2008年3月アーカイブ

昨夜見ていたクイズ番組。クイズそのものを楽しむと言うよりは、所謂“お馬鹿タレント”の珍解答を楽しむという、あの番組です。

この番組の是非をここで語るつもりはありませんが、私は珍解答に爆笑しつつも、司会の島田紳助氏のコメントに、何度も「さすが!」と唸らされました。

その中でも、特に私が「なるほど!」と膝を打ったコメントがあります。

番組はいくつかのコーナーに分かれているのですが、チームでペアを組み、あるセットになった言葉を考える(たとえば「ナポレオンのロシア遠征を題材にしたトルストイの小説は?」という問いに、ふたりで「『戦争』と『平和』」と順番に答える)というコーナーで、意外(と言っては失礼ですが)に、お馬鹿タレント達が健闘したのです。

そうしたら島田紳助氏が、あるお馬鹿タレントにこう言いました。

「やっとわかったわ。お前ら(正解である言葉を)知っとんねん」
「でも出てけーへんだけやねん。だからペアで、もうひとりがきっかけ作ってくれたら答えられるねん」
「つまり問題と答が繋がらんだけやねん」


「ああそういうことか!」

そう私は思いました。

今回は、先週の『“個性”の定義』の続編です。

前回のエントリーを要約すると、

◆狭義の“個性”とは、『他者の役に立つ差別化ポイント』を意味する。
◆自分の差別化ポイントとなる強みを認識し、それを伸ばし、活用しよう。

となるわけですが、「でも弱みや苦手の克服も必要では?」と考えられた方もいるでしょう。

確かにそれも大切です。
しかし弱みを克服しても、それは「ようやく人並みになった」だけであり、なんら差別化はできていません。また、弱みの克服にはどうしても時間がかかるものです。

であれば、やはり手っ取り早いのは、強みを伸ばし、それを活用して他者の役に立つという方向でしょう。
これは別に個人だけのことではなく、経営戦略においても常道です。
「他者(他社)とは異なる、突出した部分で勝負する」のが戦略の基本であり、戦略とは「差別化ポイントを選択する」ことに他ならないからです。


では、自分の強みが見えてきたとして、それを具体的にどうすれば活用できるのか。

私はそれは、『得意技を開発すること』だと考えています。

“個性”の定義


3分間ラーニング

先日テレビを観ていたら、ニート問題を取り上げていました。
その中でインタビューされていた、ニートの若者がこう言いました。

「働かないというのは、もはや僕の個性ですね」

・・・
・・・・・・個性?

ニートという言葉が流行り始めた数年前、やはりテレビで取り上げられ、その後ネットでも話題になった、「働いたら負けかなと思っている」発言ほどではありませんが、私はこの「働かないのは僕の個性」発言に、大きな違和感を感じたのです。


辞書を引くと、“個性”とは
--------------------------------------------------------
個人・個物を他の人・物から区別しうるような、固有の特性。
  (三省堂提供「大辞林 第二版」より)
--------------------------------------------------------
と定義されていますから、彼のこの発言は別に(国語的には)間違ってはいません。

では、私の感じた違和感の元は何だったのでしょう?


既報の通り次世代DVDの覇権争いは、ソニーを中心としたブルーレイが、東芝を中心とするHD-DVDに勝利する形になりました。
VHS対ベータの時に苦汁をなめたソニーが、リベンジしたとも言えるでしょう。

さて、次世代DVDの規格争いに関する論点としては、

 1.記憶容量
 2.性能(読み出し・書き出し速度)
 3.生産コスト
 4.ソフト数

があるわけですが、1.と2.に関しては、どちらかが撤退せざるを得ないような圧倒的差別化は、今後の技術革新を考慮すれば難しいと言えます。
東芝は3.の生産コストの優位性をユーザーメリットとしてアピールしていたわけですが、技術的なコスト優位性はスケールメリットで相殺可能ですから、大きな差別化にはなりません。
結果膨大なソフトを持つワーナーがブルーレイのみのソフト供給を打ち出したことで、4.の部分で圧倒的な差がつき、大勢が決してしまいました。

ゲーム機業界において、スクエア(現スクエア・エニックス)がファイナルファンタジーの最新作を、従来の任天堂のマシンからソニーのプレイステーションに移すことで、プレイステーション一人勝ちの状態になったことを思い出したのは、私だけではないはずです。

ソニーは今回も、ソフト供給元を味方につけて勝利したわけですが、これでソニーが勝ったと考えるのは早計でしょう。

なぜならば、ブルーレイ(ソニー)は「次世代映像メディア勝ち抜き戦の1回戦に勝利しただけ」に過ぎないからです。

プロフィール

桑畑 幸博

慶應丸の内シティキャンパスシニアコンサルタント。
大手ITベンダーにてシステムインテグレーションやグループウェアコンサルティング等に携わる。社内プロジェクトでコラボレーション支援の研究を行い、論旨・論点・論脈を図解しながら会議を行う手法「コラジェクタ®」を開発。現在は慶應丸の内シティキャンパス で専任講師を務める。また、ビジネス誌の図解特集におけるコメンテイターや外部セミナーでの講師、シンポジウムにおけるファシリテーター等の活動も積極的に行っている。コンピューター利用教育協議会(CIEC)、日本ファシリテーション協会(FAJ)会員。

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