さて、そもそもこの「風が吹けば桶屋が儲かる」、なぜ我々は笑い話として受けとめることができるのでしょうか。
それはこの因果関係が一本道であり、かつ確率の低い道を「わざと」選んでいるからです。
全回のエントリーでもお話ししたように、ひとつの事象が原因となってなんらかの結果をもたらす場合、その結果は複数の事象となって現れる場合がほとんどです。
たとえば「風が吹く」という事象は、当然のことながら「砂埃が舞って人の目に入る」以外にも「木の葉がそよぐ」や「暑さが和らぐ」等、様々な結果(影響)を生み出します。
そしてこれら他の結果も、また原因として別の結果を生み出し、その連鎖は時に絡み合いながら、無限に広がっていくはずなのです。
それなのにこの笑い話では、他の事象をあえて見ないようにして、一本道を下っていってるわけです。
さらにこの一本道、時にわざと「いやまあそういうことが起きないとは言い切れないが」という道を選んでおり、そこが我々の笑いを誘うのです。
ネズミが増えたからといって、町中の桶が使い物にならなくなるとは考えにくいですよね。
しかし逆に考えると、この因果関係という論理構造は、様々な可能性を否定せずに、「広く自由に考える」ツールとして大変有効なのです。
とはいえ、「ブラジルで蝶が羽ばたけば、アメリカで竜巻が起こる」というバタフライ効果を持ちだして、カオス理論について語るつもりはありませんのでご安心ください(笑)

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