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第15回(12/10)香山リカさん

第15回(12/10)の講師は、精神科医で帝塚山学院大学教授の香山リカ先生です。

若い頃から文筆家・コメンテーターとして知られ、サブカルチャー、社会批評、文化批評の旗手として大活躍をしてこられた香山リカさん。
本職は、臨床現場でこころを病む人々の治療にあたる精神科医です。

夕学一期目の2001年にお越しいただいて以来久しぶりの登壇になります。
6年前も「こころの問題」は大きな社会テーマでした。
ちょうど、大阪池田市での小学校児童殺傷事件というセンセーショナルな事件が起きたばかりのタイミングでした。
当時、犯人の精神状態が正常か否かという論議があり、社会の耳目を集めていました。
講演の中で、香山さんがおっしゃったコトが記憶に残っています。

「『精神に病を抱えている人』と『変わってはいるけれど正常な人』の中間帯・グレーゾーンの精神状態にある人々が急激に増えていることが精神科医の間でも話題になっている」

先日のブログでも紹介した中学生の25%が「うつ状態」にあるという厚労省の調査結果と合わせて考えると、その状況は益々顕著になっているのかもしれません。
「こころの問題」は、誰もが直面する可能性がある一般化した問題になったということでしょうか。

香山さんによれば、本当の意味で役に立つ心理学の知識は、まだまだ一般に広まってはいないとのこと。

「生き延びるために必要な心理学」という演題には、香山さんの危機意識が反映されています。

第14回(12/7)市川亀治郎さん

第14回(12/7)の講師は歌舞伎俳優の市川亀治郎さんです。
弱冠31歳の市川亀治郎さん。父は市川段四郎、伯父に市川猿之助という名門に生まれ、梨園を背負って立つ若き歌舞伎役者のお一人です。

大河ドラマ『風林火山』の武田信玄役と言えば、歌舞伎をご存じない方もよくお分かりでしょう。
父との対立という悲しみを秘めつつも爽やかな若武者を演じた青年期。
傲慢となって、判断ミスを起こし、親代わりの忠臣を失ってしまった壮年期。
勇敢でありながら狡猾な戦国有数の武将に成長した最盛期。
信玄の成長過程を見事に演じています。

亀治郎さんは、慶應文学部国文科卒。豊富な読書量と歴史、文学への精通ぶりから、「歌舞伎界きっての理論派」と呼ばれているそうです。

伝統歌舞伎やテレビ以外にも、みずから「亀治郎の会」を立ち上げ、新しい領域にも積極的に挑戦をされています。

演題は「これからの生き方」
一年間演じた信玄の思想にも言及されながら、混迷の時代にどう生きるかを語りたいとのことです。

きょうのニュースによれば、『風林火山』は異例の措置として1話を追加し、最終回は12/16になるそうです。
夕学登壇は12/7、クライマックスを迎える川中島での上杉謙信との決戦前という、最高の時期にお越しいただけることになります。

乞うご期待!!

第13回(12/6)石川幹子さん

第13回(12/6)の講師は慶應SFC教授の石川幹子先生です。
石川先生は、都市設計やまちの空間設計の専門家です。
演題にある「ランドスケープ」とは、土地が持つ固有の歴史や環境、風土など、その土地ならでは意味を構成している諸要素のことを言います。

例えば、東京、鎌倉、福岡の三都市で考えてみると、それぞれは人口や規模の違いはもちろんのことですが、形成された経緯、歴史、発展過程、最初に作られた時の街作りの基本思想等々、「ランドスケープ」は大きく異なることが理解できると思います。

その土地が持つ固有の魅力、特に緑や水、山といった一度失ってしまうと元に戻りにくい特性を十二分に活かしつつ、時代に適応した新たな都市や街をどう作っていくか。それは、我々が守り育ててきたものを継承しつつ、新たなものを作り上げる「文化的な創造の営み」に他なりません。

多くの街の再生や都市計画に実際に携わってきた石川先生から、文化としての都市設計について学びます。

第12回(11/29) 山内昌之さん

第12回(11/29)の講師は、東大大学院教授の山内昌之先生です。
山内先生は、イスラム研究がご専門の歴史学者です。
夕学にお越しいただくのは、3年前に登壇以来2度目になります。
前回は、幕末~明治初の遣欧使節団が渡欧の際に、
東洋と西洋を中間に位置するイスラム地域をどう観察し、何を感じたのかを皮切りに「歴史を見る眼」についてお話いただいた記憶があります。

今回は、2年ほど前に出された『嫉妬の世界史』という本のモチーフを中心にお話いただく予定です。
古今東西の歴史を繙き、時の名君・英雄達が、実は周囲からのねたみ、嫉みに苦しみ、やがては国を滅ぼすことに繋がったという「亡国の激情」がテーマの本だそうです。

安倍首相が総理就任にあたって読んだことで話題になったこの本。
若き宰相が、1年後にあれほど憔悴し切った表情で、政権を投げ出してしまうとは思いもよりませんでした。
噂によれば、彼の挫折の裏側にも、謀略・離反・決別等々嫉妬渦巻く世界があったとかなかったとか。

歴史を動かした「大いなる嫉妬」にまつわる古今東西のエピソードへの関心は深まります。

第11回(11/28)住谷栄之資さん

第11回(11/28)の講師は、キッズシティージャパンの住谷栄之資社長です。

3週間ほど前、機会があって、豊洲の「キッザニア」に行ってまいりました。
着想の素晴らしさと妥協を許さない本物志向に、お世辞抜きに感動しました。

「こういう手があったか」
「ここまでやるのか」
そんな思いの連続でした。

「ゆとり教育」「総合の時間」などというお役所の議論が
吹き飛んでしまうほどの圧倒的なパワーを感じます。

「キッザニア」に注目していたという人はもちろん。
「キッザニア」をはじめて聞いたという人にも
是非、おすすめしたい講演です。

第10回(11/21)千宗室さん

第10回(11/21)の講師は、茶道裏千家家元の千宗室さんです。

千利休にはじまり、400年以上に渡って「茶の湯」道を守り続けてきた裏千家宗家。
その16代目として弟子・門下生を束ねるのが、千宗室さんです。

利休は、戦国末期の堺の商家の出身です。

親子・兄弟が袂を分かつ。
家来が主人を討つ。
昨日の友が、明日の敵となる。
そんな混乱の時代が100年以上続いていました。

その頃、堺には、納屋衆と呼ばれる商人による自治コミュニティが組織され、
戦国武将の要求にも毅然と立ち向かう自由な風土が満ちていたと言われます。
南蛮からきた宣教師達は、そこに理想郷を見いだし、「自由都市」と呼びました。

そんな時代背景と社会環境の中で、茶道は生まれました。
考えてみれば、混沌と多様性が作り上げた文化なのかもしれません。

グローバリズムが進展する一方で、日本らしさへ希求が叫ばれる現代。
「茶の湯は、日本文化のポータルサイトだ」と喝破する千宗室さんが語る
「侘びの美学」とは何か。

じっくりとお聞きしたいものです。

第9回(11/20)蓑豊さん

第9回(11/20)は、金沢21世紀美術館特任館長の蓑豊先生です。

「アートマネジメント」という概念があります。
芸術や文化は、およそ、マネジメントや経営という言葉に似つかわしくない感性の世界のように感じますが、アートも継続的な社会システムとして存続することを意識するとすれば、
社会のニーズに適応し、その意味づけや位置づけを変えていかなければなりません。
それが「アートマネジメント」です。

蓑先生は、日本に数少ない「アートマネジメント」の専門家として、
いくつかの美術館の経営を担って来られました。
3年前に開館した「金沢21世紀美術館」は、街づくりの中核を担い、数多くの市民の憩いの場として、賑わいをみせているそうです。

今回は、「アートとともに暮らせる街」を標榜する新たな美術館論をお聞きします。

第8回(11/15)三品和広さん

第8回(11/15)は、神戸大の三品和広先生です。
三品先生は、一貫して、日本企業の経営戦略と経営者の関係を研究されてきました。

90年代以降、日本企業の国際競争力が相対的な低下してきた一番の要因は、長期的戦略視点の欠如であり、それをもたらしたのが、駅伝のタスキ渡しのように繰り返される短期的な経営者交代である。

それが三品先生の主張の骨子です。
3年前に夕学にお越しいただいた際には、上記のメカニズムをデータに基づいて説明していただきました。

また、昨年に『経営戦略を問い直す』という本を出されて、
経営者論から一歩すすめて、既存の戦略論についても異なった視点を提供されました。

「戦略は、人に宿る」
その主張は、戦略を論理の問題ではなく、アートの問題と捉えているかのようです。

今回の依頼したテーマ「成長の方程式はあるか」についても
「成長の方程式はない、ただし、停滞の方程式ならある」
という三品先生らしい、ご返答があり、それをタイトルにお話いただくことになりました。

講演では、現在まとめていらっしゃる新しい本の内容も紹介いただけるとのことです。

第7回(11/13)諸富祥彦さん

第7回(11/13)の講師は、明治大学教授の諸富祥彦先生です。

いきなり本題から逸れる話題で恐縮ですが、かつて(10数年前)、「ハンマープライス」というTV番組があったのを憶えているでしょうか。
とんねるずが司会を務め、ゲストが出品する「ちょっと以外なモノ・コト・権利」を、一般参加者がセリ落とすというバラエティーです。

その「ハンマープライス」で、アントニオ猪木が出品した「猪木とリングで戦える権利」を、大枚ウン十万円でセリ落としたのが、熱狂的プロレスファンである若き日の諸富先生です。

その結末は講演当日のお楽しみとして、「臨床カウンセリング」という言葉から連想する、固くて、真面目なステレオタイプなイメージとは異なる、諸富先生の不思議な魅力を知っていただきたくて、この逸話を紹介してみました。

カウンセリングの知見は、こころを病んだ人、疲れた人だけでなく、いまも元気だけれど、より充実した日々を送りたいと考えている、普通の人々にとっても、間違いなく有益なものです。

人生の成功者は、こころの中に「悲哀、悔恨」を抱えたうえで、それを大きく包み込む「強靱さ、たくましさ」を兼ね備えているといいます。
よりよく生きるために必要な、二重性、全体性、統合性を培うために不可欠なプロセスが「孤独な時間」だと、諸富先生は言います。

晩秋の一夜、諸富ワールドの不思議な世界に浸ってみては如何でしょうか。

第6回(11/6)遠藤功さん

第6回(11/6)の講師は、早稲田大学ビジネススクール教授で、ローランド・ベルガー会長の遠藤功先生です。
遠藤先生は、一貫して、日本の製造現場から生まれたさまざま創意工夫の中に、競争力の源泉を見いだしてきました。
3年前に夕学に来ていただいた時は、『現場力を鍛える』という本が話題になったことがきっかけでした。
その後、『見える化』、『ねばちっこい経営』と毎年本を出され、いずれもひと目で、主張がスッと理解できるキャッチーなタイトルですし、当然のことながら内容も秀逸な本でした。

今回は、最新刊『ねばちっこい経営』が講演のモチーフになります。
「トヨタ、花王、キヤノンなど世界に誇る企業の競争力の源泉は、ちょっとやそっとではあきらめない、粘り強さ、しつこさにある」

これらの会社と一度でも一緒に仕事をされたことがある方はよくお分かりではないでしょうか。
「このくらいでいいだろう」という基準が他社に比べて圧倒的に、高く、そこに辿り着くまで、容易に妥協しない。問題がなんであろうと、相手が誰であろうと変わらぬその姿勢・企業文化を、遠藤先生は「ねばちっこい」と表現します。

何をやるか、どうやってやるかを知ることは、それほど難しいことではありません。
やり抜くこと、やり続けること、それこそが最も困難なことです。
そして、簡単には真似のできないことです。

現場力の源泉である粘着力はどのようにしたら高めることができるのかを、具体事例を交えながら解決していただきます。

第5回(10/30) 平松康三さん

第5回は、ライブドアホールディングス社長の平松康三さんです。

ソニーを振りだしに、アメックスやAOLなど外資系企業のトップを歴任してきた平松さん。
日本に数少ない経営のプロです。

数年前には、中小企業を中心に、圧倒的なシェアを誇る会計ソフトを武器に、MBOして「弥生」を設立しました。(我が社も「弥生」のお世話になっています)
その弥生の全株式を、すぐにライブドアに譲渡し、自らは関係会社の社長として、ホリエモンを支える道を選びました。

その後に起きた、あの一連のライブドア騒動。
危機に瀕した組織を救える、希有の存在として、ライブドアの社長を引き受けることになったのは、2005年春のことでした。

あれから、2年。
ライブドアは、技術の会社として生まれ変わろうとしています。

「火中の栗を拾う」意思決定は、平松さんにとって、どんな意味を持ち、何をもたらしたのか。
じっくりとお話を伺います。

第4回(10/29) 柴田昌治さん

第4回は、スコラ・コンサルト代表の柴田昌治さんです。

柴田さんが、『なぜ、会社は変われないのか』シリーズを著して10年経ちます。
閉塞感に満ちた時代環境の中で、社員のボトムアップで企業変革を実現したプロセスには、当事者ならではの凄みがありました。
夕学にも、2003年に登壇していただき、迫力ある講演をしていただきました。

あれから、10年。
いまや日本を代表する企業変革・風土改革コンサルティングファームに成長したスコラ・コンサルトは、社員を主役にする「スポンサーシップ経営」を提唱しています。

社員が主体的に人と協力し合って、いきいきと働ける会社をを作り上げるためには、リーダシップではなく、スポンサーシップこそが重要だというメッセージには、企業に入り込んで、試行錯誤してきた、実践派コンサルタントならではの説得力があります。

第3回(10/22) 宮本文昭さん

第3回は音楽家で、東京音大教授の宮本文昭さんです。
宮本さんは、世界が認めるオーボエ奏者として、日本の第一人者の地位を築いてきた方です。
活動の場も、クラシック音楽にとどまらず、ジャズ、ポップス、和楽器、中国楽器等々、異文化のアーティスト達とのコラボレーションにも積極的に取り組んでいらっしゃいました。

その宮本さんが昨年、自らの男の美学を貫くべく、オーボエ奏者を引退し、セカンドステージを歩み出すことを発表したことで、おおいに話題になりました。

セカンドステージでの生き方は、指揮者や音楽プロデューサーとしての活動に加えて、音大で後進を育成することや、音楽をより多くの人々に知っていただくための啓蒙活動など、多岐に渡るそうです。

ある頂点を究めた人が、余力を残しながら、潔く次の道を歩き出す。
誰もがあこがれる理想的な生き方です。
そのあたりをじっくりとお聴きしてみたいと思います。

第2回(10/19) 川上真史さん

第2回は、ワトソンワイアットコンサルタントで、早稲田大学やビジネスブレークスルー大学院で教鞭も執る川上真史さんです。

川上さんといえば、コンピテンシーの概念の導入者としてあまりに有名です。

「コンピテンシーとは、決定論的な定義で捉えるものでははない。抽象的な能力概念を、自分の仕事に照らし合わせて、個別具体的な行動に還元できるかどうかの巧みさを意味する」

川上さんほど、シャープにコンピテンシーを言い射たコンサルタントはいませんでした。

さて、そんな川上さんですが、すでに関心はコンピテンシーにはありません。
現在の関心は「個を活かすマネジメントとリーダシップ」です。
ジョブエンゲージメントやストレスコーピングなど、新たな概念を中核にして、社員ひとり一人の「働きがい」を実現する新たなリーダシップのあり方を提唱されています。

心理学の知見に基づいた川上さんの「新リーダシップ論」に乞うご期待。

第1回(10/17) 安藤忠雄さん

きょうから、各回の講師について紹介をしていきます。

トップバッターは、建築家の安藤忠雄さ