文法に支配される思考 國分功一郎先生

コクブンphoto_instructor_953.jpgアイドルが芸能界に入ったスカウト以外の理由あるあるには、「友達が勝手にオーディションに応募しちゃって」とか、「親戚のおばさんが勝手に応募しちゃって」とか、「友達のオーディションに付き添いで行ったら、自分がスカウトされちゃって」などがある。しかし、私たちは「お前、絶対自分で応募したんだろ!」とテレビのアイドルに向かって思う。でも、そのアイドルからすれば、「自分で応募した」と言うと、「自分のこと可愛いと思ってるから、自分で応募したんだろ!」と思われる。「能動的に自分からアイドルになったんじゃないんですー」、「むしろまわりから受動的にアイドルにさせられてしまったんですー」というアピールをしなくてはナルシシストにされてしまうのである。

もしここで、國分功一郎先生が主張する、能動態でもなく受動態でもない「中動態」を皆が使えば、アイドルは「私自分のことなんて全然可愛いなんて思ってないんですけど、まわりからアイドルにさせられちゃった」という受動的にアイドルになったアピールをする必要がなくなる。

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年相応より、好奇心相応 若宮正子さん

ワカミヤphoto_instructor_943.jpg歴史には、「生まれるのが早過ぎた」と評される人がいる。先見性と行動力に富んだ人物が、その時代の慣習や価値観と相容れず不遇のままで終わることがままあったからである。
翻って、現代では「時代がその人に追いついてくる」という現象が起きるようだ。83歳のデジタルクリエイター若宮正子さんの軽やかな生き方を知ると、つくづくそう思う。

若宮さんは、1935年生まれ、最後の学童疎開世代にあたる。物心ついた時から10歳まで、世の中は戦争一色であった。かなりの才媛でいらしたようだが、高卒で銀行に就職した。
「大卒女子は、医者か学者にでもならない限り働き口はなかった...」からだ。

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リラックスなんて、上手にできない。そんな時に、心身統一合気道 藤平信一さん

藤平信一みなさんは一週間にどれだけリラックスやストレス解消の時間を使っていますか。買い物やこどもと公園でバトミントンをするのと違い、自分がリラックスに専念できる時間はなかなか持てないまま、すごい勢いで生きている感じしませんか。リラックスする時間を作ろうとして、むしろ一生懸命仕事を片付けようと焦ることや、何か大切な用事を後回しにして、無理やりストレス解消の時間を捻出するようなこと、私にはあります。そしてそんな時間をどれだけ確保しても、結局ストレスは解消しないなんてこともあったり。。。

心身統一合気道会 会長で、慶應義塾大学体育会合気道部師範・特選塾員の藤平信一先生は、いつでも、どこでも、誰でも、すぐにできる心身統一合気道を使えば、緊張をほぐし、自分が持つ最大限の力を発揮できると教えてくださった。なんとそれぞれの動作に必要な時間は数十秒で、オフィスでも駅でも、自宅でも、服を着替えることもなければお化粧をする必要もない、万能術なのである。

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評価の軸を自分の内に 安田秀一さん

安田秀一今回の講師である安田秀一さんは株式会社ドームの創業者であり、代表取締役CEOである。同社は「スポーツを通じて社会を豊かにする」というミッションを掲げ、スポーツ用品やサプリメントの販売などを手掛ける会社だ。同社が展開するアメリカのブランド「アンダーアーマー」は、スポーツとほとんど接点がない私でさえもロゴを見れば「ああ、あれか!」とわかるものなので、多くの人によく知られた存在であろう。

安田さんは大学時代、アメリカンフットボール部の主将をつとめられた。その安田さんは、大学3年生の時に合宿に行ったハワイで、ファシリティや用具の供給に対する日米の差に驚愕したという。
例えばハワイの学生は、まるでティッシュを使うかのようにテーピングを大量に使い、体じゅうを保護していたそうだ。片や日本人学生はというと、湿布に包帯。これでは勝てるわけがない。「B29に竹槍で立ち向かうような感覚だった」とその時の心境を安田さんは振り返る。

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好きなことで生きるための努力と才能 吉田ちかさん

ヨヒダphoto_instructor_962.jpg「好きなことで、生きていく」----みなさんは、このCMコピーを覚えているだろうか?
このコピーとともにYouTubeのCMがテレビに流れた2014年、YouTubeというプラットフォームはまだそれほど一般的でなかったと記憶している。
そして2018年。「好きなことで生きていこうだなんて、現実ナメんなよ!」という大人のイラつきをよそに、"YouTuber"は子どもたちの憧れの職業ランキング上位に君臨し、お茶の間にすっかり浸透した。

でも、わたし自身はYouTuberの作品をほとんど見たことがない。数少ないサンプルから受ける印象はあまり良いものではなく、言葉は悪いが"シロウトによる悪ふざけの延長"というイメージを持っていた。
しかし今回吉田ちかさんの講演を聴き、帰宅後に吉田さんの過去の作品をいくつか拝見して、この認識は180度変わった。よく考えればあたり前のことなのだが、努力と才能に裏打ちされた凄腕クリエイターだからこそ、人気YouTuberは「好きなことで、生きて」いけるのだ。

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