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「人間天皇」としての矜持 片山杜秀先生

photo_instructor_907.jpg2016年夏に発表された天皇陛下の「おことば」を最初に聞いた時、そちらの方面の知識もなければ関心も低い私は、「80歳を過ぎて大変なのは当然でしょ。天皇だって早めに引退させてあげなさいよ」と思ったものだった(不謹慎な発言ならすみません)。

それだけに、発表後「天皇の生前退位なんてもってのほか」という論調が出てきた時には、「ひどい人もいるもんだなー。高齢なんだから認めてあげなよ。法律が問題なら変えればいいじゃない。時代も違うんだし...」くらいに感じていたし、最終的に生前退位が認められる段になった時には「ま、当然の帰結だな」と、特に強い興味も持たずに来た。

しかし今回、片山杜秀先生のお話をうかがい、私はこのテーマに初めて興味を持った。そう簡単な話ではないのである。
片山先生いわく、「これは単なる高齢化問題ではなく『思想問題』である」とのこと。
以下、私が理解した範囲で解説しよう。

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戦略的PRの6つの法則 本田哲也さん

本田哲也.jpg今回は戦略PRプランナーでありブルーカレント・ジャパン代表の本田哲也さんのお話を伺った。本田さんがいう、戦略的PRの6つの法則を聞いて、その世界がとても深く、広い世界につながっているものだと感じることができた。

PRの効果や目的は3段階に分かれている。第一段階はパブリシティの向上、第二段階はパーセプション・チェンジ、さらに第三段階はビヘイビア・チェンジである。社会的関心に訴求する商品やサービスの特性を、PRしたいものとして深く掘り下げて戦略的なPRをすることで、第三段階のビヘイビア・チェンジを促すことが、企業には求められる。第一段階のみ(広報の段階だと思う)を達成することで満足している日本企業は多いそうだが、戦略的PRの最終ゴールは第三段階の達成である。

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「美しい人」 上野水香さん

うえの.jpg今回の講師は、東京バレエ団プリンシパルの上野水香さん
日本舞台芸術振興会の岩永氏が進行をつとめ、上野さんが岩永氏の質問に答えるという対談形式で講演は行われた。

最初に岩永氏が登壇して本日の流れを説明し、続いて上野さんがステージに登場。その途端、私の目は上野さんの姿に吸い寄せられてしまった。
スラリと背が高い。黒髪のロングヘアがサラサラなことは、会場後方の私の席からでもわかる。頭の上からスーッと一本の糸で釣っているかのようにまっすぐな姿勢。座ってもその姿勢の美しさが損なわれることはなく、マイクを持って話すシルエットの優雅なこと。

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土井さんの眼  土井善晴さん

photo_instructor_906.jpg生命誌学者の中村桂子さんには数学者のご友人がいて、彼には十次元の世界が見えるそうだ。中村さん自身は「私には十次元の世界は見えないけれど、DNAの世界なら見える」という。専門家ならではの言葉だと深く感じ入るものがあった。考古学者に昔の世界が見え、優れた医者にはちょっとした兆候から病気が見えるように、何にでもプロの眼というものは存在する。今回の講師の土井善晴さん(私は土井さんにはよそよそしさを感じさせる「土井氏」との言葉を使えない。料理番組などを通して親しみのある存在なので。)には一体どのような世界が見えるのだろう。すると土井さんは料理研究家ならではの発言をされた。

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松村真宏教授に聴く、人を動かす「仕掛学」

photo_instructor_905.jpg現在は大阪大学大学院経済学研究科に所属する松村真宏教授だが、元々は人工知能を研究していた。人工知能に何かを考えさせるにはデータが必要だ。だが、データを扱う研究には限界がある。データにできるのは既に起こった事象のみであり、データがない全く新しい事象は扱えない。そして観察対象となるのもセンサーで検知できることのみで、人の経験や考え方は不可知である。
データで解決できる問題にはデータを活用すればよい。ではデータで解決できない問題はどうすればよいか?というところから、松村教授の「データなき世界」へのアプローチが始まった。

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"結果にコミット"がもたらすもの 瀬戸健さん

photo_instructor_909.jpg印象的なキャッチフレーズと、有名人を起用したTVCMで有名なトレーニングジムの「ライザップ」。ここ数年であっという間に一流企業の仲間入りを果たしたRIZAPグループを率いる瀬戸 健さんは、まだ30代の若さ。しかし、壇上の瀬戸さんから"切れ者特有の威圧感"は伝わってこない。明るく快活な姿から、「等身大で語る、ウソが無い人物」という印象を受けた。

講演はご自身の半生を振り返るところからスタートしたのだが、特に20歳前後のエピソードには今の瀬戸さんのビジネススタイルにつながるエッセンスがぎゅっと詰まっている気がした。興味深い内容だったので、かいつまんでご紹介したい。

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カタストロフィーと再生の物語 岡本哲志さん

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幾度となく灰燼に帰した東京

 夜空に向けた切なげな咆哮に続いて、激しく吐き出される火炎放射。痛切な悲壮感があふれる合唱曲に乗せ、見る見るうちに火の海と化す東京。あらがう術もない焔の蹂躙。街を覆いつくす絶望感。2016年、夏。シン・ゴジラが首都を焼き尽くしていた...。

 映画館の巨大スクリーンでその火災シーンに圧倒されながら、いつしか私は既視感をおぼえていた。
 いや、もちろん直接この目で見たというわけではないが、東京大空襲(昭和20年・1945)や関東大震災(大正12年・1923)を描いた記録や小説、映画やドラマで幾度となく目にしてきた、焼き尽くされる東京の姿。映画の虚構が史実と重なって見える。

 小説や映画にはなっていないものの、それ以前にも東京・江戸は、幾度となく大規模な火災に見舞われてきた。銀座大火(明治5年・1872)や、 丙寅の大火(文化3年・1806)、目黒行人坂の大火(明和9年・1772)、明暦の大火(明暦3年・1657)などがその代表的なものだが、江戸では267年間(1601~1867)の間に1798回の火事があり、そのうちの49回が大火だったという。

 ちなみに同じ期間での大火は、京都では9回、大坂では5回、金沢では3回だったというから、江戸がいかに「火災都市」であったかが分かる。頻発する大火が大都市を繰り返し焼き払ったという史実は、世界でも類例がないとされる。

 こうした大火をミクロの視点で見れば、そこには焼死者の悲劇や被災者の困窮などがあったに違いない。しかしマクロの視点で見ると、江戸~東京は、大火のたびに大きく進化し続けてきたとも言える。
 法政大学デザイン工学部建築学科で長く教授を務めた岡本哲志氏(工学博士)の講演で最も印象に残ったのは、こうした大火によるカタストロフィーとそこからの再生の物語だ。
 

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中小企業社長という生き方 近藤宣之さん

photo_instructor_903.jpg「いやぁ、皆さん熱心で偉いな。仕事終わりでお疲れでしょ?お腹も空いてるでしょ」
その人は登壇するや開口一番、破顔一笑しながら言った。そして、予定を超える1時間45分もの間、終始ニコニコと笑いながら猛烈な早口で膨大な内容のプレゼンを語り通した。会場からはたびたび笑い声が上がり、最後の質疑応答に挙手した質問者たちも笑顔。そして終了時間となり、軽く頭を下げながら降壇する際、その人は満面の笑みを再び会場に振り向け、力強く呼びかけた。「がんばりましょうね!」

■経営破綻から表彰ラッシュの会社へ

これまで私は『夕学五十講』では、著名な経営者や経営関係の研究者の講演ばかりを聴いて来た。だからなのか、こんなに会場に笑いが起きた講演は初めてだった。

講師の名は近藤宣之氏、株式会社日本レーザー代表取締役社長。あまり耳馴染みのない社名だが、「日本でいちばん大切にしたい会社大賞」・中小企業庁長官賞(2011)、「新宿区優良企業経営大賞」新宿区長賞(2012)、東京商工会議所「勇気ある経営大賞」大賞(2012)、経済産業省「おもてなし経営企業選」・「ダイバーシティ経営企業100選」入選(2013)、厚生労働省「キャリア支援企業表彰」(2015)、「ホワイト企業大賞」大賞(2017)など次々と表彰を受けている、23年間連続黒字・無借金経営という超優良企業だ。
とはいえ業容は、売上40億・社員60名。まぎれもない中小企業である。

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「トンデモナイ国」? 礒﨑 敦仁先生

photo_instructor_908.jpg北朝鮮問題を語る時は冷静さや論理性と同時に品性を問われるような気持ちがする。一般的に日本で知られている北朝鮮のイメージはどういったものだろう。3代に渡る独裁国家、拉致問題、ミサイル、経済制裁、食糧危機、脱北者、日本海沖での違法操業、国家トップの事はすべて礼讃される報道、独特の抑揚をつけてニュースを読み上げる愛国的なアナウンサー・・・、このようなイメージの「トンデモナイ国」ではないか。この問題は感情と結びつきやすい。拉致問題は言うまでもなく解決されるべきであるし、ミサイルに飛んでこられては困る。違法操業に漁師たちが怒るのも当然だ。最後の2項目についてはつい上から目線の失笑的なものを含んだ口調で語りやすい。

礒﨑敦仁先生はこれまで散々遭遇してきたに違いないそうした状況を踏まえてか、「北朝鮮を研究していると言うと『お前は北朝鮮が好きなんだろう』と言われますがそうではありません。相手の論理を理解しても納得しなくていい。しかし相手の論理を理解しなければ危険です」と冷静な発言を講演初めにされた。講演も各種資料やデータを基にした大変論理的で緻密なものだ。

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究極のイノベーションとは路線転換である 石川康晴さん

photo_instructor_902.jpg「ヒマラヤほどの 消しゴムひとつ 楽しいことを たくさんしたい」

女優、宮崎あおいが、強そうな意思をにじませながら、歌いながら、笑いながら歩く。

「あした、何着て生きていく?」
- earth music&ecology -

視聴者に与えられる情報は、それだけだった。テレビCMを観ただけでは、何かわからないので人々は「宮崎あおい 歌」というワードで検索した。

「イノベーションは路線転換である」石川康晴氏は言う。

2010年にファッション誌からテレビCMへとPR手法の転換をすることで、earth music&ecologyの名前が一躍有名になった。現在、20代~30代前半の認知度は87%である。

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どこまでが私? 渡邊克巳先生

photo_instructor_901.jpg怖い話を聞いてしまったな。
これが、渡邊克巳先生のお話をうかがった私の率直な感想だ。

私が見ているものは、そう見えていると思い込んでいるだけのものかもしれない。
私が選んだと思っているものは、実は誰かに意図的に選ばされたものかもしれない。
私のこのいい気分は、誰かが操作をして作り出したものかもしれない。
自らの意思で主体的に動いているつもりが、実は他の誰かの真似をしているだけかもしれない・・・

渡邊先生のお話は、こんな「かもしれない」に満ちていて、恐ろしくなったのだった。

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温故知新~米倉教授の未来への羅針盤~

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坂の上の雲はもう見えない?


ここ数年、会社の調子が悪い。一向に回復しない業績資料を眺めながら溜息をつく時、よく思い出すのが大学院時代の「企業家史」の講義だ。
坂の上の雲を追いかけ、時代の風を背に受けて発展を続けた、そんな近代の経営者たちの強運が羨ましいなぁ...と、しばし夢想に逃避する。
そんな私の寝ぼけまなこを一気に醒ましてくれたのが、今回の米倉誠一郎教授の講義だった。

近代の発展については「殖産興業政策の追い風のお蔭だろう」「圧倒的資金力の財閥があったからだろう」といった短絡的な見方をすることで、今のこの我が身の不遇を慰めがちになるが、その見方は大間違いだ。

明治維新前後の変化の波は、今我々が直面している"第4次産業革命"などとは較べ物にならないほどの大津波だった。大政奉還によって社会制度が大転換を遂げる中で、欧米列強による帝国主義・植民地主義の横行、鎖国による産業技術の立ち遅れ、国家財政や貨幣制度の不備など、あらゆる危急存亡の事態が同時に押し寄せて来ていた。

当時の日本が、それらを克服するだけでなく、瞬く間に列強と肩を並べるほどまでに発展を遂げた理由は、単なる時の運や何かのお蔭などではない。強固な意志と主体性を持った日本人たちが、創造的にそれらを成し遂げたのだ。

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嗚呼、すばらしきかな、踊り場のある人生 中原 淳先生、為末 大さん

photo_instructor_888.jpgphoto_instructor_889.jpg「2007年に生まれた子どもの50%が107歳まで生きる」。

2016年に発売された『LIFE SHIFT』で、ロンドンビジネススクール教授のリンダ・グラットンはこう予想している。団塊の世代と言われる1947年生まれの平均寿命は、女性53.96歳、男性50.06歳であったのが、約半世紀で平均寿命は延びた。これまで、人々は「教育→仕事→引退」という単線型のライフパスで生きることができた。しかし、これからはそうはいかない。100年生きることを想定して、人は何度か人生の「リセットボタン」を押すことになるだろう。だから、為末大さんから学ぶ。アスリートはその人生に対する現役時代は短い。第二、第三の人生があることが、当たり前なのだ。だから、リセットボタンのある人生をアスリートから学ぶ。そして、人材開発の視点から、中原淳先生が為末さんのキャリアの転機、つまり「踊り場のある人生」を紐解く。

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世界は投資で成り立っている 藤野英人さん

photo_instructor_884.jpg私は株式や債券等の金融商品への投資をしたことがない。金銭的な損失の可能性がある投資は、リスク回避を志向する自分の性格には合わないと思っていた。しかし、藤野英人さんのお話を聞いて、投資の世界はお金を媒体とするものだけではなく、実は自分の人生においても身近なものであることがわかった。投資は、情熱的で素直なものである。初めて覗いた新しい世界に藤田さんが連れて行ってくれたと思っている。

日本人は現金が大好きで、銀行に預けてもいないタンス預金は日本全国で43兆円あるといわれている。タンス貯金はないけれど、私も資産としては、預金しか持ち合わせていない。米国の家計の金融構成比のうち、預金は13.4%しかないのに比べ、日本は51.5%である。さらに、日本人は持ち合わせた現預金を寄付に回すことを嫌がる傾向にある。米国では、成人一人当たりの年間寄付額が13万円であるのに対し、日本人は2,500円であるといわれている。当然、寄付額総額をみても、米国が34兆円であるのに対し、日本では、7,000億円である。

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伝えられ、引き出され、やがてウットリ 魚住りえさん

photo_instructor_900.jpg「なんと小さくて華奢な人だろう!」

元・日テレの人気アナウンサーである魚住さんのお顔はよくよく知っていたが、壇上にあらわれた「ナマ魚住さん」はまるで少女のような風貌。自分と同い年とは思えないくらい、若々しくてキュートだ。

「みなさん、こんばんは」という第一声には、キリリとした美しさと甘さが同居している。おそらく、この一瞬で会場の男性陣のほとんどは魚住さんに恋してしまったのではないだろうか。

伝えやすく、引き出しやすい空気をつくるプロのわざ

アイスブレイクは自己紹介。ここで知った「魚住さんは関西出身者」という事実は、わたしにとっては意外だった。
しかし、話が進むにつれて「あ、なるほど西の人っぽいな」と感じさせられる場面がチラチラ見え隠れして、それがまた魚住さんの魅力につながっていく。ちょっとドキッとしてしまうような歯に衣着せぬ発言をしてみたり、あえて自虐っぽいことを言って笑いを取りにいったり。あれほどの美人さんにも関わらずサービス精神旺盛なのは、西のDNAがそうさせているのかもしれない。

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浅田次郎氏に聴く、「読むこと 書くこと 生きること」

photo_instructor_899.jpgすべての始まりに「読むこと」があった。
当代きっての小説家である浅田次郎氏だが、幼年時代、育った家には、本が一冊もなかったという。渇望感から学級文庫の本を読み漁り、読書欲を紛らわせた。今では信じられないが、当時は家庭でも学校でも、読書がさほど奨励されていなかった。その中で浅田氏は、現代の子どもたちがゲームに興じるような感覚で、ただ純粋に本を面白いと感じ、背伸びしながら読みまくった。
学級文庫には全五十巻の偉人伝があった。いろんな人生があった。その中で特に伊能忠敬に惹かれた。齢五十を過ぎてから全国をただただ歩き、地図にまとめたその姿に、何かしら感じるものがあった。

「書くこと」で世に出たのは遅かった。
早熟な才能も数多いるこの業界で、小説家になったのは四十歳。焦りはあったが、人生経験の厚みがモノを言い、ネタには困らなかった。「早成も晩成も、全集の厚みはほぼ同じ」。焦りの中で見つけた真理だった。

読む、とはどういうことか。

国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。夜の底が白くなった。信号所に汽車が止まった。

川端康成『雪国』。その冒頭を、浅田氏は、朗々たる声で諳んじた。

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佐々木宏氏に聴く、いま、ドラえもんの目に映るもの

photo_instructor_898.jpg2016年8月21日、マラカナン・スタジアム。17日間に及んだリオデジャネイロ・オリンピックの閉会式は、次回開催地TOKYOによる8分間のプレゼンテーションで幕を下ろそうとしていた。クリエイティブ・スーパーバイザーを務める佐々木宏氏は、ここまでの道程を思い返していた。

リオは遠かった。東京からはちょうど地球の裏側。飛行機で来るだけで丸一日がかり。
予算もなかった。8万人規模の競技場に、送り込めたダンサーはわずか50人。時間もなかった。そもそも組織委員会が、このショーの企画を佐々木氏に依頼したのが、当日まで1年を優に切った前年の末のことだった。おそらくは、心当たりに悉く断られた挙句の、このタイミング。見渡す限り、逆境だった。

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恋愛問題に効く経済学!? 安田洋祐先生

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経済学は役に立たない?


正直に言おう。講演を聴き始めてすぐに、自分の失敗に気づいた。
テレビでお見かけする安田洋祐という先生は俳優並みの若きイケメンで眼福だし、マーケットデザインってマーケティングか何かの面白い話だろうな〜、くらいの軽い気持ちで受講申し込みをした私。
なのに、どうやら経済学の話だったようだ。そう、あの「憂鬱な科学」とも言われる経済学だ...。

経済学と聞いても、中高時代に習った"需要と供給""景気循環""インフレとデフレ""独占・寡占"や、大学の教養で習った"トレードオフ""インセンティブ""三面等価の原則""見えざる手"といった単語くらいしか思い浮かばない。新聞で"リフレ派"の文字を見れば、足裏マッサージの話かと思うほどのレベルだ。

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自分を育て、人を育てる 金原亭馬生さん、荻野アンナさん

photo_instructor_896.jpgphoto_instructor_895.jpg今回は、私にとって初めての対談形式による講演。しかも講演後に落語が一席設けられるだなんて、なんともスペシャルな回である。
本講演の開催日は10月31日。仮装してあてもなく群れている渋谷の若者たちに自慢してやりたい。

開演時間になり、壇上にあらわれたのは落語家の金原亭馬生さん、そして作家であり大学教授の荻野アンナさん。全く異色の取り合わせに見えるが、おふたりの関係はなんと「師匠と弟子」だそうだ。
「なぜフランス文学者が落語を?」と不思議に思ったが、驚いたことにフランス文学と落語には共通点が多い。
わたしは不勉強で知らなかったが、かのモーパッサンの小説も落語になっている。三遊亭円朝作『名人長二』の原作は、モーパッサンの『親殺し』だとか。原作の登場人物「ジョルジェ」が転じて「長二」になったそうで、ちょっと苦しいが、頑張ればなんとか転じられる(笑)

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疑いながら、見直しながら、その先に 川上全龍さん

川上全龍「当たり前のこと」を当たり前のこととして実践している人はどれだけいるのだろう。早起きや電車で席を譲ることが良いことなのは誰でも知っているものの、いつもその通りにしている人はそう多くない。新しいものが「科学的に」紹介されると効能があるようだとすぐ受け入れがちだが、それは本当ですか?と疑ってよく見て考える人は実際どれだけいるのだろう。

川上全龍氏は講演テーマのマインドフルネスの置かれている状況を危ぶみ、具体的な数値や事例を挙げながらマインドフルネスというものの位置づけを様々な角度から見せようとした。なぜだろう。

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組織は合理的に失敗する、いわんや個人をや 菊澤 研宗先生

photo_instructor_886.jpg日本軍はなぜ失敗したか。山本七平はその原因を「空気」であるとした。無謀な大和戦艦の沖縄特攻やインパール作戦は、当時の「空気」によって行われたのであると。山本が主張した「空気論」における空気とは「知らず知らずのうちにその何かの影響を受けるという状態」である。

だが、菊澤研宗先生はこれに異論を唱える。なぜなら、空気が最終決定者ならば、誰も責任を取らなくてよい。これは無責任論へと結びつき、自己防衛の言葉として悪用可能となる。では、何が失敗の要因だったのか。見えない何かに言葉を与えるように、「なぜ組織は合理的に失敗するか」を菊澤先生は段階的に説明してくれた。

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心をひらく鍵、の探し方 大宮エリーさん

photo_instructor_893.jpgぎゃははは。メモを取る手を止めたまま、笑いっぱなしの2時間、「あーオモロかった。以上終わり」で、この度は無礼つかまつりたい。それほどすっきりとした解放感に満たされて会場を後にした。何だろう、このデトックス感。号泣した後のようなカタルシスは。

大宮エリーは、常に窮地に立たされる。大宮エリーには、のべつ無理難題が降りかかる。大宮エリーには、あらゆる方面・業界からムチャ振りが押し寄せる。するとそれらを何倍返しにもして結果を出す。講演で披瀝された抱腹絶倒エピソードは、そのプロセスで起きた数々の武勇伝である。追い詰められまくった事態の深刻さと緊張感に、聞いている方もハラハラしっぱなしだが、そのたび胸がすくようなハッピーエンドのオチがつき、羨望の思いとともに安堵するのだ。

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新しい時代の価値づくり 藤川 佳則先生

photo_instructor_892.jpg経済学、特に国際貿易の文脈では、モノ(goods)とサービス(service)の違いを、触れる(tangible)と触れない(intangible)という分け方をする。今日までは、この二分法に何の疑問も持ったことがなかった。しかし、その方法では分けられない時代になっている。

"Something interesting is happening..." (Tom Goodwin)

藤川 佳則先生はこの言葉をこの講演の冒頭で引用した。後に続く言葉は「Uberは一台の車も持ってない、Facebookはコンテンツを作っていない、Airbnbは不動産を所有していない...しかし、これらの企業は大きな利益を生み出している」。それが、興味深いとTom Goodwin は言っているのだ。

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Think through and Write. 梅田悟司さん

自分の本当の気持ちを考えることは、奥が深くて、少し難しいものと思っていた

photo_instructor_891.jpg 本当の自分の気持ちを問いただすことなんて、私は何か深い悩み事で行き詰ったときにしかしません。仕事終わりや休日にわざわざ時間をとって、普段から自分の考えを問いただしてみるということもしません。なぜなら、自分に問いただしてみるということはなんだか面倒くさくいもので、時間もかかるし、そうかといって答えがうまくでるとも限らないことだったから。深層心理らしきものにたどり着いては、深いところで思考の堂々巡りになり、答えを見つけられたような、そうでもないような中途半端な振り返りに終わることも多いかな。

 日々、言葉を通じてメッセージを伝えることがおしごとの梅田悟司さんは、どうやったらマーケティングする商品を深く理解し、そのセールスポイントにたどり着けるのかという問いただしのエクササイズを続けています。伝えたいと思うこと、商品に対する自分の気持ちや考えを深く、そしてうまく問いただすことで、考えの本質にたどり着く術を磨いてきました。

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強い「I」 高岡本州さん

photo_instructor_876.jpg創業社長とはとにかくエネルギーの塊だ。ゼロからすべてを作る人はすべてを引っ張り、自分の背に負う人である。常に意識を張り巡らせて普通の人なら見落としてしまいそうな機を逃さない。

エアウィーヴの高岡本州社長は厳密に言えば創業社長ではないかもしれないが、釣り糸製造の機械装置メーカーを叔父上から引き継いだ後に寝具メーカーに転換したことを考えると創業社長とほぼ同列に扱って良いだろう。浅田真央、錦織圭を起用したPRでご存知のあの寝具メーカーである。講演中、高岡社長はとにかくエネルギッシュに話し、動く。何を話すか?もちろん同社商品エアウィーヴのことだ。「会社への思い」とか「開発秘話」といった話ではなく、(企業ではなく商品の方の)エアウィーヴの特性、価値、ブランド構築の歴史である。すべてがエアウィーヴ、エアウィーヴ、エアウィーヴだ。

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第25回 1/31(水)片山 杜秀先生

morihide_katayama.jpg『夕学五十講』2017年度後期のラスト講演を飾って頂くのは、1月31日(水)ご登壇
慶應義塾大学法学部 教授 片山 杜秀(かたやま もりひで)先生です。

生前退位を望まれる今上天皇のおことばが発せられ、それを受けて本年 平成29年天皇の退位等に関する皇室典範特例法が国会で成立しました。

まだ実感として湧きませんが、明治・大正・昭和とは異なる形で、平成は終わりを告げるようです。

ここ数年、私たち多くの国民のなかでも、象徴天皇について、天皇の公的行為について、継承について、そもそも現在の民主主義と天皇制の相性について・・・等、さまざまな形で思いをめぐらす機会が増えています。

今回は、政治思想史ご専門の片山先生とともに、幕末以降の状況を振り返り、近代日本と天皇をめぐる諸問題について考えていきます。

片山先生といえば、ご存じの方も多い、音楽評論家としてのもう一つのお顔もお持ちです。

先生がナビゲートされるFMラジオ クラシック音楽番組を楽しみにされている方も多いことでしょう。

驚異的な博覧強記を武器に音楽について語られる片山先生。
当日はご専門の政治日本史をベースに、熱くお話し頂けることと思います。(保谷)

片山 杜秀
慶應義塾大学法学部 教授
「近代天皇論~天皇制と民主主義~」

講師プロフィールはこちらです

第24回 1/30(火)本田 哲也さん

tetsuya_honda.jpg1/30(火)は、戦略PRプランナー、ブルーカレント・ジャパン株式会社 代表取締役社長の本田哲也さんです。

本田さんは、戦略PRのプロフェッショナルのなかのプロフェショナル。世界最大規模のPR会社フライシュマン・ヒラードの日本法人で経験を積んだのち、2006年スピンオフのかたちで、ブルーカレント・ジャパンを設立し代表に就任、現在に至ります。「世界でもっとも影響力のあるPRプロフェッショナル300人」(PRWEEK誌)に選出され、日本を代表するPR専門家と評されています。

戦略PRプロフェッショナル、戦略PRプランナー。肩書きとしては聞き慣れませんが、それがどういうミッションのプロフェッショナルなのかはイメージができ、戦略とPRという言葉が私たちのどんなビジネスにも通じるものだと感じさせます。
それに応えるかのように本田さんは、戦略的PRは "ビジネスパーソン必須のリテラシー"であると言い切ります。近著『戦略PR 世の中を動かす新しい6つの法則』はじめとする著書にもその視点があります。

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第23回 1/26(金)上野 水香さん

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1/26(金)は東京バレエ団プリンシパル、上野水香さんにご登壇いただきます。

プリンシパルは、バレエ団のトップ、最高位の呼び名です。上野水香さんは日本を代表するバレエ団、東京バレエ団のプリンシパル。活躍中の日本人バレエダンサーのなかで人気、実力ともにトップでもある方です。東京バレエ団の海外公演でも、もちろんプリンシパルとして参加、
世界でも活躍するとともに注目、評価されています。

私もファンの一人です。お会いできるというだけで興奮していますが、今回さらに特別も特別、上野さんのお話をじっくり伺えるとても貴重な機会です。

なんて可憐で、美しくて、素敵なんでしょう!
先日、東京バレエ団の公演で拝見して、上野さんのバレエとお姿にため息がでました。華奢で可憐で存在感があって、私のなかにあるお姫様のイメージそのもの。

そんな上野さんは踊りやお姿の美しさだけではなく、美肌でナチュラルに美しい方、としても評判です。キャリアやライフスタイルを考えると、かなり過酷な環境なのでは、と心配するのですが、美容雑誌のインタビュー、化粧品のCM出演などでもご活躍で、それらからはちっともそんなストレスを感じません。

こうしたインタビュー記事や、ご自身のホームページ、facebookなどを拝見していると、メッセージに芯があること、を感じます。意思をしっかりとお持ちで、美しさはその内から発せられているのでは、と感じます。
競争の激しいバレエの世界で、踊り続け、キャリアを積んでこられた道は、易しいものではなかったはず。そんな経験もふまえて、ますますお美しく、ますますご活躍である秘訣は、美しさにも表れているに違いありません。目の前のことへの取り組み方、パフォーマンスの出し方、続け方、私たちビジネスパーソンにもきっとヒントがあります。そして美へのヒントもあるのでは、とも、私は秘かに楽しみにしています。(湯川)

・上野水香
・東京バレエ団 プリンシパル
・演題:「今を生きる 未来をつくる力」
講師プロフィールはこちら
東京バレエ団公式ホームページ http://www.thetokyoballet.com/

第22回 1/25(木)土井善晴さん

yosiharu_doi.jpg1月25日(木)は料理研究家 土井善晴さんにご登壇いただきます。

2016年秋に出版された著書『一汁一菜でよいという提案』は1年経ってもロングセラーの大ヒット。今なお、料理本第1位、多くの人が手に取り読んでいる一冊となっています。

そこで提案されているのは、
「日常の食事は、ご飯と具だくさんの味噌汁で十分。何も気負う必要はありません。基本となる食事のスタイルを持てば、生活に秩序が生まれ、気持ちに余裕もできて、そこから新たな暮らしの楽しみが生まれるのです・・・」
と、なんとも気が楽になる土井さんからのメッセージ。

日々忙しい現代を生きる私たちが、ホッと肩の荷をおろすことができるよう、現代にも応用できる日本古来の食のスタイル「一汁一菜」を通して、料理という経験の大切さや和食文化の継承、日本人の心に生きる美しい精神について記されています。

戦後の家庭料理研究の第一人者とも言うべき土井勝氏の次男として生まれ、料理学校やテレビ料理番組をはじめ様々なメディアを通して、和食の奥深さ、家庭料理の大切さを伝えていらっしゃる土井さん。

お父様譲りの丁寧で上品な話し方、独特な柔らかい関西弁のイントネーションからも、提案される家庭料理そのもののような温かさ、ぬくもりを感じます。

土井さんの温かなお話しより、「暮らしの中にある幸せ」を再発見できること楽しみです。(保谷)

土井 善晴
料理研究家
「和食を知らない日本人はいけないでしょう!」

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第21回 1/17(水)松村真宏先生

naohiro_matsumura.jpg1月17日(水)にご登壇頂くのは大阪大学大学院経済学研究科 教授 松村真宏先生です。

皆さんは、"Shikakeology-仕掛学-"をご存じでしょうか。

スタンフォード大学でもシンポジウムが開催され、講義でも用いられるほど、日本初のフレームワーク"仕掛学"は注目を浴びています。

「ついやってみたくなる」「ついしたくなる」には"仕掛け"があると言います。

相手に動いて欲しい時、無理やり動かすのではなく、自ら進んで動きたくなる仕掛けをつくれば、事はスムーズに運ぶのです。

仕掛学は人の行動を変える"仕掛け"を研究対象にした新しい学問分野であり、松村先生はその第一人者とも言うべき、仕掛けの教育・研究・社会実装に取り組んでいらっしゃる専門家です。

仕掛けは、魅力的な行動の選択肢を増やすことで、目的の行動に誘うことを狙います。

とは言え、言うは易く行うは難し・・・。

この世の中にはどのような"仕掛け"があり、私たちは自然に動いている(動かされている?)のでしょうか。

松村先生より、人を動かす"仕掛け"について、事例をふんだんにご紹介いただきながら、
その原理から発想法までお話しいただきます。

講演が終わる頃には、皆さんも新しい"仕掛け"が思いついているかもしれません!(保谷)

松村 真宏
大阪大学大学院経済学研究科 教授
「人を動かす『仕掛学』」

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第20回 1/16(火)瀬戸 健さん

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1/16(火)はRIZAPグループ株式会社 代表取締役社長 瀬戸健さんです。

RIZAPといえば。リズム音にのって、著名人が登場し、変身したかのようにスタイル抜群の "なりたい体" に変わるTV CM。インパクトがありました。驚きがあり、説得力もあって、RIZAPは誰もが利用するとまでにはいかないものの、誰もが知る存在、になりました。

実際に、RIZAP経験された方に直接お会いして、私は、なるほど!と納得しました。

その方は、もともとダンディで、中肉中背、スポーツもされていて、RIZAPに通ったと伺ったときは意外なほどだったのですが、筋肉質に引き締まって健康的で、ぐっと若返られていました。その生き生きとされている印象は、エネルギーを発している感じまでしました。

伺うと、外見だけでなく体調がとてもよくなり、気分もすがすがしいのだそうです。そして、短期間集中して体を鍛えますが、その間に得た知識やリズムでその後も、体調や気分も持続できる、とおっしゃっていました。

2010年創業からわずか3年で、売上高100億円を突破。関連事業を広げ、グループで成長を続けています。さらに、以前大ヒットした豆乳クッキーも瀬戸さんの開発・販売であったことを知り、過去に成長と成功の地盤があったのだな、と思いました。

そんな瀬戸さんの講演タイトルは、「失敗力」。
実は、瀬戸さん自身、過去には落ちこぼれで、きっかけがあって、「人は変われる」を実感した方でもあるのだそうです。人は変われる。なりたい自分になれる。結果にコミットする。力強いメッセージの背景にある体温ある物語が伺えそうです。(湯川)

・瀬戸 健
・RIZAPグループ株式会社 代表取締役社長
・演題:「失敗力」
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RIZAPグループ株式会社: https://www.rizapgroup.com

第19回 1/11(木)岡本 哲志先生

satoshi_okamoto.jpg新しい年を迎えての1回目は、岡本哲志先生です。

東京の町歩き、江戸東京、といえば岡本先生。東京歴史散歩、古地図で歩く、東京路地裏ブラ歩き、など、たくさんあるご著書のタイトルからも、岡本さんの研究領域と専門性が一目でわかります。「ブラタモリ」で岡本先生をご存じの方も多いのではないでしょうか。キーワードは江戸東京と歴探。

東京といえばもちろん、東京。誰もが知っている東京です。人、情報、新しいこと、さまざまなものが集まる大都市。世界のなかでももっともよく知られる町。そして、江戸に始まる東京。

では、どれほどに、"江戸-東京"を知っているか、と問われると私もどきりとします。
江戸の繁栄を象徴する日本橋。創業を江戸時代にさかのぼる老舗の名店。世界に誇る浮世絵。たくさん思い浮かぶのですがそれらが、歴史の流れの中で、どこかでグラデーションがぐっとぼんやりして、つながらなくなります。
江戸から東京への都市形成を、地歴探訪の岡本先生から学ぶことは、東京の魅力を発見するわくわくする時間になりそうで、楽しみです。(湯川)

・岡本 哲志
・岡本哲志都市建築研究所 代表
・演題:「江戸からTOKYOへ~東京の都市形成史~」
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第18回 12/15(金)近藤 宣之さん

nobuyuki_kondo.jpg12月15日(金)は株式会社日本レーザー 代表取締役社長 近藤宣之さんにご登壇頂きます。

日本レーザーのホームページには、近藤社長の「夢と志の経営」として、下記の通り熱いメッセージが掲載されています。

「私は社長として、まず社員が満足できる企業を目指して経営しています。
それが結果的に、お客様のご満足につなげると信じているからです。
どうか当社の社員の成長に繋がるような厳しいご注文やご意見をお願い致します。
社員の成長が企業の成長であると確信しているからです。」

社員を大切に、顧客満足第一...など、多くの企業で言われることですが、体現していくことはそう容易いことではありません。

単に"大切に"ではなく、「ありえないレベルで人を大切にしたら23年連続黒字になった仕組み」とはどのようなことなのでしょうか。

経営破綻後、24年間連続黒字経営を続けている近藤さんの経営理念と経営手法、さらには、進化する日本的経営について、じっくりとお話し頂きます。

働き方改革の打ち手にお困りの企業も多い昨今。
社員の働き甲斐を向上しつつ、生産性も高めていくにはどうするのか、近藤さんの経営手法には参考になること数多くありそうです。(保谷)

近藤 宣之
株式会社日本レーザー 代表取締役社長
「社員をとことん大事にする経営~黒字経営を継続するためのマネジメント~」

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第17回 12/14(木)礒﨑 敦仁先生

atsuhito_isozaki.jpg12月14日(木)にご登壇いただくのは慶應義塾大学法学部 准教授 礒﨑敦仁先生です。

相次ぐミサイル発射に核実験...と、いま北朝鮮で行われていることは、対岸の火事とは言えないほど、私たちの日常生活までをも脅かそうとしています。

いま、北朝鮮では何が起こり、これからどうなっていくのか。

この「近くて遠い国」へは単なる政治的関心ではなく、日本で暮らす私たちの多くが自分事ととして不安なまなざしで見つめるようになってきています。

国連加盟国の8割以上と国交を有していながら、「孤立」していると称される北朝鮮の姿。

韓国より経済的優勢を誇った時期、また、日本との関係においても当時の現職都知事が平壌を訪問し金日成主席を絶賛したという、今では信じられないような過去もあります。

厚いベールに覆われた北朝鮮の実像を、6年目に突入した金正恩政権を通して、新進気鋭の礒﨑先生とともに読み解きます。(保谷)

礒﨑 敦仁
慶應義塾大学法学部 准教授
「北朝鮮の虚像と実像」

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第16回 12/6(水)石川 康晴さん

yasuharu_ishikawa.jpg12/6(水)は株式会社ストライプインターナショナル 代表取締役社長兼CEO 石川康晴さんにご登壇いただきます。

皆さんは、「earth-music&ecology(アース・ミュージック&エコロジー)」というアパレルブランドをご存じでしょうか。

丸の内にいらっしゃるビジネスパーソンの皆さんには少し縁遠いかもしれませんが、今や、若い女性に圧倒的な人気を持つカジュアルブランドとして10代~20代の女性に支持されています。

女優 宮崎あおいさんが出演し「earth-music&ecology(アース・ミュージック&エコロジー)」と語りかけるようなテレビCMといえばおわかりになる方も多いのではないでしょうか。

1970年生まれの石川社長が故郷 岡山に現在の会社ストライプインターナショナルの前身を創業したのは1994年23歳の時。

その後、売上高は10年で20倍以上となるほど成長を果たしていらっしゃいますが、背景には、創業以来「路線転換」を繰り返してきたというひたむきなるイノベーションへの挑戦があるそうです。

今回は、さまざまなイノベーションをおこし事業継続をしてこられた石川社長より、これまでの成長の軌跡、そしてさまざまな「路線転換」事例と背景について、具体的にお話しいただきます。

石川社長の挑戦より、私たちのビジネスの更なる成長へのヒント、イノベーションの芽はどこにあるのか、たくさん見出していきたいと思います。(保谷)

石川 康晴
(株)ストライプインターナショナル 代表取締役社長兼CEO
「ストライプインターナショナルのイノベーション」

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第15回 11/30(木)渡邊 克巳先生

katsumi_watanabe.jpg11/30(木)にご登壇頂くのは、早稲田大学理工学術院 教授 渡邊克巳先生です。

私たちは「悲しいから泣く」のか「泣くから悲しい」のか。

人の心の働きについて、私たちの興味関心は尽きません。

渡邊先生は、人間の心という主観的な現象に対して、認知科学・心理学・脳神経科学などの専門分野より、最先端の方法を用いて、心をつくり出している意識的・無意識的過程の科学的解明という今最も話題となるテーマについて研究していらっしゃるお一人です。

先生は、「私たちが確実なものと信じているこの世界が、かなり危ういものであるということを綿密な実験によって示し、それにもかかわらず、それなりに安定した日常生活を可能にしているものは何なのかに興味がある」とおっしゃいます。

私たちの好みや感情といった個人的かつ主観的体験が、どのように外界や他者に影響を受けているのか...。

日常において気にすることは少ないかもしれませんが、私たちの心は幾重にも折り重なるような意識的・無意識的過程の相互作用によって為されています。

普段、無意識で選択している好みや感情といったものに注目しながら、人の心の働きについて、渡邊先生とともに理解を深めていきます。(保谷)

渡邊 克巳
早稲田大学理工学術院 教授
「意識 vs 無意識:知らずにやっていること、知っててやらないこと」

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第14回 11/28(火)米倉 誠一郎先生

seiichiro_yonekura.jpg11/28(火)にご登壇いただくのは法政大学大学院イノベーション・マネジメント研究科教授 米倉誠一郎先生です。

イノベーターを数多育て、ベンチャーの応援団と自認し、多くの経営者から熱い支持を受ける米倉先生。

今や、イノベーションを核とした企業の経営戦略と発展プロセスを中心に研究していらっしゃいますが、本来のご専門は歴史学。

日本人は創造的ではないと言う人がいるが、本当にそうなのだろうか?と、先生は投げかけます。

近代日本の黎明期にイノベーティブに時代の荒波を乗り越え、独創的な経営行動と組織設計をした明治の企業家達を目の当たりにして、近代日本の建国の姿がいかに創造的であったか、先生は研究を続け確信をしていらっしゃるのです。

経済成長の創案者ともいわれる経済学者シュンペーターは、イノベーションの実行者を「企業者(entrepreneur)」と呼び、まったく新しい組み合わせで生産要素を結合し、新たなビジネスを創造する者として定義しました。

近代日本を建国した彼らはいかにイノベーターであり、それはいかに現代の私たちのなかで生き続けているのか。

時代を俯瞰しながら近代、いま、そして未来へ。米倉先生とともに、ワクワクする旅をご一緒します。(保谷)

米倉誠一郎
法政大学大学院イノベーション・マネジメント研究科教授
一橋大学イノベーション研究センター特任教授
日本元気塾塾長
「イノベーターたちの日本史:近代日本の創造的対応」

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第13回 11/22(水)中原淳先生と為末大さん

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第13回11/22(水)の講演は、東京大学大学総合教育研究センター准教授の中原淳先生と、為末大さんの対談講演です。

中原先生は、「大人の学びを科学する」をテーマに、働くビジネスパーソンの成長や育成を研究されています。
為末大さんは、陸上トラック種目世界大会における日本人初のメダル獲得者。男子400メートルハードルの日本記録をつくられた、日本を代表するアスリートです。プロ転向の後2012年に現役から引退されてからはスポーツの枠にとどまらず幅広く教育や社会、研究にかかわる活動をされています。

今回この"お2人の対談"というところが特別なことで、楽しみなところで、先生方のチャレンジでもあります。

中原先生と為末さんにはともに、これまでにも『夕学五十講』にご登壇いただきました。前回のご登壇では、中原先生はJAXAで宇宙飛行士の選抜・育成に携わる山口孝夫さんと対談されました。為末さんの演題は「禅とハードル」。このように、中原先生は、さまざまな分野の専門家の方と人材育成について研究しコラボされ、為末さんは、言葉や活動で活躍のフィールドを広げられていますが、今回はまたなぜこのお2人の対談なのでしょうか。

前回ご登壇の夕学リフレクションはこちら
「中原淳氏と山口孝夫氏に聴く、宇宙に選ばれる条件」
「内省的実践家 為末大さん」

これが今回のテーマそのものでもあります。

働き方や企業と個人の関係が変わってきました。これからのビジネスパーソンは、"長期にわたる仕事人生を生きていく"ことになります。これはとても大きなことです。

いついつまでがんばれば、という期日をひとつのゴールにすることに、私たちは慣れています。長期ですとか、定年がなくなりますよと言われても、実感がわかず想像がつきません。私も覚悟ができていないのはもちろん、そのことについてじっくり考えることもできていませんし、あまりのスケールに圧倒されている感さえあります。

これまでとは異なる悩みや不安が生まれます。これまでとは異なるチャレンジや成長が求められます。これまでキャリアや人生について考えてきたのとは違うことを、それも自分で、考えなければならなくなります。それが、いかに完走するか、いかにうまくリセットするか、に凝縮されています。

そのヒントをアスリートの人生に探ってみようという中原先生と為末さんの試みの場を、今回ご一緒して、そして、ご一緒に考えたいと思います。(湯川)

対談(対談を含む講演90分・質疑応答30分の構成です)
・中原 淳
 東京大学 大学総合教育研究センター准教授
・為末 大
・演題:「仕事人生のリセットボタン:長期間労働時代をいかに完走するか?」

中原 淳 講師プロフィール
東京大学 中原淳研究室 http://www.nakahara-lab.net/
為末 大 講師プロフィール
為末大・侍オフィシャルサイト http://tamesue.jp/

第12回 11/21(火)藤野英人さん

hideto_fujino.jpg第12回 ご登壇いただくのは、レオス・キャピタルワークス株式会社 代表取締役社長・最高投資責任者 藤野英人さんです。

ひふみ投信
皆さんこちらのほうでご存じではないでしょうか。
藤野さんは、「資本市場を通じて社会に貢献する」という理念のもと、ファンドマネージャーから転身してレオス・キャピタルワークスを創業。運用する「ひふみ投信」「ひふみプラス」が高パフォーマンスで評価されまた話題となりました。

投資とは何でしょうか。

投資や資産運用が一部の限られた資産家の方のものではなく、私たち誰もがかかわるものとなったこれからの時代、投資の本質も理解しておくべきリテラシーのひとつといえるのかもしれません。しかし、そう思いつつも私自身、投資とは何か、問われると実感はなくなんとなくイメージする程度です。皆さんはいかがでしょうか。

投資とは、ポジティブで素敵な行動です。

と、藤野さんはおっしゃいます。ファンドマネージャ-として30年近く、たくさんの経営者と向き合ってきた経験から、信念をもち、起業され、ファンドを運用されている藤野さん。次世代への投資のためと大学などで教鞭もとられています。「ポジティブで素敵」とは、ご自身の実感でもあり、願いでもあるのだと思います。投資とは何か、藤野さんのお話でじっくり学び、考えてみたいと思います。(湯川)

・藤野 英人
・レオス・キャピタルワークス株式会社 代表取締役社長・最高投資責任者
・演題:「投資の本質~人の可能性に投資する~」
レオス・キャピタルワークス株式会社 オフィシャルサイト 
http://www.rheos.jp/

第11回 11/16(木)魚住 りえさん

rie_uozumi.jpg11/16(木)にご登壇いただくのは、フリーアナウンサー、ボイス&スピーチデザイナー魚住りえさんです。

魚住さんといえば、日本テレビ局アナ時代の華やかさとともに場を和ませ、報道、バラエティ、情報番組と、ジャンルを問わずに幅広く担当されている様子。
独立後は、フリーアナウンサーとして、わかりやすく安定ある語り口によるナレーションの数々・・・と、着実にキャリアを積まれ、第一線で活躍し続けていらっしゃるお姿はご存じの通りです。

今や、魚住さんのお肩書きには、アナウンサーとともに"ボイス&スピーチデザイナー"が加わっていらっしゃいます。

処女作『たった1日で声まで良くなる話し方の教科書』は15万部のベストセラー。
続く新著『たった1分で会話が弾み、印象まで良くなる聞く力の教科書』も好評にて累計20万部を突破されています。

著作には、およそ30年に渡るアナウンス技術を集結した「魚住式スピーチメソッド」をわかりやすく、あますところなく公開していらっしゃるのですから、その人気も納得です。

相手に伝わる話し方、相手の魅力をさらに引き出す聞き方について、魚住さんのスピーチメソッドより、私たちもすぐに実践できるよう教えていただきます。(保谷)

魚住りえ
フリーアナウンサー、ボイス&スピーチデザイナー
「相手に伝わる話し方、相手を引き出す聞き方」
 ※本講演は講師スケジュールの関係で講演60分、質疑応答15分の構成です

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第10回 11/14(火)浅田 次郎さん

jiro_asada.jpg11/14(火)にご登壇いただくのは、作家 浅田次郎さんです。

吉川英治文学新人賞を皮切りに、多数の文学賞を受賞され、1997年『鉄道員(ぽっぽや)』で直木賞受賞。日本ペンクラブ会長をはじめ直木賞などさまざまな選考委員を歴任され、日本を代表する大作家のおひとりでいらっしゃいます。

浅田さんのご経歴は多彩。
陸上自衛隊に入隊、除隊後はさまざまな職に就きながら投稿生活を続け、1991年、40歳の時に作家デビューされました。

この多彩なご経歴が、作品にも反映されているのでしょう。

一人の作家からの作品とは思えないほど、悪漢、歴史、ユーモアに富む現代ものまで縦横無尽に駆け巡りますが、いずれも、人間の機微を丁寧に描き、心の琴線に触れ、ホロリとするものばかりです。

浅田さんは、昨今は読み書きが変質しているのではないかと私たちに問いかけます。
読むこと、書くこと、生きることとはなにか。小説家のお立場よりお話しいただきます。(保谷)

・浅田次郎
・作家
・演題:「読むこと 書くこと 生きること」

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第9回 11/7(火)佐々木 宏さん

hiroshi_sasaki.jpg11/7(火)にご登壇いただくのは、クリエイティブディレクター 佐々木宏さんです。

携帯電話会社の白い犬のお父さん、鉄道会社の「そうだ 京都、いこう」・・・等々、佐々木さんのCM作品は誰もが知っているもの、思わず見入ってしまう作品ばかり。

さらに、皆さんの記憶に新しい演出作品は、昨年2016年夏リオオリンピック閉会式の五輪旗引き継ぎセレモニーにての数々の演出。スーパーマリオ姿の安倍首相登場には、世界中の人が度肝を抜いたことでしょう。

"周囲に恵まれ、さまざまなたのしいCMキャンペーンに関わった26年間の広告代理店生活。"
48歳で独立後は、"さまざまな波乱万丈に見舞われるも、「かえって 良かった」をキーワードに、ヘラヘラ乗り越え、現代に至る。"と、ご自身のプロフィールに記載されています。

その姿からは、肩の力が抜け自然体ながらも、リオ閉会式東京プレゼンテーションの件では地球を3周したなど、良い作品を創作するための情熱とエネルギー、妥協しない姿勢がビンビン伝わってきます。

CM制作のあれこれ、そして日本が、私たちがさらに輝くには...佐々木さんならではの切り口をたっぷりと、広告クリエイティブの第一線で活躍し続けるお姿より、東京五輪と日本への想いを通して、創作の原点についてお話しいただきます。(保谷)

・佐々木 宏
・クリエイティブディレクター
・「リオ閉会式とCM四方山と近頃ジャパンに、ひとこと。キーワードは『とんちとセンス』」

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第8回 11/6(月)安田洋祐先生

yosuke_yasuda.jpg11月6日(月)は若手経済学者としてご活躍の安田洋祐先生にご登壇いただきます。

安田先生は大阪大学大学院経済学研究科で教鞭をとるほか、"一般向け"にも積極的に情報発信されていらっしゃいます。安田先生のお名前やお顔をメディアでご存じの方も多いのではないでしょうか。私もそうでした。

東京大学経済学部を卒業生総代として卒業。プリンストン大学で博士号取得。ご専門はゲーム理論とマーケットデザイン。そのマーケットデザインは2012年に、理論と実践に対してノーベル経済学賞が授与された新しい分野です。

さわやかで、やわらかな雰囲気の先生でいらっしゃいますが、プロフィールからは堅くて気難しそうな学者先生を思わずイメージするな、とギャップを感じました。

けれども、そもそものイメージが間違っているのかもしれない、と今回思いました。経済学と聞くとつい難しい理論だと思い、マーケットデザインは一部の戦略部門やマーケット部門の方々が考えることだと思ってしまうのですが、私たちの企業組織での仕事、私たちの日々の消費生活そのものも経済でありマーケットなんですね。マーケットデザインのこと、よくわかっていません。安田先生の講義でこの機にしっかり皆さんと理解したいと思っています。(湯川)

・安田洋祐
・大阪大学大学院経済学研究科 准教授
・演題:「「『マーケットデザイン』って知ってますか?」
講師HP:https://sites.google.com/site/yosukeyasuda/jp
tiwtterやブログなどへのリンクもこちらでご覧いただけます。

第7回 10/31(火)金原亭馬生師匠・荻野アンナ先生

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10月31日(火)は落語家 金原亭馬生師匠と作家、慶應義塾大学文学部 教授 荻野アンナ先生にご登壇いただきます。

アンナ先生は、フランス文学 ラブレーの研究者、芥川賞をはじめ数々の賞を受賞されている文筆家でもありながら、"金原亭駒ん奈"という噺家のお名前もお持ちであることご存じでしょうか。

11代目馬生師匠に弟子入りされ、二つ目として高座にも上がっていらっしゃいます。

師匠として、落語協会理事として弟子や若手の育成に努め、落語界を今や牽引していらっしゃる馬生師匠は、人育てにおいて一家言お持ちです。

口伝の芸として、師匠から弟子に話芸の奥義を伝え、時に口だけでなく、見習いとして師匠の鞄持ちから身の回りのお世話まで、師匠の生活すべてを身に染み込ませることで修行していく落語の世界ですが、これまでの伝え方、教え方では通用しない点もたくさんあるとおっしゃいます。

そう簡単に江戸の文化や生活を肌身で感じることのない"現代っ子"の若手育成に、師匠はどのようなまなざしを持ち、ご自身の芸を伝えようとしているのでしょうか。

自らも大学教員として教育者であり、門下の一門として師匠の教えを仰いでいらっしゃるアンナ先生とともに、普段はなかなかお伺いすることのない「落語家の人育て」について掘り下げ、対談いただきます。

当日のさらなるお楽しみは馬生師匠の一席。

今回は、高座としては珍しく、事前に演目を決めて下さり、なんと大ネタ中の大ネタともいわれる「百年目」をご披露いただけるそうです。大旦那と番頭の掛け合い、師匠がどのようにお噺しされるか今からワクワクしています。(保谷)

・金原亭 馬生 落語家 
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・荻野 アンナ 作家、慶應義塾大学文学部 教授
   講師プロフィールはこちらです。

・演題:「落語家の人育て」
  ※本講演は対談と落語一席の講演90分、質疑応答30分の構成です

第6回 10/25(水)川上全龍さん

zenryu_kawakami.jpg10月25日(水)にご登壇いただくのは妙心寺本山塔頭 春光院 副住職 川上全龍さん。

世界のトップエリートがマインドフルネスに強い関心を寄せ、座禅を組んでいるというのは皆さんもご存じの通り。

京都・妙心寺の一角で、世界中から集う方々に、英語で座禅体験をしてもらいながら禅哲学、マインドフルネスをいかに日常生活に取り組むかをわかりやすく説いていらっしゃるのが川上全龍さんです。

1978年生まれの川上さんは、高校卒業後に渡米し、主に宗教戦争について学びました。

7年半のアメリカ滞在の後、帰国後より修行に励み、ご実家である春光院に戻ったのは2006年のこと。

その春より始めた英語による座禅会は、今や、年間5,000~5,500人もの訪日外国人が訪れ、海外の様々な大学とのサマープログラムなども共催し国際交流も盛んです。

川上さんが強くおっしゃるのは、マインドフルネスの重要なポイントは手法ではなく、考え方の変化であること。上座仏教、道教を始めとする東洋哲学と西洋哲学の両方の考えが入り混じっていることが重要であり、今回はその考え方に焦点を当てお話し頂きます。

日々、国内外の方々に禅について説いていらっしゃるとともに、米国で学んだ心理学に脳科学の知見も加えたロジカルかつ科学的な川上さんのお話しより、マインドフルネスについて新たに深めていきたいと思います。(保谷)

・川上全龍
・妙心寺本山塔頭 春光院 副住職
・演題:「マインドフルネスと禅の思想」

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第5回 10/24(火)菊澤研宗先生

kensyu_kikuzawa.jpg10月24日(火)にご登壇いただくのは慶應義塾大学商学部 教授 菊澤研宗(きくざわ けんしゅう)先生です。

菊澤先生のご専門は「新制度派経済学」。
なんとも難しい学問のようですが、なぜ組織は合理的に失敗をするのか、そして、この不条理からどのようにして抜け出せるのか、要は「組織の経済学」であること端的に。特に、旧日本軍の事例などを用いて、理論的な解決法や哲学的な解決法について研究をしていらっしゃること、素人にもわかりやすく、興味深くプロフィールには記載下さっています。

今回は先生のまさに研究テーマ「日本軍の失敗に学ぶ『組織の不条理』」についてお話しいただきます。

「空気」を「忖度」するがあまり、合理的に失敗をする日本人組織の「不条理」について、旧日本陸軍のガダルカナル戦や旧日本海軍の大和沖縄特攻の事例などを用いて、理論的に解説いただけるそうです。

個々の人材は優秀なのに、組織となると不条理な方向に突き進んでしまうのはなぜか。

悲しきことかな、これらは現代の日本においても、多くの組織に見られる病理なのかもしれません。

旧日本軍の「失敗」を最新経済学理論で紐解く、菊澤先生のわかりやすい分析、解説はいつも好評です。

ぜひ、推薦図書とあわせて講演をお楽しみください。(保谷)

・菊澤 研宗
・慶應義塾大学商学部 教授
・演題:「日本軍の失敗に学ぶ『組織の不条理』」

・推薦図書:
組織の不条理―日本軍の失敗に学ぶ
菊澤研宗著、中央公論社(中公文庫)、2017年
失敗の本質―リーダーシップ篇
野中郁次郎編著、ダイヤモンド社、2014年


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第4回 10/12(木)大宮エリーさん

eri_oomiya.jpg第4回ご登壇いただくのは大宮エリーさん。

大宮エリーさんのお肩書きは、作家、演出家、画家。この通り実にマルチに、活躍されていて、実績もまさにマルチな方です。

もしかしたら、ご本人やその作品に、出会ったきっかけや接点によって、皆さんさまざまな"大宮エリーさん"イメージをお持ちでしたり、さまざまなかたちでファンでいらしたり、されるのではないでしょうか。

プロフィールWorks(作品一覧)からも、それはよくわかります。広告代理店勤務を経て2006年に独立、映画監督デビューに始まり、舞台の演出、テレビドラマの脚本、CM制作などと幅広く作演出をされています。
著書・著作をみると、エッセイ集、写真集、画集とジャンルがこれまた実に多彩です。そして、2015年には初めての絵画展を、2016年には初の写真展を開催されました。

私たちがもつ一般的なジャンルや領域の枠にとらわれず、クリエイティブに活躍されていて、常に新しいものを生み出されています。それが、個性的であり、現代性だともいわれ、そして、それこそが大宮エリーさんの個性。
今回は、大宮エリーさんがこうしたクリエイティブなご活躍のなかで常に大切にされている、「思いを伝えること」について、じっくりお話を伺います。"大宮エリーさん"という人物にせまるお話。"お話"というクリエイティブ。楽しみです。(湯川)

・大宮エリー
・作家、演出家、画家
・演題:「思いを伝えるということ~その人にあったコミュニケーション方法~」

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大宮エリーOFFICIAL WEBSITEは:http://ellie-office.com/

第3回 10/11(水)藤川佳則先生

yoshinori_hujikawa.jpg10月11日(水)にご登壇いただくのは一橋大学大学院国際企業戦略研究科 准教授 藤川佳則(ふじかわ よしのり)先生です。

先生のご専門は、サービス・マネジメント、マーケティング、消費者行動論。
ハーバードビジネススクールをはじめ海外でのご経験も多く、知見も広くお持ちです。

先生は、今、地球規模で起きている変化によって、ビジネスにおける「価値づくり」も変化が求められており、「SHIFT・MELT・TILT」という3つのキーワードが鍵になるとおっしゃいます。

SHIFTとは、世界経済が成熟化とともにサービス化に向かっていること
MELTとは、デジタル化の進展に伴い従来の産業の垣根が曖昧になっていること
TILTとは、人・お金・ビジネスの動きが北緯31度より南を中心に集まってくること

これまでは、企業が価値をつくり、お客様はその価値を認めて対価を払う消費するという構図でしたが、価値共創の時代となり、企業の経営活動とお客様の消費者行動が共創して価値を生み出す構図へとなっているのです。

その背景にはデジタルへの変化があり、世界経済がこの3つのキーワードとともに変貌を遂げるなか、「サービス・ドミナント・ロジック(SDL)」や「マルチ・サイド・プラットフォーム(MSP)」の視点からもあわせてお話しいただきます。

先生からの投げかけとともに、これからのビジネスにおける「価値づくり」について考えましょう。(保谷)

・藤川佳則先生
・一橋大学大学院国際企業戦略研究科 准教授
・演題:「価値づくりの未来:デジタルが破壊する経営論理」

講師プロフィールはこちらです。

第2回 10/6(金)梅田悟司さん

第2回 10/6(金)は、(株)電通 コピーラーター・コンセプター 梅田悟司さんにご登壇いただきます。

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梅田さんはこれまで数々のヒットコピー、名コピーを生み出してこられた人気コピーライターです。

『この国を、支えるひとを支えたい。』
『がんばるあなたがNo.1』
など聞くとああ、あのコピーね、あのCMねと皆さんも、ご存じのコピーがきっとあるのではないでしょうか。

そして、そんな梅田さんによる著書が、ビジネス書でヒットし、話題となりました。お読みの方もたくさんいらっしゃることと思います。
近著は『言葉にできるは武器になる』。タイトルから、うまいなあ、さすがだなあ、と唸ります。内容は濃くてタフだな、と感想をもちました。梅田さんが"普段の仕事でやっていること"を形にした本だそうです。それをわかりやすく言葉で伝えてくださる、それも梅田さんの妙だと思います。

今回はそんな梅田さんに「思考を深め、言葉を磨く」方法論を語っていただきます。皆さんとご一緒にじっくり、伺うのを楽しみにしています。
(今期も司会進行役を城取、保谷とともに担当いたします。皆様、会場でお待ちしております。湯川)

・梅田悟司
・株式会社 電通 コピーライター・コンセプター
・演題:「思考を深め、言葉を磨く」

2017年度後期スタート 第1回 10/3(火)高岡本州さん

慶應MCC『夕学五十講』2017年度後期もどうぞよろしくお願いいたします。司会を担当いたします城取、湯川、保谷が本日より各回の講師紹介をいたします。

今期も、第一線で活躍されている幅広い分野の方々にご登壇いただく『夕学五十講』。
ぜひ、講師紹介からも、多彩な顔ぶれ、それぞれの背景やエピソードなどをお楽しみいただけましたら嬉しい限りです。

『夕学五十講』2017年度後期10/3スタート  
8/29(火)10:00予約受付開始!
※下記講演日程が当初8/8のご案内より変更になっておりますのでご注意ください
講師: 上野 水香氏 (東京バレエ団 プリンシパル)
演題: 「今を生きる 未来をつくる力」

変更前:2017年12月8日(金)   変更後:2018年1月26日(金)

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10/3(火)今期トップバッターにてご登壇頂くのは株式会社エアウィーヴ代表取締役会長兼社長 高岡本州(たかおか もとくに)さん。

皆さんは、高反発マットレスパッド「エアウィーヴ」をお使いになったことはあるでしょうか。

"眠りの世界に品質を ~The Quality Sleep"と掲げ、最高の睡眠環境を科学に基づき実現することが設計思想という「エアウィーヴ」。

多くのアスリートの利用をはじめ、今や有名ホテルや旅館、飛行機のファーストクラスなどにも導入されており、その信頼性は右に出るものがありません。

エアウィーヴ社は、単にマットレスを売るのではなく、「睡眠ソリューション」を提供する企業として、スタンフォード大学をはじめとした共同睡眠研究、大量の睡眠データの蓄積、スマートフォンを用いた睡眠アプリの提供など、「The Quality Sleep」の可能性を追求するため、サイエンスの力を十二分に活用した研究とたゆまぬ製品開発を続けていらっしゃいます。

もとは、漁網や釣り糸をつくる機械を製造する伯父の会社を経営することより、世界最高品質の高反発マットレスパッドを手掛けることになった高岡さん。

創立者としての想いやこれまでの経営とともに、一躍世界へ飛躍するための更なる挑戦についてお話し頂きます。(保谷)

・高岡本州さん
・株式会社エアウィーヴ代表取締役会長兼社長
・演題:「エアウィーヴのブランドマーケティング:世界の睡眠を快適にするエアウィーヴの挑戦」

講師プロフィールは8/25よりご案内開始予定です。

現代に生きる赤ひげ 服部匡志先生

photo_instructor_876.jpg服部匡志先生はフリーランスの眼科医だ。フリーランスの○○医と聞いて、"群れを嫌い、権威を嫌い、束縛を嫌い..."そう、あの「ドクターX」米倉涼子を思い浮かべた私は、フリーランスのお医者さんって本当にいるんだ!と驚き、実際どんな生活をしてるの?やっぱり"たたき上げのスキルだけで突き進む"感じ?と想像を巡らせ、ごくミーハーな動機で今回の講演にエントリーした。
しかしその内容は、あまりにも意表を突いたものだった。こんな人がこの世にいたんだな。そんな嬉しい驚きであった。

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関係の中で 佐藤祐輔さん

photo_instructor_875.jpg少し早めに着いたので会場ビル内を歩いていると、日本酒専門の居酒屋の看板で「新政」が他の日本酒よりも高めの値段がつけられているのを偶然発見する。今回講師の佐藤祐輔氏は新政酒造の八代目社長。自分と同世代の人が大活躍しているのを見るとやはりある種の感慨とでもいうようなものを覚える。同世代から社長が出る世代、自分ももうそんな歳になったのだ、とか。そうこうするうちに講演が始まり、想像よりも細身の佐藤氏が現れた。

かつてフリージャーナリストとして活躍されていただけに、講演でも「日本酒の現状」が具体的な数値と共に紹介される。想像はしていたけれど大変に厳しい。売れないけれど(あるいはそのために?)コストダウンの技術で価格を下げてしまっている。そうした中でも純米酒だけは堅調だそうだ。「作り手の預かり知らぬところ」での不思議な人気。
そもそも日本酒とはどうやってできるのだろう。知っているようで知らない世界を佐藤氏は、「リノベーション」という観点から紹介した。
リノベーション?

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「強運」の本質 佐山展生さん

photo_instructor_881.jpg佐山展生氏は、三つの顔を持っている。
ハイブリッド型投資(投資家資金と合わせ自己資金を投じる)を特徴とする独立系投資ファンド インテグラル社代表の顔、一橋大大学院国際企業戦略科教授としてM&Aや企業経営を教える教育者の顔、スカイマーク会長として企業再生に取り組む経営者の顔。
したがって、講演テーマは多岐に渡るが、テーマに関わらず、冒頭の自己紹介にかなりの時間を費やすことは変わらない。そこに、佐山さんのメッセージを理解するための原点があるからである。

今回の夕学では、「きょうは短めにいきます」ということであったが、たっぷり60分。本題の「スカイマークの再生」の話の2倍の所要時間であった。
リーダーシップ研究に「Lesson of Experience(経験を通じた教訓)」という概念がある。神戸大の金井壽宏先生流に言えば、「リーダーシップの持論」ということになる。持論を理解するにあたって、最も効果的なのはたっぷりの自分語りであろう。
佐山さんの60分の自己紹介には、「なぜスカイマークだったのか」 「どうやって再建しているのか」 「どういう思いで経営トップを兼任しているのか」といったきょうのテーマに関わるオーディエンスの関心事に対する回答でもあった。

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人を幸せにする働き方改革~働き方改革を次のステージへ~

photo_instructor_863.jpg 現代では、働き手の価値観は多様化し、同じワークとライフのバランスに関する価値観を共有することは難しい。出社は求めるが、「毎週水曜日は早帰り」というような全社統一の働き方改革により、社員は自律的な労働の管理ができなくなり、仕事のやりがい失うを可能性がある。学習院大学の守島先生は、企業のこのような働き方改革が「働かせ方改革」に陥っているのではないかという疑問を呈し、働く人が意欲を持って仕事に取り組み成長できる働き方改革を推奨した。

 守島先生が必要と考える働き方改革の目的は、働く人の幸せとその結果生まれる持続可能な企業づくりである。その改革は、働く人が意欲と誇りをもって仕事に取組み、仕事を通じて成長し、その結果、人生を豊かにすることを可能にする改革であるべきだと説明した。また、それが結果的に人材の持続可能性向上につながり、長期的に企業を強くするという。

 逆に言えば、うまく働く人の心をマネジメントできず人材が成長しないと、企業の弱体化を生む。近年では、人材の質が低下したことで、倒産する中小企業もあるほどで、企業の弱体化がわが国の深刻な問題となっている。

 企業は、働く人が自律的に働く内容と時間を管理することができるような仕組みを構築し、従業員の心をマネジメントする必要がある。人材不足の中で働き方改革の機運が高まった今だからこそ、日本人が労働を自律的に管理する仕組みの整備を始めるべきだと先生は考えている。

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和食は「下から上に広まった」食文化である。壬生篤さん

photo_instructor_874.jpg江戸・明治期の「食」をテーマにした漫画の原作、シナリオ執筆を専門とする壬生篤氏の夕学。ステレオタイプの和食のイメージを少し変えてくれる講演であった。

この拙文を書くにあたって調べたところ、世界三大料理はフランス料理・中華料理・トルコ料理といわれているようだ。いずれも皇帝を饗するための宮廷料理を淵源に持つ。「上から下に広まった」食文化といえるだろう。
それに対して、われらが和食は違う。むしろ「下から上に広まった」ものだという。
鰻、寿司、天麩羅など、今日では高級な和食の代表とされる料理は、江戸中期に庶民のために生まれた料理であった。当時の支配層である武家は食べなかった。あるいはそっと隠れて嗜むものであった。

壬生氏によれば、和食の定義は「江戸時代に確立された食のスタイル」ということになる。江戸時代は260年の長きに渡った。当然、確立されるまでにはいくつかの変遷を経た。

そもそも、江戸期の支配層(武家)の食文化は、禅宗の影響をうけた精進料理と茶道から生まれた懐石料理の二つの流れがあるという。
共通するのは、質素であることと一汁三菜という基本形式である。
禅も茶道も引き算の思想である。欲を捨てる、虚飾を削ぐ、いらないものを梳くという点で同じである。
講演で紹介いただいたが、将軍の食卓というのは、随分と質素で慎ましかったようだ、

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強父(きょうふ)に向ける娘のまなざし 阿川佐和子さん

photo_instructor_873.jpg今回の講演でステージに立つのは、テレビや雑誌で大活躍の阿川佐和子さん
良席をゲットするため、いつもより余裕をもって会場に向かったのだが、ロビーにはすでにたくさんの人があふれていた。

「しまった、遅かった!」と大慌てで私も入場し、たまたま空いていた2列目のど真ん中を陣取ったところで、ようやく落ち着いてうしろの階段席を振り返る。レビュアーとして通いなれた感のある丸ビルホールではあるが、ここまでぎっしり埋まった客席を見たのは初めてだ。
それに加え、いつもと違って中高年の女性が目立つ。阿川さんと同世代だろうか。友人同士なのか職場の仲間なのか、開演を待つ間、楽しそうな会話が飛び交う客席の光景はちょっと新鮮だった。

やがて開演時間となり、ふだんより華やいだ会場にあらわれたのは、それをしのぐ華やかさをまとった阿川さんだった。
かわいらしいお顔はテレビで見るのと同じだが、とにかく小柄である。そして、ほそい。
ご本人も小柄なことをネタにして「演台のうしろに立つと見えなくなっちゃう」と会場の笑いを誘っていたが、華奢な身体からかもしだされる雰囲気は、まるで妖精のようだ。

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人間とアンドロイドのあいだ 石黒浩先生

photo_instructor_859.jpg 石黒浩先生のことを私は存じ上げなかったのだが、先生が開発された夏目漱石のアンドロイドの写真を見せられた時には「ああアレか!」とピンと来た。こぞってニュースに取り上げられた記憶は古いものではない。

 講演がはじまるまでの間、配布された分厚いレジュメをパラパラとめくっていたら「人間型ロボットは人間として受け入れられる」「人間とロボットに違いはない」「ロボットと親和的な関係をつくることができれば、人間はロボットに人権を与える」といった言葉が目に飛び込んできた。正直、これらの言葉には違和感しか覚えず、今日はきっと変わった人(というかエキセントリックな人、あるいは研究に没頭しすぎて不思議な世界観を持つ人)の話なのだろうと失礼ながら予測した。

 しかし講演を聞き終わった今、私の中にあったある種のストッパーが外れたことを実感する。人間とアンドロイドの境とは、実は極めて曖昧なものかもしれない。両者の違いを強調するよりも、同じ仲間として受け入れることのほうが自然かもしれない。人間的かもしれない。そして、そこには希望、あるいは救いがあるような、そんな気持ちになっている。

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多数決は民意を反映しているのか 坂井豊貴先生

photo_instructor_872.jpg歴史にイフ(if)をつけてみる。もし、アメリカの大統領選に決戦投票があったなら、イスラム国は誕生しなかったのではないか。

慶應義塾大学経済学部教授で、「決め方」の研究者である坂井豊貴先生は、多数決で決める危険性について説明するために、2000年のアメリカ大統領選を例に挙げた。多数決―アメリカ大統領選―イスラム国。そこにはいかなるロジックがあるのか。

2000年アメリカ大統領選。当初は民主党のゴアが、共和党のブッシュに優勢であった。しかし、そこに「第三の候補」である弁護士で活動家のネーダーが参戦してきた。相対的に政策が同じネーダーはゴアの票を食い、ブッシュが逆転勝利した。もし、アメリカに決選投票があったなら、ゴアが勝利していたであろうと坂井先生は言う。ブッシュが大統領になった翌年2001年9月11日にアメリカ同時多発テロが起こり、2003年にはその報復として、イラク戦争へと突入した。その後、フセイン政権は倒れたが、その残党がイスラム国を設立するに至ったということである。

ここで多数決について考えてみる。遡れば幼少期から人が集まって、複数の意見があれば多数決を使ってきた。そして、多数決はあまりにも身近すぎて、この「決め方」が正しいとか正しくないとか疑う機会がなかった。しかし、多数決とは何であろうか。なぜ、人々は多数決が最善の決め方だと思うのか。

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人口減少と経済成長~希望~ 吉川 洋先生

photo_instructor_882.jpgレビューを書くときはいつもタイトルに悩む。私は夕学の講師の先生が一番伝えたかったことのほかに、私は何を感じ、得られたのかをタイトルに織り込むようにしている。
 今回、吉川先生が伝えたかったことは「人口減少時代における経済成長」の可能性である。そして、先生の講演で私が最も強く感じたのは「希望」だったので、それを副題にしてみた。
 
 先生のメッセージは決して、人口減少を否定したものでも、経済成長をするために簡単な解決策があると楽観視した安直なレトリックでもない。先生のメッセージは、経済成長やその減退は本来人口のみでは説明できないロジックや複数要因によって成し遂げられるものであるというもの。そして、人々は常に革新的かつ高付加価値の製品とサービスに投資し、イノベーションの創造に挑戦することで、人口減少時代においても経済成長に対して希望を抱くことはできるというものである。とにかく、お話を伺って、人口減少の時代を強く生きる希望を持つことができた。
 

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ロンドン、リオ、そして東京へ 水鳥寿思監督

photo_instructor_880.jpg予選結果4位。

「自分たちには世界トップの実力がある」という甘い考えがあった。田中、山室が続けて平行棒で落下。ミスがミスを誘い、内村は鉄棒で背中から落ち、唯一、調子が良かった白井も床でラインオーバーの減点であった。

内村航平はリオオリンピック事前のインタビューでこう応えている。
「予選1位にならなければ、(金メダルのチャンスは)半分以上は消えちゃうと思う」

しかし、翌々日の決勝では日本中が歓喜の声をあげることになる。予選4位からの大逆転。日本体操男子団体は金メダルを獲得した。なぜ、予選から決勝までの短い時間で、選手たちは切り替えることができたのか?水鳥寿思監督はリオオリンピックを振り返る。

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遠藤謙氏に聴く、義足のランナーが健常者を抜き去る日

photo_instructor_871.jpg夕学五十講で取り上げられる幅広いテーマのうち、特に自分が引きつけられてしまうのが「障害」をめぐる話である。視覚障害者と晴眼者のいつもの立場を逆転させるDIALOG IN THE DARKの暗闇を作り出した志村(金井)真介氏、人を環境に合わせるのでなく環境を人に合わせることで障害者の就労支援を行うLITALICOの長谷川敦弥氏。そこには、凝り固まった自分の「常識」を根底から揺さ振り覆す、思いがけない「逆転」がある。

そしてこの日の遠藤 謙氏は、「健常者の最速ランナーを抜き去っていく義足のランナー」というビジョンを描き、近未来に実現しようとしている義足エンジニアであった。

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世界はどう変わるか 佐藤優さん

photo_instructor_870.jpg「さてね。今、半年後の世界を予測できるっていう人がいたら、それは嘘つきです。とにかく、変数が大きすぎますから」

本邦きってのインテリジェンスの使い手、佐藤優氏をもってしても大変に読み解きづらくなっているというこの世界。いわんや、我々をおいてをや。しかし、諦めることなかれ。今日はあなた方にだけ、この皮袋の中から特別に、情報という名の葡萄酒を数滴ふりかけてあげよう......と言った(かのように見えた)その直後から90分。立て板に落ちる水のような流麗さで、目をむくような逸話がリリースされつづけた。そのあまりのスピードに、喘ぎ喘ぎしながら「変数」のピースを拾い上げる。

掛けあわせる定数は、むろん旬の男、ドナルド・トランプだ。

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坂城町の狛犬に聴く、小松美羽という「第三の目」

photo_instructor_883.jpgあれは今から二十年以上も前のことだったな。大和の国の真ん中あたり、信州は坂城町の山道で、ひとりの少女が道に迷っておった。どうするかな、と思っていたら、わしと目が合った。

見えるのか。

いまどき、見える人間がいたとはな。
そう呟きながら先を歩き、麓へ戻る道を教えてやった。

それからわしらは、山道で幾度も出会った。あいつは、後先考えずに山に分け入って、いつも道を見失いそうになっとった。そのたびわしは家へ帰れるように先導してやった。あいつはそれを不思議とも思わず、いつもついて来た。きっとただの山犬だと思っとったんだな。
でも、ある吹雪の晩、あいつは走って追いかけてきた。もちろん追いつくことはできぬ。そして、山犬ならあるはずの足跡が雪の上にないことに気付いて、あ、と言った。

気づいたな。

あいつは十五になっとった。幼子と違い、穢れや業のようなものが澱となって積もり始める年頃だ。もうわしを見ることはできんかな。そう思いながら、宙にくるりと円を描いて、別れの挨拶をして姿を消した、つもりだった。
しかし翌朝、あいつは、神社の前でわしをじっと見てきたな。台座の上から辺りを睥睨し、神域を護る狛犬のわしと、ようやく目線が合う身長になっとったんだ。ぱっちりした二つの目の間にある、見えない「第三の目」を微かに開いて、こっちを見ていた。
それが、小松美羽とかいう絵師との出会いだったな。

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伊賀泰代さんに聴く、「生産性」と「成長」の方程式

photo_instructor_860.jpg半年前に『生産性』という本を出して以来、伊賀泰代さんのところには企業からの講演依頼が引きも切らないという。曰く、「我が社には生産性の意識がない、意識改革のために講演に来てほしい」と。「でも講演というのは、意識改革のためにはもっとも生産性の低い方法で、そのことは本にもきちんと書いておいたんですけど」と微笑む伊賀さんにつられて笑いそうになるが、その自分もこうして講演を聞きに来た満場の聴衆の一人であったことに気付く。

マッキンゼーで長く採用と育成に携わってきた伊賀さんが、独立してまず書いた本がリーダーシップを論じた『採用基準』であったことは驚くにあたらない。驚くべきは、外資系コンサルなんてこんなものだろうという先入観を悉く打ち砕くその内容だった(詳しくは同書で確認してほしい)。欧米に比して日本が劣るただ二つの要素が「リーダーシップ」と「生産性」であり、その両者を身に付ければ日本の将来は開ける、と伊賀さんは断じるが、そこで言う「生産性」は、多くの日本人がイメージするそれとは、おそらく違う。

トヨタをはじめとする日本の製造現場の生産性の高さは誰もが知っている。だが非製造業やホワイトカラーの生産性はアメリカの半分、先進国中最低レベル。それを自覚している日本人がどれだけいるか、と伊賀さんは嘆じる。もちろん米国の店員が日本の2倍テキパキしているとは思えない(むしろ逆)。問題は現場の人ではなくマネジメントである。

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"異色"たりて礼節を知る 朝倉祐介さん

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息つく暇もない転身劇の連続

今回の講師は、「異色の若手経営者」という冠つきで紹介されることの多い、前ミクシィ社長の朝倉祐介氏だ。
白いTシャツとデニムパンツに綿ジャケットを羽織って軽やかなステップで駆け上るように登壇したその姿は、確かに、仕立ての良いスーツに身を包んだベテラン経営者達とはかなり違う。しかし2000年前後からこういう「Tシャツ経営者」はよく見られるようになり、そういうスタイルだけで異色と呼ばれることは今やないだろう。
では、何が異色なのか。
まず分かりやすいところから言えば、その経歴だ。講演は、その異色な経歴の紹介からはじまった。

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瞬間を生きる 川野泰周さん

photo_instructor_861.jpg川野泰周先生の特徴は何といってもそのご経歴にある。精神科医にして禅寺の住職。産業医としても活躍されている。常々私は既存宗教がこの悩み多き現代に人生相談や精神治療などの現場でもっと活躍すべきではないかと思っていたので、待ってましたとばかりに講演会場に向かった。会場はほぼ満席、席を見つけるのが難しいほどの大盛況で関心の高さが窺える。

講演は簡単な説明の後、参加者全員による2分間の瞑想から始まった。難しいことは何も言わず、呼吸の仕方も指導や制約も特になく、ただ瞑想をするだけだ。静かな2分間。瞑想後、瞑想とは生まれた時から人に備わっているもの、瞑想の大切さが今また気づかれているのではないかとお話しされ、本格的な講演が始まった。

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考えるクラシック音楽 仲道郁代さん

仲道郁代「音楽の力」という言葉を、耳にするようになったのはいつからだろうか。おそらく、東日本大震災後ではないかと思う。「音楽には人を励まし、勇気づけ、癒す力がある----」。この言葉に反対する人は多くないはずだ。しかし、「なぜか」を言葉にして伝えられる人もまた多くないであろう。
ピアニストとして30年のキャリアを持つ仲道郁代さんは、この曖昧で朧ろげな「音楽の力」をご自身の感覚、言葉で語ってくださった。それは、決して説明ではなく、ピアノの演奏のように、聴く人の感覚に響くようなお話だった。

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揺らぐ民主主義 神保 謙先生

神保 謙 神保 謙先生と私は同い年である。同い年どころか、大学では同じゼミに所属していた。当時から神保先生はとても優秀で、学内でも有名人だった。
 私が大学に入ったのは1992年。89年にベルリンの壁が崩れ、91年にソビエト連邦が崩壊し、希望に満ちた新たな時代の幕開けのような空気が溢れていた時期だ。
 大学でもどこでも「グローバル」という言葉が多用され、それはとても輝かしい響きを持っていた。ヒト・モノ・カネが国境を超えて自由に行き来する時代が来る、それは明るい未来だ、というようなイメージを多くの人が共有していたように思う。
 25年が経過した今、国境は消えるどころか、再び重要な意味を持つ時代へと突入した。「グローバル」という言葉は、今ではネガティブな響きさえ含んで聞こえる。

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遠いシリア 安田菜津紀さん

photo_instructor_866.jpg 安田菜津紀さんの講演が始まってすぐに「まるでテレビのナレーションを聞いているようだな」と感じた。それは、安田さんの聞きやすくてソフトな声のせいもあるけれど、言いよどみのない、ひとつひとつの言葉に迷いのない、思いのこもった安田さんの喋り方がそう感じさせたのだろうと思う。過不足のない言葉で、会場の人たちの頭に染み込むように、一人ひとりの目を見ながら語り掛けるような調子で安田さんは話し始めた。

最初に語られた場所はカンボジア。かつてポル・ポト政権下の恐怖政治により、全国民の5分の1、あるいは4分の1とも言われる大量の人々が虐殺された国である。
今から十年以上前になるが、私自身もカンボジアを訪れたことがある。その時首都プノンペンにあるキリングフィールド(たくさんの人が殺された刑場跡地)にも行ったのだが、あまりの生々しさに目を覆いたくなるような息苦しさを感じたことは強烈な記憶だ。ある展示室には殺される直前に撮影された人々の顔写真がズラリと掲示されていて、一様にひきつった顔でカメラを見つめていた。血糊がついたままの鉄のベッドや夥しい数の頭蓋骨など、どれも凄まじい光景で、あまりに痛ましかった。

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行動デザインの魅力と魔力を知った夜 國田圭作さん

photo_instructor_862.jpg國田圭作さんの講演の話をする前に、いきなりの自分語りで恐縮だが、私はクライアントのwebサイトを制作することを生業としている。
この仕事をはじめて20年ほど経つが、最初の頃はただただ「作る」ことに夢中だったように思う。しかし、いつの頃からか「自分が提供すべきサービスは、作る行為そのものではない」と考えるようになった。今では、「クライアントのビジネスに貢献できないwebサイトなら(極端な言い方をすれば)作る意味がない」とすら思っている。

もちろん、大抵は「webサイトでできること」なんてたかが知れているのだが、それでも可能なかぎりクライアントの実質的な利益になる仕事をしたいのだ。
ただ、クライアントに「集客できるサイト」「モノが売れるサイト」を提供するには、"マーケティング"という、サイト制作職人にとっては未知の領域に踏みこんでいかざるを得ない。それが、今回の講演を聴講する動機だった。

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未来の脳を脳で考える 池谷裕二先生

photo_instructor_878.jpg「世の中は 夢かうつつか うつつとも 夢とも知らず ありてなければ」

905年に成立した古今和歌集に収録されている歌である。時は流れて現代、「この世は脳の解釈による幻影である」と池谷裕二先生はいう。今、私たちの見ている世界は本物だろうかと問われれば、自信をもって「はい」と答えるのは難しい。

本日の講演テーマは「未来の脳を考える」であった。しかし、その内容は脳のしくみや人工知能について網羅しながらも、「私たちの見ている世界とは何だろう」という一貫した哲学的なテーマがより強かった。そして、先生の話を聞けば聞くほど、現実世界とは何であろうという疑問が増し、迷宮入りしていくような1時間半であった。

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時代に即したビジネスモデルで働き方が変わる 高橋俊介先生

 photo_instructor_877.jpg「若者たちに自分たちのやり方を真似してもらったところで、そもそも顧客との付き合いや気合いで儲かる時代ではなくなったんですから、もうやめましょう。根本的に日本の儲け方を変えないと人材は疲弊し、悪循環に陥ります。」

 慶應義塾大学大学院の高橋俊介先生は働き方とワークライフを経営視点から読み解き、より効率的な稼ぎ方へシフトすることが、結果的に長時間労働を防止する対策につながることをお話くださった。働き方改革というフレーズが一世を風靡しているが、早く帰る日を作ることはできても、本当の意味でどうやったら自分の仕事の時間が短縮でき、働きながらも自律した時間の使い方ができるのか、その手段をよく掴めないでいた。その問いに対して、衝撃的ではあったが、腹落ちのしやすい答えを高橋先生は教えてくれた。

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真のダイバーシティは「自由」にある 山田邦雄さん

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常識破りの三代目

「"売り家"と唐様で書く三代目」という有名な江戸川柳がある。今回の講師である山田邦雄・ロート製薬代表取締役会長兼CEOも、まさにその三代目だ。しかし山田会長は、江戸の大旦那の三代目とは全く違う。
なにしろ、この三代目は社長に就任して以降、新規事業や新たな人事政策への大幅シフトを推進、売上も規模も急成長させたというのだ。そして今やダイバーシティ先進企業としてビジネス界の耳目を集めている。
「"NEVER SAY NEVER"と常識破る三代目」なのだ。

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矛盾を生きる 藤田一照先生

photo_instructor_868.jpgあまりに日常に溶け込んでいるがゆえに仏教は、かえってわからなくなっていることが多いのかもしれない。その溶け込んでいる仏教を藤田一照先生に掘り起こしてもらおうと今回の講演を楽しみにしていた。
以前から関心のあった禅だが、この夕学五十講の田口佳史先生の講演で曹洞宗の開祖、道元とその教えの話を聞いて同宗に強い関心を持つようになっている。藤田先生も同じ宗派とはなんたる偶然か。

藤田先生の経歴で興味深かったのが米国で17年半に渡って禅の指導をされていたことだ。異なる宗教の人に教えるということは概念を一度突き放して整理と解釈を改めてすることになるからか、説明もわかりやすいものだった。同時に講演を聞く私たち聴衆の側も、もはやかつてのように仏教を生活の根本に据えている「日本人」ではないかもしれない。もちろんあらゆる背景に仏教の影響をそれと気づかぬうちに受けているとしても。私たちの中に埋もれてわからなくなってしまっている仏教を、禅を、掘り出して心安らぐ何かを示してくれるのではないか。そんな期待が会場にはあるのか大入りの会場は働き盛りのビジネスマンも多く詰めかけていた。

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サテライト会場からのご質問に安部さんからお返事が届きました

安部修仁さんの講演での質疑応答において、時間の関係で読み上げられなかったサテライト会場からのご質問に、安部さんから当日お返事できなかったことへのお詫びとお返事が届きました。

このリフレクションの場を借りて、サテライト会場からいただいた7件のご質問と、それにたいする安部さんのお返事を掲載いたします。ぜひご覧ください。

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リーダーの「十分条件」 安部修仁さん

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ハードワークは悪!?

間もなく"プレミアムフライデー"の第3回目がやって来る。政府と経済界が一丸となって提唱しているものの、無理筋というものだ。第2回目なんて年度最終日だったし、第3回目は、なんとGW前最後の平日ときている。月次管理をしている企業も多い中、最後の追い込みをかけている月末近くの金曜日に早く帰れとは...。プレミアムフライデーを導入した企業の割合は2.5%とか3.4%とか7%とか、調査によってまちまちだが、おおむねひと桁%の模様。でも、お上の決めた事だから各社必死で推進しなくてはならない。

国会では「働き方改革」で大論争、ネットを覗けば「○○社はブラック企業だ」「いや△△社の方がもっと」などと侃々諤々。ブラック企業大賞なんてものまで選考される始末だ。企業内に目を向ければ、コンプライアンス憲章にがんじがらめの上司たちは、パワハラ認定を恐れて部下におちおち指導もできない日々...。

「勤労の美徳」という言葉も今や死語。「長時間労働や厳しい仕事は悪」というのが時代のコンセンサスだ。

そんな時代にあって、安部修仁・株式会社吉野家ホールディングス会長は意気軒昂に説く。「リーダーを目指す者は、寝る時間以外の全てを費やすようなハードワークをする時期が必要である」と。もはや蛮勇と言ってもよい発言だ。

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第25回 7/27(木) 服部 匡志先生

tadashi_hattori.jpg今期の最終回7/27(木)は、フリーランスの眼科医、服部 匡志先生にご登壇いただきます。

こんなユニークなお医者さんがいらっしゃるのか。服部先生のことを知ったとき、そう思いました。
臨床医は病院や大学、企業などどこかに所属して、勤務するのが一般的ですが、服部先生は勤務せず、開業もせず、フリーで、医療活動をなさっています。

一カ月の半分を、北から南まで約10か所の病院を渡り歩いて。残りの半分を、ベトナムの首都ハノイで、貧しい方に無償で。4000以上の瞳を救った「ベトナムの赤ひげ先生」として知られます。海外の医療機関や緊急事態に赴き活動する医師もいらっしゃいますが、それらとも違って、ユニークだなと思いました。服部先生はどんなきっかけで、どんな思いから、いまの医療活動を始められたのでしょうか。先生にお会いしてみたくなり、お話を伺ってみたくなりました。

ところで、失明や目の重症な病気は、貧困地域に多く、日本もかつてそうであったと聞きます。悪化するまで処置せずにいたり、衛生状態の悪さや間違った処置などが原因です。しかし、現代では、食生活や生活習慣の変化、長寿高齢化、ITの発達普及など現代特有の理由でもまた、新たな目の問題や病気が増えている、と聞いたことがあります。現代的で私たちにも接点あるテーマにも思います。

7/27、皆さんとじっくり服部先生のお話を伺いたいと思います。
今期も、皆さまのお越しをお待ちしています。(湯川)

・服部 匡志
・フリーランスの眼科医
・演題「人間は、人を助けるようにできている」
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第24回 7/26(水)佐藤 祐輔さん

yusuke_sato.jpg7/26(水)は新政酒造株式会社 代表取締役社長 佐藤祐輔さんのご登壇です。

新政(あらまさ)酒造は、1852年創業の秋田の老舗蔵元。

その歴史もさることながら、全国で使われている酵母6号の提供とともに、「亜麻猫」「No.6」などの斬新な日本酒を研究し続け発売し、全国から注文が絶えない人気の酒造となっています。

新政酒造の商品コレクション  

佐藤さんは1974年生まれの醸造家であり若手経営者。その経歴は異色でいらっしゃいます。

東京大学を卒業後、フリージャーナリストとして雑誌を中心に執筆活動を開始。

30歳を過ぎたあたりから日本酒の魅力に惹かれ、日本酒について学び、2007年に父親が営む新政酒造に入社します。

しかも、蔵元の息子でありながら、日本酒を初めて口にしたのも30歳を過ぎてからとのことですから、これまた驚きです。

2012年から新政酒造8代目として現職に就き、"新生・新政"として人気酒に押し上げ、新たな市場を開拓し日本酒の世界を盛り上げているだけなく、秋田の素材のみを用いるとして、地元の活性化にも一役担っていらっしゃいます。

佐藤さんの日本酒への思い、新たなことに次々とチャレンジするための原動力は何か。

これからの挑戦、日本酒の未来も含め、たっぷりとお話し頂きます。(保谷)

・佐藤 祐輔
・新政酒造株式会社 代表取締役社長
・演題:「日本酒リノベーション」

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第23回 7/21(金)佐山展生先生

nobuo_sayama.jpg夕学五十講17前期、開講まで一週間、もうすぐになりました。リフレクションでの講師紹介も残り3講演です。

さて、第23回目の7/21(金)は、佐山展生先生です。

佐山先生は、2015年1月末に、スカイマークの民事再生の申し立てを行い、2016年上半期には早くも成果を出されて、新生スカイマークの再生を見事に成し遂げられました。今回はその企業再生の手腕と方法論をじっくり伺います。

ところで、佐山先生に夕学五十講にご登壇いただくのは、今回で4回目です。2004年後期、2006年度後期、2011年度後期とこれまでご登壇いただきました。立場・役割を変え、チャレンジを変えて、さまざま企業のM&Aや企業再生に携わってこられました。

前回の講演の印象が強く残っていて、夕学リフレクションを読み直してみました。

「昔から、佐山さんの講演・講義資料には、必ず「結び」が付いていた。佐藤一齋ではないけれど、言わば佐山版「言志録」のようなものである。」

とあります。

「「ど真ん中の直球はストライクと判定されているか」
「知らないうちに富士山の山頂に登った人はいない」
「ジャンプする前は精一杯しゃがみ込む」
といった名言は当時から入っていたが、いまから思えば実にシンプルである。
7年振りになる今回の「結び」は118個。 増えた100個は、この間の佐山さんの「キャリアの軌跡」でもあろう。」

その内容はもちろん、講演のたび、増えていくことも興味深いのだとくくられていました。さて、今回はどんな佐山語録が加わるのでしょうか。そちらも楽しみです。(湯川)

・佐山 展生
・インテグラル(株) 代表取締役パートナー、スカイマーク(株) 代表取締役会長、一橋大学大学院国際企業戦略研究科 教授
・演題「新生スカイマークと企業再生」
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第22回 7/19(水)守島基博先生

motohiro_morishima.jpg7/19(水)は、守島基博先生に再登壇いただきます。

守島先生は戦略人事、人材マネジメント研究の第一人者のお一人でいらっしゃいます。夕学五十講には第一期目から、ご登壇いただいてきました。

2001年前期「戦略人事のなかの成果主義」
2005年前期「組織能力としての人材マネジメント」
2010年後期「職場寒冷化に歯止めを!~人が育つ場としての職場を取り戻そう~」

演題からも日本の人事の変遷が振り返れます。かつ守島先生は、始まりつつある環境の変化や課題を鋭くとらえ提言してこられました。成果主義と人材の流動化。能力評価、コンピテンシーと人材マネジメント。
そして6年前にすでに、ここ1-2年大変注目されている組織開発の必要性と重要性を説いていらっしゃいました。そのときの夕学リフレクションがこちらです。

夕学リフレクション「いまこそ新しい組織開発を

今回もまた、まさにいまの時代のテーマです。働き方改革やワークライフバランスが叫ばれ、人の幸せや社会への貢献、企業の強さなどこれまでとは異なる指標も問われます。喫緊の経営人事のテーマながらあせるばかりで捉えきれていないのが現状ではないでしょうか。何がどう変わるのか、どう変わらなければならないのか。守島先生の最新の研究と知見を伺い、じっくり考えたいと思います。(湯川)

・守島 基博
・学習院大学経済学部経営学科 教授
・演題「人視点からの人材マネジメント~働く人を幸せにする企業が強くなる~」
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第21回 7/14(金)壬生 篤さん

atsushi_mibu.jpg7/14(金)は作家・編集者 壬生篤さんのご登壇です。

寿司に天ぷら、鰻・・・など、現代でも和食として食べられている料理の数々は、江戸時代にその原形ができあがっていたというのは広く知られているところです。

江戸は二百年前からロンドン、パリ以上の人口を抱える世界最大級の都市であり、絵画や文学などの水準の高さに加え、人々は豊かな食文化を楽しんでいたと、壬生さんはおっしゃいます。

壬生さんは、江戸から明治の文化に精通し、特に食文化については、豊富な知識とともに数々の著書もお書きになっています。

原作を務めた漫画『文豪の食彩』はテレビドラマ化もされ、日本を代表する文豪達が何を食していたのか、日本の豊かな食文化、それらは現代につながっていることに興味深くご覧になった方も多いことでしょう。

今回は、鎖国によって近代化が遅れている・・・という誤った私たちの認識を覆してくれるような、世界にも誇る高い文化水準の"江戸時代の食"をテーマにお話しいただきます。

食べているものをみればその人がわかる・・・と言われます。

いまも昔も、食文化からは、その時代を生きている人の息づかいや躍動感が感じられるのでしょう。

当日のお話では、江戸時代にタイムスリップするような、江戸の生活を垣間見ることに今からワクワクしています。(保谷)


・壬生 篤
・作家・編集者
・演題:「探索!"江戸の食"~それが今、教えてくれるもの~」

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第20回 7/4(火)阿川 佐和子さん

sawako_agawa.jpg7/4(火)は作家・エッセイスト 阿川佐和子さんにご登壇いただきます。

以前、『夕学五十講』にお越しいただいたのは2013年。

著書『聞く力』が2012年 年間ベストセラー第一位(発行部数100万部)になられた直後のご登壇でした。

2013年6/18登壇「相手がしゃべりたくなる対象になれるかどうか 阿川佐和子さん

その際には、まさに"聞く力"のコアエッセンスを、ご自身のテレビ・雑誌のエピソード、失敗談を交えながらウィットに溢れ楽しくお話しいただきました。

今回のテーマは父について。

阿川さんのお父様は山本五十六、米内光政など大日本海軍の提督達を描いた文豪 阿川弘之氏。94歳で大往生されたのは一昨年のこと。

いまや絶滅寸前とも言える、怖くて強い父親ぶりは、佐和子さんの著書『強父論』に親父語録とともに、62年間をふりかえり描かれています。

今回は、お父様との壮絶なエピソードの中に見え隠れする家族と親子の愛、著書でも描ききれなかった事柄も含め、あますところなくお話しいただきます。

佐和子さんの軽妙なトーク術が存分に披露されますこと、楽しみです。(保谷)

・阿川 佐和子
・作家・エッセイスト
・演題:「父という名の生き物」

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第19回 6/29(木)石黒浩教授

hiroshi_ishiguro.jpg6/29(木)、石黒 浩 大阪大学大学院基礎工学研究科教授にご登壇いただきます。

「マツコが等身大アンドロイドに」
「文豪・夏目漱石のアンドロイドが完成」

話題となりましたね。外見が似ているだけでなく、その技術の高さ、完成度、さらにデジタルタレント事業の発表や文学研究への寄与といった可能性の高さからも驚かれ注目を集めました。これらアンドロイドを開発したのが、石黒浩先生とその研究室、知能ロボット学研究室。

子供の頃、未来社会というと、ロボットがいて、アンドロイドがいて、車が空を飛び交う、そんなイメージでした。当時は100年後の未来だと思っていたことがすでに実現していたり、当時想像さえできなかった新しいことが生まれていたり、そんな現代、ロボットやアンドロイドは、未来を実現しつつある代表的でかつ人間に近い存在だと思います。

では、アンドロイドやロボットは何を目指し、どんな可能性をもっているのでしょうか。

石黒先生は、ロボット研究を通じて「人間」を追求し、未来の人間社会を支える知的システムを研究している、とおっしゃっています。最先端の研究をしながら現実の社会への実用や接点を常に同時に実現していらっしゃる石黒先生に、ロボットやアンドロイドの可能性や、現代と未来について、じっくり伺いたいと思います。(湯川)

・石黒 浩
・大阪大学大学院基礎工学研究科 教授
・演題「アンドロイドと近未来社会」
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知能ロボット研究室(石黒研究室)
Hiroshi Ishiguro Laboratoreies

第18回 6/23(金)坂井 豊貴先生

toyotaka_sakai.jpg6/23(金)にご登壇いただくのは、慶應義塾大学経済学部 教授 坂井豊貴先生です。

「多数決ではない決め方」「多数決の正しい使い方」。
タイトルにあるこの2つの問いかけ。どなたも、思い当たる経験や実感をお持ちではないでしょうか。

皆で決めたものの予想外の結果だった。多数決で選んだにも関わらず反発ばかり。英国のEU離脱、米国のトランプ大統領選出、大きな国際ニュースとなったこの2つもそうですし、仕事でも家庭でも友だちの間でも、日常的に身近にあることです。

多数決はもっとも民主的、公平だとも思う。多様な意見や利害関係がある中で多数決以外によい方法がないので仕方がない。私たちはそう思ってはいないでしょうか。でも果たしてそうでしょうか。坂井先生はこれらに、数理分析にもとづいて、じっくり答えてくださいます。

数理分析というと、難しそうだな、私でも理解できるかな、と若干不安を感じるのですが、でもそれ以上に、とても身近な方法論でありメカニズムである、多数決がテーマとあってわくわくします。(湯川)

・坂井 豊貴
・慶應義塾大学経済学部 教授
・演題「多数決ではない決め方と、多数決の正しい使い方」
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第17回 6/21(水)吉川 洋先生

hiroshi_yoshikawa.jpg6/21(水)は立正大学経済学部 教授、東京大学名誉教授の吉川洋先生にご登壇いただきます。

4人に1人が65歳以上の高齢者と言われ久しい日本。少子高齢化、それに伴う人口減少は21世紀日本の経済社会が直面する最大の問題ともされています。

社会保障の将来不安、財政赤字、市町村の消滅・・・等々、人口減少に伴うネガティブな社会変化の予測は枚挙に暇ありません。

そして、これらは、2050年以降には世界全体が少子高齢化に直面すると言われており、世界に先駆けての社会的課題にもなっています。

長年にわたり、マクロ経済学より日本経済について研究されていらっしゃる吉川先生。

人口減少に伴う日本の衰退は必然か?の問いに、経済学の答えは「NO」。

経済成長の鍵を握るのはイノベーションであり、世界有数の長寿国である日本にはそのためのビジネスチャンスがたくさん転がっていると、先生は力強くおっしゃいます。

「人口減少=経済衰退」という私たちの思い込みに対し、人口と経済の問題に長く格闘していらした吉川先生ならではの見解をお話しいただきます。

ご著書同様に、やわらかい語り口で示してくださる吉川先生の解説は、素人にもわかりやすいと好評です。推薦図書『人口と日本経済-長寿、イノベーション、経済成長』もあわせてご参考ください。(保谷)

・吉川 洋
・立正大学経済学部 教授、東京大学名誉教授
・演題:「人口減少とビジネスチャンス」

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第16回 6/14(水)水鳥 寿思さん

hisashi_mizutori.jpg
昨夏のリオ五輪。体操男子の金メダル。すごいです!見事でした!おおいに沸きましたね。思い出しても興奮します。

6/14(水)はそんな、日本体操男子を率いる若き指導者、水鳥寿思監督です。
水鳥監督は、弱冠32歳で、体操日本代表の監督・強化本部長を任されました。そしてご自身、アテネ五輪金メダリスト。経験者だからこそわかることもあれば、選手と監督の大きな違いもあることでしょう。

ところで、体操はふしぎなスポーツだなと以前から思っていたところがあります。
一瞬一瞬が勝負。スポーツは何でもそうでしょうが、なかでも体操は一瞬の緊張感の極度に高い競技といえます。競技にもよりますが、多くは、個人の技術と集中力、究極の個人競技ともいえると思うのです。それを"団体で競う"とは。団体で魅せるとは。どういうことなのだろう、以前、思ったことがあります。今回の金メダルでも、団体で力を発揮できるのが日本、というコメントが見聞きされました。

オリンピック選手と私たちビジネスパーソン。大きく隔たりがあって関係のないかのようにも感じますが、(そしてもちろん、応援したい!という気持ちがいっぱいですが) 個人競技で団体戦を競う、選手を育て、伸ばし、活かす、私たち企業組織におけるマネジメントや仕事にもヒントがあると思います。そんな視点ももって伺いたいなと思っています。(湯川)

・水鳥 寿思
・リオ五輪体操男子日本代表監督・慶應義塾大学総合政策学部 専任講師
・演題「体操ニッポンを率いて」
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第15回 6/13(火)遠藤 謙さん 

Ken_Endo.jpg6/13(火)は義足エンジニア、株式会社Xiborg 代表取締役 遠藤謙さんのご登壇です。

昨年のリオ・パラリンピック陸上男子400mリレーでは、日本記録を更新し、同種目で初となる銅メダルを獲得したのは記憶に新しいところ。(その時の映像はこちら

障がいを持っていることを微塵とも感じさせない選手達の俊足な走りに魅了された方も多いことでしょう。

その時の日本チーム第2走者として活躍した 佐藤圭太選手の走りを支えたのが、今回ご登壇いただく遠藤さんらが開発した義足「Xiborg Genesis(サイボーグ ジェネシス)」です。

Xiborg Genesis(サイボーグ ジェネシス)はアスリート、エンジニア、コーチ、義肢装具士など、さまざまなプロフェッショナルたちが集い、英知を集結して生まれたトップアスリート向け競技用義足として開発、2016年より販売開始されました。

受動的な要素で構成されたこれまでの義足に比べ、ロボット技術が駆使されていることで、能動的に動き、ユーザーのより自然な動きを可能にしているのが大きな魅力です。

そこには、技術研究者 遠藤さんの「技術によって障害という言葉をなくす」という熱い想いがあります。

いま、私たちがファッションとしても身につけている"眼鏡"は、たった数十年前には視力の弱い方があたかも障がい者のように扱われ、眼鏡をかけることがコンプレックスに感じられることがあったと言います。
眼鏡と同様に、技術が進化し、それが一般にも広く普及することによって、現在は障害として扱われる身体能力が、そうではなくなる時代がくるかもしれないのです。

遠藤さんが目指しているのは、身体を再定義するような技術開発。

私たちの身体が技術によって今後どのような進化をしていくのか、Xiborgの義足技術を中心に、近い将来に起こりうる夢と展望をお話しいただきます。(保谷)


・遠藤 謙
・義足エンジニア、株式会社Xiborg 代表取締役
・演題:「技術で障害という言葉をなくす」

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第14回 6/9(金)佐藤 優さん

masaru_sato.jpg6/9(金)は作家・元外交官の佐藤優さんにご登壇いただきます。

作家としての創作とともに、外交・安全保障、インテリジェンス、思想、勉強法、情報活用などなど・・・、佐藤さんの活動分野は広く、これまでのキャリア、ご経験をもとにどの分野でも精力的な評論活動を展開されています。

なかでも、外務省で培った国際情勢への鋭い分析力は佐藤さんならではの視点も多く、これまでの『夕学五十講』にご登壇頂いた際にも圧倒的な説得力に会場が沸きました。

「異能の人 佐藤優さん」 2011年11/24登壇
「「偶然」と「誤解」の安倍外交 佐藤優さん」 2013/10/2登壇

トランプ、プーチン、習近平・・・と、大国の指導者達の自国優先を憚らない様子が毎日のようにニュースとなり、世界はいま、偏狭なナショナリズムに陥っているとさえ言われています。

国際政治の力学構造が変化しているなか、世界はどう変わり、日本はいかにあるべきなのか。

今回も佐藤さんの分析力により国際情勢を鋭く語っていただきます。(保谷)

・佐藤 優
・作家・元外交官
・演題:「世界はどう変わるか」

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第13回 6/6(火)小松美羽さん

miwa_komatsu.jpg6/6(火)は現代アーティスト 小松美羽さんにご登壇いただきます。

小松美羽さんは、いま日本で最も勢いのある、そして日本が世界に誇る、新進気鋭の現代アーティストのお一人。

小松美羽さんというと、まずその美貌で話題となりましたね。「美しすぎる銅版画家」としてメディアで紹介され、注目を浴びました。と同時に、大英博物館・日本館の収蔵作、NYの高層ビルでの常設絵画など、海外でも高く評価されたことでも話題となりました。
メディアやニュースで小松さんの名前を聞いたことがある、という方は、多いかもしれません。

そして小松さんの作品。色づかい、うねり、迫力、魂や死生観といったテーマ、私は人間の奥底から"湧き出る"すごい力を感じました。
小松さんに興味をもって作品を見ると、外見と作品とのギャップに驚きます。それは多くの方がそうだと思います。小松さんは子供時代、それによって苦しんだこともあったそうでした。しかし、こうしていま、世界で活躍し評価される小松さんを見ていると、ギャップがあるからこそ人間であり、小松美羽さんなのではないかと思います。

ところでいま、国立新美術館で「草間彌生展」が大規模に開催されています。世代とスタイルのまったく異なるお2人のアーティストが、ともに信州で生まれ育ち、信州の自然が原点にあるとおっしゃるのは、偶然ではないように思います。

大和力とは。魂とは。日本の原風景とは。表現するとは。アートとは。そして、小松美羽さんとはどんな方なのかしら。お話が伺えることに、お会いできることに、今からとてもわくわくしています。(湯川)

・小松 美羽(こまつ みわ)
・現代アーティスト
・演題:「大和力を世界へ」

講師プロフィールはこちら
小松美羽 公式サイト http://miwa-komatsu.jp/

第12回 6/2(金)伊賀 泰代さん

yasuyo_iga.jpg6/2(金)ご登壇いただくのはキャリア形成コンサルタント 伊賀泰代さん。

マッキンゼー・アンド・カンパニー日本支社の人材育成マネジャーとして、数千人と面談し、採用・育成を担当してきた伊賀さん。

「成長するとは、生産性が上がること」と組織のアウトプット向上にむけた確固たる持論をお持ちです。

"働き方改革"において、最も重視されるべきは生産性。

かつての日本企業は生産現場での高い生産性を誇っていましたが、ホワイトカラーの生産性は世界のなかでも圧倒的に低く、取り残されているとさえ言われています。

ホワイトカラー組織に生産性の意識を根付かせるためにはどうすればいいのか。

多くの日本企業において喫緊の課題となっている"働き方改革"を考えるうえでのヒントをお話し頂きます。

当日までに最新著書『生産性-マッキンゼーが組織と人材に求め続けるもの』をお読みいただけると、さらに理解深まるとのことですので、ぜひご一読おすすめいたします。(保谷)

・伊賀泰代
・キャリア形成コンサルタント
・演題:「人と組織に求められる生産性」

プロフィールはこちら

第11回 6/1(木)朝倉祐介さん

yusuke_asakura.jpg6/1(木)ご登壇いただくのは、朝倉祐介さんです。

ミクシィ代表取締役として、朝倉さんの活躍やお名前をご存じの方が多いでしょうか。上場からおよそ7年、海外勢のSNSに押され、低迷に悩んでいた同社を1年で業績回復し、復活させました。
そして華麗に退任、2月からは政策研究大学院大学 客員研究員に着任されました。

ミクシィ前の朝倉さんの経歴、キャリア、生き方もたびたび注目されています。
東大卒、マッキンゼー出身の若き経営者。IT時代の起業家。さらにさかのぼると、競馬騎手を目指しながら2度の大きな挫折を経て、大学卒業資格を得て東京大学へ入学することにした10代。

インタビューやブログなどで朝倉さんのメッセージに触れると、それは、朝倉さんの生き方、考え方、意思決定の表れで、それが経営手腕にもつながっている、とわかります。

すごい方だな、と圧倒される同時に、すごいなと惹きつけられる、そんな方だと感じます。今回は私たち、ビジネスパーソンに向けてご講演いただきます。"朝倉さん"だからこそのメッセージをじっくり伺いたいと思います。(湯川)

・朝倉 祐介(あさくら ゆうすけ)
・政策研究大学院大学 客員研究員(前ミクシィ代表取締役)
・演題:「市場経済における会社と個人のあるべき姿」

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第10回 5/25(木)川野 泰周さん

taisyu_kawano.jpg5/25(木)は臨済宗建長寺派 林香寺住職 精神科医の川野泰周さんのご登壇です。

川野さんは医学部卒業後、精神科医として診療に従事しながら、建長寺専門道場にて禅修行をされ禅僧になったという異色のキャリアの持ち主です。

現在は、横浜にある林香寺の住職として坐禅修行を実践するとともに、精神科医としても活動し、薬物療法をはじめ現代人のこころのケアや診療に邁進されています。

川野さんの治療において特徴的なのは、最新の心理療法である「マインドフルネス」を取り入れ、瞑想や禅の要素を治療の1つとして積極的に活用し、現代人のこころのケアに取り組んでいらっしゃる点でしょう。

マインドフルネスという概念は、禅から発祥した精神修養法の一つであり、欧米より始まり、企業経営者や有名人も盛んに体験していることもあって、今は日本でも逆輸入のような形で広がりつつあります。

今回は、わかっているようで曖昧な「マインドフルネス」の全貌をわかりやすく解説頂くとともに、会場内でも実際に体験できるそうなので、自らの心に向き合い整える機会として楽しみにしたいと思います。(保谷)


・川野泰周
・臨済宗建長寺派 林香寺住職
・演題:「禅とマインドフルネス~現代に求められる自己への気づき~」

プロフィールはこちら

第9回 5/23(火) 仲道郁代さん

ikuyo_nakamichi.jpg5/23(火)、ピアニスト 仲道郁代さんにご登壇いただきます。

仲道郁代さん。ピアニストとして、お名前やお顔をまた音色を、ご存じの方はたくさんいらっしゃることと思いますが、トーク、講演もとっても素晴らしくてそちらでのファンもとても多い方なんです。

作曲家や演奏曲の解説をそえたコンサート、感性ワークショップ、子供向けの音楽プログラム、各地の学校を訪問するアウトリーチ活動などの幅広い活動に取り組まれています。

なかでも、ショパン。好んで演奏し名手としても知られますが、ショパンが作曲をした当時のピアノ「プレイエル」を入手・所有し、演奏活動や現代楽器との弾き比べなどもされています。楽器まで研究することで、その魅力をとことん知り、引き出すことができる。仲道さんの姿勢や思いが感じられる一面です。

ところで、慶應MCCでは2015年にagoraにご登壇いただきました。仲道さんの初のエッセイ、『ピアニストはおもしろい』を読み、これがとっても面白くて、あまりにも面白くて、そして、そこに綴られている情熱や思いをもっと伺いたくてご依頼しました。

デビュー30周年を迎え、ますます精力的にご活躍の仲道さんに、音楽の魅力、ピアノという楽器の素晴らしさ、おもしろさ、をじっくりと伺いたいと思います。(湯川)

・仲道 郁代
・ピアニスト
・演題:「ピアノの魅力、音楽の力、芸術の力」

講師プロフィールはこちら
仲道郁代オフィシャル・ホームページ http://www.ikuyo-nakamichi.com

第8回 5/22(月)神保 謙先生

ken_jinbo.jpg5/22(月)は慶應義塾大学総合政策学部 准教授 神保 謙先生のご登壇です。

神保先生の研究分野は

 ・国際安全保障論
 ・アジア太平洋の安全保障
 ・日本の外交・安全保障
 ・東アジア地域主義

いずれにおいても、現在の日本にとって喫緊の課題が立ちはだかっているものばかり。

欧米を中心にリードしてきた国際秩序は大きく変わり、中国やロシアなどの新興国との競争、対立に晒され、安全保障環境は厳しさを増しています。

さらには、新興国の経済力も高まるにつれ、安全保障に占める軍事的要素の比重が急速に低下し、代わって経済的要素が重視される「地経学」という新しい概念も登場してきました。

こうした世界動向のなかで、日本の外交・安全保障の方向性はどうあるべきなのでしょうか。いま、そしてそう遠くない将来を視野に入れ、外交・安全保障の専門家 神保先生とともに考えてみましょう。(保谷)

・神保 謙
・慶應義塾大学総合政策学部 准教授
・演題:「激動する世界と日本の外交・安全保障」

講師プロフィールはこちらです。

第7回 5/18(木)安田菜津紀さん

natsuki_yasuda(クレジット:©Rie-Nagata).jpg第7回 5/18(木)は、フォトジャーナリスト 安田 菜津紀さんにご登壇いただきます。

安田さんは1987年生まれ。今年30歳となる若きフォトジャーナリストです。16歳の時、NPO「国境なき子供たち」の友情のレポーターとしてカンボジアで貧困にさらされている子供達を取材したことをきっかけに、この道を志向されたそうです。

ジャーナリストの仕事とは、「問題を問題にすること」と安田さんはおっしゃいます。
「夕学五十講」には3年前、2013後期にご登壇いただき、フォトジャーナリストとなったきっかけ、活動のきっかけとなった経験や出来事、思いなどを語っていただきました。そのときの夕学リフレクションはこちらです。

問題を問題にするために 安田菜津紀さん

「問題を問題にするために、多くの人に知ってもらう」とそのときのお話を締めくくられました。
これからの活動への期待、応援したい気持ち、思いを会場の皆さんと私たちスタッフと皆が共有しました。
「こんな素晴らしい方がいらっしゃるとは。」
夕学五十講で安田さんのことを知り、講演を聞いて感動したという受講生の方から、「出会わせてくれてありがとう」とお礼のメールもいただいたほどの講演でした。
そして迎える今回です。紛争の"爪痕"が、安田さんが、そして安田さんとともに私たちが、今回向き合う問題です。(湯川)

・安田 菜津紀
・フォトジャーナリスト
・演題:「紛争の爪痕と向き合う カンボジア、イラク、シリア」

講師プロフィールはこちらです。
安田菜津紀オフィシャルサイト| いつも心にお陽さまを。 http://www.yasudanatsuki.com/

第6回 5/10(水)國田 圭作さん

keisaku_kunita.jpg5/10(水)は株式会社博報堂行動デザイン研究所 所長 國田 圭作さんです。

「若者のクルマ離れ」に代表されるように、日本に限らず世界中の多くの市場で、様々な行動が停滞していると言われています。

背景には環境、経済など複数の要因が絡み簡単ではありませんが、こうした行動の停滞を揺り醒まし、人を動かす「行動デザイン」が世界中で求められていると、國田さんは著書『行動デザインの教科書』で強く唱えていらっしゃいます。

"モノ余り"の時代のなかで、過去のマーケティングの「教科書」が通用しなくなっているいま、新しいマーケティングの発想に切り替えることが求められているのです。

どうやって人を新しい行動へと誘因することができるのか。どんな動機づけで新たな行動に踏み出すことができるのか。

"モノ余り"時代をブレークスルーするための新潮流「行動デザイン」より、顧客を獲得するための新しいマーケティングについて考えてみましょう。(保谷)


・國田 圭作
・株式会社博報堂行動デザイン研究所 所長
・演題:「行動デザイン~人を動かすマーケティングの新潮流~」

講師プロフィールはこちらです。

第5回 4/27(木)池谷 裕二先生

yuji_ikegaya.jpg 第5回 4/27(木)は、東京大学大学院薬学系研究科教授 池谷 裕二(いけがや ゆうじ)先生にご登壇いただきます。

講演タイトルは「未来の脳を考える」。
タイトルからして、わくわくしませんか。

池谷先生には前回、2006年にご登壇いただきました。

「脳を知ることは、我々の「無意識」を知ることに他ならない」

と池谷先生はおっしゃっていました。
脳はなんて面白いんだろう、すごいんだろうと思ったこと。若干36歳の科学者の姿に未来も感じながら、会場全体で皆さんとわくわくに沸いたこと。覚えています。そのときのリフレクションはこちらです。

「意識」が脳を活性化する 池谷裕二さん

池谷先生は講演を「無意識の世界に意識を注入することで脳を成長させることができる」としめくくられていました。この10年で脳について新しいことがどんどんわかってきています。わかるほどに神秘であり、未知でもあるのが人間の脳。今回は前回のお話の続きであり、さらに進んだ研究の成果であり、未来に向かうお話が伺えそうです。(湯川)

・池谷 裕二
・東京大学大学院薬学系研究科教授
・演題:「未来の脳を考える」

講師プロフィールはこちらです。

第4回 4/25(火)高橋 俊介先生

syunsuke_takahashi.jpg4/25(火)は慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科 特任教授 高橋 俊介先生のご登壇です。

新聞やビジネス誌などで目にしない日はないほど、いま日本では「働き方改革」の議論は盛んであり、各企業の喫緊の課題ともなっています。

政府が進める働き方改革では、長時間労働の是正など働き方に制約を加える方向が見えやすいのですが、働き方の本質を変えるためには、経営層や労働者自身の意識の変化が求められています。

職場の安全配慮義務、働きやすさといった一億総活躍の視点に加え、いかにビジネスモデルの変化への対応という経営の視点、さらに働く人の仕事観・人生観の変化といった労働者の視点へと掘り下げて考えることができるかが、真の働き方改革へと繋がっていくのでしょう。

今回も高橋先生のテンポ良い明瞭な解説にて、働き方改革の本質へと迫って頂きます。
(保谷)

・高橋 俊介
・慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科 特任教授
・演題:「働き方改革とワークライフ」

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第3回 4/19(水)山田 邦雄さん

kunio_yamada.jpg4/19(水)はロート製薬株式会社 代表取締役会長兼CEO 山田 邦雄さんにご登壇頂きます。

ロート製薬のホームページには、
"「ロート製薬といえば、目薬とハト」の印象が強い方も多くおられるかもしれません。しかし、私たちの姿は、もはや売上高の6割以上がスキンケア関連品、また4割近くを海外売上が占めています。"
と、記されています。

「Obagi(オバジ)」に「肌ラボ」は2000年以降、ロート製薬を代表するビューティ関連商品。テレビCMや雑誌広告、ドラッグストア等にて目にする機会も多く、愛用していらっしゃる方も多いことでしょう。

この他にも2013年からはアグリ事業、レストラン等の食ビジネス、さらには再生医療など新規事業の開拓も盛んに行い、「健康と美に関する、あらゆるソリューションを提供する会社」を標榜し進化し続けています。

そこには、チャレンジ精神旺盛な先達からのDNAを受け継いできたのもさることながら、社員の副業、社内兼業を解禁など、多様化する働き方を見据え、他社に先んじたさまざまな取り組みが企業革新へと繋がっているようです。

いかに常識を超えるようなユニークで新しい商品やサービスを生み出しているのか。
その土台となっている真のダイバーシティ経営について山田会長より伺います。(保谷)

・山田 邦雄
・ロート製薬株式会社 代表取締役会長兼CEO
・演題:「真のダイバーシティに向けて」

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第2回 4/18(火)藤田一照老師

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第2回 4/18(火)は、曹洞宗国際センター 所長 藤田 一照(ふじた いっしょう)老師にご登壇戴きます。

藤田老師は、長らく海外で禅を教え、禅を世界に紹介してこられた方でいらっしゃいます。
禅、ZEN、これほどに米国の経営者やトップリーダーはじめ、世界に禅が伝わり広がりましたのも、藤田老師のような指導者が、禅堂を構え、じっくり腰を据え、人々と向き合って指導に携わってこられたからこそと感じます。

今回の演題は「よく調えられし自己こそ真のよりどころである」というブッダの言葉に基づきます。
調身・調息・調心、禅の心そのものでもあり、知識の獲得や能力の向上以前に大事であるとおっしゃいます。藤田老師は、日本の文化や風土、民族といった背景や雰囲気を前提としない方々に向けて、禅を語り指導してこられた方。だからこそ、私たちビジネスパーソンにもしていただける指導があると思います。私自身も不安があり、迷いがあり、よりどころを探している一人です。皆さんとご一緒にじっくり藤田老師に学びたいと思います。
(今期も保谷とともに司会進行役を担当いたします。皆様、会場でお待ちしております。今期もよろしくお願いいたします。湯川)

・藤田一照老師
・曹洞宗国際センター 所長
・演題:「よく調えられた自己として生きること」

講師プロフィールはこちらです。
講師ホームページ http://fujitaissho.info/

2017年度前期スタート 第1回 4/12(水)安部修仁さん

慶應MCC『夕学五十講』2017年度前期もどうぞよろしくお願いいたします。
司会を担当いたします湯川、保谷が本日より各回の講師紹介をいたします。

幅広い分野から第一線の方々を迎えてお送りします『夕学五十講』。
講師紹介からも、多彩な顔ぶれ、それぞれの方の背景、エピソードをどうぞお楽しみください。

『夕学五十講』2017年度前期4/12スタート  
ただいま申込み受付中です

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syuji_abe.jpg4/12(水)トップバッターでご登壇いただくのは、株式会社吉野家ホールディングス
会長 安部修仁さん。

「ミスター牛丼」と自他ともに認める安部さんは吉野家の歴史とともに歩んでいらっしゃいます。

吉野家でのキャリアが始まったのは、高校卒業後、ミュージシャンをめざし福岡より上京しアルバイトで働き始めてから。
アルバイトからの叩き上げ社長として、辣腕経営者として、これまでに、いく度もの危機・試練を乗り越え、22年間もの間、社長を務め業界を牽引してきました。

経営者の最大の仕事とも言われる「後継者選び」。
昨年、吉野家は次の社長として、アルバイトから子会社の経営者へと育った若手を抜擢されました。
安部さんは後継者を選ぶ、育てるには「10年、10人、10億かかる」とおっしゃっています。
次の吉野家を担う後継者選びを終え、安部さんはいま何を思っていらっしゃるのか。

何を変え、何を守り抜いたのか、吉野家の歴史より学びます。(保谷)


・安部修仁
・株式会社吉野家ホールディングス 会長
・演題:「吉野家の歴史から学ぶ~変える勇気と守り抜く意思~」

講師プロフィールはこちらです。