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「サッカーで地域の問題を解決する」 村林裕さん

「FC東京は、東京に根ざしたうえで、世界を目指すことを目標にしています」村林さんの講演はFC東京の大きなビジョンから始まりました。あまりに有名な「Jリーグ百年構想」は、1960年代、川渕さん達当時の日本の代表選手団がドイツを訪れた際に、国内の至るところに存在する美しい芝生のグラウンドとそこに集う草の根サッカーファンが楽しそうにボールを追いかける姿に驚嘆したことに端を発すると言います。山の頂を高くするためには、底辺の裾野を出来る限り幅広くしよう。そのための長期ビジョンが「Jリーグ百年構想」です。
とはいえ、大きな夢やビジョンは、人を惹きつける魅力があることは確かですが、それを実現するための実現可能な具体的活動プランや仕組み・組織が伴わなければ、絵に描いた餅に終わります。日本のサッカー界には、構想家と同時にそれを実現するための実務部隊に希有な人材が揃っていたことは間違いないでしょう。村林さんは、紛れもなくその一人です。

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「パフォーマンス向上のためのダイバシティ」

日本において、ダイバシティという言葉は長らく「女性活用」「外国人雇用」と同義語で使われてきたように思います。企業のCSR報告書には決まって「ダイバシティへの取り組み」が謳われ、外国人社員比率や女性管理職比率の経年数字が掲載されています。しかしそれは、ダイバシティの表層部分を受け身的に認識しているに過ぎず、真のダイバシティ、は企業のパフォーマンス向上を目的にしたアグレッシブな取り組みであるべきです。日本の経営学者で、そのことを声高に主張する数少ない一人が、きょうの講師である谷口真美先生です。

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「21世紀の新しいグローバルプレミアムブランド」 西山均さん

「トヨタものは必ず売れる」という定説があります。雑誌の特集にせよ、経営セミナーにせよ、トヨタの事例、トヨタの講師が登場すると多くの人が反応します。慶應MCCが春に開催した「マーケティング進化論」でもトヨタの調査部長さんにゲスト講師をお願いした回は大人気でした。そして今回の夕学も早々に満席マークが灯りました。
特にきょうのテーマである「レクサス」は、これまで日本の自動車販売のビジネスモデルに一石を投じる新たな試みとして大きな話題になりました。日本の自動車販売のビジネスモデルは、その昔トヨタの神谷正太郎さんがその原型を作ったと言われているだけに、「トヨタがこれまでのトヨタを否定した画期的な挑戦」とも言えるでしょう。欧州輸入車勢の独壇場であったプレミアム市場への参入、企業名を冠さないブランド戦略、「サービスとおもてなし」キーコンセプトに据えた差別化戦略、海外発ブランドの逆輸入戦略、いずれもトヨタの強い決意を感じさせる取り組みだと思います。

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「我、東大阪を愛す」 青木豊彦さん

「きょうは寄せてもうて、おおきに!」 
青木さんは控室に入るなり、満面の笑顔を向けながら手を差し出してくれました。肉厚の大きな手で、それこそ万力のような力強い握手を交わします。
「儲かりまっか」と振ったわけではないのですが、大阪人らしく商売の話題から入ります。「おかげさんで大忙しですわ!」ボーイング社の仕事に触れながら、青木さんは元気一杯に話を進めます。そんなこんなで、あっという間に開始時間がやってきました。

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受講者の感想 5/23 青木豊彦さん

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「15:45:40」  三浦展さん

「15:45:40」 三浦さんによれば、これが日本における階層意識(上・中・下)の割合だそうです。もちろん調査によって差はありますが、概ね同じ結果が出ているとのこと。若年層だけで聞けば男女とも「下」の比率が高くなります。30年前の調査結果と比較すると、「上」の比率は変わらない一方で「中」が減り「下」が増えており、これまでの「中流化社会」から、「下流が増加傾向にある二極化社会」へ移行しつつあるということでしょうか。
この格差拡大化現象が、日本人の意識、生活行動、消費スタイルにどのように影響を及ぼしているのか。それを追求しているのが消費社会研究家としての三浦さんのテーマです。

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受講者の感想 5/18 三浦展さん

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「演劇の力」 平田オリザさん

「例えば電車や飛行機で隣に乗り合わせた人がいるとします。あなたは隣の人に自らは話しかける方ですか?」
平田オリザさんはこの質問を世界中でしますが、その返答傾向はお国柄がはっきりと反映されるそうです。日本や英国は自ら話かける人の比率が少ない一方で、米国やアイルランドは圧倒的に話しかける人が多いとのこと。日本が少ないのは容易に想像できましたが、同じアングロサクソン系の民族でも傾向が違うのはおもしろいことです。平田さんによれば、この違いは、その国が培ってきた文化・社会特性や歴史的背景に依拠しているとのこと。英国は階級社会で、社会階層が異なると表現方法が異なるため、よく分からない人には容易に話しかけにくにのだそうです。日本や韓国語など相手に応じて敬語を使い分けなければならない言語圏では同じ傾向があります。一方で米国は開拓時代の名残からか他者との敷居が低くフランクです。アイルランドもパブ文化の影響で初対面の人とすぐに打ち解ける気質があるとか。つまり我々のコミュニケーションスタイルは、自身が置かれた社会的・文化的状況に強い影響を受けるわけです。
きょうの講演は、これを踏まえたうえで、その影響をどう乗り越えてコミュニケーションをとっていけば良いのかを示唆してくれるものでした。

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受講者の感想 5/16 平田オリザさん

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長期投資で豊かな人生を! 澤上篤人さん

プロフィールをご覧になってお気づきの方も多いかと思いますが、澤上さんは30数年に及ぶファンドマネジャーのキャリアの大部分をスイス資本の銀行で過ごしています。日本代表を務めていらしたスイス・ピクテ銀行というのは、有名なプライベート・バンキングだそうで、なんでも「世界の大金持ち達」を相手に一任勘定で資産運用を請け負うのだとか。つまり、澤上さんは大金持ちの資産運用を通じて金融知力&胆力を磨き上げたわけです。そしてそのノウハウを庶民のために使うという逆バリの発想で出来たのが「さわかみ投信」のビジネスモデルなのかもしれません。一般的に、強いところに集中する磁力が働くと言われるマネーの世界で、富の分散を意図的にはかろうという点に、ソーシャルアントレプレナー的な使命感の高さを感じさせます。

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受講者の感想 4/12 澤上篤人さん

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「異質性の強味」 宋文洲さん

「イノベーションは辺境から起こる」という言葉があります。どんな事であれ、流れの真ん中から少しはずれたところに位置することで可能になる異質性と客観性の確保が革新の萌芽になるという意味なのですが、宋文洲さんは、まさに異質性を武器にして日本が抱える問題に鋭いメスを入れている方なのだという印象を持ちました。中国人、ニートも経験、工学博士でありながら経営者、理系出身の経営コンサルタント、まともな人材を採用できない位の零細ベンチャーの経営者、宋さんの経歴を見てみれば、およそ日本の営業革新を語る際には、最も異質な立場にいる人に思えます。だからこそ、誰もがおかしいと思いながらもそこから抜け出せないでいる事柄に対して、「そこが変だよ」と声が上げられるのかもしれません。
例えはよくないかもしれませんが、裸の王様に対して裸であることを声高に指摘した少年のような存在といえるでしょうか。

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受講者の感想 5/10 宋文洲さん

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「勝利の方程式」 石井淳蔵さん

連休明け最初の「夕学五十講」は神戸大学の石井淳蔵先生でした。石井先生は日本を代表するマーケティング学者として革新的な研究成果を世に問うてきた方です。十年以上前に書かれた『マーケティングの神話』という本は、科学的分析アプローチが全盛であったマーケティング研究に“意味”や“想い”といった抽象概念を取り込むことの重要性を説いた画期的な文献として、いまでも多くの人に読まれています。世の中の人が「なんとなくそういうものだろう」と盲目的に追従してきた考え方に大胆に切り込んでいくのが石井先生の真骨頂で、きょうのテーマである「営業」の研究(特に日本の営業)もまったく同様で、これまで経営学者が扱おうとしなかった暗黒領域にメスを入れようというものです。当然ながら沸き起こるであろう、「そんなに上手くいくはずがない」という大多数の実務家の反応とねばり強く向き合いながら、営業革新の道筋を拓こうという意気込みを感じます。

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オフィスの引越

この連休中に慶應MCCオフィスの引越がありました。これまでの「八重洲ビル6F」から隣の「三菱ビル10F」への移転です。その影響もあって、しばらくブログを休んでいましたが再開致します。
今週は夕学が3回ありますので、ちょっと大変です。