「ルール」の本質


3分間ラーニング, 講師の公私

残暑お見舞い申し上げます。

シン・ゴジラ、観ましたか?
まだ観てない?

それはいけません。観に行きましょう。

さて、本日はそのゴジラとは全く関係ありません(笑)が、「ルール」というものについて。

「○○してはいけない」から、「○○してもよい」、あるいは「○○しなければならない」まで、私たちの周りには様々なルールがあります。

それは法律のような明文化され、必ず守らなければならない(と一般的に言われている)もの、そして明文化はされていなくても、守ることが「当たり前」とされている暗黙のルールもあります。

ルール、つまり「決まり事」は面倒なものですが、やはり社会の秩序という点で、こうしたルールはなくてはならないものです。

実は先日、この「ルール」について、「確かに!」と思わされることがありました。

それはムスメのこんな言葉から始まったのです。

「今日はお酒飲んじゃダメよ」

rule.jpg





我が家には、こんなルールがあります。

「お酒は、休日と休前日、および飲み会等のイベントの時しか飲んではいけない」



「今日はお酒飲んじゃダメよ」

ムスメがこう言ったこの日は、休日でした。
だからルールに従えば、飲んでもいいはずです。

当然(酒好きの)私は反論します。
はい、我が家の「ルール」を振りかざして。

「え~っ? どうして? 今日は休みじゃん」

そんな私に、ムスメはこう言いました。

「ルールはね、その成立過程、つまり、なぜそのルールができたか、に常に立ち戻るべきなの」

「???」となる私に構わず、ムスメは続けます。

「そもそもなぜこのルールはできたか。それは当然、父ちゃん(私はこう呼ばれています・笑)の健康のためでしょ?」

「ここのところ休みと休前日が続いてる。だから毎日飲んでるよね?」

「そしてそれって健康にいいと思ってる?」

「そもそも健康のために作ったルール、であれば重要なのはルールそのものを守ることではなく、健康を守ることでしょ?」

「だから今日は飲んじゃダメ。はい論破」



.........ぐうの音も出ません(汗)

結局この日、私はお酒をあきらめ、緑茶で夕食をとりました。

そしてムスメのこの説得に「確かに!」と思うと同時に、「これってルールの本質だよな」とも思ったのです。

重要なのは「ルールを守ること」そのものではない。

より重視すべきは「ルールがつくられた目的」なのです。

これは何も我が家のルールだけではありません。

たとえば、「歩きスマホはやめよう」も、ひとつのルールです。
では、これは何のためにできたルールなのか?

それはもちろん、「他者に迷惑を掛けないため」であり、「本人も怪我をしないため」です。

であれば、周りに誰もいない、そしてどう見ても安全上問題のない場所であれば、別に目くじらを立てるようなものでもないはずです。
考えてみれば、文庫本読みながら歩く人なんかは昔からいたわけで。

まあ、歩きスマホはやらないに越したことはありませんが。

他の例で言えば、「著作権法」も厳格なルール適用には私は反対です。

この法は、「著作権者の利益を守る」ために作られました。
だからTVで放映されたアニメを録画し、それを動画投稿サイトにアップロードするのはダメです。

後に出すDVDが売れなくなるリスクがありますから。

しかし、ニュース番組なら?

タレントさんの肖像権が関わってくるようなケースは別として、運営サイドにクレームを入れ、投稿された動画を削除して、なんの利益を守ったことになるのでしょう。

いちいちエゴサーチでそうした動画を探し出し、クレームを入れる。
それに要するコストの方が、よっぽど自社の利益を損なっていると思うのは私だけでしょうか?



そしてこれは法律や社会のルールだけではありません。

あなたの会社にも、そして業界にも、様々な明文化されたルール、そして暗黙のルールがあるはずです。

そうしたルールに何の疑問も持たず、なかば「ルールを守ること」を優先している。

それ自体に疑問を持ちましょう。

そもそも何のためにこんなルールがあるのか?

その「ルールの本質」に立ち戻りましょう。

そうすれば必ず何個もの「昔は意味があったが、今や何の意味もない」ルールが見つかるはずです。

そんなルールは...やめればいいのです。

プロフィール

桑畑 幸博

慶應丸の内シティキャンパスシニアコンサルタント。
大手ITベンダーにてシステムインテグレーションやグループウェアコンサルティング等に携わる。社内プロジェクトでコラボレーション支援の研究を行い、論旨・論点・論脈を図解しながら会議を行う手法「コラジェクタ®」を開発。現在は慶應丸の内シティキャンパス で専任講師を務める。また、ビジネス誌の図解特集におけるコメンテイターや外部セミナーでの講師、シンポジウムにおけるファシリテーター等の活動も積極的に行っている。コンピューター利用教育協議会(CIEC)、日本ファシリテーション協会(FAJ)会員。

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