即決8割、熟考2割


3分間ラーニング, Life Hack

私たちは、日々たくさんの「判断」を行っています。

「ランチは何にするか」という判断。
そして「どの企画を採用するか」という判断。

その重要度は違っても、これらは全て判断であり、私たちはランチのメニューや採用する企画を決めなければなりません。
もちろん他者に決めてもらうこともできますが、「自分で決めなくてはならない」立場、そして状況であれば、人に頼っているわけにもいきません。

また判断には、しばしば即決が求められます。
特に経営者にとっては、この「即断即決」がとても重要です。

カレーハウスCoCo壱番屋を展開する、株式会社壱番屋の創業者である宗次徳二氏はこう言います。

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「何事もスピードを大事にし、即断・即決・即実行。間違いがあれば躊躇せず朝令朝改すべき」

しかし、即決が求められるのは経営者だけではありません。

一般のビジネスパーソンも、特に現代ににおいては即決、つまり「その場で決めること」が求められるようになってきました。

その理由はいくつか考えられます。

単純な理由としては、機会損失を防ぐため。
たとえば商談の場面で、相手から契約するための条件を出されたとします。その場で「わかりました。それで結構です」でなく、「持ち帰って検討させてください」と言ったばかりに、その商談が条件をのんだ他者に取られてしまった、などという話はよく聞きます。

また、インターネットとモバイルメディアの普及、またAIやロボット、バイオなど様々な技術の進歩、そしてグローバルビジネスによる競争の激化により、常に「スピーディな動き」を要求されるようになってきています。

さらに、官民一体となって進める「働き方改革」も、時短を目的にこの「即決」が重要になっています。

とは言え、時間を掛けて考えず、即決したがために失敗するケースがあります。
いわゆる「拙速」というやつですね。

だから重要になるのは、拙速にならないように即決すること。つまり「成功確率の高い(失敗確率の低い)判断をその場でやる」ことなのです。



では、どうしたらそれが可能となるのか。

「心技体」のフレームワークで考えると、

1. 心 - 拙速で無く最適解を即決するための心構え
2. 技 - 即決するためのテクニックとツール
3. 体 - 即決の成功確率を側面から支えるコツと習慣

に分けて考えられるでしょう。

本日はこの中から、「心」についてひとつだけ解説してみます。

それが『即決8割、熟考2割』です。

先に述べたように、「持ち帰って考える」と、機会損失のリスクが高くなります。
また、移動時間や社内での交渉の時間といった、時間の無駄も生んでしまいます。

だからポイントは、その場で判断すべきこととそうでないこと、つまり「即決」と「熟考」のどちらが適切かを見極めることです。

私は、即決と熟考の比率は8:2くらいが良いと考えています。

実際、熟考すべき場面など、そう多くないと思いませんか?

レストランで何を注文するか悩んだところで、その判断が人生に影響を与えることなど普通はありません。
また、新商品をリリースする可否を議論するのに時間を掛けていたら、他社に先を越されてしまうかもしれません。

何より、結局は「やってみないとわからない」ことが多いはず。

だから悩む前に、「ここで悩む/迷うことのメリットとリターン」を考えましょう。
ここでメリットとリターン、たとえば「時間がたてば相手の気が変わる可能性が高い」といったことが見えてくれば、「よし、熟考した方が良い」となりますが、メリットやリターンが思いつかない、あるいは思いつくが大きなメリット/リターンではないことがわかれば、「検討に時間を掛けても仕方が無い」、つまり即決すべきであることがわかります。

加えて、「悩む/迷うことによるデメリットやリスク」も考えましょう。
そこでたとえば「他社に先を越される」リスクに気づけば、これまた「時間を掛けると却ってまずい」、つまり即決すべき案件です。

こうして悩む前に、「悩むべきか否か」をせいぜい1~2分考えるだけで、即決すべきか否かが見えてきます。

世の中、悩んでも仕方が無いこと、また悩んだ方がかえって問題なことが多いものです。

『即決8割、熟考2割』くらいで無駄な悩む時間を減らしましょう。


プロフィール

桑畑 幸博

慶應丸の内シティキャンパスシニアコンサルタント。
大手ITベンダーにてシステムインテグレーションやグループウェアコンサルティング等に携わる。社内プロジェクトでコラボレーション支援の研究を行い、論旨・論点・論脈を図解しながら会議を行う手法「コラジェクタ®」を開発。現在は慶應丸の内シティキャンパス で専任講師を務める。また、ビジネス誌の図解特集におけるコメンテイターや外部セミナーでの講師、シンポジウムにおけるファシリテーター等の活動も積極的に行っている。コンピューター利用教育協議会(CIEC)、日本ファシリテーション協会(FAJ)会員。

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