「選択」のコンセプト


3分間ラーニング, 名言アーカイブ

また台風が来ています。
なんか今年は多いですね。災害が。

講師として全国を飛び回っていると、電車が止まったり、時には研修そのものが延期になったりするので、年に何回かは天気に泣かされることがあります。

満員の新幹線で3時間立ちっぱなしだったときは、さすがに暴れてやろうかと思いました(笑)

とはいえ、もっと悲惨な被害に遭われた方に比べれば...
いまだに道路が閉ざされ、孤立した地域の方々もいらっしゃいます。
少しでも早い復旧を願っております。



さて、「道」つながりで、本日は、かのドラえもんのこんな名言から始めたいと思います。

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「きみはかんちがいしているんだ。
 道をえらぶといこうことは、
 かならずしも歩きやすい安全な道をえらぶってことじゃないんだぞ」

自身のキャリアにしろ仕事上の意志決定にしろ、また恋愛でも買い物でも、私たちはは常に「道をえらぶ」、つまり「選択する」ことを求められます。

「どの道を歩いていこうか?」

あなたは、どうやってこうした様々な「選択」を行っていますか?

経験的に?
誰かに相談しながら?
情報収集とその分析を通してロジカルに?
「なんとなく」や「その場のノリで」などもあるでしょう。

身も蓋もない言い方をすれば、時と場合によって「選択の仕方」は変わります。当然ですね。

しかし私は、この選択の仕方、つまり「道の決め方」は、大きくふたつに分けられると考えています。

大げさに言えば、「選択の基本コンセプト」はふたつあるのです。



それは「目的地(ゴールとは限りません)を見すえて道を選ぶ」というコンセプトと、「道を見て道を選ぶ」というコンセプトです。

前者には、「たどり着きたい場所」があります。

キャリアの選択であれば、「収入を増やす」や「夢を叶える」。
戦略立案なら「売上アップ」や「プランドの確立」。
何かを買おうとしている場面なら、「快適な暮らし」や「自己満足」などなど。

こうした目的地があり、そこに向かうための道を選ぼうとしているわけですね。

そしてその目的地に向かうために、

(1)険しくとも最短距離の道を選ぶ
(2)時間はかかっても楽な道を選ぶ

のどちらかで道を選ぶ。

「収入は少ししか増えないけど、こっちの方がリスクが少ない」は(2)。
「コストはかかるが、うまくいけば売上倍増」なら(1)。
「かなり高額だけど、それだけ見栄が張れる」も(1)ですね(笑)

これはわかりやすいですね。

えっ? 普通そうだろう?
ふたつめの「道を見て道を選ぶ」って現実の選択では「ない」ということですか?

いえいえ、そうとも言えません。
たとえば、「買い物そのものが楽しいから買い物に行く」という経験ってありませんか?

ふたつ目のコンセプトである「道を見て道を選ぶ」は、行き先を(明確には)決めないことが前提ですから、「そんな行き当たりばったりは危険だ」という意見もあるでしょう。

しかし私は、一概にこの道の選び方を否定しようとは思いません。

確かに漠然とした方向すらも決めず、全くの行き当たりばったりでは問題です。

しかしたとえば下山中に道に迷った場合、現実ではとにかく食い扶持を確保することが最重要課題の場合となりますから、そんな時に明確な行き先(将来像)など描いている余裕はありません。

キャリアの選択で、「ひとまずコンビニでバイトでもして」というのはこれです。

また、「今が楽であれば(あるいは楽しければ)いい」という刹那主義では困りますが、「登るのが楽しい道を選ぶ」こと、たとえば「やってて面白い仕事を選ぶ」のも、少なくとも間違ってはいないはずです。

そして体力がなければ、「歩きやすい安全な道をえらぶ」のも致し方ないはず。
「まずは地道に従来の戦略を継続して」が適切な場合もあります。



こう考えると...もうお気づきですね。

「目的地を見すえて道を選ぶ」のは『成果重視』の価値観であり、「道を見て道を選ぶ」のは『プロセス重視』の価値観がそこにあります。

私たちは、様々な選択を、ほとんど無意識的に『成果重視』『プロセス重視』というふたつの価値観に照らし合わせているのです。

さて、あなたはどちらの価値観でしょうか。

そしてあなたの上司や部下、仕事上の関係者、そして家族や友人達は?

それを考えてみることが自分自身、そしてあなたの周りの人々の考えや行動を「理解する」ために重要だと思うのです。

プロフィール

桑畑 幸博

慶應丸の内シティキャンパスシニアコンサルタント。
大手ITベンダーにてシステムインテグレーションやグループウェアコンサルティング等に携わる。社内プロジェクトでコラボレーション支援の研究を行い、論旨・論点・論脈を図解しながら会議を行う手法「コラジェクタ®」を開発。現在は慶應丸の内シティキャンパス で専任講師を務める。また、ビジネス誌の図解特集におけるコメンテイターや外部セミナーでの講師、シンポジウムにおけるファシリテーター等の活動も積極的に行っている。コンピューター利用教育協議会(CIEC)、日本ファシリテーション協会(FAJ)会員。

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