「地図から読む世界」 池上彰さん
存命であれば、夕学の講師にお呼びしたかった人の一人に、歴史学者の網野善彦氏がいます。
彼の本には、見慣れない一枚の地図が度々が紹介されています。一瞬見ただけでは、どこの地図かを判別することができません。
大陸から割れて出たように見える細長い島々が、緩やかな曲線を描きながら二つの内海を包み込んでいる様子は、島々と大陸が、内海を共有するひとつの文化圏であることを連想させます。
「環日本海諸国図」と名付けられたこの地図は、日本列島を中心に、南北は樺太から南西諸島を、東には中国大陸の沿岸部を範囲とした地域を、時計と反対回りに90度回転させたものです。
見慣れた地図を90度回転させるだけで、随分と印象が違うことがよく分かる好例ですが、池上彰さんも、世界中を回って、こういった地図を集めているそうです。
「地図を見れば国際情勢が分かる」
という持論を裏付けるための作業です。
