5/14(金) 小林弘人さん

第8回 5/14(金)の講師は、インフォバーン代表取締役CEOの小林弘人さんです。

小林さんは、インターネット登場以前からコンテンツ製作に携わり、雑誌「ワイアード日本版」「サイゾー」を創刊、眞鍋かをり等,有名人ブログをプロデュースしてきたITメディア界の影の仕掛け人と言われています。
昨年著した『新世紀メディア論─新聞・雑誌が死ぬ前に』、解説・監修を手がけた『FREE(フリー)』は、いずれも業界人を中心に、たいへんな話題になりました。

ウィンドウズの登場以降、IT革命の衝撃は、私達の生活・ビジネス・働き方を大きく変えてきましたが、この3年~4年で、最も大きく変わるかもしれない(きっと変わるに違いない)と言われているのが、新聞・雑誌・書籍といった紙メディアの世界だと言われています。
新聞広告の出稿金額は大幅減が続き、昨年ついにインターネットに抜かれました。新聞の購読者数、書籍の販売数も長期低落傾向に歯止めがかからず、かつて花形とされた出版・新聞業界は、構造不況業種になったという声も聞きます。
そんな中に、アマゾンのキンドルやアップルのiPadといった電子書籍リーダーが米国で発売され、紙メディアの終焉が取り沙汰されています。
もちろん紙メディアが、全てネットに置き換わることはないでしょうが、グーテンベルクの活版印刷技術の登場以降500年に渡って、情報・知識伝達メディアの主役を張っていた看板役者が、脇役に回る日も近いことは間違いないでしょう。

小林さんは、ITメディアの仕掛け人と言われていますが、京都の同朋舎出版という老舗出版社の編集者としてキャリアをスタートさせた方です。根っからのIT人というよりは、紙メディアへの愛着もたっぷりと持ち、またその限界や閉鎖性も十分に認識している方ではないでしょうか。

そんな小林さんが説く、「新世紀メディア論」。出版・広告・IT業界の方々はもちろん、ITが変える新しい世界に関心のある全ての方に聴いていただきたい講演です。


この講演に関心のある方は、下記の講演もお奨めです。
・4/12(月)内田 和成 「異業種競争戦略~事業連鎖で読み解く新しいタイプの競争-昨日の友は今日の敵-~」
・4/20(火)村上 憲郎 「世界で戦う仕事術」
・5/6(木)松尾 貴史 「オカルト懐疑派の論理」

5/12(水) 三谷宏治さん

第7回 5/12(水)の講師は、KIT虎ノ門大学院主任教授の三谷宏治先生です。
三谷さんは、ボスコン、アクセンチュアで20年近いコンサルタントのキャリアを積んだ後に、「四十にして学に志す」とばかりに教育の世界に身を転じられたそうです。
現在は、子ども、親、学生、ビジネスパースンと幅広い方々を対象に、思考法、発想法を教えていらっしゃいます。

子どもから大人まで、三谷さんが注力している育成課題は3つ。「発想する力」「決める力」「生きる力」だそうです。夕学で、人気テーマとして追いかけてきた【仕事と人生の方法論】と、なにやら似ている感じですね。

今回は、特に「発想力」についてのお話です。
「創造力開発」をテーマにした研修・セミナーや書籍は数多くあります。それらの多くは、「発散(拡散)」と「収束」を繰り返す。という普遍的なメソッドに依拠しているものではないでしょうか。
三谷さんは、「発散(拡散)」と「収束」に加えて、「比べる」「ハカる」という考動力を提唱していらっしゃいます。
三谷さんのホームページを拝見すると、三谷流「発想の考動力を使うことで、「白目はなぜ白いのか」「冬はなぜ寒いのか」「空気はなぜ透明か」といった問いに対する「解」を導き出すとのこと。
なにやら面白そうだと思いませんか?

さて、当日は、「ハカって考える」実践として、全員でハサミをつかったワークが用意されているそうです。
ユニークなアイデアが出ないと悩む全ての方にお奨めの講演です。


この講演に関心をお持ちの方は、下記の講演もお奨めです。
・4/12(月)内田 和成
 「異業種競争戦略~事業連鎖で読み解く新しいタイプの競争
                -昨日の友は今日の敵-~」
・4/28(水)伊東 乾
 「音楽の効用、笑いの効用~脳認知の基礎研究から業務マネジメントまで~」<
・5/14(金)小林 弘人
 「新世紀メディア論~オープン出版宣言、21世紀の出版と新しいメディアビジネス~」

5/6(木) 松尾貴史さん

第6回 5/6(木)の講師は、放送タレントの松尾貴史さんです。

TV、ラジオ、映画、舞台、イベント、エッセイ、イラスト、折り紙までマルチな活躍をされている松尾さん。我々の世代では、「キッチュ」という芸名で、不思議な顔マネ芸を披露していた時代が懐かしいですね。
現在は、京都造形芸術大学映画学科准教授として、演技の指導なども担当しているそうです。

今回の講演は、松尾さんの多彩な専門領域のひとつ?である。超常現象の批判的愛好家として登壇されます。

人間には、太古の昔、自然現象に神性を見た古代人の精神世界が残っているようで、神秘的なもの、不可思議なものに心惹かれる習性があります。
なにもオカルトだけでなく、実は、日常生活やビジネスでも、根拠のない迷信や習慣を深く考えず続けてしまうことがあります。

今回は、日常生活で、つい陥りがちな錯覚、迷信、思い込み、ミスリードなど、ともすれば様々な害悪を産み出すきっかけにもなりうる非合理的な情報を、ほんのちょっと立ち止まって健全な懐疑精神で見つめ直すことの重要性をお話していただきます。
専門的な科学の知識などなくても、ベーシックな論理的思考によって、騙されない癖をつける事のすすめを楽しく話してくれるとのこと。

ロジカルシンキングの習慣を、セミナーや仕事の場だけでなく、日常の私達の生活の中で楽しむのも一興かと思います。


この講演に関心をお寄せいただいた方は、下記の講演もお奨めです。
・5/12(水)三谷 宏治さん ユニークな発想は論理的な思考から生まれます。
・5/14(金)小林 弘人さん 今、過去の呪縛から抜け出せないでいる業界の話です。
・6/16(水)小池 龍之介さん 心の悩みも、実は同じ陥穽から発生します。

4/28(水) 伊東乾さん

第5回 4/28(水)の講師は、東大大学院情報学環准教授の伊東乾先生です。

「どのような肩書きで掲示しましょうか」という私どもの問い掛けに対して、伊東先生は、東大准教授ではなく、「作曲家、指揮者、ベルリン・ラオムムジーク・コレギウム藝術監督」と返答されました。
更に言うと、東大物理学科時代の同級生でありオウムのサリン散布実行犯となった豊田亨の入信や死刑求刑にいたる過程を克明に描いた『さよなら、サイレント・ネイビー』(集英社)で、第4回開高健ノンフィクション賞を受賞した作家でもあります。
最近では、テレビにも時折出演されて、コメンテーターとして鋭い論評を披露されています。

音楽、脳科学、生命情報学、身体運動科学等々、人間の右脳が司る感性的な活動を網羅する学際的な研究を専門にされています。

人間の脳や遺伝子については、その構造はほぼ解明されているものの、その機能・働きについては、まだよくわかっていないことが多いと言われています。
夕学でも、池谷裕二さん村上和雄さんが、そのあたりを詳しくお話いただきました。

糖尿病患者に、「大学教授の講義」と「吉本の漫才」を交互に聴いてもらい、前後の血糖値の上昇具合を比較すると、お笑いが血糖値を下げるという効果があることが実証できたそうですから、音楽や笑いといった感性的な快楽が、人間の脳や遺伝子のどこかプラス効果として働いていることは間違いないでしょう。
伊東先生は、そんな芸術の効用を、基礎研究から環境設計・業務マネジメントまで、理論と実践の両方で追究している方です。

はたして、どんな「音楽の効用、笑いの効用」を紹介していただけるのか。楽しみな講演です。


この講演に関心をお寄せの方には、下記の講演もおすすめです。
・4/28 平田オリザさん 「芸術の効用」を違った切り口で紹介いただきます。
・7/13 柳家喬太郎さん 笑いの効用を理解したうえで、本物の落語を聴くのも一興
・7/23 種田陽平さん 映画美術にも、単なる状況設定を超えた効用があります。
・7/30 中村佳子さん 生命科学の知見を専門家から伺えます。

4/27(火) 平田オリザさん

第4回 4/27(火)は、劇作家の平田オリザさんが、夕学2度目のご登壇となります。

「オリザ」という名前は本名だそうです。オリザ少年は、16歳の時、高校を中退して、自転車による世界一周旅行を敢行しました。
シナリオライターの父親、心理カウンセラーの母親、映画監督の叔父という自由で文化色の濃い環境で育ったオリザ少年は、当時から、既成の枠にはまらないスケールの大きな生き方を志向する人だったようです。

演劇人というと、60年代の唐十郎、70年代の野田秀樹、80年代の鴻上尚二という名前が思い浮かびます。いずれも時々の時代を象徴する個性的で主張性の強い人達でした。
90年代を代表するオリザさんは、先達とは対称的に、物静かで内省的な雰囲気を漂わせる人です。しかし、その内面に抱える情熱は相当なもので、演劇を通じて社会の問題に関わろうとする強い意思を感じさせます。

地域や自治体、企業などと連携して、若い演劇人を、継続的に育てるシステムを整えた「こまばアゴラ劇場」
演劇を通した表現力の向上、ダイバーシティマネジメントを志向する「演劇ワークショップ」
大阪大学大学院での、研究者志望の学生を対象とした「コミュニケーショントレーニング」
など、演劇人の枠を越えた活動を精力的に実践しています。

昨年は、長年の友人であった鳩山総理に請われて、内閣官房参与に就任されました。
鳩山さんの国会での施政方針演説、市民との対話集会などには、オリザさんの演出やアドバイスが反映されていたことは、よく知られたところです。
海外の演劇教育や文化行政にも精通しているオリザさんは、かねてから日本人の「異文化理解能力」の向上を訴えてきました。今後は、文化政策立案にも関わっていくことになります。

今回の講演では、コミュニケーション教育に演劇を取り入れる取り組みの紹介を通じて、
「対話の時代」に向けた私達へのメッセージを語ってくれるそうです。


この講演に関心をお持ちの方は、下記の講演もおすすめです。
・6/29 遠山正道さん 社員との対話を重視する企業経営者です。
・7/13 柳家喬太郎さん 日本を代表する文化といえば「落語」ですね。
・7/23 種田陽平さん 映画美術を芸術に高めたと言われる話題の人です。
・7/30 中村佳子さん 生命科学の視点から人間の諸活動を語ってくれます。