込み、アメリカは日本に開国を強要し、フランスはインドシナ半島に近代植民地を拓き、ロシアは虎視眈々と南下を狙う。
日本は、さながら猛獣のオリの中で目覚めたばかりの子犬のような状況でした。

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「巨大なものを小さく説く」 平野啓一郎さん

ウェブ時代に必要な能力について梅田望夫さんの有名な論があります。
ウェブは情報収集の時間と範囲を革命的に変えるので、何かを「知っている」ということでの能力差はなくなる。むしろその知識・情報をどう解釈するかが問われるようになるというものです。
後者の能力のことを「構造化」能力と言います。情報を整理・加工し、意味のあるマップに仕立て上げる力のことです。

平野啓一郎さんは、この「構造化」能力に、ひときわ秀でた人だということがよくわかりました。
今回の夕学のテーマ「ネットは文学の何を変えるのか」は、MCCからご提示させていただいたものです。
平野さんのブログや『ウェブ人間論』を読んで、平野さんが一貫して「大きく変わりつつある時代と場所」を小説のモチーフに選んできたこと。また、現代を「大ききかわりつつある時代」と認識し、その象徴としてウェブに強い関心を持っていると知ったのが今回の依頼の理由でした。

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「言葉」の密林を拓く 金田一秀穂さん

我々「ヒト」の祖先であるホモサピエンス(現生人類)が生まれたのは、20万年前のアフリカでした。誕生以降15万年間アフリカ大陸に留まっていた彼らが、人口爆発とともに世界各地に旅立っていたのは5万年前。
その起爆剤になったのが「言葉」の誕生でした。(以上控室での金田一先生談)
我々の祖先は、石をたたき割ったり、磨いたりして石器を作るのと同様に、生活の中で試行錯誤しながら自然発生的に「言葉」を紡ぎ出しました。
人類は5万年かけて「言葉」を分化・変化させながら身体知的な能力として身につけて来ました。
そこには、コンピュータ言語のような明確なアルゴリスムはありません。曖昧性や論理矛盾を生来的に抱えています。
しかし、人類が使いこなしてきたという事実は、なんらかの使用基準のようなものがあることを意味します。そして今もって、すべての使用基準は明らかにされていません。
使いこなせるのに、使い方を説明することが出来ない。深遠なる「言葉」の密林がそこにあります。
言語学者とは、そんな「言葉」の未開拓領域に分け入って、新しい「言葉」の解釈を発見することを使命とする人達です。

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最大の戦略は正直であること 山岸俊男さん

地方育ちだった私が、大学進学で都会に出る時、心配性だった祖母が何度も言っていました。
「都会には、いい人もいるが悪い人もいる。くれぐれも騙されないように注意しなさい」
いまも昔も、地方出身者は多かれ少なかれ、このような注意を受けて都会に送り出されます。同じように、海外に留学する(旅に出る)若者も、同様の心配をされることが多いのではないでしょうか。
個人主義的な西欧社会や社会的な成熟度が低い途上国に比べると、日本は古くから和を尊ぶ「信頼社会」である。
そんな前提常識があってのことです。

山岸先生は、「この常識は間違いである」と断言します。

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夕学CDが出ます。

まだ発売日は決まっていませんが、夕学講演のCDが出ることになりました。
第一弾として、次の5人分の講演がCD化されます。

玄侑宗久さん
茂木健一郎さん
宮本亜門さん
山本一力さん
林望さん

いずれも満席になった人気講演で、講演内容も素晴らしかったものばかりです。

発売は3月頃を予定しており、現在着々と準備中です。
夕学会場及び、丸の内地区の書店で販売する他、ネットやFAXでも購入できるようになると思います。

制作・販売はMCCではなく別の会社が行いますが、このブログでも詳細がわかり次第ご案内する予定です。

乞うご期待!!