究極のイノベーションとは路線変更である 石川康晴さん

photo_instructor_902.jpg「ヒマラヤほどの 消しゴムひとつ 楽しいことを たくさんしたい」

女優、宮崎あおいが、強そうな意思をにじませながら、歌いながら、笑いながら歩く。

「あした、何着て生きていく?」
- earth music&ecology -

視聴者に与えられる情報は、それだけだった。テレビCMを観ただけでは、何かわからないので人々は「宮崎あおい 歌」というワードで検索した。

「イノベーションは路線変更である」石川康晴氏は言う。

2010年にファッション誌からテレビCMへとPR手法の転換をすることで、earth music&ecologyの名前が一躍有名になった。現在、20代~30代前半の認知度は87%である。

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どこまでが私? 渡邊克巳先生

photo_instructor_901.jpg怖い話を聞いてしまったな。
これが、渡邊克巳先生のお話をうかがった私の率直な感想だ。

私が見ているものは、そう見えていると思い込んでいるだけのものかもしれない。
私が選んだと思っているものは、実は誰かに意図的に選ばされたものかもしれない。
私のこのいい気分は、誰かが操作をして作り出したものかもしれない。
自らの意思で主体的に動いているつもりが、実は他の誰かの真似をしているだけかもしれない・・・

渡邊先生のお話は、こんな「かもしれない」に満ちていて、恐ろしくなったのだった。

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温故知新~米倉教授の未来への羅針盤~

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坂の上の雲はもう見えない?


ここ数年、会社の調子が悪い。一向に回復しない業績資料を眺めながら溜息をつく時、よく思い出すのが大学院時代の「企業家史」の講義だ。
坂の上の雲を追いかけ、時代の風を背に受けて発展を続けた、そんな近代の経営者たちの強運が羨ましいなぁ...と、しばし夢想に逃避する。
そんな私の寝ぼけまなこを一気に醒ましてくれたのが、今回の米倉誠一郎教授の講義だった。

近代の発展については「殖産興業政策の追い風のお蔭だろう」「圧倒的資金力の財閥があったからだろう」といった短絡的な見方をすることで、今のこの我が身の不遇を慰めがちになるが、その見方は大間違いだ。

明治維新前後の変化の波は、今我々が直面している"第4次産業革命"などとは較べ物にならないほどの大津波だった。大政奉還によって社会制度が大転換を遂げる中で、欧米列強による帝国主義・植民地主義の横行、鎖国による産業技術の立ち遅れ、国家財政や貨幣制度の不備など、あらゆる危急存亡の事態が同時に押し寄せて来ていた。

当時の日本が、それらを克服するだけでなく、瞬く間に列強と肩を並べるほどまでに発展を遂げた理由は、単なる時の運や何かのお蔭などではない。強固な意志と主体性を持った日本人たちが、創造的にそれらを成し遂げたのだ。

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嗚呼、すばらしきかな、踊り場のある人生 中原 淳先生、為末 大さん

photo_instructor_888.jpgphoto_instructor_889.jpg「2007年に生まれた子どもの50%が107歳まで生きる」。

2016年に発売された『LIFE SHIFT』で、ロンドンビジネススクール教授のリンダ・グラットンはこう予想している。団塊の世代と言われる1947年生まれの平均寿命は、女性53.96歳、男性50.06歳であったのが、約半世紀で平均寿命は延びた。これまで、人々は「教育→仕事→引退」という単線型のライフパスで生きることができた。しかし、これからはそうはいかない。100年生きることを想定して、人は何度か人生の「リセットボタン」を押すことになるだろう。だから、為末大さんから学ぶ。アスリートはその人生に対する現役時代は短い。第二、第三の人生があることが、当たり前なのだ。だから、リセットボタンのある人生をアスリートから学ぶ。そして、人材開発の視点から、中原淳先生が為末さんのキャリアの転機、つまり「踊り場のある人生」を紐解く。

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世界は投資で成り立っている 藤野英人さん

photo_instructor_884.jpg私は株式や債券等の金融商品への投資をしたことがない。金銭的な損失の可能性がある投資は、リスク回避を志向する自分の性格には合わないと思っていた。しかし、藤野英人さんのお話を聞いて、投資の世界はお金を媒体とするものだけではなく、実は自分の人生においても身近なものであることがわかった。投資は、情熱的で素直なものである。初めて覗いた新しい世界に藤田さんが連れて行ってくれたと思っている。

日本人は現金が大好きで、銀行に預けてもいないタンス預金は日本全国で43兆円あるといわれている。タンス貯金はないけれど、私も資産としては、預金しか持ち合わせていない。米国の家計の金融構成比のうち、預金は13.4%しかないのに比べ、日本は51.5%である。さらに、日本人は持ち合わせた現預金を寄付に回すことを嫌がる傾向にある。米国では、成人一人当たりの年間寄付額が13万円であるのに対し、日本人は2,500円であるといわれている。当然、寄付額総額をみても、米国が34兆円であるのに対し、日本では、7,000億円である。

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