株式会社とは、資本市場を使いこなせる会社制度である 上村達男さん
小泉構造改革の時代、ホリエモンや村上ファンドが颯爽と登場し社会の注目を一身に集めていた頃、アカデミックな立場から反市場・反規制緩和の論陣を張っていた上村達男教授。
当時は、守旧派の代表として孤軍奮闘という印象でしたが、時代の風は大きく変わり、いまや、上村先生の主張が世の中の主流になりつつあるような観があります。
「どんなに分かり易く話そうと思っても難しいのが法学者の話です」
という前置き通り? 多岐細部に渡る上村先生のお話は、私の知識では上手くまとめることができません。そこで、思い切って大づかみで理解した私なりの解釈を書くことにいたします。
「株式会社とは、資本市場を使いこなせる会社制度である」
上村先生は、そう定義します。
法律的には、あたかもひとつの人格をもった個人として扱われる会社という「法人」が、有限責任のもとに「市場」からお金を集め、自由な競争の中で切磋琢磨しながら、社会のニーズに応える活動をするための最も効率的な道具であり手段が、株式会社の本質であります。
いわば、「法人」と「市場」という二つの要素の高度結合体が株式会社制度ということになります。
ところが、上村先生によれば、この「法人」と「市場」に対する基本的な考え方の違いが、株式会社の性格を大きく変えていると言います。
なぜならば、「法人」と「市場」は、人間の「個」の意義を削減させる二大危険要素であるからとのこと。
国家や社会の権威に対して個人の権利と自由を尊重するに際して、「法人」と「市場」は、そのパワーの裏返しとして、マイナスの働きをする性質を持っているそうです。

