吉藤 オリィ「サイボーグ時代の人生戦略 ~人から必要とされ続ける生き方~」

"夢見る少年"の描く、孤独とは無縁の未来

吉藤オリィ

イーロン・マスク氏が買収したツイッター社の従業員に対し「激務か退職か」の二択を迫り、退職を選んだ人が続出したとのニュースが話題となっている。マスク氏の言う「激務」が、よく聞けば週40時間の出勤だというのには拍子抜けだが、ともあれどういう働き方を選ぶかは人それぞれ。働くか働かないかも自由だ。

ただ、こうした議論をするとき私たちがすっかり忘れていることがある。それは「働きたくても働けない人々がいる」ということ。失業者の話ではない。寝たきりの障がい者の話だ。例えば特別支援学校を出た肢体不自由児は5%しか就職できないという。

「障がい者?自分は健常者だから関係ない」だろうか?健康な青年・壮年でも事故や病気で、ある日突然ベッドから起き上がれなくなることがある。高齢者になれば出歩けない身体になったり寝たきりになったりもする。少なくとも、誰もが100%の確率で高齢者になるのだ。

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山縣亮太選手に聴く、「10秒の壁のその先で」

山縣亮太<img alt=号砲が鳴る。
男子100m走。
最速の男たちによる、わずか10秒の死闘。
果て無き努力、終わりなき苦しみ、ストイックを極めた者だけが掴める勝利。
そして勝負を決めるのは精神力――。
...講演前に抱いていた、そんな勝手なイメージは、しかし、山縣亮太選手の言葉によって次々と覆されていった。

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第25回 2/10 (金) 南 昌宏さん

minami_masahiro.jpg2022後期の最終回は2/10 (金)、株式会社りそなホールディングス 取締役兼代表執行役社長、南 昌宏さんです。

南さんは関西学院大学商学部をご卒業後、埼玉銀行(現りそなホールディングス)へご入行。ずっと銀行マンでありりそな銀行の方で経営トップとなられた方。さらにお肩書とプロフィールからだけでも多くのことが伝わてきます。

りそなホールディングスグループ戦略部長、りそなホールディングス取締役兼執行役オムニチャネル戦略部担当兼コーポレートガバナンス事務局副担当などを経て、2020年りそなホールディングス取締役兼代表執行役社長 事業開発・デジタルトランスフォーメーション担当統括、2022年にりそなホールディングス取締役兼代表執行役社長 SX・DX・事業開発担当統括に就任。

企業トップが自らその事業担当でいらっしゃる。いかに重要な戦略であるか、中核であるか、メッセージであるかが伝わってきます。
SXとはSustainable Transformation、DXはDigital Transformation、"変革"を推し進められていることがわかります。そして南さんはずっと変革ミッションを担い、変革を実行してこられた方でいらっしゃいます。

"りそな"と聞いておそらく多くの皆さんも、思い出されるのは2003年のりそなショックとそこからの復活でしょう。
メガバンクの経営破綻、実質の国有化、そこからの再建、経営健全化をめざすプロセス。南さんはこのとき、公的資金の受け入れで政府との調整を担われていたそうです。

変わることは容易ではありません。問題発生時、緊急時は目の前のことに対処するので精いっぱいで、変わろうと思う余裕さえないものです。
そこから、変わることが必然と認め、覚悟を決め、着実に実行していけるかどうか。成功した企業再生を見ているとわかりますが、りそな銀行はまさにその力強い一例です。

ビジネスモデルの変革。DX、SX。おおくの日本企業が直面している必然の課題であり、変革テーマでもあります。常に変革のまん中に居続けた、変革を遂げてこられた、そしていまも進められている変革の経営者、南さんにじっくり伺い、皆さんでこれからの経営やビジネスをしっかり考え、今期を締めくくることができたらと思います。(湯川)

南 昌宏(ミナミ マサヒロ)
株式会社りそなホールディングス 取締役兼代表執行役社長
演題「DXへの挑戦」
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第24回 2/7(水) 小泉 悠先生

koizumi_yu.jpg第24回 2/7(水) 東京大学先端科学技術研究センター 専任講師、小泉 悠先生です。

小泉先生のご専門は、安全保障論、国際関係論、ロシア・旧ソ連諸国の軍事・安全保障政策。特に、軍改革、ハイブリッド戦争、核戦略、インターネット統制。

まさにいまの世界情勢を専門的に分析し、わかりやすく解説してくださっています。さまざまなメディアでご発信、また、ユーリィ・イズムィコ名義で執筆もされておりご活躍でいらっしゃいます。

小泉先生のプロフィールからも培われた専門性が伝わってきます。早稲田大学大学院政治学研究科修了(政治学修士)、民間企業勤務を経て、未来工学研究所特別研究員、外務省情報統括官組織専門分析員、ロシア科学アカデミー世界経済研究所客員研究員、国会図書館調査員などを歴任。2019年より東京大学先端科学技術研究センター特任助教、2022年1月より現職。

そして研究成果ともいえる著書『「帝国」ロシアの地政学』で2019年、サントリー学芸賞を受賞されています。このときの選考評価で、本著とともに、研究者として大変高い評価を得ていらっしゃいます。

「著者はロシアを中心とした軍事専門家であるが、視野の狭いいわゆる「軍事オタク」ではない。軍事や政治問題を、ロシアや旧ソ連諸国の社会や心理、文化、発想法などを深く理解し、日本や欧米のそれと比較しながら幅広く論じている。」
(ソ連の過去の評価を)「覆す実力を備えた、将来を大いに期待できる有力な研究者である。」

ロシアによるウクライナ侵略、のニュースに日本にいて触れているとどこか一方的なものに感じますが、戦争とは対立する両者あってなるもの。各国の論理、社会、文化、発想などを"深く理解し、論じることのできる"小泉先生とともに、ロシア側の論理からも考えてみる今回。90分間のご講演、ご講義、しっかり学べるよい機会、しっかり皆さまご一緒に学びたいと思います。(湯川)

小泉 悠(コイズミ ユウ)先生
演題「ロシアの論理、ウクライナの論理」
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第23回 2/1(水) 藤井 丈司さん

fujii_takeshi_1.jpg第23回 2/1(水) は音楽プロデューサーで、慶應義塾大学アートセンター フェロー、藤井 丈司さんのご登壇です。

藤井さんの大学での授業が学生たちに大人気、三田キャンパスの大教室が満席になるほどと噂に聞いて、「いいなあ、一度私も藤井さんの授業を受けてみたい!」と思ったのが本講演のきっかけでした。

藤井さんはYMOのシンセサイザー・プログラマーや、サザンのプロデューサーをされてこられた方。聞くといまの学生たち、若者たちは、デジタルで自由に音楽にアクセスができるので、当時のシティポップもひとつの音楽ジャンルとして自然に親しみ、聞いて楽しんでいるそうです。私たちが聞いても、懐かしいのに古くならず、いま聞いてなお新鮮、そう誇らしくも思います。さらに、日本のシティポップは世界で人気があるとも聞きます。その特徴や魅力を知ることは、楽しみの広がりだけでなく、ビジネスのヒントにもなるのではないか、ととても今回の講演を楽しみにしている、私もその一人です。

さて、藤井丈司さん。
キャリアスタートは1980年代中頃、シンセサイザー・プログラマーとしてYMOの制作です。あの一世を風靡したYMOとシンセサイザーの、と驚きますが続くキャリアも華やかであざやかです。サザンオールスターズ、桑田佳祐、布袋寅泰、玉置浩二、ジュディアンドマリー、井上陽水、ウルフルズ etcなどのアーティストの作品に、プロデューサーあるいはアレンジャーとして参加されています。

記憶と記録のミリオンヒット多数、とはプロフィールにある表現ですがまさにその通り。
そして現在は、こうしたご経験をふまえ大学で教鞭をとるとともに、オンライン音楽塾「Poppo(ポッポ)」を主催、音楽を作ってみたい人々を広く熱く、応援・指導されていらっしゃいます。

今回の講演では藤井さんに、シティポップをその歴史から紐解くとともに日本の文化、風土、日本人の特徴、日本の魅力や特徴をじっくり読み解いていただきます。シティポップが懐かしい世代も、このごろ聞いていらっしゃるという方も、ぜひ、ご一緒いたしましょう。(湯川)

藤井 丈司(フジイ タケシ)
音楽プロデューサー、慶應義塾大学アートセンター フェロー
演題「シティポップの歴史と現在 ~音楽で読み解く日本文化~」
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