小泉 悠「ロシアの論理、ウクライナの論理」
論理の先に

小泉悠氏の講演はロシアの軍事力について世界第5位といっても実は大したことがないという点から始まった。経済力では韓国と同程度、相当無理をしての世界5位で極東側に配備されているのも約8万人、大半はヨーロッパ側への配備のため日本には差し迫ったものとしての脅威はなさそうだ。
『夕学五十講』(せきがくごじゅっこう)は、慶應丸の内シティキャンパス(慶應MCC)が主催する定例講演会です。前期(4月~7月)、後期(10月~2月)の期間に各25講演、年間で50講演を開催しています。
太田美行
シンクタンク、教育、国際交流財団などに勤務。お茶から国際関係まで幅広い興味関心を持つ。1920~30年代のジャズと落語が好き。
ほり屋飯盛
女子大生。小田嶋隆先生曰く底意地の悪い文章を書く人。無収入。人生もそろそろ谷底。
沙織
慶應義塾大卒。学生時代の後半を海外で過ごし、現在は会社員。
休日の楽しみの一つは笑点。三平さん、応援しています!
白澤健志
1969年、東京・吉祥寺出身。東大教育学部卒。航空会社のオペレーションセンターに長年勤務。エッセイ「義父の一言」で第4回日本語大賞・文部科学大臣賞受賞。ほか執筆多数。
千貫りこ
フリーランスのWebサイトクリエイター。専門学校の講師やテクニカルライターとして幅広く活動中。
趣味は、お酒・着物・猫の足の裏をかぐこと。
茅野塩子
富山県生まれ、昭和文化を肌で知る世代。会社員。平和主義で猫飼い。
松田慶子
1973年、岩手生まれ。公務員、会社役員等を経て現在はフリー。事業のコーディネートをはじめ、書いたり話したりするのが仕事。
職業をうまく説明できないのが小さな悩み。
三代貴子
20代で起業して、はや四半世紀…。アベノミクスの矢が一本も届かず苦闘中の小企業を経営する、自称“小娘社長”。趣味の神楽坂bar巡りにつきあってくれる花婿募集中!
小泉悠氏の講演はロシアの軍事力について世界第5位といっても実は大したことがないという点から始まった。経済力では韓国と同程度、相当無理をしての世界5位で極東側に配備されているのも約8万人、大半はヨーロッパ側への配備のため日本には差し迫ったものとしての脅威はなさそうだ。
本日2/1(水)の講演は音楽プロデューサー、慶應義塾大学アートセンター フェローの藤井丈司さん。ご参加・お申込みいただきました皆さま、ありがとうございました。1980年代より音楽界に身を置き、音楽を生み出し、音楽とミュージシャンたちと共にあった藤井さんならではの講義でした。
●ご案内
本講演でご紹介した楽曲は
こちら 講師プロフィールにてリスト提供しております。
本日の講義を振り返りながら、配布資料を閲覧しながら、また、見逃し配信視聴される方は講演と合わせて、ぜひ、お聴きください。
●講師著書
講演を受講されご関心をお持ちの方は著書も合わせてご参照ください。
『渋谷音楽図鑑』(共著)、太田出版、2017年
『YMOのONGAKU』アルテスパブリッシング、2019年
足らないを知る
そもそも、学ぶとは、いかなる行為なのだろうか。
「勉強」を辞書で引くと、「力の叶わぬ所、心のかなわぬ所をつとめてするぞ。勉強と云ぞ」(『詩経』の注釈書『毛詩抄』二)という記述があり、ほおと思う。重厚なフレーズに何となくわかった気にさせられるが、ほんらい学び勉強するとは、つとめて「叶わない」「足りない」ところを補う行いなのかもしれない、という予感から出発してみる。
そこで「キャリアと独学」である。21世紀の日本では、皆だいたい10~20年の義務教育や高等教育を受けて実社会に出て、その後は企業に勤めたり、起業したり、フリーランスになったり。で引退しても、あと40年くらい生きてしまったりする。
人生100年時代のマルチステージやキャリアパスの節目で、自分の資本がいちいちゼロベースに立ち戻ってしまう心もとなさ。デジタル化に伴うビジネスモデルや社会の変化についていけない焦り。マンネリ化する業務への手詰まり感。いつまでたっても達成できない働き方改革。どこをとっても「不足」感しかない。すべて個人の感想だが、経産省はじめ国を挙げてリスキリングや人的資本経営を盛り立てようとする動きもあり、ここら辺は等しく皆の共通課題と推察できる。
就職活動で疲れ果てたある者はうんざりした表情で「自分を消費してるって感じ」と呟き、またある者は実力があるのに自信喪失のため混乱して泣いたりする。会って数分しか経っていない面接官から一方的に「評価」され「選別」されることに疲れ、回数を重ねて「労働力として商品化された自分」が市場に消費されているように感じてしまうのだろう。
近ごろ世間では、アカデミックな実績もほとんどないのにメディアやSNSでだけ意気軒昂な「自称・学者」の活躍が目立つ。もちろん上野先生はそんな手合いと較べるのも失礼なほど正真正銘の社会学の泰斗だが、であると同時に、アカデミズムの外にいる市井の人間にとっては、まず何よりフェミニズムのアイコンであり、アジテーターであり、トリックスターだ。